ドラッグストア業界の動向・年収 2016年度大手企業の調査・比較

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堅調な成長を続けているドラッグストア業界ですが、ここ数年で見ると以前よりも既存店の売り上げの伸び率が下がってきています。

成長を支えてきた新規出店による増収も、今後は頭打ちになると予想されており、市販薬や調剤、プライベートブランドの商品で得ていた収益を、今後はどこで確保するかが業界の課題となってきそうです。

ここでは、ドラッグストア業界の動向と転職や就職に役立つ情報を紹介していきます。

ドラッグストア業界の基本情報

ドラッグストア業界は、化粧品や洗剤、日用品などを安く販売して集客し、原価率の良い医薬品で利益を確保しています。

全国規模でチェーン展開しているドラッグストアは、日用品など大量一括仕入れをすることができるため、低価格で販売できるようになっています。

ドラッグストアで取り扱っている医薬品は、医療機関で使用されたり、薬局で処方されたりしている「医療用医薬品」ではなく、市販薬もしくは、OTC(オーバーザカウンター)薬と呼ばれる「一般用医薬品」がメインになります。

一般用医薬品は、副作用のリスクに応じて第一類、第二類、第三類医薬品に分類されており、第一類医薬品の販売には薬剤師が必要とされています。

また、第二類、第三類医薬品は、登録販売者でも販売が可能という薬事法の決まりがあります。

業界の市場規模は、2013年7月~14年6月の決算において4兆4,118億円、経常利益は2,073億円、業界全体の店舗数の合計は1万3,000店以上。

平均勤続年数は7.5年、平均年齢は37.3歳、平均年収は520万円となっています。

ドラッグストア業界 ~今後の展望~

ドラッグストア業界の今後を語る上でポイントになるのが、『薬事法の改正』と『異業種との協業』です。

『薬事法の改正』

ドラッグストア業界が大きな影響を受けることになった近年の出来事と言えば、2009年6月に改正薬事法が施行されたことです。

この改正により、薬剤師が常駐していなくても、副作用のリスクの低い一般用医薬品がスーパーやコンビニ、家電量販店などでも販売できることになりました。

さらに、2013年1月の最高裁判決により、一般用医薬品(大衆薬)のインターネット販売が解禁された結果、医薬品や健康食品のインターネット通販会社が薬を販売することができるようになりました。

同年9月にはネット通販最大手のアマゾン・ジャパンも一般用医薬品の販売を開始しています。

こうした流れの中で、今後さらに医薬品のネット販売に拍車がかかるのかが注目されています。

『異業種との協業』

ドラッグストア業界の競争は激しく、最大手のマツモトキヨシでもグループ全体で業界の10パーセント程度のシェアしか確保できていません。

そのため、今後は大手が小規模のドラッグストアを吸収合併していき、バイイングパワー(購買力)や経営の効率化を向上させる動きが活発になっていくと考えられます。

今後は、ドラッグストアとコンビニやスーパー、医薬品メーカーとの関係強化がますます進んでいくことも考えられています。

ドラッグストアとコンビニが提携した例としては、2009年に業界最大手のマツモトキヨシHDがローソンと業務提携して、一体型店舗の運営に乗り出した事例や、2015年に業界第3位のツルハドラッグがローソンとのコラボ店の営業を始めている事例があります。

ツルハHDやウエルシアHDなど全国約4,000店のドラッグストア・調剤薬局で構成されている「ハピコム」は、イオングループが展開しているドラッグストアグループになります。

さまざまなドラッグストアがイオンとの関係を強化することで、事業を拡大する道を模索しています。

また、医薬品メーカーの中には、ドラッグストアや調剤薬局を直接経営しているところがありますので、今後大手の医薬品メーカーが本格的に参入してくるということも考えられます。このようにドラッグストア業界は、異業種との協業を積極的に試みています。

ドラッグストア業界の企業一覧

  • マツモトキヨシホールディングス
  • サンドラッグ
  • ツルハホールディングス
  • コスモス薬品
  • スギホールディングス
  • ココカラファイン
  • ウエルシアホールディングス
  • カウチ薬品
  • クリエイトSDホールディングス
  • アインファーマシーズ

ドラッグストア業界を代表する企業の基本情報

【マツモトキヨシホールディングス】

首都圏を中心に全国展開しているマツモトキヨシは、ドラッグストア業界に先駆けて東証一部上場を果たし、業界売上高トップの地位を確立しています。

今後、グループ全体で業界シェア10%、2,000店舗の実現を目指して全国の主要都市へ出店攻勢をかけています。

基本情報(2015年3月実績)

  • 売上高:4,855億円
  • 経常利益:200億円
  • 店舗数:1,528店舗
  • 平均勤続年数:12.7年
  • 平均年齢:45.0歳
  • 平均年収:764万円

【サンドラッグ】

郊外のロードサイドを中心に首都圏で拡大してきたサンドラッグは、出店地域を東北・甲信越・東海・関西・中国・九州と広げ、全国展開を着々と進めています。

サンドラックグループは、ドラッグストアの「サンドラッグ」、「Drug Tops」、調剤専門薬局の「サンドラッグファーマシーズ」、ディスカウントストアの「ダイレックス」を日本全国に展開しています。

基本情報(2015年3月実績)

  • 売上高:4,458億円
  • 経常利益:265億円
  • 店舗数:979店舗
  • 平均勤続年数:7.0年
  • 平均年齢:31.9歳
  • 平均年収:488万円

【ツルハホールディングス】

ツルハホールディングスは、1929年に北海道旭川市で鶴羽薬師堂として創業した老舗です。

北海道を中心に東北、関東で出店を強化しています。1995年にはイオングループと業務・資本提携をしています。ツルハHDのグループ企業には、ドラッグストアの「ツルハドラッグ」、「くすりの福太郎」、「ウォンツ」、「レディ薬局」などがあります。

基本情報(2015年5月実績)

  • 売上高:4,404億円
  • 経常利益:279億円
  • 店舗数:1,383店舗
  • 平均勤続年数:17.1年
  • 平均年齢:46.6歳
  • 平均年収:716万円

転職・就職へのアドバイス

ドラッグストア業界に転職や就職を考える際に覚えておく必要があるのは、薬剤師といったスキルを持っていても、調剤だけでなく日用品や化粧品の販売にも携わらなければいけなくなる可能性があるということです。

ドラッグストアで扱われている商品は、日用品から化粧品、医薬品と幅広く、季節によって商品の入れ替えが行なわれるので、専門的な知識は必要ないにしても幅広い商品の知識を持っておくことは必要にはなってくるでしょう。

とはいえ、転職先の企業によっては、地域に密着した「かかりつけ薬局」を実現させるため、高い専門知識をもつ薬剤師・販売員の人材育成に力を注いでいる企業もありますので、どんな人材を企業が求めているかをはっきりさせたうえで転職・就職活動を行うことが、雇用のミスマッチを避けることにも役立ちます。

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