ガス燃料業界の動向・年収 2016年度大手企業の調査・比較

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ガス燃料業界に属する企業は、それぞれのエリアを独占的に抑えていることが多いため、企業数は他業界に比べると少なめになっています。

そのため、経営基盤が安定しており、年収も序列的に上がるようになっているため、人気がある業界のひとつです。

就職や転職先としてのハードルは高いものですが、チャンスがあれば狙っていきたい業界です。

今回は、そんなガス燃料業界の動向と転職・就職に役立つアドバイスを紹介していきたいと思います。

ガス燃料業界の基本情報

ガス燃料業界に属する企業は、それぞれのエリアで家庭や企業に向けて都市ガス・液化石油ガス(LPG)を供給しています。

現在のところ、北海道・東北・関東エリアは東京ガス、京葉ガス、北海道ガスなど、中部エリアでは東邦ガス、静岡ガス、北陸ガスなど、関西・中国・四国エリアでは大阪ガス、広島ガスなど、九州・沖縄エリアでは西部ガス、沖縄ガスなどが都市ガス・LPガスを家庭や企業に供給しています。

近年、ガス燃料業界では、家庭用燃料電池「エコファーム」の普及に注力しています。

エコファームは、家で使う電気とお湯を一緒につくりだすシステムのことで、電気は照明や家電製品へ、お湯はキッチンやお風呂で使うことができます。

エコファームの仕組みは、都市ガスやLPガスなどから燃料となる水素を取り出して、空気中の酸素と反応させて発電するシステムです。

省エネでエネルギー効率の高いシステムのため、多くの家庭が取り入れており、今後さらに普及していくことが見込まれています。

ガス燃料業界の市場規模(主要対象企業20社)は、2013年4月~14年3月の決算において5兆3,944億円、経常利益は3,345億円、平均勤続年数は18.0年、平均年収は610万円となっています。

ガス燃料業界 ~今後の展望~

ガス燃料業界の今後の動向でポイントになるのは、『電力自由化』と『ガス自由化』です。

ガス燃料業界最大手の東京ガスは、2016年4月の電力小売り全面自由化の前に料金プランを発表し、東京電力が独占している「低圧分野」と呼ばれる家庭・中小企業向けの市場で攻勢をかけることにしています。

年間で4,000~5,000円ほど東京電力よりも安い料金プラン設定することで、事業の拡大を目指しています。

東京ガスは、既存の電力会社以外の新規参入企業としては、すでに大企業向けの電力販売でも首位に立っており、加えて家庭向けにも、家庭用燃料電池「エコファーム」を通じて電気供給の実績があるため自信をもって電力事業に参入しています。

業界2位の大阪ガスも電力自由化に伴い、電力事業を開始しています。

大阪ガスでは、ガスセット割引や長期2年割引などのオプションを用意しており、割引を最大限活用することで、4人家族の場合、年間で約6,200円も安くできるという試算も出しています。

『電力自由化』によって、東京ガスや大阪ガスなど業界の大手が電力事業に参入し、事業の拡大に乗り出していますが、2017年4月からは『ガス自由化』が始まるため、今度はガス燃料業界でも東京電力や関西電力といった大企業が新規参入し、激しい競争が起こることも考えられています。

ガス自由化に伴い新規企業が参入することで、ガス価格の引き下げやサービスの向上が進むことが考えられますが、同時に競争力を高めるために業界内で提携が活発になることや地域や業種を超えた提携(例えば、東京電力と大阪ガスが提携)が起こらないとも限りません。

ガス燃料業界の企業一覧

  • 東京ガス
  • 大阪ガス
  • 東邦ガス
  • 西部ガス
  • 静岡ガス
  • 日本瓦斯(東京)
  • TOKAI HD(ガス及び石油事業)
  • 北海道ガス
  • 京華瓦斯
  • 広島ガス

ガス燃料業界を代表する企業の基本情報

【東京ガス】

ガス燃料業界最大手の東京ガスの主な営業エリアは、首都圏と山梨、静岡です。

東京ガスは、日本で初めてLNG(液化天然ガス)を導入した企業で、それ以来、半世紀近くにわたり「LNGのパイオニア、天然ガスのトップランナー」として業界をけん引しています。

現在は「エコウィル」や「燃料電池」に注力しており、東京電力とエネルギー争いをしています。

基本情報

  • 売上高:2兆2,925億円(2015年3月実績)
  • 経常利益:1,681億円(2015年3月実績)
  • 平均勤続年数:18.1年
  • 平均年齢:44.6歳
  • 平均年収:663万円

【大阪ガス】

大阪ガスは都市ガスで第2位の規模を誇り、大阪、神戸、京都を中心とする近畿地方で強い営業力を持っています。

近年では、クリーンエネルギーである天然ガスを活用し、発電時のエネルギー効率にも優れたガスコージェネレーションシステムを推進しています。

基本情報

  • 売上高:1兆5,281億円(2015年3月実績)
  • 経常利益:1,081億円(2015年3月実績)
  • 平均勤続年数:20.0年
  • 平均年齢:43.2歳
  • 平均年収:654万円

【東邦ガス】

東邦ガスは、愛知、岐阜、三重の東海地方で、230万件を超える企業や家庭に天然ガスを供給しています。

東邦ガスでは、天然ガスから水素を製造し、それを燃料電池自動車へ充填する水素ステーションを技術研究所内に設置するなど、未来に向けた技術開発に取り組んでいます。

基本情報

売上高:5,809億円(2015年3月実績)

経常利益:295億円(2015年3月実績)

平均勤続年数:21.0年

平均年齢:42.8歳

平均年収:611万円

転職・就職へのアドバイス

2017年4月から『ガス自由化』が始まるため、業界大手に転職もしくは就職すると転勤の可能性が高まりますが、現在のところは営業エリアが定まっているので、自分が希望する勤務地でガス会社を選択すると良いでしょう。

ガス燃料業界の求人は事務系と技術系に分かれており、事務系であれば営業、広報宣伝、資材調達などの職種が、技術系では施設運用、商品関発、産業エネルギー開発などの職種があります。

ガス燃料業界で今求められている人材は、電力事業や海外事業など多様なフィールドで事業をけん引していくことができる人材です。

日本のエネルギー市場は電力・ガスの小売り自由化が進んでいくにつれて、ますます激しい競争がおこります。

同時に新たな技術が次々と開発されていくことも考えらえますので、新しい技術、システムの知識をどんどん取り入れて斬新なアイデアを提案できる人が求められていきます。

また、海外での事業を拡大していく時には、ビジネスで通用する英会話のスキルを持ったグローバルな人材も求められていくことでしょう。

ガス燃料業界は今後しばらくの間は不透明な状況が続くため、安定志向の人よりは、チャレンジ精神が旺盛な人の方が向いている業界ということができるかもしれません。

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