産業用ロボット業界の動向・年収 2016年度大手企業の調査・比較

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日本の自動車産業や電気・電子産業を支えているのが産業用ロボットです。

世界の産業用ロボット市場で日本はトップシェアを誇り、市場を長年にわたり牽引してきました。

今後、中国などの新興国の市場が拡大していく中で、さらなる成長が見込まれている業界です。

ここでは、そんな産業用ロボット業界の動向と転職・就職活動をする際のポイントを紹介していきます。

産業用ロボット業界の基本情報

産業用ロボット業界は、自動車産業、電気・電子産業、金属・機械産業、樹脂・化学産業などの工場や物流の現場で機械の組み立てや運搬などを行うための大型のロボットを生産しています。

国内では、産業用ロボットの過半数が、電気・電子産業(41%)と自動車産業(28%)に販売されています。

産業用ロボットには、人の腕のような形をした「多関節ロボット」やICチップなどの極小の電子部品をプリント基盤に載せる「電子部品実装機」、軟化させたプラスチックを金型に押し込んで加工する「射出成型機」、アーク放電を活用して金属をつなぎあわせる「アーク溶接ロボット」などがあります。

 

産業用ロボット業界は、日本が世界に誇れる産業のひとつで、世界における産業用ロボットのシェアは50.2%(2011年時点の販売金額ベース)でトップシェアを誇ります。

日本の産業用ロボットは過酷な環境下でも安定稼働する信頼性の高さがあり、国際競争が激しくなる中でもロボット産業の先進国として世界を牽引すると考えられています。

産業用ロボット・工作機械業界の市場規模は、2013年7月~14年6月の決算において3兆5,415億円、経常利益は5,270億円、平均勤続年数は16.3年、平均年齢は40.4歳、平均年収は577万円です。

産業用ロボット業界 ~今後の展望~

産業用ロボット業界の今後の展望を語る上で欠かせないのが、『自動車産業との関係』と『新興国市場の開拓』です。

『自動車産業との関係』

産業用ロボット業界は、自動車の設備投資に依存する部分が大きい業界です。

良くも悪くも自動車産業の影響を直に受けてしまいます。

一例として、2008年のリーマン・ショックがあります。リーマン・ショック前の2005年から06年は、産業用ロボットの総受注額は7,000億円台で推移していましたが、リーマン・ショック後の08年には6,120億円、翌09年には2,705億円と激しく総受注額が落ち込んでいます。

このように、自動車産業やもう一つの主な供給先である電気・電子産業の動向次第で、業績がかなり悪化してしまうこともあります。

そこで、産業用ロボット業界各社は、自動車産業・電気・電子産業以外に収益の柱をつくろうと取り組んでいます。

例えば、業界最大手の「ファナック」は食品・医薬品・精密機器分野で、業界2位の安川電機はバイオメディカル分野・医療・福祉・リハビリ機器分野などで活躍する産業用ロボットの開発・生産に取り組んでいます。

『新興国市場の開拓』

これまでの産業用ロボットのメイン市場は、日本、欧州、北米といった自動車産業や電気・電子産業が盛んな先進国が中心でしたが、今後は中国やタイ、インドなど新興国で需要が拡大していくと予想されています。

特に中国では、急激な人件費の高まりや品質管理の関心の高まりなどにより産業用ロボットの需要が急速に拡大しています。

韓国や台湾のメーカーは、すでに新興国市場に進出し、低価格帯の産業用ロボットを供給しています。

国内のメーカーが新興国市場でシェアを拡大していくためには、ロボットの現地生産や調達コストの削減などによって、価格面での競争もしていく必要があります。

それと同時に、サービス体制の強化など他の海外メーカーにはない付加価値を提供することも、シェア争いを制するために欠かせない要素になってきます。

新興国市場でどれほどシェアを獲得できるかが、今後の産業用ロボット業界の成長に影響を与えくる見込みです。

産業用ロボット業界の企業一覧

  • ファナック
  • 安川電機
  • 不二越
  • ナブテスコ
  • 三菱電機
  • 富士機械製造
  • 川崎重工業
  • JUKI

産業用ロボット・工作機械業界を代表する企業の基本情報

【ファナック】

ファナックは、産業用ロボット業界トップの売上高を誇っています。

自動車向けの溶接産業用ロボットに強みがあり、「多関節ロボット」においては国内トップシェアを誇ります。

日本国内に生産工場がありメイドインジャパンのメーカーとして高い信頼があります。

基本情報

  • 売上高:7,297億円(2015年3月実績)
  • 経常利益:3,119億円(2015年3月実績)
  • 平均勤続年数:17.7年
  • 平均年齢:43.7歳
  • 平均年収:1,276万円

【安川電機】

産業用ロボット業界第2位の安川電機ですが、実は産業用ロボットの生産台数では世界No.1のシェアを誇っています。

安川電機が開発した、日本初の全電動式産業ロボット「MOTOMAN」は、世界各国の自動車・電機関連作業の工場で活躍しています。

2013年には国内メーカーとして初めて中国に産業用ロボット専用の工場を開設しています。

基本情報

  • 売上高:4,001億円(2015年3月実績)
  • 経常利益:338億円(2015年3月実績)
  • 平均勤続年数:18.6年
  • 平均年齢:41.2歳
  • 平均年収:778万円

【不二越】

1928年に切削工具の国産化をめざし創業した不二越は、工具メーカーの先駆けとして技術開発を重ね、高品質の材料技術をベースに工作機械、油圧機器、ロボットへと事業領域を広げています。

産業用ロボットに関しては、主に自動車製造の分野で活躍するものを生産しています。不二越も中国に進出して、産業用ロボット専用の工場を開設しています。

基本情報

  • 売上高:2,185億円(2015年11月実績)
  • 経常利益:173億円(2015年11月実績)
  • 平均勤続年数:15.7年
  • 平均年齢:39.5歳
  • 平均年収:614万円

転職・就職へのアドバイス

産業用ロボット業界が求めている人材は、新卒であれば工作機械やロボットなどの制御分野で活躍できる電気系学生か、すべての事業分野で活躍できる機械系学生がメインです。

この業界への転職は、関連した企業での業務経験があると有利にはたらきます。

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