損害保険業界の動向・年収 2016年度大手企業の調査・比較

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2007年秋ごろから起きた金融危機の影響を受け、業界全体の業績が悪化。

その後、経営基盤強化のために、大手損害保険会社の経営統合や合併が盛んになった損保業界ですが、2013年にはアベノミクスによる国内景気の回復や、消費税増税前の駆け込み需要なども追い風となり、回復基調にあります。

ただ、国内市場は高齢者ドライバーによる損害率の増加や、若年層のクルマ離れによる影響で、売上は厳しい状況は続いています。

ここでは、そんな損害保険業界の今後の動向と転職・就職を考えている方に役立つ情報を紹介していきます。

損害保険業界の基本情報

損害保険とは、自然災害や自動車事故など、偶然起きてしまった事故によって生じる損害を補償するものです。

事故や盗難、火災や輸送事故など、大小さまざまなリスクが増えている現代社会の中で、予期せぬリスクを100パーセント未然に防ぐということはできません。

そこで、損害保険会社は契約者から保険料を受け取り、事故・火災などで損害が発生した時には保険金を支払うことで、人びとの暮らしや企業活動に安心と必要な補償を提供しています。

 

損害保険業界が取り扱っている保険の種類は、社会の多様化とともに種類が増えてきています。

とはいえ、2013年度の正味収入保険料の内訳をみてみると、

  • 自動車保険:49%
  • 自動車損害賠償責任保険:14%
  • 火災保険:14%
  • 傷害保険:9%
  • 海上保険:2%
  • 新種保険:12%

となっており、各損害保険会社ともに、自動車保険への依存率がかなり高い状態です。

近年では、国内損保会社の大型再編も増えています。

現在、3大メガ損保と言われているMS&ADインシュアランスグループホールディングス、東京海上ホールディングス、損保ジャパン日本興亜ホールディングスは、いずれも大型の経営統合・合併によって発足した持株会社です。

この3大メガ損保で、日本における損保市場の収入保険料の9割以上を占めています。

損害保険業界の市場規模は、2013年7月~14年6月の決算において8兆4,719億円、経常利益は7,194億円、平均勤続年数は14.8年、平均年齢は43.0歳、平均年収は903万円となっています。

損害保険業界 ~今後の展望~

損害保険業界の今後の動向でキーワードになるのが、『海外保険事業への参入』です。

国内損保事業の過半数を占めるのが自動車保険ですが、昨今の若者の自動車離れによって、成長が見込めない事業になってきています。

そこで注目されているのが、海外保険事業への参入です。

メガ損保の中でも、積極的に海外の保険会社を買収し成功を収めているのが、業界第2位の東京海上ホールディングス。

2008年以降、英キルン社や米フィラデルフィア社、米デルファイ社を相次ぎ買収し、欧米市場で海外保険事業を本格的に展開しています。

そして、2015年6月には米保険会社HCCインシュアランス・ホールディングスを、海外M&Aにおいて過去最大級の約9,400億円で買収すると発表しています。

 

業界3位の損保ジャパン日本興亜HDは、2014年5月に英国ロイズ保険会社キャノピアスを子会社化、2015年11月にはグループの再保険事業を再編し、スイスに「Sompo Japan Canopius   Reinsurance AG」を設立しています。

また、2015年5月に外国保険会社として、初めてミャンマーのティラワ経済特区における営業認可を取得しました。

損保ジャパン日本興亜HDは、同特区に進出する日系企業をメインに保険販売を行っています。

業界最大手のMS&ADインシュアランスグループHDも、2005年に英アヴィヴァの東南アジア損保事業を買収するなど、海外保険事業に力を入れています。

特にASEAN地域における損害保険事業は、総保険料において第1位となっており、アジア地域をメインに、今後も伸びが期待できる海外事業を強化する方針です。

損害保険業界の企業一覧

  • MS&ADインシュアランスグループホールディングス
  • 東京海上ホールディングス
  • 損保ジャパン日本興亜ホールディングス
  • トーア再保険
  • 共栄火災海上保険
  • ソニーフィナンシャルHD(損害保険事業)
  • セコム(保険事業)
  • 朝日火災海上保険

損害保険業界を代表する企業の基本情報

【MS&ADインシュアランスグループホールディングス】

MS&ADインシュアランスグループHDは、2010年4月に三井住友海上グループホールディングス、あいおい損害保険、ニッセイ同和損害保険の3社が経営統合して発足した持株会社です。

同年10月に、あいおい損保とニッセイ同和損保が合併して誕生した「あいおいニッセイ同和損害保険」が、グループの中核企業となります。

基本情報

  • 正味収入保険料(売上高):4兆6,896億円(2015年3月実績)
  • 経常利益:2,870億円(2015年3月実績)
  • 平均勤続年数:22.6年
  • 平均年齢:46.9歳
  • 平均年収:1,153万円

【東京海上ホールディングス】

東京海上HDは、傘下に東京海上日動、日新火災海上、東京海上日動あんしん生命、東京海上日動フィナンシャル生命などを抱える持株会社です。

08年7月会社商号をミレアHDから東京海上HDに変更しています。

基本情報

  • 正味収入保険料(売上高):4兆3,279億円(2015年3月実績)
  • 経常利益:3,581億円(2015年3月実績)
  • 平均勤続年数:18.7年
  • 平均年齢:42.8歳
  • 平均年収:1,325万円

【損保ジャパン日本興亜ホールディングス】

損保ジャパン日本興亜HDは、2010年4月に損害保険ジャパンと日本興亜損害保険が統合して発足した持株会社です。

中核事業会社である「損保ジャパン日本興亜」は、単体ベースの収入保険料が国内最大シェア(27.4%)を誇る損害保険会社となっています。

2016年10月1日に、「SOMPO」ブランドの強化を図るために社名をSONPOホールディングス株式会社に変更する予定です。

基本情報

  • 正味収入保険料(売上高):3兆2,823億円(2015年3月実績)
  • 経常利益:2,083億円(2015年3月実績)
  • 平均勤続年数:17.7年
  • 平均年齢:42.1歳
  • 平均年収:1,129万円

転職・就職へのアドバイス

損害保険業界へ転職・就職を考えているのであれば、まず3大メガ損保の成り立ちや特徴を調べておくことが大切です。

損保業界は競争が激しく、業界内で経営統合・合併・買収などが行われてきたいきさつがありますので、3大メガ損保を希望していないとしても、業界知識として頭に入れておく必要があります。

また、そもそも生命保険と損害保険の違いがどこにあるのか、損害保険会社が取り扱っている商品にはどんなものがあるのかも、把握しておくようにしましょう。

 

損害保険会社の職種は、営業部門と損害サービス部門に分けられますので、自分の専門性や経験などを発揮できる部門に絞って対策を練っていくと良いでしょう。

損害保険業界に関わる、証券外務員やフィナンシャル・プランナーといったスキルを持っている場合は、それを武器にすることができます。

最近は各社ともに海外保険事業に注力していますので、ビジネスで通用する英語力や海外企業との取引経験があると、採用選考で高評価が得られます。

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