どのような職種の業務でも同じですが、あなたが経験してきたことは語ることで相手に伝わるかもしれません。ですが、あなたが身につけたスキルや知識は、語るだけで100%伝わるでしょうか?
その業種について基本的な知識を身につけたかを、初対面の人に伝えるには「資格」が最も効果的ではないでしょうか?その業種の基本となる知識を取得していることを証明する資格ですが、ヘルプデスクではどのような資格が必要になるのでしょうか?
ヘルプデスクに活かせる資格を、ちょっと調べてみましょう。

ヘルプデスクに必要な資格って何?

ヘルプデスクに必要な資格を考えると、どうしても、サポート範囲となっているソフトウェアやハードウェアの知識ネットワークやサーバの知識セキュリティに関する知識、そして、マネジメント系の知識が必要になってきます。

それらと一致する資格は、

  • Microsoft オフィス・スペシャリスト
  • MCP(Windows OS)
  • 基本情報技術者試験
  • ITIL

になります。

 

資格1、Microsoft オフィス・スペシャリスト

Microsoftが発売しているWordやExcelなどの使い方を一通り理解しているか、証明することができます。この資格を持っていればWordに関する操作方法、Excelの場合は、関数の使い方をマスターしたことになります。

企業でWordやExcelを利用していないところはないといっても過言ではないでしょう。だからこそ、ヘルプデスクで業務をする以上は、この資格を取得しておいた方が良いでしょう。また、この資格には他のオフィスアプリケーションの分野も用意されています。

AccessやPowerPoint、Outlookなどもあるので、必要に応じて取得をしておくとヘルプデスクで上手に立ち回ることができるでしょう。
特に、ビジネスでは先ほどのWordやExcelに加えて、PowerPointもプレゼンテーションの機会に応じて必要になってきます。
ほとんどWordと似たような機能かもしれませんが、できることやスライドなどに投光するなど、やはり、使い方や目的が違うアプリなのでそのあたりをしっかり把握して資格取得をしてみるのも良いかもしれません。

 

資格2、MCP

これもMicrosoftが提供している資格で、いろいろな種類のMCPが存在しています。だから闇雲にMCPを受けるのではなく、必要に応じた分野でのMCPを取得するようにしましょう。ヘルプデスクであれば利用者が使っているOSについて、MCPを取得するのが最も効果的です。

MCPはOSの使い方や設定方法などの細かい知識を熟知していることを証明する資格となっています。

似たような資格にITパスポートというものがありますが、コンピュータ全般の知識やセキュリティに関する知識など、幅広く理解することができるITパスポートと違い、Microsoftに関する設定のことやトラブルシューティングなどヘルプデスクでもかなり深く調査が必要な事案でも対応できる知識を有することができます。

また、MCPはサーバOSに特化した分野もあり、そちらの資格を取得するようになればヘルプデスクだけではなく、サーバの運用や監視業務にも携われるようになってきます。こうして専門的な知識を見つけることで次のステップに進むことができるようになるのです。

なお、資格1と2で紹介したMicrosoft系の資格はベンダー資格といわれ、資格の有効期間が設けられています。
これは進化する機能に追いつくためのもので一度取ってしまうと勉強をしないということを防ぐための対策なのかもしれません。
また、1試験の受験料も高く、ちょっと敷居が高いと思わないように、しっかり勉強をしてMCPやMicrosoft オフィス・スペシャリストの資格を取ってヘルプデスク内でも頼れる存在になってみてはいかがでしょうか。

 

資格3、基本情報技術者試験

この資格はかなり難易度の高い資格となっていますが、取得することで「コンピュータに関する基本的な知識を熟知している」ことを証明する重要な資格になります。ヘルプデスクとは直接関係がない資格かもしれませんが、持っているとトラブルシューティングの時に重要になってきます。

それは、ネットワークやサーバの役割、故障時間の算出などいろいろなことができるようになるからです。

常に利用者からの問い合わせで行動するヘルプデスク要員と違い、ちょっと裏方に近い仕事になってしまいますが、この資格もヘルプデスクだけに留まりません。サーバの機器選定などに必要な故障時間の計算や、ネットワークはどのようにしたら最適化されるのかを調べたりすることができるようになります。

プログラミングも理解していることも試験に出てくるのでしっかり勉強しないと、合格することができず深く広い範囲の出題のため合格率もちょっと低めの資格となっています。

ただ、この資格を持っていればヘルプデスクだけではなく、構築や設計の分野でも携われる十分な知識を習得していることになります。

この資格は国家資格と呼ばれ受験料も非常に低価格となっています。ただ、しっかり勉強をしないと受かることができない資格でもあるので、時間をかけて必ず取得するようにしましょう。

 

資格4、ITILファンデーション

ヘルプデスクのようなITサービスをどのような基準を持って提供していくかという知識を習得していることを証明する資格となっています。

ITILは、ヘルプデスクだけではなく、システム運用をしていく上でサービスが停止してしまった時の復旧時間からサービス品質の取り決めを行い、どのような連絡体制や対処方法などをとるのかを細かく決めたものになります。

今までのような技術的な資格というよりは、サービス全体がどのように運用されることで利用者の満足度を得られるかなど管理する側に立つ人が取得すべき資格ともいえそうです。
もし、いまヘルプデスク業務やSEとして活躍されている方がいたら、どうしてこのように運用しなければならないのかを知るためのきっかけにもなりますので、ぜひ取得することをオススメします。

 

このような資格取得は将来のキャリアプランのために

ヘルプデスクの業務が好きでこのまま続けていくのも良いかもしれませんが、年齢を重ねていけば会社が求めるのは人材を管理する側の人間です。そうはなりたくないと思っていても、資格やスキルが高い人でなければ技術屋として業務に携わっていくことができません。

そうならないように、目先のことだけを考えた行動はやめましょう。

あなたはヘルプデスクの次はどのような業種に就きたいかを考えておくべきなのです。

例えば、構築や設計、ネットワークなどです。ただ、今の段階では、どの業種もどのようなことをしているのかわかりません。そんな時は、会社にいる諸先輩方から話を聞くことです。
会社がそういう機会を用意してくれるとはかぎりません。

  • 自分から先輩たちに連絡を取って、そういう機会を作ってもらうようにしましょう。
  • どのような業種があるのか、どのようなことを普段から業務として行っているのかなど、事細かく話してもらうのも良いかもしれません。
  • 自分がどのような方向に進んでいくかをしっかり決めて、営業や自分の進みたい方向を上司に相談してみましょう。
  • 自分のキャリアプランをしっかり組み立てていきましょう。

今就業している現場の諸先輩方からいろいろな話を聞くきっかけがあれば、そのような時に聞くのも良いかもしれません。とにかくわからない状況では、次にどのようなことができるのかを選ぶ事ができません。サーバに関する業務であれば、構築だったり設計だったり運用もサーバに関する業種です。

だから、サーバに携わりたいといっても、どれにするのか選ぶ必要があります。でも、どのようなことができるかを知らなければ、選ぶことができません。具体的に選ぶことができなければ、キャリアプランを作るのは難しいでしょう。

それであれば、いろいろな人からいろいろな話を聞くようにしましょう。

それからキャリアプランを決めても、遅くはありません。

 

ヘルプデスクや運用に携わるなら、この3冊は必ず読んでおこう

ヘルプデスクで業務を行っていく上で必要な知識はたくさんあります。技術的な知識以外にも、いろいろな知識が必要になってきます。そこでヘルプデスク業務に役に立つ、書籍を紹介したいと思います。

 

「問題解決の思考技術」(日経ビジネス人文庫)

今ある問題点をいくつか体系立てて、必要な情報と点数をつけてどのポイントから対応を進めていく事ができる内容になっています。どちらかというと管理職向けに書かれている問題解決方なのですが、ヘルプデスクにも応用がきくので一度読んでおくと良いでしょう。

今では更にわかりやすく書かれている問題解決系の書籍が多いので、自分にあった本を探すのも良いかもしれません。

問題点を解決するのがヘルプデスクの仕事でもあるので、しっかり問題点を捉えて原因を調査し対応をする際にリスクヘッジもできるようになれば、その後の業務でも使えるスキルになるので学んでおいても無駄にはならないでしょう。

 

「論理的に話す技術 相手にわかりやすく説明する極意」(サイエンス・アイ新書)

調べたことを相手に言葉で伝えますので、話すことができないと問題が解決することがありません。特に、ヘルプデスクではコミュニケーションスキルも重要なポイントとなるので、しっかり身につけていきましょう。

ヘルプデスクとしては回答を伝えた時に、利用者を説得させることもまた重要な役割になっていきます。この回答になった理由をわかりやすく説明できる力がないと、利用者も納得することができずわからないことを聞いているのに解決できないためより利用者はストレスになってしまいます。

このような本も熟読して、しっかり説明する力も養っていきましょう。

 

「考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則」(ダイヤモンド社)

ヘルプデスクは、問い合わせ対応の履歴を残す必要があったり、障害報告書を契約しているお客様に提出する必要があったり、さまざまな場面で文章を書く必要があります。

それ以外にも、WEBサイトやFAQ、手順書などを作成するために必要なスキルにもなります。

このようなドキュメント類をしっかり書くには、論理的に書く必要があります。それらは経験から学ぶこともありますが、このような本を読むことで身につける事ができるスキルになるので、しっかり読破するようにしましょう。

そうすれば誰にも書けないようなわかりやすい手順書を作成することで、あなたの評価も上がっていくでしょう。

ここで紹介したすべての書籍はヘルプデスクでも利用できますが、本来別の業種で利用するためだったりします。
決して無駄にならないスキルですから、資格とはちょっと違いますが身につけておくと仕事を円滑に進められる知識ですので、一度読まれてみてはいかがでしょうか?

 

ヘルプデスクだけではなく次を見通して行動しよう

今携わっているヘルプデスクだけではなく広く深い視野で物事を見つめて、ヘルプデスクの次に就く業種でも利用できる資格も含めて書籍などを利用して知識を得るようにしていきましょう。

ただ、必ず自分が思っている業種に就けるというわけではありません。でも、資格も取って書籍も読んでスキルを身につければ、必ずあなたの努力を見ている人がいます。その人から自分がやりたいことにつながっていくかもしれません。

だから、諦めずに資格と書籍で、勉強していきましょう。