もしあなたがなにかの縁でヘルプデスク要員として業務を行えるようになったとしたら、新人の頃は指示された通りにしか動けないかもしれませんが、ここで紹介しているコツを掴んで行動をすればすぐにリーダークラスの人が目をつけて、あなたをしっかりサポートしてくれるようになるでしょう。
そんな風にヘルプデスクで上手に立ち回っていくテクニックを紹介したいと思います

ヘルプデスクで働く時の心構え

はじめにヘルプデスクというのはどのような仕事か、しっかり確認する必要があります。だいたいの人は「問い合わせに回答する」と考えていると思いますが、その問い合わせも千差万別です。

単純に操作を確認したい問い合わせから、障害が原因の問い合わせもあるからです。そして、その状況を正しく的確に説明できる利用者は、ほんの一握りの人間しかいないと思ってください。

そう考えると利用者が、今どのような問題を抱えて問い合わせをしてきているのかが見えてくるはずです。

このように、言われたことだけを解決するのではなく、その一歩先を相手の立場になって考え、回答するようにしましょう。

最初はかなり難しいと思いますが、それができるようになると、自然と必要な手順書の作成やFAQサイトの情報を更などの改善提案にもつながっていくからです。

いつも「利用者が快適に業務をできる」ようにするため、考えて行動するようにしましょう

 

そんなの知っている!と言われないようにするための利用者を超えた知識の必要性

ヘルプデスクの仕事をしていると、電話が殺到する時間帯とそうではない時間帯に分かれてきます。この時間をどれだけ有意義に利用できるかが、ヘルプデスクで上手に立ち回れるかに関わってきます。

なぜなら、利用者の習熟度は高く、新しいシステムを導入しても3ヶ月もすれば使いこなしてしまう人が出てくるからです。そして一部のそのような利用者からの問い合わせは、普段かかってくるような問い合わせとはレベルが違います。

ある程度わかってきている人の場合は、回答内容にも気を使わなければなりません。そうしないと「バカにしているのか」や「そんなことはわかっている」といわれかねないからです。

そういわれないようにするためにも、利用者以上にシステムを理解し、どのような問い合わせがくるかをシミュレーションしておく必要があるでしょう。特に、OSやハードウェア面で先ほどの方なことをいわれてしまうと、ヘルプデスクとしての立場がなくなってしまいます。

問い合わせ内容を日々の対応履歴から、ヘルプデスク要員に対して小テストなどを実施し、サポートしている範疇のことをしっかり把握していきましょう。
利用者から「そんなことを聞いているんじゃない」といわれないようにするためにも、時間があったらしっかり勉強しておきましょうね

 

自分だけの情報サイトを見つけておこう!

問い合わせを受けた時に自分が知っていることであればすぐに回答できるかもしれませんが、ちょっと調べないとわからない場合はインターネットや書籍を利用して調べて回答する必要があります。

この調べた結果で、的確な回答になったサイトや情報は必ず対応履歴に登録しておくか、自分自身でナレッジデータベースを作りいつでも引き出せるようにしましょう。書籍だったら付箋紙やしおりを挟んでおくようにしましょう。

このようにしておくと、回答にかかる時間が減り、利用者へ正しい回答ができるためあなた自身の評価が上がっていきます。そうなると例え間違った回答をしたとしても、怒られることがありません。普段からこういった情報収集の努力の積み重ねが、ヘルプデスクとして評価を上げていくコツとなっていくのです。

さらに、プラスアルファの評価が欲しい場合は、「こんな情報がありました」と自分が見つけたサイト情報を利用者に公開してサイトに掲載されていることを、事細かく説明しながら回答するのが良いでしょう。

もし、可能であれば一緒に画面を見ながら操作方法を案内したり、ヘルプデスクで利用できるリモート操作ツールを使って、ゆっくり丁寧に説明しながら利用者のパソコンを直接操作し設定方法を案内したりできれば、間違いなくその利用者はあなたに高い評価をつけてくれるでしょう。

このように、回答につながる情報サイトを多く知っていればいるほど、あなたの対応範囲が広がっていきます。

私の場合はオフィス系の情報サイトを多くブックマークしていました。やはりオフィス系の問い合わせが多かったため、インターネットでもオフィス系の情報サイトを特に集めていきました。中でも「インストラクターのネタ帳(https://www.relief.jp)」はかなり重宝していました。
ちょっと古い情報でもそのまま流用できるかもしれないので、まず一度調べて実践するようにしています。特にエクセル関数などもヘルプデスクとしては、サポート範囲外だったとしても、このようなサイトを知っていれば「個人的に知っている」体にして回答することができます。

そうすると、利用者から信頼されるようになります。この時に作り上げた信頼関係はトラブル時などに協力してもらうなど、あとからいろいろとヘルプデスクを助けてくれる存在になってきます。
このような信頼づくりは面倒かもしれませんが、結果的に自分自身の評価を上げるためだと思い率先して実施するようにしましょう。
こうして自分がヘルプデスクで、業務をしやすい環境を作っていくのです。実は、利用者からの信頼だけではなく、ヘルプデスク内からも「オフィスに詳しいのはあいつだ」となり、相談や質問などが増えていきます。

こうして、ヘルプデスクで利用しているナレッジデータベースの情報が精査され、ヘルプデスク自体の品質も上がっていきます。
なにか一つでも良いので自分が得意とする分野を作り上げましょう。オフィス系でもいいですし、プリンタやパソコン本体でもいいです。
得意分野があれば利用者からも他のヘルプデスクスタッフからも、そして何よりそのような行動がすべて管理者に見えるように結果を残すことで、あなたのヘルプデスク内での評価は間違いなく上がり、重要な人材となっていきます。

中には雑談が大好きな利用者もいるので、そういう時はIT関係のニュースなどの情報を提供すると喜ばれたりします。tech総研などの転職サイトなどにもノウハウがありますので、こちらもおすすめです。

そして、発言権を得ていくことで、自分が考えているヘルプデスク像をより実現することができるのです。

 

受付はどんなことでも履歴に残す

ヘルプデスク業務を行う上で、問い合わせ履歴を残すということはとても重要なことです。

そのため、できるだけ対応した内容を漏らさず書くようにする必要があります。また、すでに何百件と受け付けをしている案件であっても、対応履歴を残すようしましょう。

では、なぜそれほどまでに対応履歴を残すことを重視するのかというと、3つの理由があるからです。

1つめの理由、受付に対して状況を把握することができなくなる
ヘルプデスクで受け付けた内容をきちんと残す理由は、どのような問い合わせがきて解決しているか、発生した障害にはどのような対応をして復旧しているのかを把握するためです。この詳細がすべて正確に記載されていないと管理者は「この受付の回答はされているのか?」とか「障害が復旧しているのか?」という状況を把握することができないからです。
また、問い合わせに対しても間違った回答をしてしまい、それについて問い合わせがあった場合に事実確認ができません。利用者の大事なデータを消してしまうようなことになればヘルプデスク自体の存在自体が不要なものになってしまい兼ねません。障害も同様に対応が間違っていたために別の障害を引き起こしてしまうといった事態にもなります。こうなると収拾までに倍以上の時間と人手と利用者がサービスを使えず業務に支障を与えてしまう結果になります。

正しい履歴を残す事ができなかっただけでと思ってしまうかもしれませんが、それが品質管理であり、ヘルプデスク業務のようなサービスを提供している業種の責任でもあるのです。そして、その失敗がヘルプデスク撤退につながり自分自身の職を失うことにもつながることをしっかり頭に叩き込んでおきましょう。
2つめの理由、ナレッジデータベースを作るため
日々の受け付けの中で、以前どんな対応をしたか覚えている人はなかなかいないと思います。以前と同じ対応ができず回答を出すまでに時間がかかり、間違った回答をしてしまうと利用者からクレームが上がってしまいます。このような状況が続けばヘルプデスク要員によってレベルが違うと「ヘルプデスクの対応品質」が悪いと判断されてしまいます。
そのためにも、他のヘルプデスク要員が対応履歴を見れば、間違えず正しい回答を的確にできるように内容をまとめた「わかりやすい対応履歴」を残すように各自がしっかり自覚して取り組み用にしましょう。

私の場合はリーダーという立場上、ヘルプデスク要員の入力した受付内容をチェックしていました。対応履歴を読んでもわからないものに関しては、すべて入力者に修正するようにさせてきました。このように修正をしないと受付をした人だけがわかるような内容では、ナレッジとして利用することができません。また内容から回答がいくつも解釈できてしまうような書き方も訂正させてきました。書き始めは良いかもしれませんが、最後にどのような方法を利用者が選んだかはとても必要な情報だからです。

日々、登録された内容のチェックも不要と考えている人もいるようですが、内容をチェックする人がいないと対応履歴からナレッジデータベースを作成することができません。受付をした人間がわかるようにすればよいのであれば、詳細を書く必要はありません。

この問い合わせについてはこの人が担当と属人化させてしまえばよいだけです。
それができないようなヘルプデスクであれば、しっかり対応履歴を残し、後から閲覧した人も同品質の回答ができるようにすることができ、それこそがナレッジデータベースとして初めて利用価値があるものになるからです。
そしてチェックをされないように入力する人も、できるだけ具体的にわかりやすくどのような結果になったかを入力できるように文章力を身につけるようにしましょう。
しっかり入力された履歴は1件ごとの対応時間を削除することや新人がきた時の教育資料にもなるし、利用者へ公開するFAQサイトの元ネタにもなるので、必要であれば手順書に有無を確認して作成するかしないかの判断材料にもなります。

たかが対応履歴かもしれませんが、ヘルプデスクの品質自体が向上し、高い評価を得られることにつながるため、しっかり履歴を残すようにしましょう。
3つめの理由、受付件数の把握と人材の削減につながる可能性
対応履歴の保存は内容を後からでも確認できるようにするための資料となりますが、会社間の話になると重要視されるのは受付件数になります。そして、受付件数を算出するのは受付内容を入力する受付管理ツールになります。
この管理ツールにしっかり対応履歴を残しておかない場合、特に、「いつもと同じ問い合わせだから、入力しなくてもいいや」といった考え方を持つヘルプデスク要員がいると、管理者から見れば受付件数が減っていると判断してしまいます。
そして、それを契約している会社に報告した場合、「受付件数が減っているのに、この月額単価は高い」といわれてしまい、結果的には、人員を削減しなくてはならなくなってしまうのです。そして一度減ってしまった人員を取り戻すには、相当な努力とそれなりの理由が必要となります。
例えば、「人手不足です」というだけでは、契約している会社は増員を許可しないでしょう。
何か新しいシステムを導入するため、今の人員ではカバーすることが難しいことが容易に想像できない限り増員は無理でしょう。そう一度減らしてしまうと、増やすことはほぼ無理だと理解しましょう。
そのため、どんなに同じような内容でも、日々の問い合わせ件数がこれだけあり問い合わせの内容も対応にこれだけ時間がかかってしまうため、人員を削減することは難しい状況であることを露骨かもしれませんがアピールしなければならないのです。
でも、ヘルプデスクでは受付時間を減らし、問い合わせ件数自体を減らす努力を求められます。
これは、通常のヘルプデスク受付業務を減らし、別にできる何かを新しく提供するためだからです。
例えば、契約している会社のグループ会社へサポート範囲を拡大し売上につなげたり、新たな業務スタイルに合わせた対応ができるようにしたりするなど臨機応変に対応できるヘルプデスクよりも優秀なサポート集団を作ることができるからです。

受付件数も重要だということも、しっかり頭に叩き込んで業務に励みましょう

 

うまくヘルプデスクで回っていくポイント

幾度となく「評価」について話をさせていただきました。

仕事をしている以上、良い評価は非常に重要です。

評価が高ければ上司から信頼され仕事を任せても問題ないと思ってもらえるようになります。そうなると、ヘルプデスクだけではなく、別の案件を提案されるようになり顧客の中でも会社の中でトップクラスの重役対応を任されるようになります。

こうして、上司からも信頼を獲得できれば、どんな失敗をしてもかばってもらえるようになります。

そして、ヘルプデスクを退任し別の案件を任される様になった場合に、いきなりリーダーに抜擢され仕事のしやすいポジションに配置されるようになるかもしれません。

信頼があるからこそ、安心して改善提案を受け入れてもらえるようになるのです。

自分の行動次第で働きやすい職場や意見の通りやすい環境を作り上げていくのです。
だからヘルプデスクで仕事に慣れてきたといって手を抜くようなことをするのではなく、しっかり丁寧に利用者の立場にたって、どのようなサポートを必要としているのかをよく考えて行動するようにしましょう。