私は新卒からずっと社内SEをやっています。
その間、2回転職をしていますが、いずれも社内SE職で会社を変えてきました。
私のようなケースはけっこう珍しく、転職して社内SEになる人は大体がITコンサルかSIer出身の人がほとんどです。
中には大手から転職してくる人も多いのですが、今回はその事例と理由を書いてみたいと思います。
大手コンサル・SIerの仕事内容とは?
IT業界はピラミッド型の業界構造になっており、仕事の内容や給料はピラミッドのどの位置にいるかで大きく変わります。
上にいる人は、主に提案などのコンサルタント業務、プロジェクト管理などのマネジメント業務に徹します。
下にいる人は、プログラムを組んだりする作業的な業務が主体になります。
大体は、上の会社が仕事を取り、そこから下の会社に仕事を細分化して降ろしていく構造になっています。
これは建築業界と良く似ていますね。
建築業界も大手ゼネコンがプロジェクトを受注し指揮を取りますが、実際に手を動かすのは請け負い先になります。
先述の通り、大手ITコンサル・SIerにいると企画やマネジメント業務が主体になりますが、これらは市場価値の高い仕事であるため、キャリア的にも申し分ありませんし、給与にもしっかり跳ね返ってきます。
そのため、下流から仕事を始めた人は最終的にここに到達できるようにスキルアップし転職を経て成長していきます。
なぜ大手コンサル・SIerを辞めて社内SEになるのか?
大手ITコンサル・SIerの魅力を書きましたが、良いことばかりではありません。
キャリア的には魅力的ですが、
- 客との折衝に神経を相当使う
- 少しでも工程が遅れると客に詰められる
- 概して激務。ホテル暮らしなんて当たり前
という状態ですので、肉体・メンタル共に相当にやられます。
また、IT職は都内にオフィスを構えていますが、コンサルは出張であちらこちらに行かされることが多く、体力もかなり使います。
例えば、日本マイクロソフトや日本HPなど、都心にオフィスを構える会社に入っても、クライアントが地方に工場を持っていたりすると、田舎に長期出張ということもあります。
ということで、家族を持ちある程度ゆっくりしたい人は「多少給料が下がっても良いので仕事を変えたい」と思い、転職するケースがかなりあります。
その転職先として選ばれるものが社内SEです。
社内SEは、
- 転勤がほとんどない
- 早く帰れる可能性が高い
という理由から、金はもう良いから少し落ち着きたいと考える、大手ITコンサル・SIerの人の駆け込み寺となっています。
外資コンサルなどで勤めていた人が社内SEになると給料が普通に100万~300万くらい下がってしまうこともありますが、それでも転職する人がいます。
特に製造業などは社内SEが不足しており頻繁に募集を出しているため、大手ITコンサルから転職してくる人が多いですが、給与水準が低いのでガツンと下がってしまうケースが多いです。
金融や保険は給与水準が高いので、ITコンサルから転職してもある程度維持できる傾向にあります。
私が過去2回転職した際も、外資コンサルや国内超大手SIerから来た人がいましたが、給料は大体100万~下がっていました。
しかし、それと引き換えに家族と一緒にいられる時間が増え人生設計ができたため、後悔はしていない人が多いです。
結婚したいから社内SEに転職した。というパターンも多いですね。なお、私はずっと社内SEですが結婚できていません(涙)
コメント
現在転職検討中の社内SE(内資・金融系)です。
年次も近く興味深く見てます。特に気の利いたコメントはありませんが、面白いので是非頑張って更新続けてください。応援してます。
>snk様
コメント頂きありがとうございます。
同じ職種の方からお言葉を頂きうれしく感じております!
金融系の社内SEのお仕事事情はあまり詳しくないため、また色々とお話を聞かせていただけるとうれしく思います。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします!