転職時の社内SE求人で求められる3つのタイプと持っておくと良いスキル

社内SE

社内SEに求められるスキルや経験は、会社の大きさや社内システムに対する考え方に応じて大きく3つのパターンに分かれます。

転職時の募集要項でも書かれている内容は様々ですが、私が転職活動をする中では、大きく以下の3つに分けられると思いました。

  1. リーダー型
  2. 汎用型
  3. 専門スキル型

今回はこれら3つの型の特徴について解説します。

リーダー型の特徴とよく求められる4つの要素

リーダー型の求人は、現行のメンバーで業務は回っているが、新しい事に挑戦できるような、自社にはいないすごい人が欲しい、といった場合に良く出てきます。

リーダー型は募集要項には、専門的なスキルではなく、以下のような要素が書かれているケースが目立ちます。

  1. 企画提案の経験
  2. プロジェクトマネジメント力
  3. コミュニケーションスキル
  4. 英語力

1.企画提案の経験

企画提案の経験は本当に嫌という程よく出てきます。

内容的には業務分析が出来て、幹部に提案を上申できるような能力を差します。

正直このラインは普通のSEではなかなか出来ず、コンサルティングファームやプライムベンダーのPMで鳴らしていた人になります。あくまで、「企画提案」ですから、上流SEで要件定義をやってました、というレベルでは撥ねられます。年収は600万~がよく出てくるので、30代半ばくらいの優秀な人材を取りたいのだと思います。

 

2.プロジェクトマネジメント力

プロジェクトマネジメント力は企画提案の経験に近く、延長線上にあるとも言えます。

このあたりですと、上流SEをやっていた人なら経験やスキルが合致しますので有利になります。特に、参画したプロジェクトの規模が大きいほど採用される確率が高くなります。

 

3.コミュニケーションスキル

コミュニケーションスキルといわれてもイマイチ定義が分からないのですが、社内SEの場合に企業側が求めているものは「ユーザ部門やベンダーとの折衝がうまい人」のことです。

交渉事は年の功ですので、普通にビジネスマンをしてきたなら問題ないと思います。

面接者と話して見て、「この人はちょっと…」と思われない次元なら幾らでもカバーできるでしょう。

 

4.英語力

英語力は意外と明示している企業は少なく、要件として書いているところが時々あるくらいです。

足切り点を設けているケースも少ないですので、あまり気にしなくて良いでしょう。例えば、「TOEIC600点」と書かれているものに500点で応募しても問題なく、他の要素が光ればカバーできます。

ちなみに、海外に工場を持っている企業は、SAP等のシステムを現地展開したりするので英語が得意だと採用でやはり有利に働きます。

何ともレベルの高い求人に見えますが、明確な足切りがないため意外と通ったりします。大手SIerで大規模案件を大量にこなしたレベルのコンサルタントの方でしたら、ほぼ受かると思います。

 

汎用型の特徴:SE経験ありなら可能性大

汎用型は、IT部門の力が低下してきているので、ある程度若くて総合力のある人を補充したい場合などにあります。リーダー型に比べると要求の度合いが低く、中~上流のSEでもトライ可能です。

よくある募集要項例

  • 要件定義の経験
  • コミュニケーションスキル
  • SAPの基礎知識

要件の中に社内システムの使用言語(COBOL、JAVA、VB.netなど)が併記されている場合がありますが、あくまで環境を指しているだけであって、実際にプログラミングして下さい、というケースは少ないです。

内容は理解出来て下さいというレベルで、入社後プログラミングが必要なら、その旨明記されている場合がほとんどです。プログラミングが好きな方なら、むしろWELCOMEだと思いますので、意図して狙ってみると良いでしょう。

個人的には、これが一番おいしいと思います。

というのも、バリバリの企画系は精神的にかなりきつく、専門スキル系はハードルが上がると共にその後も継続して勉強する必要に迫られますので、要求そこそこのこのパターンは、比較的マッタリノンビリできるという社内SEに最も近いパターンだと思います。

 

専門スキル型はピンポイント狙い

専門スキル型は、かなり限定されたニーズに対するニッチな求人です。

具体的な例

  • ユーザ側の立場でSAP SDを導入した経験を持つ人
  • Oracle GOLD相当のDBスキルを持つ人
  • 複数拠点の海外ネットワーク構築に携わった経験のある人

特定のスキルを名指しで要求してくるパターンで、大抵の人は門前払いされます。中には、「そんな人いません!」と声を大にして叫びたくなるようなものもありました。

ただ、これは条件にマッチする人なら高確率で合格するので、かなりおいしいです。

こういった求人を見ると、何か専門スキルを持っていると有利だな、と見えますが、ピンポイントで指定してくることはむしろ稀なのであまり気にしなくてよいでしょう。

専門スキルを持っていると確かに有利ではあるのですが、社内SEは基本的に総合力の勝負である、と前向きに考えた方が良いです。

 

まとめ

この記事で解説した求められるタイプの特徴

  • リーダー型:コンサル、上流PMの十分な経験がある人向け
  • 汎用型:SE経験のある人ならチャンスが多い。
  • 専門スキル型:ニッチなスキル。基本的に応募しなくて良い。

多くの人に受かるチャンスがあるものは「汎用型」ですので、できるだけこのタイプの求人を狙っていくと良いでしょう。

一方で、募集要項には書かれない採用の背景やニーズもありますが、そういった情報は実際にその会社の人事やシステム部門と会って話を聞いている転職エージェントに聞くと良いです。

自分にとって合格できそうな求人がどれかをより詳しく説明してもらうことができます。

おすすめの転職エージェントは以下で纏めていますので、よろしければ併せてご覧ください。

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