ITには色々な工程があり、仕事内容も大きく変わってきます。
IT職の1つである社内SEもどのような工程を担当するかでやっていることは大きく変わってきます。
色々な意見がありますが、私自身は今後社内SEがリストラされずに生き残るためにはPMとしてプロジェクトデリバリーができるような人材になることが必須だと感じています。
昨今の社内SEに求められるスキルはとにかくPM能力
転職して6か月以上が経過した私ですが、基本的にはこの先さらに転職をするつもりはなく、ここでサラリーマン生活を終えたいと考えています。
その理由ですが、主に以下のような理由です。
- 転職すると業務やシステムの知識がリセットされるので面倒くさい
- 転職活動自体が大変
- 転職しすぎると退職金が蓄積されない
- 年齢的に今のスキルだけでは転職先が見つからない
色々挙げましたが、一番最後の「転職先が見つからない」というものが一番大きく、年齢が30歳を超えてきているので、そろそろポテンシャル採用というものには掛からなくなっています。
経験者として売り込むにはスキルや経験が不足しており、このままでは次は難しいのではないかなぁと感じています。
入社してからの私の業務内容
入社してからの私はどちらかというと小さなプロジェクトのデリバリーや保守運用を担当してきました。
これは、上司の「負荷をあまりかけずに業務を早く習得して欲しい」という思いからきていますが、そろそろ次のステップに移らないとキャリア的には厳しい気がしています。
そもそも、社内SEになりたい人は、
「ベンダーがしんどすぎてやってられない!楽をしたい!」
という理由で選んだ人がほとんどなので、別に無理して大変な仕事を取りに行く必要はありません。
のんびり保守運用をやって、開発はベンダーに丸投げ。というポジションは大いに歓迎される生き方です。
ただ、私個人は今後の成長やリストラされた時に生き残る手段を確保する意味でも、もっと高次の仕事をやっておく必要があると考えています。
社内SEの目標はプロジェクトデリバリーができる人
社内SEとして最も需要がある価値は「プロジェクトデリバリーができること」です。
これだけ書くと意味が分かりにくいですが、例えば以下のようなことができる人材です。
- 計画を立ててプロジェクトを進める
- ユーザ部門をうまく巻き込んで仕様を確定させる
- ベンダーをうまく使いシステムのインプリメントができる
人をうまく動かし、プロジェクトを成功に導くこと、と言えば良いでしょうか。
各種転職求人を見ていると分かりますが、この手の事柄ができる人材は本当に不足しており、高い年収を払ってでも各社欲しがっています。
なお、求人票などで、
部門間やベンダーとのコミュニケーションが得意な人
と書かれている場合は、上述のような内容を意図しています。愛想が良かったり、喋りがうまい人の事ではありません。
何度か転職して色々な社内情報システム部門を見てきましたが、本当にこの手のことができる人はいません。生え抜きの社内SEはこういった調整事が苦手なのか、何十年も会社にいるようなシステム要員でも全くできていません。
個人的にはプロパー社員の方が、デリバリースキルが低い人が多いように感じています(他の部署で使えないので情報システム部門に回されているなどの背景もあるかも知れません)。
企業的にはそういった人はさっさとリストラして、プロジェクトデリバリーができる人に置き換えてしまおうと考えます。
よって、今後生き残っていくためには、この部分を磨いていくしかないと思っています(大変ですけど)。
デリバリースキルを磨くには会社の新規事業・案件に参画することが近道
プロジェクトデリバリースキルを磨く方法ですが、できるだけステークホルダーが多い案件に入っていくことが近道だと思います。
また、これは大部分は運にもよりますが、会社の新規事業などが立ち上がる際に、システム部門として参画できるとかなり有難いです。
新規事業を立ち上げる際は、
- 新規に人を雇う
- 新規にオフィスを立ち上げる
- 新しい業者などと折衝が発生する
といったことが起こります。
最初はIT以外のどちらかというと業務的な動きばかりですが、この段階から話を見ていると、1つの大きな仕事を立ち上げた後にどのようにして動かしていくかが見えてきます。
新規事業の場合は様々な種類の業務が関わってきますので、多様な業務知識も身に付きます。
また、IT以外の面も知ることで事業企画のノウハウも身に付きますし、新しい事柄に対してIT側からどういった提案やサポートができるかが分かってきます。
こういった案件はある程度の経験や階級がないと参画させてもらえないことも多いですが、もしも関係することができればかなりラッキーです。
その中で、PM(プロジェクトマネジメント)業務を担っていけば確実に力がつきますし、評価されます。
新規事業が海外案件であればなおのこと良いです。
プロジェクト費用の中で英会話教室に通わせてもらえる可能性もありますし、海外プロジェクトに参画していたという経験は転職や社内昇進時に必ず評価されます。
私の会社でも海外案件に入っている人は国内案件と比べて評価が高い傾向にあります。
今後はPM(プロジェクトマネジメント)能力を磨くしかない
社内SEですが、今後はPM(プロジェクトマネジメント)能力以外はほとんど評価されなくなると思います。
もちろん、社内システムの使い方などはきちんとオペレーションできた方が良いですが、プログラミング作業やルーチンの保守運用は、現場からは感謝されても会社のトップからは一切評価されないため極めても微妙です。
スタンスとしては、できるだけ良い案件にアサインされるよう働きかけを行い、機会を掴んだら失敗しても良いので、プロジェクトの中で色々なことをやってみると良いでしょう。確実に成長でき会社からも評価されます。
私自身も現在はそのようになるよう動いています。大変そうに見えますが、ベンダーよりは確実に楽ですし、雇用を維持するという点では避けては通れないと思っています。
コメント