ヘルプデスクとサーバエンジニアとして数々の業務に携わった時、どのように立ち回れば良いかを考えるようにしていました。
ヘルプデスクの場合なら利用者の理解しやすい情報を提供すること、サーバエンジニアであれば障害対応の後の報告など分かりやすく説明などです。
それぞれの業務で基本となる考え方は同じかもしれませんが、業務内容が全く違うこの2つの業種では、どのような考え方を心がけて業務をすれば良いのでしょうか?

ヘルプデスクの思考は常にお客様目線であること

利用者が仕事で利用しているパソコンの「使い方がわからない」とか「プリンタで印刷できない」など、幅広い範囲で受付をおこない解決するのも、調べた結果をわかりやすく画面を見ながら操作する手順や解決する方法を伝えたり、利用者が持つ疑問や悩みを解消する方法をいくつか提案したりするのもヘルプデスクの主な業務内容となります。

ヘルプデスクに必要な考え方は「わかりやすく●●をすること」です。

とても簡単なことかもしれないけど、実は非常に難しいことになります。これを上手に説明できる人は、ヘルプデスクでも利用者から指名がきたり、ファンがついたりすることもあります。ですが、反対にこれができない人は、会社経由でクレームになりヘルプデスクを退任することになるでしょう。

それぐらい、この「わかりやすく●●をすること」ができないと、ヘルプデスクでやっていくのは難しいことなのです。

会社では多くの人が働いています。その中には、パソコンが得意な人も苦手な人も、システムに管理され自由にカスタマイズができないパソコンを初めて触る人もいるわけです。
この人たちは、パソコンを触るのが仕事ではありません。パソコンという道具を使って、自分の仕事をいかに完結させるかが仕事です。
そのような人たちにわかりにくく説明をして、余計に混乱を招くようなことをすればどういう結果が待っているかは火を見るより明らかです。

もし、あなたが使っているパソコンやスマートフォンでトラブルになった時、自分で直すことができないような場合はヘルプデスクへ問い合わせしますよね。
さらに、電話に出た担当者が意味のわからない専門的な用語を使って説明してきたとしたら、あなたはどういう態度をとりますか?おそらく「わからない」と怒ってしまうか、わかるまでしつこく質問を続けるのではないでしょうか?

このわかりやすく●●をすることは、いろいろなことに使えます。例えばわかりやすく報告をすることで、上司は素早い決断を出せるようになるし、わかりやすい手順を作成することやFAQサイトを作成することもできます。

でも、ちょっとした弊害もあるので、注意が必要です。

その弊害とは「パソコンの使い方を知っている人からの問い合わせ」の場合です。
わかりやすく説明することを念頭に置いて対応していると、わかっている人からすると「バカにしているのか」と逆に怒りを買ってしまうことがあります。この場合は理由を説明して謝罪するか、自分独自の対応方法を作っておくとよいでしょう。

私の場合は、さりげなく専門的な用語を使って質問をします。その返事の仕方や使われる単語などを聞き、どの程度の知識を有している利用者なのかを把握していました。
ですが一歩間違えると相手を怒らせてしまうことになるので、ヘルプデスク業務にだいぶ慣れてから実施するようにしましょう。
では次にサーバエンジニアの場合、どのような思考が必要なのかを見てみましょう。

 

サーバエンジニアはサーバだけを触っているわけではない

サーバエンジニアは日々の業務の中で、様々なトラブル対応を行うことになります。しかも、ヘルプデスクのように、詳細を聞き出せる相手がいません。
サーバからは普通に見たら判断しにくい内容のOSにしかわからない形で、ログというさまざまな情報を出力しています。その情報を読み取り、サーバで何が起こっていてその原因を見つけ解決するのがサーバエンジニアの主な業務になるのです。

サーバエンジニアとしての考え方は「なぜそのような解決策を考えついたのか」や「過去にあった手順を実施してみた」など、原因からどういう方法で解決できるかをただ漠然とやるのではなく、「こういう理由だからこの対応で復旧する」という根拠がなければならないのです。

その根拠を探す手間を省くには、対応手順書の整備や、時間がない場合は画像やテキストファイルなどで、自分がどのような作業を実施したか証跡を残しておく必要があります。
それが、次回のトラブル時に同じようなケースだった場合「前回、これで復旧したのでまずやってみよう」という復旧優先につながっていくのです。

そして、すぐに判断できるためにはもう一つ、そのOSやハードウェア情報を把握しておくこと、すぐにドキュメントを取り出せるようにしておくことも早期障害解消のための手段となります。

このように「何かあったらどう行動するかを想定して、準備をしておく」という考え方こそが、サーバエンジニアに求められる思考力になります。

他にも、設計や構築の分野には、それぞれの思考力が必要となってきます。必要な知識は広く浅かったヘルプデスクから見ると、さらに広くとても深い知識が必要といえるでしょう。

どちらも利用者を最優先に考えてはいるのですが、アプローチとしてヘルプデスクは問い合わせをしてきた利用者への回答、サーバエンジニアは障害発生時に短時間で復旧しサービス提供を平常時に戻すこと、それを念頭にしておいておけば、必ずどのような行動を取れば良いか考えることになります。

 

一つの操作で与える影響範囲を考えよう

ヘルプデスクもサーバエンジニアも思いつきで操作をする人がいます。

しかし、この行動がとても危険で大きなトラブルを招きかねない事象になることがあります。
特に注意をしなくてはならないことは、画面に表示されている警告やエラーメッセージなどをちゃんと読んで理解をせずに「はい」や「OK」をクリックする行為です。

よく読まずに「はい」をクリックしたことで利用者のデータを消してしまったり、サーバを再起動させてしまったりと、取り返しのつかないような事象を引き起こすことがあります。ファイルサーバに保存してあったドキュメントファイルを修正していた人がいたとした場合、最悪のケースではデータが消えてしまい元ファイルは壊れてしまい開けなくなるなどです。

再起動の場合、次に正常起動しないケースもあります。計画して実施した作業でサーバが起動しなくなることや、停電後に起動できなくなり修理メーカーを呼ぶことになるなどサーバエンジニアあるあるとして語られているぐらいです。

このように、警告を見落として「はい」を選んでしまったことで、発生したと人為的な障害です。

この操作をした時に、

  • サーバはどういう挙動をするのだろうとか
  • 利用者が使っていたファイルはどうなってしまうのか

一歩先を考えて、手順書を見直したり智見者に確認をしたり、作業前にファイルならバックアップを取るといった行動をするようにしましょう。

 

報連相は超重要!

意外とこれができないヘルプデスクやサーバエンジニアが多いのに驚かされますが、報連相とは報告・連絡・相談を略した言葉で、重要な要素で作られています。

「そんなことはできて当たり前じゃないか」と思っている人でも、なかなかできている人はいないのではないでしょうか?

例えば、利用者からいわれたことを管理者にちゃんと報告したり、トラブル時などどのような対応をしたなどの共有しておく必要がある情報を連絡しているかどうかということです
つい忙しくて忘れてしまったなど、ちょっとしたことでも共有しておく必要があるにも関わらずできていないと、あなた自身が責任をかぶることになってします。
どんなことでも良いと思いますが、情報をメンバー全員で共有しておくようにしましょう。

また、わからないことがあった場合は、自分で時間を決めて調べるようにしましょう。
調べていることに時間がかかり過ぎてしまうと、早期復旧をすることができません。また、問い合わせも何日もかかってしまうと、利用者の業務をそれだけ止めてしまう可能性があるからです。

そういう時は、メンバーに相談しましょう。メンバーの中にはすでに対応経験がある人がいて、教えてくれるかもしれません。
声を上げて周りに相談することができない人も多いと思いますが、ここは勇気をもって相談しましょう。コトワザにある通り「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」です。

もし、あなたが上司や先輩、同僚に相談や報告、連絡ができていないと感じた時は、今まで以上に報連相を実施してみてください。今まで以上に仕事が捗るはずです。

サーバ相手であっても、上司や先輩などから指導してもらうことがたくさんあります。

だから、コミュニケーションが必要ないという現場は絶対にありません。エンジニアならお客様に対して、発生した障害の報告や報告書を提出したり、利用者に連絡しないといけないことがあったりします。

「エンジニア=機械相手の作業」という間違った考え方だけはしないようにしてくださいね

 

こういうエンジニアには絶対になるな!

私がヘルプデスクやサーバエンジニアを経験してきて思ったことがあります。

それは、自分が一番偉いと相当な勘違いをしているかわいそうな人たちどこの現場でも必ずいるということです。
確かに今までの仕事で得た評価はすごいかもしれませんが、これでは人間性を疑わざるを得ません。

そういう人が得意とすることは、自分のより知識がない人や手際が悪い人、自分に逆らう人などを攻撃してきます。しかも、かなり陰険で周りを巻き込んでくるケースもあり、リーダークラスを取られてしまうとその現場にいられなくなってしまう人もいます。

仕事ができることやサーバの知識がすごいこと、ヘルプデスクでもトップを争う対処件数だったとしても、それで自分の方がすごいだろうという態度を出してはいけません。

自分が知っている知識をオープンにして、メンバーが同じようなレベルで仕事ができるようになったらどうでしょう?それを目指すのが、メンバーである組織として業務を行っている意味につながるのではないでしょうか?

これを理解せずに、だんだんと傲慢になってしまうエンジニアを多く見かけます。

最初からそういう態度で、仕事をしている人はいないでしょうが、何かのきっかけで歯車が狂ってしまったということもあります。これはエンジニア以外にも言えることですが、傲慢にならずにいつも楽しく仕事をしている人の周りには、自然と人が集まっていきます。評価が欲しかったらもっと違う面で、評価を得るように心がけるべきです。

 

まとめ

ちょっと脱線気味になってしまいましたが、ヘルプデスクもサーバエンジニアも業務としては技術的な違いはあっても、行動するための基礎は変わらないと考えています。

そして、業務のゴールは「利用者からいいサービス」だと言ってもらえることです。

難しいことかもしれませんが、そのために自分を磨きスキルを身につけ、最高のサービスを提供できるメンバーの一員になれるように頑張っていきましょう