自動車業界の動向・年収・大手企業の調査・比較【2017年度】

自動車は、日々の買い物や送り迎えなど生活に密着しているほか、県外や海や山へのドライブなど私たちの行動範囲を広げてくれます。

今回は、自動車業界の基本情報や転職・就職のアドバイスをお伝えいたします。

自動車業界の基本情報

2016年度の国内新車販売台数は2年ぶりに500万台を超えました。業界全体を見渡してみますと、三菱自動車が日産自動車の傘下に入り、トヨタ・ホンダ・日産の3大勢力が自動車業界をけん引しているのがわかります。

また、自動車業界は、大きく新車市場と中古車市場に分かれています。

新車市場には主に、化学業界(自動車の素材や資材)、タイヤ業界、自動車部品製造企業、完成車メーカー(カーディーラー)が。中古車市場には主に、オークション会場運営団体・企業、中古車販売会社、中小の自動車修理工場などが関わっています。

また、周辺業界として、カー用品・タイヤ専門店、損害保険業界などがあります。

 

自動車業界のこれまでの流れ

自動車の起源は馬車だといわれていますが、自動車の歴史は内燃機関の発明がはじまりだといわれています。1767年のイギリスのジェームズ・ワットによる蒸気機関の発明によって自動車の開発が本格化しました。

その後、蒸気自動車、ガソリン車、電気自動車、ディーゼル車の順に開発されたのですが、ガソリンエンジンが効率的であることがわかり、ガソリン車が主流となっていきます。

1886年にはドイツのダイムラーとベンツにより現在のガソリンエンジンと同等のものが完成したとされています。日本では1901年に自動車がはじめて輸入されたのを皮切りに技術者たちが自動車製作に奔走、1907年に国産ガソリン乗用車第1号「タクリ一号」が完成します。

その後、戦時下となり軍需産業化し、トラックの生産が増加します。戦後、GHQにより制限されていた乗用車生産が解除されると再び、自動車産業は動き出し、自動車の海外輸出によって得られた外資は日本を経済復興に導きました。

量産・量販体制の整備、オートメーション化、大衆車の登場、運転免許保有者の増加なども手伝って自動車業界は大きく躍進します。それは貿易摩擦を生むほどのものでした。

貿易摩擦を解消するために産まれたのが、日本自動車メーカーが現地の人を雇用して現地で生産をする海外拠点だったのです。こうして日本の自動車業界は一気にグローバル化します。

現在は、各社、海外の自動車メーカーと提携し次世代技術の開発を加速させています。

 

自動車業界の市場規模と社員の状況

2016年度の国内生産台数は935万台、販売台数は507万台で、主要企業7社(後述)の社員の状況は、平均年齢40歳、平均勤続年数17.7年、平均年収737万円となっています。

 

自動車業界 ~今後の展望~

自動車業界の今後の展望のキーワードとなるのは『クリーンエネルギー自動車』です。

 

クリーンエネルギー自動車

クリーンエネルギー自動車は、平たくいえば次世代の自動車です。具体的には以下のようなものがあります。

  • 電気自動車(EV)
  • プラグインハイブリッド自動車(PHV)
  • 燃料電池自動車(FCV)
  • クリーンディーゼル自動車(CDV)

電気自動車はCO2の排出がない、プラグインハイブリッド自動車は電気自動車とハイブリッド自動車のいいところを組み合わせて進化させたもの、燃料電池自動車は、水素と酸素の化学反応を利用して電気を生み出す燃料電池を使用、クリーンディーゼル自動車の燃料は軽油ですが、最近の技術により粒子状物質(PM)や窒素酸化物(NOx)などの排出量を抑えています。

環境にやさしいクリーンエネルギー自動車ですが、その普及はまだまだ伸び悩んでいるのが現状です。その要因は、高価格であることとエネルギー調達方法に難があることが考えられます。

クリーンエネルギー自動車の価格は、高級車並みといえます。また、電気自動車の充電スポットはガソリンスタンドの6割程度に当たる20000カ所以上にまで急増しているのですが、水素ステーションは4大都市圏中心の91カ所だけにとどまっています。

これらクリーンエネルギー自動車を一般消費者の手に届く価格にまで落としていけるか、エネルギー調達の利便性をより一層、向上させていけるかが今後のカギとなるでしょう。

 

自動車業界の主要企業と年収一覧(各社有価証券報告書より抜粋)

  • トヨタ自動車 852万円
  • 本田技研工業 776万円
  • スズキ 642万円
  • 日産自動車 816万円
  • マツダ 684万円
  • SUBARU 674万円
  • 三菱自動車工業 718万円

自動車業界主要企業7社(上記)の平均年収は737万円でした。詳細は、下図を参照ください。

 

自動車業界を代表する企業の基本情報

トヨタ自動車

トヨタ自動車は、国内最大の完成車メーカーであり、高級車「レクサス」を世界に展開しています。トヨタの究極の願いは「交通死傷者ゼロ」であり、人・クルマ・交通環境の三位一体で安全への取り組みを行っています。

同社は、2050年には2010年に排出したCO2量の90%の削減を目指しており、次世代車の開発促進と普及に取り組んでいます。

また、電気自動車で注目されているアメリカの自動車メーカー、テスラにも2010年に出資をしています。

基本情報

  • 売上高:27兆5971億9300万円
  • 税金等調整前当期純利益:2兆1938億2500万円
  • 社員数:73875名
  • 平均年齢:39歳
  • 平均勤続年数:15.4年
  • 平均年収:8,523,317円

 

本田技研工業

本田技研工業は、二輪車では世界首位となっています。「交通事故ゼロ社会の実現をリード」を2030年ビジョンとして掲げており、安全、安心を提供するため、人つくり、場づくり、ソフトウェアの開発を手掛けています。

同社はTriple Zero(トリプルゼロ)を推進し、「気候変動問題」「エネルギー問題」「資源の効率利用」に対応しています。

Triple Zero(トリプルゼロ)のコンセプト

  • 再生可能エネルギーによるCO2 排出ゼロ化
  • エネルギーリスクゼロ化
  • 資源と廃棄におけるリスクゼロ化
基本情報

  • 売上収益:13兆9992億円
  • 営業利益:8407億1100万円
  • 社員数:21903名
  • 平均年齢:45歳
  • 平均勤続年数:23.7年
  • 平均年収:7,761,000円

 

日産自動車

日産自動車は、電気自動車リーフを展開しています。安全への取り組みとして、これまで猫バンバンプロジェクトやおもいやりライト運動を呼びかけ、話題となっています。

環境に関しては「ゼロ・エミッション」と「PURE DRIVE(ピュアドライブ)」の2つに取り組んでいます。

「ゼロ・エミッション」では、100%電気で走るゼロ・エミッション車の開発・普及を目指しています。また、「PURE DRIVE」では、エンジン搭載車燃費向上技術の開発、市場投入によるCO2低減を推進しています。

基本情報

  • 売上高:11兆7200億4100万円
  • 経常利益:8647億3300万円
  • 社員数:22209名
  • 平均年齢:42.8歳
  • 平均勤続年数:20.2年
  • 平均年収:8,164,762円

 

参考文献

  • トヨタ自動車株式会社2017年3月期有価証券報告書
  • 本田技研工業株式会社第93期有価証券報告書
  • 日産自動車株式会社第118期有価証券報告書
  • 日経業界地図2018年版 日本経済新聞出版社
  • 会社四季報業界地図2018年版 東洋経済新報社
  • 独立行政法人環境再生保全機構 自動車産業の歴史と現状

 

転職・就職のアドバイス

新車をデザイン・開発したい、新車を販売したい、という志がある方は、果敢に完成車メーカーにチャレンジしましょう。

しかし、単に「車に関する仕事がしたい」と考えておられるのであれば、活躍できるフィールドは、化学業界、タイヤ業界、損害保険業界などにも広がります。

完成車メーカーを志す方に向け、トヨタ自動車の採用情報を基にお伝えいたしますと、進路は、事務系コース、技術系コース、業務職コースに分かれています。

事務職は、商品企画、マーケティング・営業企画、販売事業支援、アフターサービス企画、資材・部品調達戦略、新車プロジェクトマネジメント、生産企画・生産管理、経理・財務、e-TOYOTA(IT)、渉外・広報、人事という分野に。

技術職は、ボデー、シャシー、エンジン・ドライブトレーン、電子・制御、HV・FC、実験、材料技術、品質保証などの領域に分かれています。

トヨタ、ホンダ、日産の求める人材像について調べてみますと、三者三様でした。

各社が求める人物像

トヨタ 自ら高い目標を掲げ、自ら行動し、周囲を巻き込んで挑戦していく人
ホンダ 現実に立ち向かい自分が信じた道を貫き通す人(参考:採用メッセージ)
日産 パッション(情熱)とイマジネーション(想像)溢れる人

各社の求める人材像に近いと感じた方は自信を持ち、その部分を伸ばすようにしましょう。また、遠いと感じた方はウィークポイントを洗い出し、なるべく求める人材像に近づけるよう実践していきましょう。

一般向け転職エージェントはもちろん、オートモーティブ・ジョブズという自動車業界に特化した転職エージェントもあります。自動車業界への転職を目指す方は、これらに登録し、キャリアコンサルタントの支援を受けられることをオススメいたします。

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これが、自動車業界に入る近道だと考えます。

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