ITサービスが日常に浸透しているエストニア

お金に関しても例外ではありません。日本よりもクレジットカードの使用が浸透しており、50円程度のガムでもカードで済ませることが珍しくありません。

そんなキャッシュレスの国で現金が必要なの?と疑問に思われる方もいるのではないでしょうか。エストニア在住歴2年の筆者の考えとしては、現金も用意しておいた方が良いでしょう。

と言うのも、エストニアがキャッシュレスの進んだ国とは言え、一部の場所では支払いは現金のみという場合もまだまだあるからです。

その代表的な場所が観光では外せないマーケットです。例えば、首都タリンの中心にある旧市街の広場では季節にあわせて様々な出店が立ち並びます。日本の露店のようなイメージですね。タリンではその他にも至る所でマーケットを目にする機会があるでしょう。

マーケットでの買い物をスムーズにするためにも最小限の現金は用意しておきたいものです。

こちらはバルト駅横のタリンで一番大きなマーケット。「Turg」はエストニア語でマーケットを意味しています。

 

その他にチップを払う際も現金があると便利です。エストニアにチップの習慣はありませんが観光地のレストラン等では受け付けている所もあります。

良いおもてなしを受けた時には気持ちよく小銭を出したいものですね。

また、リスク管理としてもクレジットカードと現金両方所持するのが賢い方法です。タリンの治安は日本に匹敵するほど良いですが、そうは言っても海外です。人口密度が欧州一低いエストニアでもマーケットや観光地には多くの人が集まります。そんな中で特に東洋人はエストニアでは目立ちます。人の集まる場所では念のためひったくりの注意が必要です。

万が一クレジットカードを盗まれた、またはクレジットカードが何らかのトラブルで使用停止になってしまったなんてことになっても予め現金を準備しておくことで貴重な旅の時間の無駄にせずに済みます。

では、エストニアではいくらほど現金を準備しておくのが良いでしょうか。あまり大金を持ち歩くのも不安ですね。特にエストニアは北欧等のヨーロッパと比べると物価が安いので、少額で十分でしょう。

必要な所持金は個人差が大きいですが、マーケット等で買うお土産分+不測の事態が起きた場合の予備のお金(1日の最低限の外食代20ユーロ✕滞在日数)分を両替しておけば準備万端です。

タリン観光を考える場合、滞在期間は短めの方が多いのではないでしょうか。それならば余計に効率的な時間の使い方が重要になってきますよね。現地で両替のために使う時間は最小限に抑えたいものです。

そこで、今回はエストニア在住2年目の筆者の経験を元に首都タリンでの主な両替方法をご紹介します。エストニアの通貨や基本的な両替方法、注意事項をすべてまとめました。実際に各地を訪れた上でレート、立地、手間の観点から各方法を比較していますので、この記事を読めばタリンでの最も効率的な両替方法がわかります。

 

エストニアの通貨はユーロです

エストニアはEU加盟国ですので通貨はユーロです。意外でしょうか。

エストニアは長い間ロシアの占領下に置かれていました。ロシアから独立を果たしたのが1991年とそう昔のことではないため、今でもエストニア=ロシアというイメージを持たれることが多々あります。そのため、通貨もロシアの通貨かあるいは何か聞きなれないものなのではないかと予想されます。

実際、比較的最近まではクローンというエストニア独自の通貨が使用されていました。ユーロが採用されたのは2011年からです。

外貨の中でも身近なユーロということで少し両替のハードルが下がりますね。とは言え、日本円以外の通貨は慣れるまで支払いに手間取るものです。基本を確認しておきましょう。

頭に入れておくことはそう多くありません。まず、「EUR」「€」という文字/記号。街中でこれらを見かけたらユーロのことです。

次に1ユーロあたりの価値。2015年以降は1ユーロ=115〜135円程度で推移しています。同じ額の日本円で両替してもそのタイミングによって受け取るユーロの額はエストニアでのランチ1食分かそれ以上の差が出てきます。こればかりは運の要素もありますが、普段から為替の値動きを意識して少しでもお得に両替したいものですね。

そして紙幣と硬貨の種類。紙幣5、10、20、50、100、200、500ユーロに分かれます。主に使われるのは5、10、20ユーロの少額紙幣です。大きいお札を出してお釣りをごまかされるといった話はエストニアではあまり聞きませんが、単純にぴったりお釣りを出せないという理由で断られることはあります。

硬貨は、1、2、5、10、20、50セント、さらには1、2ユーロがあります。1ユーロ=100セントです。大きめのスーパーでもレジでざっくり払おうとすると、レジ担当の店員からお釣りがちょうどないからあと2セント出せる?なんてよく聞かれます。また、硬貨は特にチップの支払いにも便利ですね。

硬貨の支払いは慣れないと最も手間取るポイントなので見た目をご紹介します。基本的にはサイズが大きいほど金額が大きくなります。

1桁の硬貨(1、2、5セント)は銅、2桁(10、20、50セント)は金、1・2ユーロは銀と色で覚えておくのもおすすめです。

ちなみに、同じユーロでも硬貨の片側については各国でデザインが異なるのをご存知でしたか?エストニアの硬貨はすべて、エストニア語で「エストニア」を意味するEestiと2011年の文字、それにエストニアの国土が刻印されたとてもシンプルなデザインに統一されています。

もちろんどの国のユーロでも問題なく使えますのでそこはご安心ください。

硬貨は基本的に日本円に戻せないので滞在中に使い切りたいところです。

エストニアの通貨と言うとエストコインと誤解されることがあります。エストニアでは政府主導でエストコインという国家独自の仮想通貨エストコインを発行しようという動きがあったためです。実現すれば世の中のお金に対する概念が大きく変わるのではと当時話題になりましたが欧州中央銀行の反対により計画は縮小されています。今後エストニアが新たな通貨を生み出すことになるのか注目です。

 

両替方法は意外にも普通?

エストニアと言うからには他の国にはない最新のテクノロジーを利用した両替方法があるのではと期待する方には申し訳ありませんが、現状の両替方法は至って普通です。

現地で日本円からユーロへ両替する際の選択肢としては、

  1. クレジットカードを使ったATMでの換金
  2. 現金を使った両替所/銀行/ホテル/空港での換金

の二択となります。

海外での支払いと言うとトラベラーズチェックを思い浮かべる方もいるかもしれません。昔入手して余っているトラベラーズチェックをこの機会に使おうかなとお思いの方もいるのでは。

残念ながら、エストニアではあまり使われていません。換金できる場所を見つけることも困難です。後ほどご紹介するような大きな銀行では換金可能ですがレートが悪くおすすめできません。

ちなみに、エストニアの代表的なスタートアップであるTransferWiseはボーダレス口座という革新的なサービスを提供しています。この口座1つで複数の通貨を管理できます。

つまり、日本円をこの口座に預けておけば現地のATMでこの口座からユーロを引き出せるわけです。そのメリットは手数料の安さ。1か月200ユーロまではATM手数料が無料でその他にかかるものはTransferWise手数料(0.35〜2%)のみ

ただし、残念ながら2019年6月現在日本はサービス対象外となっています。このサービスは両替の煩わしさから開放される最も手軽でお得な方法なので日本でのサービス提供に期待しましょう。

TransferWiseのアカウントを作っておくことでボーダレス口座サービスが利用可能になった際にすぐに通知を受け取れますよ。

引用:TransferWise公式HP:ボーダレス口座画面(英語のみ)

 

クレジットカードを使ったATMでの換金

この2つの選択肢の中でおすすめするのは(1)クレジットカードを使ったATMでの換金です。

その理由は第一に両替にかける時間を短縮できるためです。

冒頭でもお伝えしたとおり、エストニアはクレジットカードの使用が浸透しています。ATMは、空港はもちろんタリン市内に多数ありますのでユーロが必要になった時にすぐに引き出せます。

タリンでは街中の至る所で建物の外壁に備え付けられたATMを目にします。

VisaMastercardいずれかのカードを持っておけば、まずATMからの引き出しで困ることはないでしょう。その他に日本ではあまり馴染みのないMastercardが発行しているデビッドカードのMaestroも普及しています。Visa対応のATM設置場所こちらMastercard対応のATM設置場所こちらから”Tallinn”と入力して検索できます。

操作方法は日本と同じなのでさほど戸惑うこともないでしょう。言語は英語、エストニア語、ロシア語から選択できます。

ただし、ATMによって対応するブランドに違いがあるのでマークをチェックしましょう。PlusまたはCirrusのマークが表示されているはずです。手持ちのクレジットカードにも同じマークが付いていることをご確認ください。

こちらの写真の例では右下にPlusマークがあることを確認できますね。

両方にマークが一致していることを確認できたら、クレジットカードを挿入してキャッシングを選択、4桁の暗証番号を入力、引き出し金額を入力、そして現金とクレジットカード、レシートを受け取って完了です。

ATMに限らずクレジットカードを利用する際には常に4桁の暗証番号入力が必要となります。忘れてしまった方は日本にいる間に確認しておきましょう。

具体的な手数料の総額はカードによっても異なりますが、いずれにしても以降でご紹介する両替方法と比べると安くすむ可能性が高いですし、何より正確、確実に欲しい金額を引き出すことができ時間を節約できます。

ただ、この方法は厳密には両替ではなくキャッシング、つまり借金になります。そのため、為替手数料、ATM手数料に加えて金利もかかることを頭の片隅に入れておいてください。

 

現金を使った両替所等での換金

キャッシングに抵抗がある等クレジットカードでのATMによる両替方法を使いたくない場合、残る手段は(2)現金を使った両替所/銀行/ホテル/空港での換金となります。

その際には、いずれの場所にもレート表が提示されていますので見方を理解しておく必要があります。とは言っても見方は非常にシンプルです。

また、タリンのレート表は基本的に電光掲示板が使われており文字が読みにくいという心配も不要です。手書きで表示をしている場所は今回の調査では存在しませんでした。

主要な観光地のレート表は、エストニア語/ロシア語表記に加えて英語の記載があるため安心です。HP上ではエストニア語表記のみの場合もあります。重要単語は2つのみ。Ostは「買う」、Müükは「売る」を意味します。

 

実際にレート表を見てみましょう。一番左側に日本の国旗マークが表示されています。中央が「買う」(Ost)、右側が「売る」(Müük)の欄となります。「買う」は両替所等が日本円を買い取ること、「売る」は両替所等がユーロを売り出すことを意味しています。つまり、日本円からユーロへの両替で私達が見るべき欄は「買う」(Ost)です。

引用:Eurex公式HP:レート表

この例では、126.14円を渡すことで1ユーロを得られることになります。100ユーロ必要であれば、12614円を払う必要がある計算ですね。「買う」の値が小さいほど、少ない額でユーロと換金でき、レートが良いと覚えておきましょう。

ただ、1点忘れてはならないのが手数料の存在です。各両替所や銀行、ホテル、空港によってその額は変わってきます。そのため、正確には100ユーロを得るためには12614円+手数料となります。できる限り低い手数料の場所を選びたいですね。

 

タリンの両替所4選

両替所のレートは決して良いとは言えませんが銀行、ホテル、空港と比較するならば、ATMに次ぐ選択肢となるでしょう。

タリンの両替所は旧市街エリアに集まっています。Google mapで”money exchange”と検索することでたくさんの両替所がヒットします。

引用:Google map

ただし、実際には移転していたり存在しなかったりする場合があるのでご注意ください。例えば、地図中央に位置するEO Tradeはこの場所には存在しません

筆者が実際に1日周ってみて発見したのは、日本円から両替できる両替所の数は限られているということです。確実に存在することを確認した主要な両替所4か所をこれからご紹介します。ごの4か所はすべて徒歩で1時間以内に周れます。

まず最初にご紹介するのはEurexEurexはエストニアの独立後間もない1999年に創業し、同じバルト三国のラトビアにも支店を持つ大きな企業です。そのため、不透明な手数料を取られたり、金額をごまかされたりと言ったことは基本的に心配しなくて良いでしょう。

Eurexはタリン市内に4つの店舗がありますが、営業時間が一番長い(月曜〜日曜9〜21時)Viru Keskus Officeを訪れました。

場所は近代的なビルが立ち並ぶ新市街です。中世の街並みが広がる旧市街の真横に位置するエリアです。

実は旧市街のすぐ隣にはこのようなショッピングモールがいくつかあります。

新市街にはエストニア一大きいデパートのViru Keskus(Keskusはエストニア語でショッピングモール)があり、デパートを入ってすぐの1階フロアに支店があります。このデパートはエストニアには珍しく高級感溢れる場所で品物の値段もお高めです。

この雰囲気と相まってこの日のレートは1ユーロ=125円と高めになっています。ただ、この両替所の利用者は他と比べて多く、エストニアでは珍しく行列ができていました。立地が便利なことが理由かもしれません。

Eurexの良い点は、きめ細やかなサービス内容でしょう。手数料がとてもわかりやすく設定されています。現金からの換金には2ユーロかかります。紙幣を指定したい場合、硬貨でもらいたい場合は追加で5ユーロからとなります。

さらにEurexではクレジットカード/デビッドカードからの換金を受け付けており、クレジットカードからの換金は総額の1.5%、デビットカードからの換金は総額の1%が手数料として引かれます

手数料が多いように感じるかもしれませんが、それでも店員曰く銀行よりも25%お得とのことです。硬貨ももらえるのは便利ですね。

Eurexと並ぶエストニアの代表的な両替店がTavidです。こちらも1991年創業の老舗です。元々はビデオレンタル屋でしたが両替業に事業拡大しました。この国で初めて両替事業を始めた企業です。その後、フィンランド等北欧を中心に店舗を開き、8か国30支店で展開されています。現在は両替業に加えて金貨・銀貨の販売にも力を入れています。

そんなTavid、タリンには7つの支店があります。訪れたのは、旧市街の中に位置するTavid Head officeです。

こちらの真横には夜間のみ営業する小さな店舗が別に設けられています。

Tavidのこの日のレートの表示をチェックすると1ユーロ=126円。Eurexとそう大差はありませんでした。

引用:Tavid公式HP:レート表

手数料はどうでしょう。現金からの換金には2ユーロかかります。Eurexと同じですね。
その他のオプションサービスはTavidの方が若干安めです。紙幣を指定したい場合、硬貨でもらいたい場合は追加で4ユーロからとなります。

Tavidの良い点はその営業時間です。Head officeの営業時間は月〜金曜9〜19時、土曜9〜17時です。そして、夜間営業時間は月〜金曜19〜9時、土曜17〜24時、日曜24時間です。つまりHead officeは実質お休みなく営業しています。その他の支店も月〜日曜9〜22時頃とヨーロッパにしては観光客に優しい時間設定となっています。

立地もタリンの各エリアのショッピングモール内に併設されており便利です。いずれの支店も観光客の多いエリアです。両替所を出入りする東洋人の観光客はスリにとって格好のターゲットに間違いないので、両替後はお金を閉まってから外に出るようにしましょう。

お次はAVEX Change OÜ。この両替所は旧市街の中に4箇所あります。訪れたのはBranch Nunne 1です。4箇所の中で一番迷うことなく辿り着ける場所でしょう。旧市街の広場を抜けて左へ進むと到着です。旧市街に溶け込んだとても可愛らしい外観の建物です。

手数料なしということでこれはお得かと思いきやレート表を見ると、1ユーロ=129円です。つまり、実質の手数料がこの129円に含まれているということです。内訳は不明です。そうなると、EurexやTavidと合計ではそう変わりない結果となりそうです。

引用:AVEX Change OÜ公式HP:レート表
営業時間は朝9時〜夜9時までということで日中の観光中に両替するには問題ないでしょう。

同じくAVEX Change OÜの運営するBranch Pikk 14も訪れました。Branch Nunne 1の店員から支店によってレートが異なるとの情報を得たためです。

こちらも旧市街の広場のすぐ側にあります。先ほどご紹介したBranch Nunne 1とは目と鼻の先です。営業時間、手数料がない点も同様です。

この日は1ユーロ=128円とそう違いはありませんでした。

AVEX Change OÜの良い点は立地です。支店はいずれも距離が非常に近く各々の支店間に10分以内に辿り着けるので旧市街観光をしつつその日のレートを見比べてみてから決めるのも良いかもしれません。

エストニアでは通常看板等はエストニア語(エリアによってはロシア語)表記が一般的ですが、旧市街エリアに限っては観光地のため英語表記のあるお店が多いです。両替所も例外に漏れずMoney Exchangeと非常に分かりやすく看板が出ているのでまず迷うことはないでしょう

 

銀行窓口での両替は困難

両替と言えば日本では銀行が主要な手段の1つですね。エストニアに関しては、(特に日本円について)あまり一般的ではありません。日系の銀行があれば日本円が十分に用意されている可能性があるので選択肢の1つとなります。ただ、残念ながらエストニアには日系の銀行は進出していません(2019年6月現在)

エストニアの主要な銀行は、Swedbank、SEB、Luminor、LHVの4行です。その他にDanske Bank、Big Bank、Nordea、Handelsbanken、Coop Pankが挙げられます。エストニアの銀行と言いつつもその多くは北欧系の銀行です。

いずれの銀行もタリン中心部に多数存在するため観光の合間に立ち寄ることが可能です。

引用:Google map

窓口で両替したい場合の手順は基本的に日本と同じです。機械で番号を発券して呼ばれるまで待ちます。エストニアでは銀行に関わる取引もオンラインでのやり取りが普及しているためか、窓口に訪れる客がそう多くなく待ち時間はさほど長くなりません。また、日本と同様にみな順番を守るので、気付いたら順番を抜かされていたなんてこともありません。混み合っている場合で30分程度でしょう。

窓口の営業時間は平日9〜18時頃のところが多いです。

ただし、窓口で日本円を渡してすぐにユーロを受け取るという方法を取ることは、話を聞きにいった限り難しそうです。

例えば、Swedbank。ここはスウェーデン系列の銀行で、エストニアで最も目にする銀行の一つでしょう。Swedbankの窓口で日本円からユーロに両替したい場合、日本の銀行から海外送金という形でユーロを手に入れることになります。1ユーロ=124円+送金手数料(10〜50ユーロ)となり、しかもユーロを受け取るまでに時間がかかるので観光で訪れる際には現実的な方法ではないでしょう。その他の銀行も同様です。

さらに、LHVに至っては現金の取り扱い自体を全く行っていない完全キャッシュレスの銀行であるため窓口での両替はできません。

結論として窓口での両替は難しいので、銀行を選ぶのであればATMを使いましょう。敢えて銀行のATMを使うメリットは銀行の建物内にATMがあるため外壁のATMを使用するよりもやや安全、なおかつ日本の銀行のように係員が近くにいるので操作に迷ったり間違った手続きをしてしまった場合にすぐに相談して対応してもらえるところでしょうか。また、ATMは24時間対応の箇所が多いです。

ちなみに、エストニアで銀行のことを”Pank”と言います。銀行の係員には問題なく英語が通じるためエストニア語が必要となる機会はありませんが、このような基本単語を知っておくと街中で迷う心配を減らせますよ。

いずれにせよ、他に両替できる選択肢がある場合、銀行を選ぶ理由はないでしょう。

 

ホテルでの両替で時間節約

大きなホテルに泊まる予定のある方は、ホテルでの両替も選択肢に入るでしょう。エストニア到着後、空港〜ホテルに直行するスケジュールであればそれまでに現金が必要になることはありません。空港での軽食や買い物、移動すべてクレジットカードのみで可能です。そのため、ホテル到着後にその場で両替でも不便なことはありません

日本円からの両替が可能で立地が良いホテルの例としては、スイスホテルヒルトンホテルタリンパークが挙げられます。スイスホテルはタリン空港からタクシーで10分程度。旧市街の横に位置する新市街にある高層ビルのホテルです。ヒルトンホテルタリンパークも同じく空港からタクシーで10分程度と抜群の立地です。新市街より少し西に位置する大きめのホテルです。

これらのホテルはごく一例です。タリンは観光地のため、他にも大きめのホテルが密集しています。3つ星以上の大きめのホテルはタリンに70か所程あります。

そのようなある程度の規模のホテルであれば、日本円からユーロへの両替も可能でしょう。

ただし、両替可能と言っても日本円を確実に扱っているホテルは限られます。また、両替サービスは基本的に宿泊客向けのものなので、こういった大きめのホテルに泊まらない場合は選択肢から除外されます。

 

結論として、ホテルも銀行と同様にレートが高くなる傾向にあること、希望する額がすぐに用意できる保証がないことから積極的におすすめできる方法ではありません。

宿泊する場合は手間を省けるという点はメリットかもしれません。ATMや両替所等の選択肢のどれも使えないという場合はホテルでの両替を検討してみてください。

 

タリン空港での両替は最終手段

日本からエストニアまで飛行機で訪れる場合に使うことになるのがタリン空港です。タリンの南西に位置するとてもこじんまりとした空港です。日本の地方の空港をイメージしてもらうと良いでしょう。とは言え、このタリン空港は2018年にBest European Airportに選ばれています。とてもお洒落で清潔感あふれる空港は訪問者からの評判が良いようです。

そんなタリン空港ではもちろん通貨が必要な場合、到着時にすぐに両替できます。

両替所は2か所あります。1か所は飛行機を降りて手荷物受け取り場に進む間の通路にあります(ゲート3付近)。営業時間は最初のフライト出発40分前〜23時です。もう1か所は入国ゲートを出て右に真っ直ぐ進んだ先に見えるR-Kiosk(キオスク)の手前に1件あります。営業時間は朝6時〜最終フライト到着時間直後までです。いずれもChange ITという企業の運営ですがホームページは存在しません。

空港にはもちろんATMもあります。入国ゲートを出て左に真っ直ぐ進んだ先に見えるカフェの手前に主要銀行のATMが用意されています。

空港で観察した限りATMは頻繁に利用されていますが、両替所の利用者はめったに見ませんでした。

それもそのはず、レートが非常に悪いです。この日は何と1ユーロ=145円。手数料が含まれているとは言えかなりの損です。

また、空港の両替所は営業時間にも要注意です。最終フライトを使う場合、入国ゲートを出た先にある両替所は最終フライト直後まで開いているとは言え、荷物受け取りを待っている間に閉まっていまう可能性もあります。空港のATMも24時間取引可能ではありません。

空港の両替所は最も避けたい場所です。競合が限られているため他と比べて手数料が高くかかるのでしょう。どうしても空港で両替する必要がある場合は、ごく少額のみに留めておき、あとは移動後に両替することをおすすめします。

 

エストニアでの両替で覚えておくべきこと

大前提として、日本で事前にユーロに両替する方がお得な傾向にあります。エストニア訪問前に上記でご紹介したレートを見られるサイトをチェックして、日本と現地どちらで両替するか一度検討することをおすすめします。

今回最もおすすめする(1)クレジットカードを使ったATMでの換金について、注意点がいくつかあります。

まず、AmexとJCBは使えないことが多いです。VisaまたはMastercardを持参しましょう。

暗証番号を入力する際にはスキミングを防ぐためにも手で隠して入力するのが安全です。実際、現地の方でそのようにしている人を見たことがないのですが、私達はエストニアに来れば外国人で目立ちます。注意しすぎてもしすぎることはありません。

暗証番号を複数回間違えるとカード自体がロックされて使えなくなってしまいます。そうなると、とても厄介でカード会社に連絡して解除してもらう必要が出てきます。限られた時間をこのような対応のために使うことは避けたいですね。

また、海外のATMで聞く事例として挿入したカードが戻ってこないということがあります。その場合はATMの前から離れずにカード会社に連絡しましょう。

何かトラブルがあった時に証拠となりますのでレシートは滞在中念には念を入れて保管しておくのが良いでしょう。

そして、安全なエストニアとは言えATM付近は一般的にひったくりに狙われやすい場所となりますので可能な限り日中に済ませましょう。春夏は日の出ている時間が長く、夏には夜10時過ぎまで明るい状態が続くのでそう意識することはないかもしれません。しかし、逆に冬は日の出ている時間が5時間程度しかない時期もあります。暗い時間にATMを使う際には建物外に備え付けられたATMではなく、銀行やデパート内にあるATMを使うのが安全です。ATMはそこら中にありますので人通りの少なすぎる路地裏等は避けるのが無難でしょう。

(2)現金を使った両替所/銀行/ホテル/空港での換金では、個人を証明するものの提示が求められます。パスポートを携帯するようにしましょう。

また、手数料にご注意ください。今回ご紹介した以外の両替所は、手数料の表示が曖昧なことから知らぬ間によくわからない追加料金が取られるおそれがあります。

 

最後に、すでにいくつかのエストニア語が登場しましたが、エストニアでの両替で最低限知っておくと便利な残りの単語をご紹介します。
Avatud”は開店を意味します

”E-R”は”esmaspäev-reede”の略で月曜〜金曜、”L”(laupäev)は土曜、”P”(pühapäev)は日曜です。つまり、下の写真は月〜金曜が9〜19時、土曜が9〜5時に開店、日曜はお休みということになりますね。

エストニアで両替の際には基本的に英語が通じますが、基本単語を覚えてさらに効率的に両替を済ませましょう。

 

まとめ

エストニアでの両替の基本情報とその詳細をご紹介しました。結論として、一番効率的な両替方法はクレジットカードを使ったATMでの換金です。手数料を含めた費用、時間、手間を考えるとこの一択でしょう。

ATMを何らかの理由で使えない/使いたくない場合、次におすすめできるのは両替所での換金です。他と比べるとレートがましである点、観光地に点在しているため観光の合間に済ませることが可能である点がメリットです。数ある両替所の中で、細やかなサービスと手数料の透明性から老舗のTavidまたはEurexをおすすめします。

銀行やホテルについては、そもそも日本円での取り引きがされていない場合が多い点、レートが悪い点からおすすめしません。

また、空港は最もレートが悪い場所です。極力空港での両替は避けましょう。

エストニアで両替をする機会はそう多くないかもしれません。しかし、もしもの時のためにこれからエストニアを訪れる方は是非こちらの情報を事前にチェックしてみてください。