ANAマイルを貯めたい陸マイラーの方は、必ずANAカードを発行しておきましょう。
ANAカードを利用すれば、航空券の購入時に割増マイルがもらえるほか、入会時と継続時にもANAマイルがもらえます。
とはいえ、ANAカードは種類がたくさんあるため、どのカードに申し込めばいいのか分からないという方もいるはずです。
そこで今回はそんな方のために、ANAカード全種類とそのスペックについて一挙紹介していきます。
ANAカードの種類!国際ブランドとグレード
ANAカードの種類は、2019年8月時点で21種類あります。
ANAカードには5つの「グレード」があり、さらに5種類の「国際ブランド」があります。
ここではまず、この国際ブランドとグレードについて紹介していきましょう。
ANAカードの国際ブランド
ANAカードには、以下の国際ブランドのカードがあります。
- VISA
- Mastercard
- JCB
- American Expresss
- Diners Club
国際ブランドとは、クレジットカード決済ができるシステムを提供している会社のことです。
ANAカードでは、同じグレードでも、国際ブランドによって、利用できる機能やマイル還元率、年会費などが異なります。
ANAカードのグレード
ANAカードのグレードは、以下5種類あります。
- 交通系IC一体型カード
- ANA一般カード
- ANAワイドカード
- ANAゴールドカード
- ANAカード プレミアム
※厳密にはこの他に、法人用や学生用、海外在住者用のカードもある
「交通系IC一体型カード」は、「ANA一般カード」に「PASMO(パスモ)」や「Suica(スイカ)」などの交通系ICカードの機能が搭載されたカードです。
グレード的には、一般カードに相当します。
グレードは「プレミアム」が最も高く、次いで「ゴールドカード」「ワイドカード」「一般カード」の順になっています。
グレードが高いほど特典も豪華で、マイルも貯めやすくなりますが、そのぶん加入のための審査も厳しく、年会費も高額です。
では次から、各グレードのANAカードの種類と、それぞれのスペックについて紹介していきましょう。
陸マイラー必携!ANAの交通系IC一体型カード
ANAの交通系IC一体型カードには、以下の種類があります。
- ANA To Me CARD PASMO JCB
- ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOマスターカード
- ANA VISA nimocaカード
- ANA VISA Suicaカード
ここでは、それぞれのカードについて、一つずつ紹介していきます。
ANA To Me CARD PASMO JCB
- 国際ブランド…JCB
- 年会費…2,000円(初年度無料)
- 入会時・継続時のボーナスマイル…1,000マイル
- フライトボーナス…10%
- マイル還元率…1% or 0.5%
- マイル移行手数料…5,000円(10マイルコースの場合)
- 交通系ICカード…PASMO
「ANA To Me CARD PASMO JCB」は、「ソラチカカード」とも呼ばれています。
年会費は2,000円ですが、初年度は無料です。
カード入会時と毎年の継続時には、ボーナスマイルとして1,000マイルがもらえます。
また、航空券の購入時、通常もらえるマイルの10%が「フライトボーナス」として付与されます。
カードを支払いに利用したときのポイント還元率は、1,000円=1ポイントです。
このポイントのマイル換算率は、登録したコースによって異なります。
コースは「10マイルコース」と「5マイルコース」の2種類があり、10マイルコースなら1ポイント=10マイル(マイル還元率1%)、5マイルコースなら1ポイント=5マイル(マイル還元率0.5%)に交換可能です。
10マイルコースの場合、年6,000円のマイル移行手数料がかかりますが、5マイルコースなら移行手数料はかかりません。
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOマスターカード
- 国際ブランド…Mastercard
- 年会費…2,000円(初年度無料)→割引後751円
- 入会時・継続時のボーナスマイル…1,000マイル
- フライトボーナス…10%
- マイル還元率…1% or 0.5%
- マイル移行手数料…6,000円(10マイルコースの場合)
- 交通系ICカード…PASMO
「ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOマスターカード」は、「三井住友カード」です。
年会費は2,000円ですが、「マイ・ペイすリボ」に登録し、年に1回以上カードを利用すれば、年会費が751円に割引されます。
マイル還元率はソラチカカード同様、10マイルコースなら1%、5マイルコースなら0.5%です。
ただし10マイルコースを選んだ場合のマイル移行手数料は、ソラチカカードよりも高い6,000円となっています。
5マイルコースの場合、マイル移行手数料はかかりません。
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOマスターカードは、東急百貨店などでおなじみの「TOKYU CARD(トーキュー・カード)」でもあります。
このカードがあれば、モッピーやハピタスのポイントを75%のレートでANAマイルに交換できる「TOKYUルート」が使えます。
TOKYU CARDを加盟店での支払いに利用すれば、「TOKYU POINT」が貯まります。
このTOKYU POINTは、ANAマイルに交換可能です。
TOKYU POINTのANAマイルへの交換レートは50%ですが、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOマスターカードに限っては交換レートが75%になっているため、効率的にANAマイルを貯められます。
ANA VISA nimocaカード
- 国際ブランド…VISA
- 年会費…2,000円(初年度無料)→割引後751円
- 入会時・継続時のボーナスマイル…1,000マイル
- フライトボーナス…10%
- マイル還元率…1% or 0.5%
- マイル移行手数料…6,000円(10マイルコースの場合)
- 交通系ICカード…nimoca
ANA VISA nimocaカードは、先ほど紹介したANA TOKYU POINT ClubQ PASMOマスターカードと基本的なスペックはほとんど変わりません。
こちらも三井住友カードなので、マイ・ペイすリボに登録+年1回のカード利用で、年会費が751円に割引されます。
ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOマスターカードと違うのは、搭載されている交通系ICが「nimoca(ニモカ)」だという点です。
nimocaは、九州地方で使える交通系ICカードです。
ANA VISA nimocaカードがあれば、モッピーやハピタスのポイントを70%のレートでANAマイルに交換できる「nimocaルート」が利用できます。
ただしnimocaのポイントは、専用の「ポイント交換機」でしかANAマイルに交換できません。
ポイント交換機は九州と函館にしかないため、これらの場所に行く用がない人にとっては、あまりメリットがないカードだと言えるでしょう。
ANA VISA Suicaカード
- 国際ブランド…VISA
- 年会費…2,000円(初年度無料)→割引後751円
- 入会時・継続時のボーナスマイル…1,000マイル
- フライトボーナス…10%
- マイル還元率…1% or 0.5%
- マイル移行手数料…6,000円(10マイルコースの場合)
- 交通系ICカード…Suica
ANA VISA Suicaカードのスペックは、ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOマスターカードやANA VISA nimocaカードとほとんど同じです。
ANA VISA Suicaカードも、マイ・ペイすリボに登録+年に1回のカード利用で、年会費が2,000円から751円になります。
搭載されている交通系ICカードはSuicaで、首都圏のほか、仙台や新潟でも利用できます。
ANA VISA Suicaカードは、ここまで説明してきたカードと違って、所有することで使えるようになるポイントルートはありません。
年会費が安い!ANA一般カード
続いて、ANA一般カードについて紹介していきましょう。
ANA一般カードには、以下の種類があります。
- ANA JCB一般カード
- ANA VISA一般カード
- ANAマスター一般カード
- ANA JCBカードZERO
- ANAアメリカン・エキスプレスカード(一般)
ここでは、各カードのスペックについて説明していきます。
ANA JCB・VISA・マスター一般カード
国際ブランド | JCB | VISA | マスター |
年会費 | 2,000円(初年度無料) | ||
割引後年会費 | ー | 1,025円 | |
入会時・継続時のボーナスマイル | 1,000マイル | ||
フライトボーナス | 10% | ||
マイル還元率 | 1% or 0.5% | ||
マイル移行手数料 | 5,000円 | 6,000円 |
ANA JCB・VISA・マスターの各一般カードの基本的なスペックは、交通系ICカード機能が搭載されていないこと以外は、ここまで紹介してきたカードと同じです。
ただし、「ANA VISA一般カード」と「ANAマスター一般カード」は、マイ・ペイすリボに登録して年1回以上カードを利用することで年会費が1,025円になります。
10マイルコースを選んだ場合、JCBは5,000円、VISAとマスターは6,000円のマイル移行手数料がかかる点は交通系IC一体型カードと同様です。
交通系ICカードと違って、所有することで利用できるようになるポイントサイトのルートはありません。
ANA JCBカードZERO
- 国際ブランド…JCB
- 年会費…無料(5年間)
- 入会時・継続時のボーナスマイル…なし
- フライトボーナス…10%
- マイル還元率…0.5%
- マイル移行手数料…なし
「ANA JCBカードZERO」は、学生を除いた18~29歳が対象のカードです。
ANA JCBカードZEROの年会費は、5年間無料となっています。
そのかわり、入会時と継続時にボーナスマイルはもらえません。
ポイント換算率は一律1ポイント=5マイルとなっており、マイル還元率は0.5%です。
ANAアメリカン・エキスプレス・カード(一般)
- 国際ブランド…アメリカン・エキスプレス
- 年会費…7,000円
- 入会時・継続時のボーナスマイル…1,000マイル
- フライトボーナス…10%
- マイル還元率…1%
- マイル移行手数料…6,000円
ANA一般カードのなかで、アメリカン・エキスプレスだけは年会費が高くなっています。
「ANAアメリカン・エキスプレス・カード(一般)」の年会費は7,000円です。
入会時・継続時のボーナスマイルやフライトボーナス、マイル還元率は他の一般カードと変わりません。
ただし他の一般カードの場合、ポイントのANAマイルへの移行は「1,000円→1ポイント→10マイルですが、ANAアメリカン・エキスプレス・カード(一般)は「100円→1マイル」です。
100円単位でマイルに交換できるぶん、ANAマイルが貯まりやすくなっています。
ANAアメリカン・エキスプレス・カード(一般)では、「ポイント移行コース」に登録すると、クレジットカードのポイントの有効期限が無期限になります。
さらに、このカードがあれば、アメリカン・エキスプレスが提供する「空港ラウンジ」を無料で利用可能です。
フライトボーナス25%!ANAワイドカード
ここまで説明してきた一般カードの一つ上のグレードが、「ANAワイドカード」です。
ANAワイドカードには、以下の種類があります。
- ANA JCBワイドカード
- ANA VISAワイドカード
- ANAマスターワイドカード
それぞれの主なスペックは、以下のとおりです。
国際ブランド | JCB | VISA | マスター |
年会費 | 7,250円 | ||
割引後年会費 | ー | 6,275円 | |
入会時・継続時のボーナスマイル | 2,000マイル | ||
フライトボーナス | 25% | ||
マイル還元率 | 1% or 0.5% | ||
マイル移行手数料 | 5,000円 | 6,000円 |
ワイドカードの年会費は、どれも7,250円となっています。
ただし「ANA VISAワイドカード」と「ANAマスターワイドカード」の2つは、マイ・ペイすリボに申込み+利用で、年会費が6,275円に割引されます。
入会時・継続時のボーナスマイルはいずれも2,000マイルで、フライトボーナスは25%です。
マイル移行手数料無料!ANAゴールドカード
ワイドカードの一つ上のグレードが、「ANAゴールドカード」です。
ANAゴールドカードには、以下の種類があります。
- ANA JCBワイドゴールドカード
- ANA VISAワイドゴールドカード
- ANAマスターワイドゴールドカード
- ANAダイナースカード
- ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
各カードのスペックは、以下のとおりです。
国際ブランド | JCB | VISA | マスター | ダイナース | アメックス |
年会費 | 14,000円 | 27,000円 | 31,000円 | ||
割引後年会費 | ー | 9,500円 | ー | ー | |
入会時・継続時のボーナスマイル | 2,000マイル | ||||
フライトボーナス | 25% | ||||
マイル還元率 | 1% | ||||
マイル移行手数料 | 無料 |
ANAゴールドカードの年会費は、JCB・VISA・マスターが14,000円、ダイナースは27,000円、アメックスは31,000円です。
どのカードも入会時・継続時のボーナスマイルは2,000マイルで、フライトボーナスは25%です。
マイル還元率も全て1%ですが、JCB・VISA・マスターは1,000円=1ポイント=10マイル、ダイナースとアメックスは100円=1ポイント=1マイルとなっています。
ゴールドカードの一般カードやワイドカードとの大きな違いは、マイル移行手数料がかからないという点です。
また、ゴールドカードを所有すれば、空港の「ゴールドカードラウンジ」を無料で利用できます。
ゴールドカードラウンジとは、ゴールドカード会員だけが入ることを許されたラウンジです。
ゴールドカードラウンジでは、ドリンクが飲み放題、雑誌が読み放題となっています。
ANAゴールドカードのなかで特におすすめなのが、「ANA VISAワイドゴールドカード」と「ANAマスターワイドゴールドカード」です。
これらは三井住友カードで、「カードご利用代金WEB明細書サービスの利用+マイ・ペイすリボの申し込み+利用」で、翌年度以降の年会費が14,000円から9,500円になります。
これらのカードなら、他の国際ブランドに比べて圧倒的に安い年会費でANAゴールドカードを利用できます。
入会時・継続時ボーナス10,000マイル!ANAカード プレミアム
ANAカードのなかで最もグレードが高いのが、「ANAカード プレミアム」です。
ANAカード プレミアムには、以下の種類があります。
- ANA JCBカードプレミアム
- ANA VISAプラチナプレミアムカード
- ANAアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード
- ANAダイナースプレミアムカード
それぞれのスペックは、以下のとおりです。
国際ブランド | JCB | VISA | アメックス | ダイナース |
年会費 | 70,000円 | 80,000円 | 150,000円 | 155,000円 |
入会時・継続時のボーナスマイル | 10,000マイル | |||
フライトボーナス | 50% | |||
マイル還元率 | 1% | 1.5% | 1% | 1.5% |
マイル移行手数料 | 無料 |
ANAカード プレミアムの年会費はJCBが70,000円、VISAが80,000円、アメックスが150,000円、ダイナースが155,000円とどれも高額になっています。
入会時と継続時のボーナスマイルはどのカードも10,000マイルで、フライトボーナスは50%です。
マイル還元率はJCBとアメックスが1%、VISAとダイナースが1.5%です。
ポイントの換算率は、それぞれ以下のようになっています。
- JCB…1,000円=1ポイント=10マイル
- VISA…1,000円=1ポイント=15マイル
- アメックス…100円=1ポイント=1マイル
- ダイナース…100円=1.5ポイント=1.5マイル
ゴールドカード同様、どのカードもマイル交換手数料はかかりません。
また、プレミアムカードの所有者は、ANAの最上級会員しか入れない「ANAラウンジ」が利用できるようになります。
まとめ
学生用や法人用、海外在住者向けを除いたANAカードの全種類は、以下のとおりです。
- ANA To Me CARD PASMO JCB
- ANA TOKYU POINT ClubQ PASMOマスターカード
- ANA VISA nimocaカード
- ANA VISA Suicaカード
- ANA JCB一般カード
- ANA VISA一般カード
- ANAマスター一般カード
- ANA JCBカードZERO
- ANAアメリカン・エキスプレスカード(一般)
- ANA JCBワイドカード
- ANA VISAワイドカード
- ANAマスターワイドカード
- ANA JCBワイドゴールドカード
- ANA VISAワイドゴールドカード
- ANAマスターワイドゴールドカード
- ANAダイナースカード
- ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
- ANA JCBカードプレミアム
- ANA VISAプラチナプレミアムカード
- ANAアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード
- ANAダイナースプレミアムカード
ANAカードは、各国際ブランド1社ずつと、交通系ICカード1枚ずつの計9枚まで所有できます。
まだANAカードを持っていないという方は、ぜひこの記事を参考にして、欲しいカードを探してみましょう。
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