みなさんはエストニアという国をご存知でしょうか。

エストニアはフィンランドの南に位置する人口132万人の小さな北国です。

近年は電子国家として日本でもその名が知られるようになってきました。

特に首都のタリンはNATOのサイバーテロ対策機関本部やSkype開発本部、今勢いのあるIT系スタートアップが集まっており世界的にも注目されている街です。

その一方で、中世の街並みがそのまま残る世界遺産の旧市街をはじめとして港やビーチ、豊かな森も存在しており、コンパクトな街ながら様々な魅力がつまっています。

エストニアの地方都市は、さらにのんびりとした雰囲気が流れておりのどかな田園風景が広がっています。

エストニア在住者の体感として、日本人の訪問客を見かける機会がここ数年で急激に増えました。日本からエストニアに訪れる方の主な目的は、電子国家やスタートアップの取り組みを知るための視察といったビジネスおよび観光の2つに大きく分けられます。エストニア観光をされる方の中には1日だけタリンの中心部を観てすぐに他国へ向かう方もいれば、1週間以上長期でエストニアを周遊する方もいるでしょう。

いずれの場合も移動手段はまず知っておきたいポイントですよね。効率を重視したい、費用を安く抑えたい、移動も観光の一部として楽しみたい……移動1つとってもその目的は様々かと思います。

そこで、今回はエストニア在住2年目の筆者の経験を元にエストニアの主な交通機関をご紹介します。日本からタリンまでの移動手段ならびにタリン市内およびエストニア内での移動手段をすべてまとめました。所要時間、費用、チケット購入方法を比較していますので、この記事を読めばあなたの目的に合った交通機関がわかります。

日本からタリンへの移動

日本からエストニアへ行くには直行便がありませんので乗り継ぎが必要となります。羽田空港、成田空港どちらも利用可能です。

エストニアには各都市に5つの国際空港が存在しますが、タリンに行くには名前の通りタリン空港が目的地となります。所要時間は東京-タリン間で最短12時間から、費用は最安で往復6万円程度からとなります。

選択肢となる交通機関は

  1. 飛行機のみ
  2. 飛行機+フェリー
  3. 飛行機+夜行列車/バス

が挙げられます。それぞれのメリット・デメリットを交えてお伝えします。

早くて安心・快適な飛行機

まず選択肢として上がるのは飛行機のみでの移動です。ビジネス目的で日本からタリンに入国する場合は飛行機のみが王道でしょう。

また、あまり移動に労力を使いたくない方、海外旅行に慣れていない方、お子様連れの方もこの方法を選べば間違いありません。

中でもフィンランドの航空会社フィンエアーがおすすめです。何と言ってもフィンランドの首都ヘルシンキを経由して1回の乗り継ぎで最速でタリンに到着する点が魅力的です。

フィンランドは日本から一番近いヨーロッパですので、成田空港からヘルシンキ・ヴァンター国際空港までは何と10時間足らずで到着します。

さらに、ヘルシンキ空港からタリン空港まではたったの30分。離陸したと思ったらあっと言う間に着陸の準備に入ります。

また、フィンエアーは定時運航率が高く欠航率が低いことで知られていますので、安心して過ごすことができるでしょう。

筆者はフィンエアーを5回以上利用していますが、欧州の他の便と比較して機内が毎回静かで清潔感があるのも長旅には嬉しいポイントです。

10時間のフライト後、ついにヘルシンキ空港に到着。

海外に行く際に不安な点としてよく挙げられるのが入国審査ですよね。ヨーロッパのシェンゲン協定国内で乗り継ぎをする場合、最初に入国した国で入国審査を受けることになります。

つまり、この場合はフィンランドで入国審査を受けてタリンでは荷物受け取りのみという手順になります。ヘルシンキ空港では、日本人は自動ゲートを利用できるので列に並ばずにスムーズに入国できます。混み具合にもよりますが、ヘルシンキの空港に足を踏み入れてから入国審査を経てタリンへの乗り継ぎ便ゲートに辿り着くまでの所要時間は30分程度です。

東京−タリン間のフィンエアー航空券を購入した場合、ヘルシンキで通常は少なくとも1時間以上の待ち時間が設けられていますので乗り継ぎの時間が足りなくなる心配は要りません。

また、ヘルシンキ空港は日本人にとって使いやすい空港です。なぜなら掲示物に日本語表記があるからです。ヨーロッパで日本語表記のある空港は非常に珍しいのではないでしょうか。

空港内には日本人客に加えて日本人スタッフも多くおり、迷ったり分からないことがあったりした際も周りに尋ねることができるでしょう。英語に不安があっても居心地の良い環境です

待ち時間がしばらくあるなら、北欧ブランドのマリメッコショップムーミンショップで買い物も良いですね。

ヘルシンキ空港は、空港内でのアナウンスを廃止しており静かなので空港の忙しない雰囲気が苦手な方もゆっくりと過ごせるでしょう。

フィンエアーはメリットづくしですが敢えてデメリットを挙げるなら、機内サービスが可もなく不可もなくといった点でしょうか。そして、チケットの値段が他の選択肢と比べると高い傾向があります。

例えば、観光シーズンの8月では最安で往復15万円あたりとなっています。チケット代を抑えたい方は、可能な限りオフシーズンを狙うのが良いでしょう。観光シーズンを終えた10〜11月または気温が氷点下まで下がる1〜2月あたりでは運が良いと往復6万円からの購入が可能です。フィンエアーの公式サイトはこちらです。

機内サービスに妥協したくないあなたは、JALを選んでみてはいかがでしょう。

フィンエアーとのコードシェア便のため経由地は同じくヘルシンキ空港となります。フィンエアーでのメリットに加えて、機内でもきめ細やかなサービスを受けられます。機内食も日本人の口によく合います。フライト時間もJALのおすすめポイントです。行きは昼前(10〜11時)発の夕方着(17時)、帰りは昼過ぎ(15時頃)発の翌朝着(9時)となっており、機内でゆっくりお休みすればその後に時差ボケが起こりにくいスケジュールになっています。難点は、やはりチケット代です。相場としてはフィンエアーより高く、平均して往復15万円以上となります。ただ、JALでマイルを貯めている方、これから貯めようと思っている方には悪くない出費かもしれません。早割セール等も出るのでこまめに情報をチェックすることで費用を抑えられるでしょう。JALの公式サイトはこちらです。

ハイシーズンに訪れるけれど安く済ませたいとうあなたには、ポーランド航空を使ってワルシャワ経由という方法もあります。

ポーランド航空は近年日本便に注力しており2019年からは増便されて毎日運航しています。こちらを使えば5〜10万円代前半でチケットが購入できます。機内サービスは全体的にJALやフィンエアーと比べると劣りますが、1つ面白いサービスを提供しています。ビジネスクラスへのアップグレード入札制度です。アップグレードに支払える額を申請すると離陸48時間前までにアップグレードの可否が伝えられるというものです。空いている時期であれば安い金額でビジネスクラスへ搭乗するチャンスも上がるでしょう。ただし、時間に関するデメリットにご注意ください。まず、ワルシャワでの待ち時間が5〜6時間と半端です。一度空港から出てワルシャワ観光するには少し物足りない時間ですし、そうかと言ってワルシャワ空港はそこまで広くもないので空港で時間をつぶすには長すぎます。こちらを選択する場合は待ち時間の使い方を考えておくことをおすすめします。この待ち時間もあって日本-タリン間の所要時間は18〜19時間となります。また、タリン空港への到着時間が深夜12時というのも不安要因の1つです。タリンは非常に治安が良く深夜に女性1人で歩いても安全ですし、空港から宿泊先までタクシーを使えば問題ないというのが個人的見解です。とは言え、不慣れな土地で大きな荷物をぶらさげての深夜到着はできれば避けたいと思う方も多いでしょう。デメリットも加味した上で、ポーランド航空を使いたい方はこちらの公式サイトをご覧ください。

ヨーロッパの他の国にも立ち寄る用事があるあなたは、その国経由でタリンに向かうことももちろんできます。

たいていのヨーロッパからタリンへの直行便が出ています。デンマーク、ノルウェー、スウェーデンといった北欧からイギリス、ドイツ、フランス、オランダといった西欧、イタリア、スペインといった南欧、ブルガリア、ラトビア、リトアニアといった東欧まで幅広く網羅されています。ただ、チケットの金額についてメリットはないでしょう。また、飛行距離が長くなるので所要時間もそのぶん増えます。体力に自信のない方にはおすすめしません

その他にロシアのモスクワを経由するアエロフロートトルコのイスタンブールを経由するターキッシュエアを使うという手もあります。こちらならチケット5万円代からとお手頃価格になっています。ただし、便によっては所要時間20時間程度かかることがネックです。また、日本人がロシアに入国する場合には観光であっても事前に大使館でのビザ申請が必要となります。こうした労力を考えると選択するメリットはあまりありません。

さて、以上の経由地から主に使われるのがエア・バルティック航空です。こちらに搭乗すればタリン空港に到着です。乗り継ぎ時の注意点が3点あります。服装と機内に持ち込む手荷物、そして機内食です。
乗り継ぎ時には搭乗ゲートからシャトルバスに乗って飛行機の機体前まで移動する場合があります。シャトルバスを出てから外で列になり飛行機に搭乗できる順番を待ちます。(ヘルシンキ経由の場合その可能性が非常に高いです)。特に氷点下になる時期(12〜3月)は、ほんの5分程度でも外での待ち時間が非常に辛いので、搭乗ゲートで防寒着をすぐに着られる準備をしておくと良いでしょう。タリン到着時まで空港外に出ることはないからとコート等をスーツケースに入れて預けてしまうと、乗り換え時に凍える思いをするおそれがありますのでご注意ください。

機内に持ち込む手荷物のサイズにも注意が必要です。例えば、フィンエアーでは最大寸法56cmx45cmx25cmのサイズの手荷物1個を機内に持ち込み可能ですが、乗り継ぎ後のエア・バルティック航空の便では55cmx40cmx23と若干サイズが小さく設定されています。ハードタイプのスーツケース等では縮めることもできないので、機内の棚や足元に荷物を入れられないおそれがあり、搭乗直前にサイズのチェックが入って追加料金をとられる可能性があります(搭乗ゲートでサイズオーバーに気付いた場合、追加料金60ユーロ)。機内持ち込み手荷物のサイズについては両方の便の許容サイズを事前に確認しておきましょう。
また、エア・バルティック航空は格安航空会社のため、機内食を希望する場合にも追加料金が必要です。エア・バルティック航空のさらなる詳細はこちらの公式サイト(英語のみ)からご覧ください。

飛行機のみのルートをご紹介しましたがタイミングによって各航空会社の価格は変わってきます。skyscannerでこまめに比較するのがお得なチケットを手に入れる近道です。

 

旅を満喫できるフェリー

ヘルシンキ経由の場合はヘルシンキの港からフェリーに乗ってタリンに行く方法もあります。時間に余裕があって移動中も観光気分を味わいたいあなたにおすすめです。

ヘルシンキ空港からフェリー乗り場までは1時間程度、フェリーでの移動時間は2時間程度です。運賃は4000円〜とお手頃ですね。こちらのサイトから日本語で事前にフェリーチケットを購入できます。

船内は非常に清潔で広くレストランやお土産屋等もあります。

 

安く済ませるには夜行列車/バス

モスクワ経由の場合は夜行列車/バスという方法もあります。

ともにモスクワ―タリン間が片道16時間程度で約7000円〜です。前述のとおり、ロシアに入国するには事前にビザが必要となること、また時間対費用を考えるとコスパが良いと言えるか疑問なことから積極的におすすめはしませんが、海外でのバックパッカーに慣れており費用を抑えつつ旅の経験を得たい方には魅力的かもしれません。

夜行列車チケットはこちら、夜行バスチケットはこちらから事前に購入できます(英語のみ)。

 

タリン市内の移動

タリン空港に到着したらあとは非常にシンプルです。ちなみに、タリン空港は非常に小さいこぢんまりとした空港のため空港内で迷う心配はまずありませんのでご安心ください(日本の地方の空港をイメージしてもらえるとわかりやすいかと思います)。

飛行機を降りて荷物受け取り場に進むまでの数百メートルの通路には土産屋、カフェ、本屋、VR体験スペース、小さな図書室が立ち並んでいます荷物受け取り場に一度入ると、こちらの通路には戻れないのでご注意ください。

ただ、お土産に関しては市内で同じものが買えますので到着時に空港で買うこともないでしょう。

エストニアの首都であるタリンですが非常に小さな街で空港から中心地の旧市街まではわずか4.6 kmです。

中心地までの交通機関はタクシー(所要時間:15分)またはバス/トロリーバス/トラム(所要時間:20分)の2択となります。

エストニアの物価は日本や西欧の国と比べると安いためどちらもお手頃な運賃です。街中での移動はこの2択に加えて徒歩・自転車も挙げられます。順番にご説明します。

 

早朝から深夜まで手軽に使えるタクシー

前述のとおりシェンゲン協定国を経由してきた場合はそちらで入国審査を済ませているので、タリンでの入国審査はありません。

荷物を受け取ってゲートを出ればすぐに空港出口となります。ユーロへ両替したい方はこちらのフロアで済ませましょう。

出口前にはタクシーが並んでいます

乗り方は日本とまったく同じです。

運転手が後部座席を開けてくれるので、そちらに乗って目的地を告げれば中心地まで15分程度で到着です。
空港にいるタクシー運転手は基本的に英語が通じます。運転手によっては「どこから来たの?」なんて英語で気さくに話しかけてくる人もいれば、静かに運転に集中するタイプの人(こちらの方が多いような気がします)もいます。タクシーでのチップの文化はありません。これも日本と同じですね。

到着したらメーターに応じた金額を請求されますのでクレジットカードまたは現金を渡してください。クレジットカードの場合はリーダーに差し込んで暗証番号を入力することになります。現金はお釣りも可能です。15分程度で10ユーロ〜となります。日本と比べるとお手頃に使える料金ではないでしょうか。

街中でタクシーを利用する場合も同様の手順です。ホテル等の前のタクシー乗り場や主要交差点でタクシーをつかまられます。もちろん日本と同様に通りで手を上げて呼び止めることも可能です。または、英語でのやりとりに抵抗がなければタクシー会社に電話をして手配するのも確実です。

エストニアの大きなタクシー会社は、Tulika TaksoおよびTallink Taksoです(英語のみ)。

エストニアにおいても、車内でのシートベルト着用が義務付けられており車内での喫煙は禁止です。その他、留意すべき点としてエストニアではタクシーの運賃に特に決まりがありません。各車体の右後部ウィンドウの黄色のステッカーに初乗運賃が表示されています(初乗運賃+キロ数に基づく加算運賃となります)。空港に止まっているタクシーについてはあまり心配要りませんが、ボッタクリ等の被害を防ぐために念のため乗車前に目的地までのおおよその運賃を聞くと良いでしょう

正式に登録されたタクシーには運転手の写真と氏名が車内に必ず掲示されています。また、乗車中もメーターが急激に上がったりしていないかチェックしましょう。運転手が明細書の発行を拒む/できないといった行為は違反であるため、そうした状況にあった場合には運賃の支払いを拒否できることも覚えておくと良いでしょう。

注意することが多くて面倒くさいと感じませんか。エストニアではもっと気軽にタクシーを使える方法があります。それが配車アプリサービスです。

アプリをダウンロードして目的地を入力すれば近くにいるタクシーがすぐにあなたの元へかけつけます。決済もアプリ上で済むのでボッタクリの心配もありません。海外で一番有名なUberは聞いたことがあるかもしれません。エストニアではUberも使えますが、そのエストニア版であるBolt(旧Taxify)がよく使われています。日本ではまだあまり馴染みのない配車アプリですが使い方は簡単です。インストールからご説明します。

エストニアでは空港、バス/トロリーバス/トラムの停留所、カフェ、その他公共機関内で無料wifiが繋がっていますので、必要になった際に現地でインストールしても十分間に合いますが、その場合は認証のために現地で使える電話番号が必要となりSIMカードの用意が必要となります。そのため、現地でSIMカードを使う予定がないのであれば日本で事前にアプリ登録を済ませておくと安心ですね。

ちなみに、2019年3月に社名がTaxifyからBoltに変更されたばかりのため画面上ではTaxifyと表示される箇所がまだ残っています。

まずはBolt公式サイトを訪れます。

アプリをインストールします。インストールできたらアプリを開きましょう

この画面が出てきたら許可するボタンを押してください。

登録するためにサインアップを押します

国を選択してあなたの電話番号を入力します。電話番号は認証のために使われます。

電話番号宛にSMSで4桁の認証番号がすぐに届きます。認証番号を入力してください。

あなたのプロフィールを入力します。Facebookまたはメールアドレスと名前を入力します。

これで登録完了です。次はあなたのクレジットカード情報を登録しておきましょう。画面左上のメニューから支払いを選択します。

カード払いの追加ボタンを押します。

情報を入力してカード追加ボタンを押せば完了です。これで事前登録完了です。

タクシーを呼びたい時にトップ画面で目的地を入力します。

リクエストボタンを押してください。

こちらの画面の例では約1分であなたの現在地までタクシーが来ます

登録しておいたクレジットカードで自動的に決済されるため、目的地に着いた際に支払いの手続きをする必要はありません。お金のトラブルを避けられますし、時間も節約できるので特にビジネス目的の方にぴったりなサービスです。

搭乗後は運転手の評価ができます。これによって安全性が担保されています。早朝から深夜まで思い立ったらすぐにその場でクリックするだけなのでかなり便利です。これだけでタリン市内の主要箇所を周ることが可能でしょう。

 

日常に溶け込むバス/トロリーバス/トラム

タクシー以外の交通手段がバス/トロリーバス/トラムです。これらは違う乗り物ですが乗り方はすべて同じなので合わせてご説明します。

こちらがトラムです。

バスです。見た目が同じで電線とつながっているものがトロリーバス(電気を使って走るバス)になります。

 

タリン空港を出るとすぐに看板が見えますのでその表示に従って右に進みます

奥に見えるキオスクでは、これから説明する乗車券にあたるスマートカードを購入できます。

バス/トロリーバス/トラムに乗るには、乗車時に運転手に直接支払う方法乗車券にあたるカードを使う方法があります。

直接支払いする場合、目的地や乗車時間を問わず一律で2ユーロとなります。ただ、お釣りが出ないよう小銭を用意しておく必要があり面倒ですし、複数回利用する場合はカードの方がお得です。

 

カードには観光用のタリンカードスマートカードがあります。

3日以内の観光を目的としたタリン滞在であればタリンカードが最適です。こちらは利用期間を24時間(大人:26ユーロ、子ども:15ユーロ)、48時間(大人:39ユーロ、子ども:20ユーロ)、72時間(大人:47ユーロ、子ども:24ユーロ)の3種類から選択できます。最初の乗車または観光地への入場時点から時間がカウントされます。

このカードの良いところは乗車券としてだけでなく主要観光地の入場料も込みでこの金額となっている点です。また、タリンカードを保有していると観光地の混雑時に優先して入場する権利が与えられます

タリンカードは事前にオンラインでの購入が必要です。こちらからご購入ください(英語のみ)。

引用:タリン市公式サイト

 

3日以上滞在または観光を目的としない滞在であればスマートカードの一択です。
スマートカードは街のいたるところにあるキオスクで購入できます。こちらはSuicaのようなものです。デポジットで2ユーロかかりますが、6か月以内にタリン市お客様サービスデスク(Vabaduse väljak 7)(平日8〜17時、金曜は14時まで)に返却すれば戻ってきます。カードに都度チャージ(2ユーロ〜)するか、利用期間のある定期券(1日:3ユーロ)、3日:5ユーロ、5日:6ユーロ、30日:23ユーロ)とするかのいずれかを選択できます。1枚のカードで6人まで使用可能です。

キオスクを通り過ぎて通路をまっすぐ進みます。

わずか数分でバス/トラムターミナルに辿り着きます。

電光掲示板に各バス/トラムの出発時刻と乗り場案内が英語で表示されていますので安心です。

「4番 Tondi」に乗りましょう。4番は出口を出て目の前です。乗り逃しても10分おきに着ますので支障はないでしょう。運行時間帯は朝5時から深夜24時までです。私達のイメージする海外とは違い時間は比較的正確です。ただし、冬は大雪での遅延等がたまに起こります。

バス/トロリーバス/トラムは基本的に自動で開きますが、空港から出ているものに関しては手動ですのでドア中央の黄色いボタンを押して乗車してください。

カードを使う場合は乗車時に専用の機械(バリデーター)にタッチします。きちんと音がなって反応すればOKです。Suicaを想像してもらうとわかりやすいでしょう。

6人以内のグループで1枚のスマートカードを使用するには、バリデーターにカードをタッチした後に、矢印キーを使用して乗車人数を選び、OKを押します

4番の場合、トラム内に日本と同様、次の停車駅がスクリーンに表示されますので安心です。

次に降りることを知らせるボタンが車内に付いていますが、基本的に全ての駅に停車しますので押す必要はありません。ただただ目的地を待つのみです。

車内はとても清潔で静かです。エストニアは見知らぬ人と気軽に会話する文化ではないのでみなさん静かに外を眺めたりしています。ただ、日本と違う点は、通話している人はよく見かけます(特に禁止されていません)。

また、乗り物中央出入り口周辺はベビーカーや車椅子優先スペースとなっていますので専有しないよう注意しましょうエストニアは人口自体少ないこともあって日本のように身体が触れるほどの満員状態はあまりありません。たいていの場合座ることができます。朝8〜9時、夕方5〜6時頃が通勤ラッシュで多少混んでいるため大きな荷物がある場合は乗車しづらいかもしれません。

下車時にはカードをタッチする必要はありません。

最大の観光地である旧市街までは20分程度で到着です。

ちなみに、無銭乗車はもちろん犯罪になります。普段は誰もチェックしていないので正直無銭乗車することは簡単にできてしまうのですが、たまに警官が車内に乗り込み1人1人カードまたは運転手から購入した切符を抜き打ち検査します。無銭乗車が見つかると罰金40ユーロです。筆者は目の前で警察に連行されていく乗客も見たことがあります。外国人の場合、パスポートを見せる必要がある場合もあるのですぐに見せられるようにしておきましょう。

街中でのバス/トロリーバス/トラムも乗り方は同じです。

タリンには8つの区域があります。以下のようにタリン全域に交通網が発達しているため1日でタリンの端から端まで移動できます

引用:Visit Tallinn

街中のいたるところにこのような停留所があります。

各停留所にはその名前の付いた看板があるのですが車内から見えづらかったり、そもそも車内に電光掲示板がなかったりとアナウンスからの音のみに頼らなければならない状況があります。

アナウンスはエストニア語のみです。毎回各停留所に停車する直前に自動音声で”Hobujumaa, järgmine peatus Viru” (ホブユマー、ヤルミネペアトゥス ヴィル)といった感じで流れます。これは「間もなくホブユマー−に停まります。次の停車駅はヴィルです」という意味になります。慣れないうちはヴィルだと思って降りたら一駅前のホブユマーだったという間違いをしがちですので、このフレーズを頭の片隅に置いておくと良いでしょう。

各停留所の柱に時刻表のボードがあります。平日に関しては1時間に4〜6本程度のものが多いですが、土日祝日は運行数が減りますのでご注意ください。おおよその運行時間は6〜24時です。

下の写真左の「Tööpäev」は平日、中央「Laupäev」は土曜、右「Pühapäev/riigipüha」は日曜祝日を表しています。

Google mapでの検索も便利です。街中の至る所で無料wifiが飛んでいるので必要になった時に調べられます。事前に詳しい時刻表を確認しておきたい方はこちらをご覧ください(英語のみ)。

街中での運行時刻についても、カナダや南欧、東南アジア等の時間に大らかな国と比較すると良く守られている印象です

 

夏なら徒歩・自転車もあり

タリンの治安は非常に良く、日本と同水準または場所によっては日本以上に安全と言えます。交通マナーも非常に良いです。街中では信号を守る、歩行者優先といったことが徹底されています。

特にタリンは車のマナーが全体的に良く、信号のない横断歩道で歩行者に道を譲られる率が非常に高いです。これはエストニア人の真面目でおっとりとした気質が関係しているのかもしれません。

公用語はエストニア語ですが基本的に英語が通じるため、英語で道を尋ねることもできます。このような環境のため日本人でもすぐにタリンの街歩きに慣れるでしょう。特に7〜8月頃は白夜に近い状態になり夜10時でもまだ日の出ている状態が続きますので長時間街を歩くのに適した時期です。1区域内であれば徒歩で十分に周ることができるでしょう。道も広々としており人も少ないので徒歩は快適です。

信号機の柱には青に変更するための押しボタンがありますが、押しても押さなくても信号の変更時間にそう大差はないようです。

徒歩の注意点として、塗装されていない道が多いので大きな荷物を引いて歩くことは困難です。

また、冬は氷点下20度まで下がる日も出てくるためこの時期の徒歩は辛いでしょう。

それでも歩きたい場合、道が凍結しており滑るのでブーツ着用必須です。また日が沈むのが早くなりドライバーから見えづらくなるため冬の間の徒歩ではリフレクターを身に付けることが義務付けられています。スーパーやキオスクで購入できます。

 

自転車をレンタルしてタリンのおいしい空気を堪能するのも良いですね。

英語のみとなりますが、レンタルはこちらから可能です。タリンには自転車道があるので快適に走ることができます(経路図はこちら)。

旧市街には無料自転車置き場もあります。もちろん監視カメラ付きです。

こちらもエストニアらしくアプリを使って施錠することで安全性を担保しています。

アプリ公式ページは残念ながらエストニア語のみですがアプリ自体は英語も対応しています。アンドロイドまたはiOSダウンロードボタンよりインストールしてください。

ただし、日本と比べると自転車利用者が少ない印象です。10月から雪が降り始めて12〜3月は氷点下20度近くになる雪国のため自転車に乗れる期間が限られていることも要因の1つかもしれません。

自転車を使うなら6〜8月が良いでしょう。15〜25度程度で天気の良い中サイクリングを楽しめます。

 

タリンから地方都市への移動

エストニアと言うと首都タリンが取り上げられることが多いですが、エストニア最古の大学を輩出した学問の都市タルトゥ、外国人観光客で賑わうリゾート地パルヌ、エストニア第三の都市ナルバ自然豊かな文化の都市ヴィリャンディなどなど特色あふれる地方都市があります。

電子国家の視察といったビジネス目的の滞在であればタリンのみで事足りますが、1週間程度の観光で時間に余裕のある方はこのような場所も候補に入れてみてはいかがでしょうか。

引用:Googleマップ

 

身近で快適な高速バス

タリンから上記の都市に向かうには列車または高速バスがありますが、高速バスの利用が一般的です。

列車は本数が少なく運賃も高速バスと比較して高めのためおすすめしません。高速バスでの各都市への所要時間は2〜3時間とタリンへの日帰りも可能です。片道5〜15ユーロです。

切符は、オンライン、空港・長距離バス乗り場(Tallinna bussijaam)のチケット券売機、バス乗り場のチケットオフィスあるいは運転手から直接購入できます。購入可能な時期は運行日の10〜30日前からとなります。オンラインでの購入はこちらです(英語のみ)。

ビザとマスターカードが使用可能です。乗車時には印刷されたチケットが必要ですので事前に印刷しておきましょう。印刷し忘れた場合はチケットオフィスであなたのSMSに送信されるチケット番号を提示して紙のチケットを受け取ってください。

空港のチケット券売機バス/トラムの発車時刻が表示されている1Fフロアにあります。

長距離バス乗り場(Tallinna bussijaam)は、空港からは2番または4番のバス/トラムに乗って15分程度です。

券売機での購入方法は、まず画面右下で「ENG」(英語)を押してから「BUY TICKETS」をクリックします。その後、目的地を選択します。

希望する便を選択します。

座席指定する場合は、画面左下の「CHOOSE SEAT」を、しない場合は右下の「PAY」をクリックします。

座席をクリックした後に「PAY」をクリックします。便と金額が正しいことを確認してから「CARD PAYMENT」をクリックします。

クレジットカードを右下に差し込んでから、右上で暗証番号を入力すると、紙のチケットが発券されます。

チケットオフィスで購入する場合、営業時間は月〜土曜7〜20時です。日曜日は空いていませんのでご注意ください。

Lux Expressというバス会社のみ専用窓口を設けており日曜も含めて6時30分〜19時まで営業しています。建物に入ってすぐ左にあります。

チケットオフィスで購入する場合には出発5分前まで購入できます

運転手から乗車時に直接購入する場合は現金のみの対応です。お釣りのないよう小銭を用意しておきましょう。

土日は満席になることもあるので出来れば他の購入方法が安全です。

建物内のカフェで高速バスを待つことができます。

カフェ左手がバス乗り場です。


 

自動車は難あり

国際運転免許証をお持ちであればレンタカーを借りてエストニアを周遊する方法も考えられますが、問題は標識です。

エストニア語の標識が主であるためこの選択肢は現実的ではないでしょう。

 

まとめ

日本からタリン、タリン市内およびエストニア内で使われている交通機関についてすべてご紹介しました。

安全面を考慮した上で目的別のおすすめ交通機関をまとめると次の通りとなります。

目的 効率重視の

ビジネス視察

節約しながら

数日で観光

じっくり

エストニア周遊

日本→タリン ・フィンエアー

・JAL

・フィンエアー

・ポーランド航空

 

・フィンエアー

・フィンエアー+フェリー

タリン市内 タクシー ・バス/トロリーバス/トラム

・タクシー(人数が多い場合)

・バス/トロリーバス/

トラム

・徒歩/自転車(6〜9月に限る)

エストニア内 高速バス

いずれのチケットについても、オンライン購入または直接購入どちらかを選択できます。

電子国家エストニアを体験するためにも新しいアプリをどんどん使ってみたいという方は前者を、旅の中で人との触れ合いも楽しみたいという方は後者を、好みに合わせて選んでみてください。

クレジットカードと現金どちらも対応しているケースがほとんどです

エストニアはIT立国の側面とのどかな北国の側面の両方をあわせ持つ独特な国です。こちらの記事を参考にぜひあなたに合ったエストニアでの快適な移動をお楽しみください。