「ニートからフリーターになろうと考えているけれど自由を失うのが怖い」
このようにフリーターとして働くことにためらいを持っている人は多いでしょう。
しかし実際に働いてみないとフリーターで得られるものや失うものというのはわかりません。
この記事では、実際にニートからフリーターになった経験者が、フリーターで得たものや失ったものを紹介いたします。
ニートとフリーターのどちらが向いているかはあなたの適性次第です。これからフリーターになろうか悩んでいる人のためにこの記事がお役に立てれば幸いです。
ニートからフリーターになって得たもの
フリーターになって得たもので代表的なのはお金でしょう。しかしお金以外にも以下のような要素を得ることができました。
メリハリ
ニート時代は1日中ずっと家に引きこもっていたため、平坦な生活を送っていました。
フリーターになると仕事とプライベートを明確に分けることになりますので、メリハリがつくようになります。
メリハリがつくと何が良いのかと言うと、精神的に安定することです。
ニートのときとは比較にならないほどフリーターのプライベート時間は充実します。
社会的地位
職業を語るときに「ニート」や「無職」と伝えると相手に怪訝な顔をされます。しかしフリーターになって「〇〇の会社で働いている」と伝えることができれば社会的地位の向上は間違いないでしょう。
職業を「フリーター」と伝えると社会的地位が低いままですので、他人に伝えるなら会社やお店の名前を話すことで冷たい視線を送られなくなります。
運動をして健康的になる
フリーターになると運動量が増します。
ニート時代は家に引きこもっているためほとんど運動しません。一方でフリーターなら仕事や通勤だけでも軽い散歩にはなるのでニート時代よりも健康的になれるのです。
健康になると気分が良くなりやすいため生活も充実していきます。
他人と交流する楽しさ
ニート時代には他人と交流する楽しさはインターネット内にしかありませんでした。たまに友人と出かけることはありましたが、交流の大半はインターネットで完結していました。
インターネットだけだと妬みや中傷が多くなるため精神的に追い込まれやすくなります。
フリーターなら職場で強制的に他人と関わることになるためリアルな交流をすることができます。
もちろんリアルな交流が良い結果を招くとは限りませんが、悪い結果だけを招くということもありません。職場だけの付き合いだとしても褒められて嬉しくなるときはたくさんあります。
働かなくてはいけないという強迫観念の喪失
ニートをしていると周囲の批判を受けやすいため「働かなくてはいけない」という強迫観念にかられます。
フリーターであればそのような脅迫観念がありませんので安心して生活できます。ただし「将来どうするのか」という強迫観念に襲われる可能性もありますので、ニートよりはマシになる程度だと考えてください。
ニートからフリーターになって失ったもの
ニートからフリーターになって失ったものも多くあります。「自由な時間」は代表的ですが他にも以下のような要素を失いました。
1人でじっくりと考えられる環境
フリーターになると週5日は働くため1人で深く考える時間がありません。考えたいことがあっても仕事の時間が迫ってきてすぐに思考を乱されます。
過去に小説家を目指してフリーターをしていた経験があるのですが、ストーリーやキャラクターについて深く考えたくても1人でじっくりと考えられる時間が足りずに悔しい思いをしたことが何度もありました。
プライベートの心の安定
フリーターになるとプライベートでも仕事のことを考えてしまうときがあります。
特に仕事で失敗して翌日に報告するときはプライベートな時間でもずっと不安で夜も眠れないことでしょう。
ニートであればこういった仕事の不安によるストレスが無いため、フリーターよりも安心して眠ることができます。
仕事関係でかかるお金
フリーターになると上司や先輩との付き合いで飲み会に誘われたり、入社のときに靴やメモ帳などを買ったりするためにお金がかかるようになるでしょう。
ニート時代よりは収入が増加するのですが、仕事のために気が進まない出費をする機会も多くなります。
職場環境が悪いと不健康になる
職場環境によりますが、喫煙者に囲まれた環境や密閉された空間だと空気が悪くて健康を損ねることがあります。実際に、タバコの煙が充満した密閉に近い空間で長く働いていたために喘息を患ったことがあります。
また、フリーターになると仕事が生活の中心となるため不規則な生活になりがちです。特にシフト制の店で働いていると勤務時間が不定期になるため身体を壊しやすくなります。
独自性
フリーターになって失われるものの1つに独自性があります。
注意してほしいのですが、ニートだから独自性があるという意味ではありません。最初から独自性がない人はフリーターになっても問題ありません。実際のところ、ほとんどの人はこのデメリットを受けるほどの独自性なんてありません。
ただ、ニート時代から強い独自性を持っている人はフリーターになることで失われるリスクがあります。なぜなら、フリーターは社員に指示された仕事をこなすことが多く、独自の要素を詰め込むことをさほど求められないからです。
あなたが持つ独自性が「コミュニケーション能力」や「仕事に有益な能力」であれば役に立つでしょう。しかしほとんどの独自性は「気が強い」「わがまま」と評価されるため抑えたほうが仕事はうまく進みやすいのです。
フリーターを長くやっていると次第に独自性が薄れていき、気づいたときには会社の言うことに従うだけの人材となっているでしょう。
そのような未来が絶対に嫌だというのであればニートでも生活するための方法を模索する必要があるでしょう。
「ニートとフリーターはどちらが良いのか」論の答えとは
結論から言えば、どちらでも好きな道を選ぶと良いです。しかし、あなたが求める答えではないでしょうから詳しく説明していきましょう。
最も良い選択肢は「どちらも経験してから決める」というものです。
ニートだけ、フリーターだけの経験ではそれぞれのメリットやデメリットを十分に把握できたとは言えません。
両方を経験してみて「やっぱりニートとして生きたい」というのであればニートになれば良いのです。「意外とフリーターは楽しい」と感じたならフリーターとして生活すれば良いでしょう。
ニートとフリーターの両方を経験した上で選んだ道があなたの答えになります。
働きたくないのなら働かなくても構いません。ニートで趣味をやっているだけで稼げる人もいます。
経験談としては、他人に有益な能力を持っていて独自性が強い人(ただし思い込みではなく他人からそのように評価される人)であればニートが向いていると考えられます。
まとめ
ニートとフリーターに優劣はありません。フリーターに向いている人がいればニートに向いている人もいるでしょう。
あながどちらに向いているかを知るためには両方を経験しなくてはいけません。
もしあなたが現在はニートで、フリーターになった経験がないのなら1度は経験してください。その上で「やっぱりニートが1番だ」と思うのなら辞めれば良いだけです。
また、選択肢はニートとフリーターだけではありません。正社員をいきなり目指すとか、会社に頼らないで稼ぐ道もあります。
フリーターになって得られるもの、失うものを確認して、メリットがデメリットを上回るようでしたらフリーター生活をすると良いでしょう。
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