色々な人が日本全国から集まって働くのが、期間工の仕事です。
全く知らない男性同士が集まって仕事をするため、人間関係にトラブルが起きないか心配になる人も多いかもしれません。

期間工同士、または期間工とメーカーの社員間でパワハラやいじめはないかについて見てみましょう。

期間工の現場でパワハラが行われると出る弊害

工場の正社員や班長から、期間工が暴力や悪口を受ける…このような「パワハラ」は現在期間工の現場ではほとんど行われていないと考えて良いでしょう。

パワハラが行われると、色々な弊害が出るのもパワハラが行われなくなった理由です。
パワハラによってどんなマイナスな面があるかを見てみましょう。

期間工従業員が辞めてしまい生産が止まる

元々メーカー企業が期間工を雇う理由は、工場の稼働率を上げて多くの物を作るためです。
その期間工従業員がパワハラを受けると辞めてしまうため、生産が間に合わなくなったり、工場のラインが止まってしまったりします。

何かの理由でたくさん物を作らなければいけない期間だけ雇う代わりに、高収入が得られるのが期間工の仕事です。
もしもパワハラが横行してしまうと、期間工従業員は当然辞めてしまいます。優秀な人でも、パワハラを受けていたら契約更新をせずにそのまま満了で辞めてしまいます。

2年11ヶ月いっぱいまで働いた後、正社員として残したいとメーカーが考えても、パワハラを受けていた人ならそのまま残るとは考えられません。
さらに、契約途中でパワハラに耐えられなくなり、逃げるようにいなくなってしまう期間工従業員もいます。

パワハラは、労働力と生産力を失くしてしまう原因にもなるのです。

企業のイメージが悪くなる

パワハラにあえば、期間工従業員でも企業を訴えることはできます。
もしパワハラがあったことが世間に公表されれば、途端に企業イメージは悪くなります。
実際に、2006年4月からサントリー(現サントリーホールディングス)で勤務時上司からパワハラを受け、2008年にうつ病で退職した男性が会社側を訴えた事例があります。

パワハラがあったことが公表されると、期間工を含めて採用が集まらなくなる、世間的なイメージダウンにもつながる、取引が減るなどのデメリットがあります。

現在は以前よりも、パワハラを受けた場合に相談できる窓口も増えました。企業でパワハラがあった場合も公表されやすくなっています。
そのため、パワハラは絶対に行ってはいけない、と企業側で取り組みをしていることも多くなりました。

 

期間工でパワハラがなくなった背景

期間工でパワハラが少なくなった背景には、色々な国や企業の取り組みがあります。

パワハラは国を挙げて防止する措置が取られている

パワハラとは「パワーハラスメント」の略です。職務上、または人間関係で上のものが立場を利用して、下の者に不当な扱いを行うことです。
不当な扱いとは、殴る、けるなどの肉体的な苦痛から、悪口、無視、いじめなどの精神的な苦痛まで含まれます。

期間工は働く期間の決まっている「有期雇用」の労働者です。
期間工という弱い立場から、少し前までは期間工の工場の正社員や先輩から、殴るけるなどの暴力、悪口や嫌がらせを受けた、ということもありました。
けれども、現在では期間工を含めて職場のパワハラが問題になり、国を挙げて対策を挙げています。

例えば、厚生労働省では平成24年3月に「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」をまとめ、具体的なパワハラの定義や予防、解決に向けた取り組みを公表しています。
パワハラが表ざたになったことで、以前よりも社会全体でパワハラは減少しました。
期間工の働く工場も同じです。

国のパワハラ対策を受けて、企業でも取り組みを強化

労務行政研究所の調査によると、調査を行った企業のうち56.4%がパワハラを防止する為の規定を設けていることが分かりました。
厚生労働省を始め、国を挙げてパワハラへの対策、防止するための取り組みが行われています。

その一方で、企業側は「パワハラと業務上の指導との線引きが難しい」と難色を示していました。
現在は、調査を行った半数以上の企業がパワハラに対して規定を設けるようになりました。
着々と企業側でパワハラに対する対策や防止のための取り組みが進んでいることが分かります。

 

期間工同士のいじめもほとんどない

工場のメーカー企業側が、期間工従業員に対して行うパワハラは減少していることが分かりました。

一方で期間工同士でのいじめはどうなのでしょうか。
こちらも、全くなくなったわけではありませんが、以前よりは減少していると言えます。

期間工の給与や待遇が改善されたため

期間工同士のいじめが少なくなった背景に、期間工従業員の給与や待遇が以前よりも格段に改善されたことがあります。

期間工は、決められた期間工場の近くへ赴任し、寮生活を行います。
以前の期間工は、「タコ部屋」と呼ばれ、寮でも相部屋、狭いスペースに雑魚寝でした。当然プライバシーなども何もありません。

さらに、工場での勤務も過酷です。仕事で疲れて帰ってもお風呂もトイレも寝るスペースですら共同です。
心休まる環境ではないため、寮生活にストレスがたまり、期間工従業員同士でけんかやいじめに発展してしまうことも珍しくありませんでした。

現在では、ほとんどの期間工が寮はワンルームタイプの個室です。
さらに、インターネットの普及により実際に期間工へ応募する前に、寮を始めとした待遇の内容が分かるようになりました。
工場での勤務が終われば、賃貸アパートのような部屋で一人の時間を過ごせます。
休日は赴任先から帰省しても、近場に遊びに行っても、一人の部屋でゆっくり過ごしても良いです。
トイレやお風呂は共同の所も多いですが、トイレはいつも清潔、お風呂はゆったり入れる大浴場など、共同でも気持ちよく使える配慮が行われています。

期間工従業員の待遇自体が改善されれば、寮生活から仕事までストレスを感じることが少なくなります。
そのため、ほかの期間工従業員をいじめてストレスを解消する、という方法に走ることがなくなったのも、いじめ減少の理由です。

 

いじめるような従業員は先がない

期間工は決められた契約期間とはいえ、まだ生産を続けなければいけない場合は契約を更新して、さらに働くこともできます。

契約更新を行うのは、生産状況はもちろん、期間工従業員の能力や人間性も考慮されます。
しっかり働き勤務態度も真面目、特に人間的に問題のない人なら、そのまま更新されることがほとんどです。

一方で、期間工従業員へいじめを行っていた人物は、今後も寮生活でトラブルを起こす可能性が高いです。
寮生活でトラブルが起きれば、業務上でも悪い影響が出てしまいます。
これを防ぐために、いじめの首謀者など、人間関係でのトラブルを起こしていた期間工従業員は契約を更新しないことも少なくありません。

さらに、本人がまた期間工の面接を受けに来たとしても、いわゆるブラックリストに載っているため、不採用になることが多いです。

仕事だけでなく、生活の基盤にもなりえる期間工の働き方では、いじめなどトラブルを起こす従業員は排除される傾向にあるのです。

 

まとめ パワハラやいじめを心配せず期間工で働こう

パワハラやいじめは期間工の現場であるかについてご紹介しました。

今は国や企業でパワハラを失くす取り組みをしているほか、いじめをしている従業員は働けなくなる環境づくりができています。

パワハラやいじめが万が一あっても、声をあげられる場所はあるので、安心して期間工の仕事を始めてみましょう。