「タクシー会社に就職したいけど事故を起こした時が不安」タクシー会社に就職しようとしている方で不安に思う方もいると思います。
とはいえ、
・事故を起こしてしまった場合の保証はあるのか
・免許停止になった時の仕事
など、知らないことが沢山あります。
ここでは、そんな不安を解消をするために実際にタクシー会社に就職した私から解決していきます。
具体的には、以下の内容で紹介していきます。
- タクシー運転手の事故は多いのか?事故率も紹介します
- タクシー運転手が事故を起こしてしまった時の対処法
- ペナルティはあるのか
- 免許停止になっても他の仕事がある
- 事故の主な原因
- 事故の対策
簡単に読めますし、対処法や原因など分かるので、今後タクシー運転手として就職しようとしている方の参考になれば幸いです。
1 意外と多いタクシー運転手の事故。事故率も紹介します
社内研修を行って二種免許を持っているタクシー運転手でも、事故を起こす確率はゼロではありません。どんなドライバーでも、事故を起こす確率はあります。
特に、新人ドライバーの事故が多いです。
社内研修と二種免許の教習が終わり、油断している時や安全確認が足りていない経験不足が主な原因と言われています。
実際に私の勤めていた大手タクシー会社では、新卒の事故が多く発生していました。
しかし、その多くは大きな事故ではなく、擦り傷などの小さな事故でした。
また、自分からの事故だけではなく、相手から事故を起こされる場合もあります。
タクシー運転手は1人で営業するため、どんな状態でも正しい対処の仕方を知ることは重要になります。
タクシーの事故の種類には、大きく分けて以下の3種類あります。
- 人身事故
- 対物事故
- 自損事故
人身事故では、相手に怪我をさせてしまった場合の事故のことです。この時、タクシーの中にいるお客様に怪我をさせてしまった場合も人身事故になります。
対物事故では、車や電柱など物に対して事故を起こしてしまった場合のことです。状況によっては、損害賠償を払う場合もありますが、負担してくれる会社もあります。
自損事故では、自分でタクシーをぶつけてしまうことです。多くは、新人でバックする際にぶつけてしまう場合が多いです。
タクシーの事故率は、一般社団法人 全国ハイヤー・タクシー連合会から確認することができます。
平成27年のデータを参考にすると、事故総数536,789件に対して、タクシーの事故件数は13,655件となっています。
タクシーの事故件数÷事故総数で計算すると0.0254となるので、100件に2件はタクシーの事故が起きているという確率になります。
また、死亡事故数は4,117件に対してタクシーの死亡事故件数は45件となっています。
タクシーの死亡事故件数÷死亡事故数で計算すると0.0109となるので、タクシーが起こす死亡事故件数は1%となります。
2 タクシー運転手が事故を起こしてしまった時の対処法
タクシー運転手として営業している最中に、事故を起こしてしまった場合どのような行動をすればいいのか、わからない方が多いと思います。
ここでは、そんな不安を解消するためにタクシー運転手が事故を起こしてしまった時の対処法について紹介していきます。
具体的には、以下の内容を紹介していきます。
- 安否確認
- 話し合い
- 営業所に連絡
- 修理
事故を起こしてしまった時の対処法①:安否確認
人身事故を起こしてしまったら、最初に相手の安否を確認します。
この確認が遅れてしまうと、取り返しのつかない事態になってしまいます。怪我をしているようでしたら安全な場所に移動して応急手当をしましょう。また、重度な場合は救急車を呼ぶこともあります。
実際に、事故を起こしてしまった時の対処法は社内研修などでも行いますが、実際の場面ではうまくできないことが多いです。落ち着いて対処して、分からない場合は営業所に連絡して指示に従いましょう。
事故を起こしてしまった時の対処法②:話し合い
事故を起こしてしまった時の対処法として話し合いをすることが挙げられます。
相手の安否確認で問題なければ、今後のことなどの話し合いをしましょう。
稀のケースですが、事故の状況や話し合いをすることで元談で終わる場合があります。
ここで注意したいのは、必ず冷静に対応することです。事故を起こした・起こされた場合は相手側が怒って興奮している場合もあります。この時に、自分も興奮してしまうと話が進まなくなるので、冷静に落ち着いて対応しましょう。
また、人身事故や大規模の事故で被害が出た場合は、警察への報告が義務化されていますので連絡します。
事故を起こしてしまった時の対処法③:営業所に連絡
事故を起こしてしまった時の対処法として営業所に連絡することが挙げられます。
タクシー会社では原則的に保険会社への加入が義務付けられています。そのため、事故対処を含めた指示や現場検証する上でも必ず連絡しなければなりません。
私の勤めていたタクシー会社では、事故の連絡があった後に営業所から事故現場に向かい、現場の撮影や運転手のサポートなどを行なっていました。
運転手は、営業所に帰った後に事故の報告書を書かなくてはなりません。
事故を起こしてしまった時の対処法④:修理
事故の現場検証や書類の手続きが終わった後は、タクシーの修理を行います。
3 ペナルティや補償はあるのか
タクシー運転手として事故を起こしてしまった場合に、会社はどこまで保証してくれるのか・修理代金は自己負担なのかなど様々な不安があると思います。
運転初心者なら、必ず知っておきたいことですし不安になりますよね。
ここでは、そんな不安を解消するために事故を起こしてしまった場合のペナルティや補償について紹介していきます。
具体的には、以下の内容で紹介していきます。
- 過失割合
- 修理代金の自己負担額
- 休業補償
1 過失割合
過失割合とは、事故に置いての負担の割合のことです。
タクシーの運転で事故を起こしてしまっても、過失割合が低ければ責任なども低くなります。
実際に私の勤めていた会社では、事故の際の過失割合を低くするために研修などで交通ルールを守ることを徹底していました。事故を起こしてしまっても、交通ルールを守っていれば、相手側が交通違反していることになるので、過失割合を低くする対策になります。
2 修理代金の自己負担額
事故を起こしてしまった際の修理代金の自己負担額は、各タクシー会社によって様々で変わってきます。始末書を書くだけの会社もあれば、全額自己負担の会社もあります。
また、事故対応や負担率も異なるので、タクシー会社に就職する際には事故対応について細かく確認しておくことをおすすめします。
3 休業補償
休業補償とは、事故を起こして怪我をしてしまった際に、タクシー乗務できない期間は休んでも給料が貰えるという制度です。こちらも、各タクシー会社によって異なりますが、休業補償があるタクシー会社は多いです。
実際に私が勤めていた会社では、最大で1年間の休業補償がありました。タクシー業界に就職する際には、確認することをおすすめします。
4 免許停止になっても他の仕事がある
タクシーの営業中に事故を起こしてしまい免許停止になってしまった場合、稼ぐことができなくなってしまうので給料が無くなる心配をしている方も多いと思います。しかし、免許停止になってタクシー運転手として営業できなくなった場合は他の仕事をすることができるので給料が無くなる心配はありません。
ここでは、免許停止になった場合どんな仕事があるのか紹介していきます。
具体的には、以下の内容で紹介していきます。
- DSP(ディスパッチャー)
- 無線センター
- 営業所事務
免許停止になった場合の仕事①:DSP(ディスパッチャー)
免許停止になった場合の仕事として、DSP(ディスパッチャー)が挙げられます。
DSP(ディスパッチャー)とは、オフィスビルや病院などの専用乗り場でタクシーの誘導や専用乗り場の管理する仕事です。
専用乗り場によりますが、誘導や管理だけでなくタクシーの予約や手配なども行っている所もあります。
また、DSP(ディスパッチャー)を行うことで、タクシー運転手として営業する際にも役に立ちます。
DSP(ディスパッチャー)では、各専用乗り場の特徴やお客様の訪れる時間帯を把握することができるので、 タクシー運転手に戻った時に役に立つ情報となります。
実際に私は、DSP(ディスパッチャー)として業務していました。
DSP(ディスパッチャー)として業務することで、専用乗り場の特徴やお客様が来る時間帯や季節など把握することができました。
お客様が多くタクシーを利用する季節は、年末年始などの挨拶回りが行われている時期で、梅雨の時期や雪が降る冬の季節もタクシーを利用するお客様が多くいました。
その他にも、他の運転手がどのように営業しているのかも把握することができたので参考にすることができました。
免許停止になった場合の仕事②:無線センター
免許停止になった場合の仕事として、無線センターが挙げられます。
無線センターとは、タクシー配車の予約や運転手に無線でお客様に案内する仕事です。
基本的に、本社や各営業所での勤務が多いです。仕事内容は簡単で、アルバイトの方なども多いので安心です。
また、無線センターでは実績が数字として現れるので、やりがいを感じることができたり会社に貢献している実感が湧きやすいのも魅力的です。
その他にも、無線センターで業務を行うことで、タクシー運転手として営業する際に役に立つことがあります。
無線センターでは、タクシー運転手とお客様を繋ぐ役割をしています。
そのため、
- どのエリア
- どの時間帯
- 単価が高いお客様の特徴
など、把握することができます。
また、他の運転手の動きも把握することができるので、タクシー運転手に戻った時の参考にもなります。
免許停止になった場合の仕事③:営業所事務
免許停止になった場合の仕事として、営業所事務が挙げられます。
営業所事務とは、営業所内で運転手の管理や電話応対などを行います。
基本的には、自分が勤めていた営業所で勤務することが多いので安心して業務をすることができます。
その他にも、新人教育の手伝いなども行っている会社もあるので、やりがいを感じることができます。
営業所事務で業務を行うことによって、タクシー運転手として営業する際に役に立つことがあります。
営業所事務では、毎日運転手の日報や事故を起こしてしまった時の報告書などをチェックすることがあります。
日報や報告書をチェックすることで、様々な運転手の活動を把握したりどのような場面で事故が起きるのかを知ることができるので、参考になることが多いです。
5 事故の主な原因
二種免許の取得や研修を受けてタクシー運転手になっても、事故を起こさないとは限りません。しかし、事前に事故の原因が分かれば意識できますし事故を起こす確率も低くなります。
ここでは、事故の主な原因について紹介していきます。
具体的には、以下の内容で紹介していきます。
- 死角を見落とす
- お客さんに気を取られる
- 深夜の営業
事故の主な原因①:死角を見落とす
タクシー運転者の事故の主な原因の一つとして、死角を見落とすことが挙げられます。
自動車には、ミラーで確認できない部分があります。この部分は、ミラーで確認できない死角になっていて事故が起きやすい箇所となっています。
また、走行時に死角に歩行者やバイクなどがいる可能性があるので、目視は何度も必ず行うことが大事になってきます。
実際に私の勤めていたタクシー会社では、運転に慣れてきた頃に死角を見落としたり、目視を忘れてしまい事故を起こす主な原因となっていました。
特に新人運転手などは、タクシーをバックする時にぶつけてしまうことが多くの事故の原因でした。
運転に慣れてくると確認も疎かになってしまうので、日頃からミラーや目視を行い、習慣づけることをおすすめします。
事故の主な原因②:お客さんに気を取られる
タクシー運転者の事故の主な原因の一つとしてお客さんに気を取られることが挙げられます。
お客様を見つけて気を取られてしまって、乗せる時に安全確認を怠ってしまい事故を起こしてしまうケースです。最後まで気を緩めずに安全確認した上でお客様を迎えましょう。
売上も大切ですが、何より事故を起こさないということが一番大切となってきます。
時には、運転手同士で譲り合って事故を起こすリスクを下げましょう。
事故の主な原因③:深夜の営業
タクシー運転者の事故の主な原因の一つとして深夜の営業が挙げられます。
夕方や深夜などは視界が暗くなることや眠気が出やすいことから、対応しにくくなり事故が増えてしまいます。
また、深夜の営業では高齢になるにつれて事故のリスクが高まります。
タクシー運転手は平均的に年齢が高めです。 高齢の運転手は、深夜の視界の悪さに加えて視力の衰えもあるので事故を起こすリスクが高くなります。
6 事故の対策
ここまで、二種免許の取得や研修を受けているタクシー運転手でも様々な原因などで事故を起こす可能性があるということが分かりました。
事故の対策を知り実践することで、事故を起こす確率を減らすことができます。
ここでは、事故の対策について紹介していきます。
具体的には、以下の内容で紹介していきます。
- 日頃から安全運転を心がける
- 勤務体制を変える
- 職種を変える
事故の対策①:日頃から安全運転を心がける
タクシー運転手が事故の対策として日頃から安全運転を心がけることが挙げられます。
社内研修を受けて二種免許を取得しているタクシー運転手でも、運転や業務に慣れてくると安全確認を忘れがちになってしまいます。
安全確認を忘れてしまうと、死角などから車や人にぶつけてしまい事故を起こしてしまいます。
その状況を防ぐために、日頃から安全運転を心がけて習慣化しましょう。
実際に私は、普通自動車免許取得時から安全運転を心がけていました。
その結果、常に安全確認することを習慣化することができたので、安全確認を忘れることが無くなりました。
とはいえ、毎回安全確認を心がけるのは面倒くさいと思う方も多いと思いますが、習慣化することで無意識に安全確認をするようになるので楽になります。
最初は慣れるまで大変かもしれませんが、今後タクシー運転手として事故を起こさないためにも安全確認を習慣化することをおすすめします。
事故の対策②:勤務体制を変える
タクシー運転手が事故の対策として勤務体制を変えることが挙げられます。
タクシー運転手の勤務体制には、
- 昼勤
- 夜勤
- 隔日勤務
以上の3つがあります。
その中でも、夜勤と隔日勤務は深夜帯に営業することが多いことや勤務時間が長いので、事故を起こす確率が高くなるというケースが多いです。
このような状況を防ぐために、隔日勤務は夜勤か昼勤に、夜勤は昼勤に勤務体制を変えることをおすすめします。
夜勤は隔日勤務に比べて勤務時間も短いので事故のリスクを減らすことができます。昼勤は夜勤に比較して深夜帯に営業することがなくなるので眠気も抑えられますし、視界も見えやすくなるので事故のリスクを減らすことができます。
昼勤は、夜勤や隔日勤務に比べて売上が下がるかもしれませんが、事故のリスクを減らすことが最も重要です。
実際に私の勤めていたタクシー会社では、夜勤や隔日勤務から昼勤に変えている運転手がいました。
勤務体制を変えたことにより、事故が起きなくなりました。
毎日の売上は下がったかもしれませんが、事故を起こさないことにより免許停止にならなくなったので、長く見た場合年収が上がっていました。
事故の対策③:職種を変える
タクシー運転手が事故の対策として職種を変えることが挙げられます。
タクシー会社には、タクシー運転手の他にも
- DSP(ディスパッチャー)
- 無線センター
- 営業所事務
- 新卒人事
などの職種も存在しています。
タクシー運転手として、事故が多く向いていないと判断したら職種を変えることも事故の対策の選択肢の一つとして考えられます。
とはいえ、タクシー運転手として入社しているので、職種を変えるということは簡単にはできません。しかし、入社前などにボランティアやアルバイトとして経験することで可能性は高くなります。
タクシー運転手として業務して向いていない可能性もあるので、入社内にボランティアやアルバイトとして経験することをおすすめします。
実際私は、入社前にDSP(ディスパッチャー)と新卒人事を経験しました。
入社後に経験することによって、入社後に職種を変えないかというお話を貰うことができたので、選択肢が広がりました。
7 まとめ
ここまで、タクシー運転手で事故を起こした場合の対処法などについて紹介してきました。
社内研修を行い二種免許を持っているタクシー運転手でも、事故を起こす確率は十分にあります。
特に多いのが新人ドライバーの事故で、社内研修と二種免許の教習が終わり慣れてきた頃に事故を起こしてしまいます。
そんな、タクシーの事故の種類には大きく分けて以下の3種類ありました。
- 人身事故
- 対物事故
- 自損事故
タクシー運転手の事故率は、車の事故総数に対して100件に2件程度でその内、死亡事故件数は1%程度です。少ない数に見えるかもしれませんが、確率はゼロではないので日々の安全運転が重要になってきます。
タクシー運転手が事故を起こしてしまった時の対処法は以下の流れで行います。
- 安否確認
- 話し合い
- 営業所に連絡
- 修理
事故を起こしてしまって焦っているとは思いますが、落ち着いて対処しましょう。
また、分からないことがあった場合は営業所に連絡することで対応してくれるのでおすすめです。
タクシー運転手として事故を起こしてしまった場合は以下のペナルティや補償される可能性があります。
- 過失割合
- 修理代金の自己負担額
- 休業補償
これらのペナルティーや補償は、必ずあるとは限りません。各会社によって変わってきます。とても重要な部分ですので、入社前に確認することをおすすめします。
タクシー運転手として事故を起こしてしまい免許停止になっても、以下の仕事をすることができます。
- DSP(ディスパッチャー)
- 無線センター
- 営業所事務
事故を起こして、免許停止になっても別の仕事ができるので給料が無くなるという心配はありません。安心してタクシー運転手として営業することができます。
タクシー運転手の事故の主な原因は以下の3点がありました。
- 死角を見落とす
- お客さんに気を取られる
- 深夜の営業
二種免許の取得や研修を受けてタクシー運転手でも、慣れてくると事故を起こしやすくなる傾向にあります。
タクシー運転手の事故の対策については以下の3点が挙げられます。
- 日頃から安全運転を心がける
- 勤務体制を変える
- 職種を変える
タクシー運転手で事故を起こしてしまうと大変なことが多いので対策について考えておきましょう。
しかし、職種を変えることに関しては簡単にできない場合があります。そのため入社前に、経験することで職種を変える可能性が上がるのでボランティアやアルバイトなどで経験することをおすすめします。
今後タクシー運転手として就職しようとしていて事故などの不安を持っている方々に参考になれば幸いです。
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