海外旅行の際に気にしなければいけないことに、現地での現金への両替があります。国内でのショッピングと異なり、現金が足りないために購入を諦めたというケースも起こりえます。エイビーロードの調査によると、2016年度の平均滞在日数は約7日。滞在先での移動時間等を考えると、効率よく両替を済ませたいところですね。
海外旅行に滞在国として、台湾、アメリカ、タイに続いて第4位なのが、おとなりの韓国です。ヨーロッパやアメリカなどと比較して文化・風習が近いことから、日本で通用することが韓国でも成り立つと思うかもしれませんが、違いも多々みられます。
「日本では浅草など観光地の最寄り駅に両替所を見かけたけど、いざ海外に来てみたら両替所がなかった」
なんてことがないように、しっかりと両替方法について頭に入れておきましょう。
韓国ウォンの両替方法
日本円から韓国ウォンに両替する方法として、
- 日本の銀行や空港での両替
- 韓国のATMでキャッシング
- LINE Payによる両替
- ホテルや自動両替機での両替
- 韓国の両替所での両替
などが挙げられます。
後述するように、韓国での両替がスムーズにできない場合もいくつか存在しますので、日本での両替についても簡単に紹介します。
日本の銀行や空港での両替
日本の銀行でも外貨への両替が可能ですが、すべての店舗で行なえるわけではありません。また銀行に準備されている外貨にも限りがあり、両替できなかったというケースもあります。安心感はあるものの、事前に準備が必要なので注意してください。
空港に設置された両替所であらかじめ換金することも可能ですが、手数料が高いため現地と比較してレートはよくありません。
韓国のATMで両替
韓国にあるATMでもキャッシングが可能です。ただし韓国の場合、「Domestic Card Only(韓国国内のカードのみ)」と書かれたATMでは、日本のカードでのキャッシングはできません。 そうでない場合には、キャッシュカードをATMに挿入すると、「日本語」「English」「International(国際用)」などのボタンを選択し、順番に操作すると韓国通貨のキャッシングが可能です。
LINE Payによる両替
最近注目を浴びているのが、LINE Payによる両替です。 LINE Payは、PayPay同様のスマートフォンを使って行なえるコード決済サービスです。LINE Payを使って韓国ウォンに両替したい金額を予約すると、現地のATMで現金を受け取れるサービスが提供されています。韓国国内のカードのみキャッシングを受けつけるATMでもLINE Payで両替できる メリットはありますが、事前の準備が必要です。やり方は説明しませんので、別のサイトを確認してください。
ホテルや自動両替機での両替
一部のホテルでは両替を受けつけたり、自動両替機 が設置されたりします。しかしながら宿泊者に限られる、両替できるホテルや機械を発見できないなど、これらの手段に頼るのは賢明とはいえません。
韓国の両替所での両替
ソウルや釜山、大邱といった韓国の大都市には、多くの両替所が設置されています。とくに明洞や東大門といった観光地付近には、多くの両替所が設置されています。
しかし普通銀行が運営する両替所以外に、韓国の間税庁から認可を受けた 両替所が設けられています。ソウル市内だけでも、公認両替所が700箇所以上 あります。すべての両替所の場所を記憶するのは難しいですが、レートのいい優良両替所があるエリアを覚えておくことで、トラブルを回避できるだけでなく、おトクに韓国ウォンを手に入れることができます。
実際、私は何度も韓国に入国し、公認両替所であるかを確認せず両替していますが、詐欺的な両替所で換金した経験はありません。もちろん絶対にトラブルを回避できるとはいいきれませんが、公認両替所を見つけることが韓国で両替する第一歩です。
公認両替所には、「両替営業所登録」が備えつけられていますので、確認してみてください。
以下では、韓国入国後にもっとも効率よく換金する方法を紹介していきます。
日本からの入国ルート
日本から韓国への入国ルートは、空からと海からの2種類があります。
海からのルートの場合、大阪南港や下関港、博多港から、韓国釜山港に向けてのフェリーが運航しています。他方空からのルートの場合、日本の空港からの便があるのは、
- 仁川国際空港
- 金浦空港
- 大邱空港
- 済州国際空港
が主なターミナルです。
最近は、チェジュ航空やティーウェイ航空のような韓国のLCC(格安航空)が日本韓国間の運行を行なっています。LCCはチケット代を抑えるために、メジャーな空港を避けて大邱空港のようなローカルな空港を使用することがあります。ただしソウルや釜山と異なり大邱のような地方都市は観光地化していないため、状況が若干異なります。
そこで、ソウル、釜山、大邱への旅行の際に、もっとも効率よく両替する方法について述べていきます。
ソウルで効率よく両替
ソウルは韓国の首都で、歴史的な観光スポットやショッピングやグルメに最適な場所でもあり、日本から訪れる旅行客がもっとも多いエリアでしょう。
空港での両替
まず最初に紹介したいのが、仁川国際空港です。ソウル近辺には仁川国際空港と金浦空港という、国際路線を就航する空港が2箇所存在します。とりわけ仁川国際空港は韓国だけでなくアジアを代表する国際空港であり、空港の格付けを調査するスカイトラックスによる世界の空港ランキング2019でも3位につける など、その評価は非常に高いです。
両替所の場所
大規模な国際空港の場合、税関検査を行なうフロアに銀行が設置した両替所が設置されています。また1階の入国フロアや3階の出国フロア、空港特急A’REXの駅コンコースのある地下1階など、多くの両替所が設置されています ので、両替所の発見に困るということはないでしょう。
空港内の両替所のレートは悪い
空港に設置された両替所のレートはよくありません。韓国のほとんどの両替所では、100円当たりの為替レートがボードに記してあります。仁川空港内の両替所(地下1階と1階)を複数確認しましたが、交換レートは970ウォン強 で、今回調べたなかではもっとも悪いレートでした。交換レートが両替所によって異なるのは、手数料が取られるためです。
仁川空港地下1階の両替所
レート表の見方 sell(売る)を見ると数字が悪いのが確認できる
1階の両替所。Sellの数字のみ記してある
クーポンで手数料が割引に
ただし銀行で両替する際には、手数料割引クーポンが利用できる場合があります。韓国旅行用のポータルサイト「KONEST」は、KEBハナ銀行の手数料割引クーポンをホームページ上に公開しています。
ハナ銀行両替クーポン|韓国旅行「コネスト」 (konest.com)
ホームページから「クーポン印刷」をクリックし、印刷するだけです。KEBハナ銀行が運営する両替所では、手数料割引クーポンを利用する価値はあるかと思います。
空港で両替するメリット
レートの悪いとされる空港での両替ですが、換金するメリットもあります。空港からホテルあるいは目的の観光地まで移動するのに、リムジンバスやタクシー、鉄道などを利用する必要があります。クレジットカードでも支払いが可能な場合もありますが、やはり最低限の両替をしておきたいところ。
またホテルによっては、現金ないしクレジットカードでデポジットする場所もあります。私が連休中に訪れたソウルのホテルでは、カードキーの代わりに10,000ウォン(約1000円)のデポジットを要求されました。
仁川空港からソウルまでの交通機関 | 所要時間 | 料金 | |
鉄道 | 空港特急A’REX | 約45分 | 9,000ウォン |
普通列車 | 約1時間 | 4,250ウォン | |
リムジンバス | 高級 | 約1時間20分 | 15,000ウォン |
一般 | 約1時間10分 | 10,000ウォン | |
タクシー | 約1時間 | 50,000ウォン~ |
※金浦空港の場合仁川国際空港と事情が異なります。両替所の営業時間が異なる可能性がありますので、注意が必要です。
ソウルの両替所は漢江より北に集中
ソウル特別市は、韓国最大の都市です。面積は605.2平方キロメートル で、東京23区とほぼ変わらない面積 です。700箇所以上両替所があるといっても、これだけ広いとたまたま両替所を発見する確率は低いです。とくに有名地域に両替所は集まっていますので、「いつでも両替できる」という先入観をもつべきではありません。
漢江を隔てて、北側に明洞などショッピングや古い町並みのあるエリア、南側に高層ビルが立ち並ぶ江南エリアがあります。宿泊先はソウル特別市内の至る場所にありますが、両替は漢江の北側のエリアで行なうのがベストです。
理由はいくつかあります。
両替所へのアクセスのよさ
まず、仁川空港や金浦空港は、ソウル駅とA’REXで接続されていますが、江南エリアとは接続していません。リムジンバスやタクシーを使って直接ホテルや目的の観光地に移動することも可能ですが、観光地は漢江北側に集中しています。そのため、ソウル駅近辺の南大門、東大門、明洞の両替所を覚えておくと、鉄道のアクセスのいいことから素早く両替できます。いずれのエリアも、鉄道で1~3駅の距離にあります。
商業施設、観光施設が多い
明洞にはロッテ百貨店、南大門や東大門近くには光煕市場や広蔵市場など多くの商業施設が存在します。それに合わせて、多くの両替所が軒を連ねていますので、目的の両替所を発見できなくても、別の両替所で換金することも可能です。後で述べるように、レートのよい両替所のあるエリアには、複数の優良両替所があります。
江南エリアで両替するなら
江南エリアでもソウル交通公社3号線(オレンジ色)の新沙駅に「ロイヤル外国為替両替所 」があります。ただ空港や江南駅からのアクセスがいいとはいえませんので、江南エリアに宿泊する場合以外は両替する必要はないかと思います。
ソウル駅に近い明洞、東大門、南大門に私が訪れた感じですと、レートが1000ウォン以上で換金できる両替所の発見は難しくありませんでした。そのため、上で挙げた3つのエリアを覚えておくだけで、比較的高レートで換金できます。
では、3つのエリアの両替所を紹介していきましょう。
明洞
ソウル駅からソウル交通公社4号線(水色)で2駅の場所にある繁華街が明洞です。明洞駅から北側に向かってショッピング街が広がっており、両替所の発見はかなりしやすいエリアです。
とくにレートがいいのが、中国大使館付近にある両替所です。大使館前両替所が明洞では有名な両替所ですが、中国大使館近辺の両替所だと高確率でいいレートの両替所を発見できます。
私がソウル、釜山、大邱の3都市に訪れた限りでは、明洞の中国大使館付近にある両替所が一番レートがよく、1046ウォン でした。
ギャラリー名品両替所。10人くらいの行列を作っている
為替レートの表があり便利
幹線道路(南大門路)のそばにあるギャラリー名品両替所(目印は隣にあるスターバックス)には、多くの観光客が列を作っていました。少し並ぶ必要はありますが、場所を発見しやすいだけでなく、為替レートを記したボードが外から見える場所に置いてあるなどメリットも多いのでおススメです。
ただ並ぶのは少し面倒という人もいるかもしれません。そんな方にオススメなのが、この両替所から中国大使館に向かってすぐの場所にある世和両替所です。こちらの両替所もレートは全く同じで1046ウォン でした。人が並んでいないのですぐ換金できるメリットがあります。ただし細い路地を入って20メートルくらい歩くので、初めて韓国を訪れる人にとってはややこしいかもしれません。場所的には、先ほど紹介したスターバックスの裏手付近にあります。さらに進むと、大使館前両替所や大信両替所 など有名両替所が並んでいます。
世和両替所。ギャラリー名品両替所と同じく高レートだが並ぶ必要がない
このほかにも両替所は多くあるのですが、2階まで登ったり、看板はあるが両替所の場所が見つからない など、若干面倒なので、明洞にて高レートで両替したい場合には、中国大使館付近の両替所がおすすめです。
南大門(ソウル駅近く)
ソウル駅から徒歩の距離圏内にあるのが、南大門(崇礼門)です。仁川空港から乗り入れるA’REXの終着駅であるだけでなく、KTXのターミナルであるなど、交通のアクセスはベストです。ソウル駅地下2階にもKB国民銀行の両替所 があり、レートがいいと評判ですが、両替の長い行列を作っているというデメリットがあります。代わりに紹介したいのが、ソウル駅に近い南大門(崇礼門)です。
南大門すぐそばに、南大門市場があります。明洞と比べてエリアは大きくないにもかかわらず、すぐに両替所を発見できるなど、おすすめのエリアです。
ミウ両替所など評判のよい両替所のある南大門ですが、レートがよかったのはカメラ屋のあいだに挟まれたSM両替所です。明洞の両替所とほとんどレートは変わらず、1045ウォン と高レートです。南大門市場への入り口そばで、南大門がすぐそばに見える場所ということもあり、非常に発見しやすいです。
南大門(崇礼門)すぐそばのSM両替所。レートは明洞とほぼ同じ
写真ですと1020ウォンになっていますが、1045ウォンで両替できました。
注意したい闇両替
南大門で注意したいのが、闇両替です。南大門市場のなかを歩きますと、観光案内所があります。そのすぐそばに、写真のように女性が3人並んで座っていているのが、闇両替です。
観光案内所すぐそばに並ぶ闇両替
東大門
最後に紹介するのが、東大門です。ソウル交通公社1号線(紺色)でソウル駅から3駅と、こちらもアクセスは抜群です。東大門駅を降りるとすぐに東大門市場があり、少し歩いたところにはファッションに特化した光煕市場や、1駅となりには屋台の多い広蔵市場があるなど、ショッピングしたいスポットが多く集まったエリアです。
東大門付近の両替所は、東大門駅と東大門歴史文化公園駅の2箇所に集まっています。東大門歴史文化公園駅にもレートがいいと評判のミレロ両替所 があったりするのですが、今回紹介するのは東大門駅付近の両替所です。ソウル交通公社4号線(水色)で1駅隔てていますが、付近に市場があるので場所的には東大門駅周辺での両替が便利だと思います。
東大門市場にも、幹線道路(鍾路)の南側に両替所(名前不明)があります。 場所は見つけやすく、レートは1032ウォン でした。明洞や南大門ほどではありませんが、空港で両替するよりもレートはいいですね。
ソウル交通公社1号線東大門駅6番出口すぐそばの両替所
東大門での両替のメリットは、夜遅くでも多くの両替所が営業を続けていることでしょう。東大門駅から南に歩いて数分の場所に、光煕市場があります。光煕市場は、ファッションの店舗がテナントとして入っているビル群から構成されています。光煕市場は昼間も空いていますが、本格的にオープンするのが午後8時からで、早朝午前5時まで営業 しています。私も夜の11時に光煕市場に到着しましたが、海外からの観光客がたくさん集まっていました。
Maxtyleにある両替所 ビルの奥にある
両替所はすべて空いているわけではありませんが、maxtyleというショッピングモールの1階の両替所は開いていました。また光煕市場と東大門駅中間にある未来両替所もオープンしていました。ただしレートはそれほどよくなく、1010ウォン でした。
夜11時以降も開いている未来両替所
レートは普通
東大門駅周辺にはホテルも多く、深夜にソウルに到着した人や、光煕市場で服を買うためにお金を少しだけ両替したい人は、深夜にオープンしている両替所を利用するといいかもしれません。
釜山で効率よく両替
釜山はソウルに続く、韓国で人口2番目の都市です。釜山というと泥臭いイメージがありましたが、近年は海雲台に超高層マンション群が立ち並ぶなど随分風景が変わりました。ソウルに訪れたことがあるなら、次は釜山という人もいるでしょう。
釜山へ日本から直接上陸する場合、拠点としては近辺の金海空港や国際フェリーターミナルが考えられます。またKTXを使って釜山駅経由で訪問する人もいるでしょう。ソウルの項で述べましたように、空港の両替所はレートがよくないため、最低限の両替以外はおすすめできません。そこで釜山で効率よく両替しやすいエリアとして、外国人観光通りと南浦洞の2箇所を取り上げます。
南浦洞
南浦洞にあるロッテ百貨店。両替所に行く際の目印になる
南浦洞近辺で両替が集中している場所があります。ロッテ百貨店のある交差点から北側に少し向かった場所に両替所がまとまってあります。その中でも安かったのが、友利両替所。ソウル・明洞や南大門ほどではありませんでしたが、それでもレートは1040ウォン とかなりいいです。ソウルにある両替所と異なり、釜山の両替所には為替レートを示す表が外から見えない難点があります。友利両替所の場合、受付の台に紙を貼って書いてあるだけの簡易なものでした。
南浦洞にも怪しい両替所が
釜山地下鉄1号線南浦洞駅から北上した場所にある新韓銀行の角に、怪しい両替所があります。闇両替か非公認の両替所かの情報はありませんでしたが、両替営業所登録やレート表が外に貼られていないので、リスクを冒してまで両替することはないかと思います。
外国人観光通り(釜山駅そば)
外国人大通りにあるアコード両替所。夕方6時まで営業
外国人観光通りを紹介するのは、レートの良さというよりは営業時間です。夜でも両替所が開いていて、私が訪れた夜11時前でもまだ開いていました。ただレートのほうはよくなく、1000ウォン ほど。ソウルの東大門もそうでしたが、夜開いている両替所のレートはまあまあといった印象です。ただ釜山駅からのアクセスは抜群(釜山駅周辺には日系のホテルも多い)で、夜遅くまで開いていることから、利用価値はあると思います。
夜遅くまで開いていた両替所 レートはよくない
韓国に行き慣れている人ならレートが頭に入っていますので、レートがいくらなのか直接聞いて、そこそこのレートで妥協する、あるいはベストレートの両替所に行くなど判断できます。しかし初心者の場合、為替レートを英語あるいは韓国語で尋ねるのはハードルが高いでしょう。そのため、レートのいい店の多い南浦洞に行くのがベストだと思います。ベストレートの両替所にたどり着けなくても、かなりレートのいい両替所が集まっているので、当たりはずれが少ないといえます。
大邱で効率よく両替
最後に紹介するのが、大邱です。大邱はソウル、釜山につぐ第3の都市で、LCCなど大邱へ就航する飛行機も離着陸しています。ソウルや釜山までKTXが走り、1~2時間で移動できるなど、アクセスは悪くありません。
大邱空港での両替
大邱空港の両替所がオープンしているのは、夕方16時まで です。ただ大邱空港に夜11時以降に到着する飛行機もあります。つまり「両替できない=現金を使えない」という状況になります。韓国の大都市ではタクシーがキャッシュレス化していますので、クレジットカードをもっている場合には支払いは可能ですが、現金を使用することは一切できません。食事ができない程度ならまだいいのですが、チェックイン時に現金をデポジットするホテルの場合には、非常に困りますね。なので、大邱空港を利用する場合には、日本である程度両替しておくといいと思います。
夜12時頃の大邱空港の両替所。すでに閉鎖している
昼間に訪れた際の両替所。空港の両替所の割りにはレートが普通
大邱空港1階の入国フロアにある大邱銀行(DGB)が運営する両替所に、次の日の昼タクシーで再訪問しましたが、昼休みのためか12時20分まで一時休止しているのもなんとものんびりした感じです。レートは1,006ウォン でしたが、空港の両替所としてはいいほうだと思います。
東城路
KTXが停車する東大邱駅から大邱都市鉄道1号線で5駅の中央路駅が、大信両替所の最寄り駅になります。地下鉄を利用して大信両替所へ向かう場合は若干注意が必要です。
中央路駅11番出口
この建物が見えたら左折
11番出口から東に向かって200メートル歩いた交差点を左折します。目安は左手に見えるスターバックスの入ったホテルを完全に通り過ぎた直後にある小さな交差点です。交差点を左折後10メートル進んだ場所に、大信両替所が見えます。
大信両替所に到着
大邱には両替所が少ないということもあり、私が訪れた際には、中国人観光客も大信両替所を利用していました。
大信両替所のレート。そこそこいいレートか
レートは釜山やソウルに比べると若干悪いですが、それでも1025ウォン なので十分だといえます。大信両替所以外にも大美両替所 があったりしますが、2つの両替所間は結構距離があったりするので、レートを比較しながら両替というわけにはいきません。
韓国での両替で注意すべき点
以上で、ソウル、釜山、大邱の3大都市で効率よく両替できるエリアの紹介がだいたい終わりました。韓国へ訪れる初心者の場合、この3つを覚えておくと十分ですが、ほかの都市の移動を考えている人もいるでしょう。そこで、韓国で両替する際に注意すべき点を紹介していきます。
パスポートが一部必要
海外の両替所で換金する場合、身分証明書の提示なく換金できる両替所があったりします。その先入観から、韓国でもパスポートをもたずに両替所に行くケースがあるかもしれません。ですが、公認の両替所の場合、パスポートの提示が求められる場合があります。私が韓国に訪れた際に、パスポートの提示を求められたのは、南大門にあるSM両替所のみです。ですが、すべての両替所を訪問したわけではないので、パスポートの提示なく両替できるとは限りません。パスポートが盗まれたり紛失したりするというリスクが気になる人もいるかもしれませんが、両替所を利用する際にはパスポートを携帯しておくのが無難なことを頭に入れておきましょう。
空港の両替所の営業時間に注意
仁川国際空港のようなメジャーな空港では、両替所が開いていないという状況はまず考えられません。ですが昨今のLCCの普及により、地方都市の空港に着陸するケースが増えています。私も大邱空港の利用は初めてでしたが、税関検査のフロアでよく見かける両替所が見当たらないのには驚きました。到着ロビーにある両替所もすでに営業時間を終えているので、両替できない状況でした。
一応ATMが設置されていたのですが、国際キャッシングに対応していないようで、現金をもてないというアクシデントに遭遇してしまいました。幸いクレジットカードをもっていたこと、すでにホテルの料金を前払いしていることから、次の日までなんとか過ごすことができました。
有名な場所以外での両替は難しい
上記で挙げた都市以外にも、列車やバスを利用して韓国国内を移動したのですが、気づいたことは「両替で有名な場所以外での両替はハードルが高い」点です。ソウルには700もの両替所があるそうですが、明洞、東大門、南大門以外の場所を歩いてたまたま両替所を発見する機会はありませんでした。
もちろん銀行で両替することもできますが、ことばの問題があります。韓国語を理解できる人でしたら銀行で両替するのも難なくできる(おそらくこのサイトを閲覧する必要もない)でしょうが、日本語はおろか英語が通じるかも不明です。
KTXの駅やバスターミナル(ソウル最大のバスターミナルは南部バスターミナル)でも両替できるかと両替所を探したのですが、見渡した限り見つけることはできませんでした。実際KTX東大邱駅には両替所はなく、駅員さんに「両替所は駅になく銀行で換金してください(英語)」といわれ、正直不便を感じました。
また釜山のバスターミナルを利用した際に、両替所があるか調べたのですが、営業時間は20時まで と制限があります。交通渋滞で高速バスの到着時間がはっきりしなかったりするので、バスターミナルでの換金を旅行スケジュールに組まないほうがいいでしょう。
まとめ
最後に今回調査した両替所、レート、メリットなどを表にまとめます。
レート | メリット | デメリット | ||
ソウル近辺 | 仁川空港 | 約970ウォン | 深夜でも両替可能 | レートが悪い |
明洞 | 1,046ウォン | レートのいい両替所が多い | ||
東大門 | 1,010~1,030ウォン | 深夜でも開いている | 両替所は多いがレートはさまざま | |
南大門 | 1,045ウォン | ソウル駅へのアクセスのよさ | 闇両替に注意 | |
釜山 | 南浦洞 | 1,040ウォン | レートのいい両替所が多い | 闇両替に注意 |
釜山駅近辺 | 1,000ウォン | 深夜でも開いている | 治安の悪さ | |
大邱 | 大邱空港 | 1,006ウォン | アクセスの良さ | 営業時間が限られる |
東城路(大信両替所) | 1,025ウォン | アクセスは微妙 | 大邱ではレートがいい |
日本と比較しても、韓国はキャッシュレス社会が進んでいます。バスや列車をネット予約 できたり、日本のSUICAに相当するTMONEYも普及しています。今回韓国を訪問して驚いたのが、一部のスターバックスでは現金支払いを受けつけていない ことです。支払いはクレジットカードのみということで、若干戸惑う場面がありました。
効率よく両替するには、実際には海外旅行慣れしていないと最善の選択は難しいことを実感しました。帰国時に韓国ウォン紙幣が余っていると、日本円に再両替しないといけないので、効率的ではありません。また日本の銀行では韓国ウォンの両替をしてくれない、レートが悪いといったデメリットもあります。とはいえ、現地の現金を使いきるようきっかり両替するというのは、至難の業です。
両替所でうまい具合に両替できるとは限りません。時間があれば、余裕をもって多めに両替しておくといいのではないでしょうか。
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