オーストラリアの空路の玄関口として国内で最も乗降利用が多いのがシドニー空港です。
国際線と国内線を持ち、市内までは約10㎞という好立地にあるシドニー空港から、市内中心部をはじめとする要所への移動方法について、どんな交通機関があり、所要時間や料金体系などはどうなっているのかなど、旅行者目線での情報を写真付きでまとめました。
特に、ほとんどの交通機関で共通して使えることから、現地の利用者にも使い勝手が良く高い評価を得ているICカードの「オパールカード」を詳しく説明。
さらに電車やバス、タクシー以外に市内で利用できる交通機関を紹介、乗り方や料金などの概要も紹介しました。
これを読めばシドニー空港から市内へ入っても、戸惑うことなくスムーズに目的地まで行けるでしょう。
2018年の利用者数が約4,500万人のシドニー空港
海外から飛行機でシドニーに到着して最初に接する施設がシドニー空港です。
2018年の延べ利用者数が約4,500万人となり、オーストラリアで一番多く利用されている空港です。
シドニー空港は正式名を「シドニー(キングスフォード・スミス)国際空港 (Sydney Kingsford Smith Airport)」といい、オーストラリア航空史にその名を刻む人物、チャールズ・キングスフォード・スミス氏の名を冠しています。
ちなみに、キングスフォード・スミス氏は、20世紀初頭に初のオーストラリア大陸無着陸横断、オーストラリアとニュージーランド間の初飛行、米国本土への初飛行などで知られています。
1966年発行の旧20ドル札の肖像として使われていました(写真)。

空港から市内への交通機関は電車がメイン
シドニー国際空港の国際線の場合、到着ゲートから出て市内や繁華街などに向かう交通機関は、大別すると以下の5つになります。
空港を離れて市内に入れば、電車やタクシーに加えて、市バスやフェリー、路面電車(ライトレール)なども利用できますが、それらは後述します。
- 電車
- タクシー
- 乗り合いバス(シャトルバス)
- レンタカー
- その他(Uberやリムジン、複数交通機関を乗り継いでの移動のなど)
個人や数人グループなら電車で市内が便利
①の電車は、個人から数人での移動に一番便利な方法でしょう。
乗り場は、到着ゲートを出たら右へずーと進んだ最奥の地下にあります。
駅の改札までは2つのエスカレーターを使って降りられ、もちろんエレベーターもあります。

空港駅が属する路線エアポートリンク
路線名はエアポートリンクといい、エアポート&イーストヒルズラインという路線の一部になっています(写真の路線図参照、円内のT8と示された緑色の路線)。
エアポートリンクの運賃は、他の路線より割高に設定されています。
というのも、政府が空港使用料を追加した金額だからです。
このため、シドニー空港の国内線駅、国際線駅からセントラル駅までの片道料金は、以下になります。
子供$19.50($16.90 + $2.60)(2026年10月時点)
大人と子供それぞれ合計金額で、カッコ内は最初の金額がエアポートリンク使用料、続く金額が目的地までの運賃となります。
この料金は、空港国内線、国際線各駅で片道分として購入した場合です。
プリペイドICカードのオパールカードが便利
後述しますが、オパールカードというプリペイドのICカードを両駅のほか空港内のキオスクなどで入手して必要な金額をチャージ(例えば$20)して、前述と同じようにセントラル駅まで使った場合は、以下の料金になります。
つまり、プリペイドのオパールカードを使ったほうが、片道だけの利用とはいえ安くなるのです。
旅行者であれば、当然帰りもエアポートリンクを使うでしょうから、オパールカードを使った割引価格での利用がお得になるわけです。
到着ゲートから地下2階へ降りて空港駅へ
少しオパールカードを使ったエアポートリンクの料金説明が長くなりましたが、空港内の駅の説明に戻ります。
国際線到着ゲートのあるフロアから地下2階相当まで下る(写真下)と、改札と券売所、インフォメーションカウンターがあります。

券売所で市内各所行きの片道チケット(シングルチケット)を買うこともできますが、後述するプリペイドICカードであるオパール(OPAL)カードをもらって、$30~50ほどチャージしたほうがいいでしょう。
というのも市内を走るバスや路面電車、フェリーでも使えるためです。
プラットフォームは1番線が市内行き
改札を抜けてさらに下ったところが、プラットフォームです。
上下線各1つずつで、市内向けは1番線(上り)で、路線の最終地点であるタウンホール(Town Hall)駅(写真上右)までの駅名が順に記されているので、間違えることはないでしょう。
フリーの簡易マップで行先周辺をチェック
また、券売所手前のチラシスタンドに、市内主要鉄道駅周辺のフリーの簡易マップが置かれているので、参考にできます。

簡易マップ(写真上、表紙と内側)は、駅周辺にある徒歩圏内のホテルやバックパッカーなどの所在地が記されており、そうした施設への移動に便利です。
空港のタクシー乗り場は屋外を出て左へ
続いて②のタクシーです。
タクシー乗り場は、到着ゲートを出て屋外へ出たら左方面へ進みます。
青地に白文字の「←TAXI」という案内板が所々に出ていますので、それを目当てに進んでください。
乗り場は、行列整理のために遊園地等で見かける蛇行式を採用しており、分かりやすい構造です。

閑散期であればタクシーが客待ちする空港
ただし、空いている場合は蛇行式でなく、まっすぐ乗り場まで進める(写真上左)ようになっていますので、ご安心ください。
繁忙期で続々と到着便からの客がタクシー乗り場に向かうという状況でなければ、タクシーは次々と回ってきます。
閑散期であれば、逆に乗客を待つタクシーが並んでいるほどです。

空港から市内までタクシーで20分ほど
身体障害者であったり、乗る人数が多い、荷物が極端に多いといった場合以外は、来たタクシーに順番に乗って「タウンホール駅へ(Town Hall Station, please)」とか「ヒルトンホテルまで(Hilton Hotel, Please)」などと目的地を告げれば連れて行ってくれます。
市内までなら通常の交通状況であれば約20分で着きます。
オーストラリアらしいタクシーの乗り方?
ここで、シドニーというかオーストラリアらしいタクシーの乗り方を紹介しましょう。
日本のタクシーは、乗り込む際に後部ドアが自動で開くので、そこから乗り込みますが、オーストラリアのタクシーは乗り場やホテルなどで係員がいる場合は別ですが、乗り込む際は自分でドアを開けなければなりません。
助手席に座って運転手との世間話もお土産に
タクシー乗り場で待っている間に観察してみてください。
たいていのお客は、荷物等をトランクにしまったあと、前の座席に自然乗り込んで去っていきます。
俗説でしょうが、建国時のマイトシップ、誰もが平等という感覚から、ドライバーの脇に乗って世間話で盛り上がるのが、オーストラリアらしいタクシーの乗り方なのです。
もちろん、日本のように後部座席に乗ってもまったく問題はありません。
空港から市内中心部(CBD)までは、2025年11月から有料道路代・空港利用料込みの定額$60(マキシタクシーは$80)で乗れます(空港発のみ。2026年10月時点で試行中の制度です)。それ以外の市内各所までの料金は、行先や交通状況で違います。
荷物が多くなく、3~4人のグループであれば、タクシーで市内まで向かったほうが一人当たりの利用料金は、電車やシャトルバスより安くなる場合もあります。
空港からのシャトルバスは小型化で要予約

③の乗り合いバス(シャトルバス)は、かつて運行していた大型バスではなく、9人前後が乗れるマイクロバスで、市内方面へ向かう「Ready2go」「Airbus」の2社(写真)と、市内方面以外の郊外にも向かう「Mozio」があります。
下記のサイトを参照ください。
Redy2Go | Sydney Airport Shuttle from $11 – Cheaper than Train
Sydney Airport Shuttle Bus Transfer | Special AUD20 Return (airbussydney.com.au)
シャトルバスはコストと待ち時間を考えて
シドニー空港での乗り場は、税関等を経て到着口から出たあと、屋外へ出てタクシー乗り場とは逆に右へ向かって歩いていくと、矢印とともに「Shattle Bus」のサインが出ています。
利用する場合は、サイト内であらかじめ予約しておくか、空港内の案内カウンターで予約、または手配してもらう必要があります。
市内主要ホテルなどへは15~20分ほどで着きます。
料金は片道$18~22となっており、往復料金がある場合もあります。
遠くの観光地へ行くならレンタカーがベスト
続いて④レンタカーです。
国際線、国内線とも到着ゲート近くに6社のカウンターが並んでおり、その場でレンタル可能かどうか分かります。

公共交通機関がなく車でないと行けない郊外や、遠い観光地へ向かう、あるいは家族連れでの小旅行といった目的でなければ、利用する機会は少ないのかもしれませんが、空港からの交通手段の一つとして紹介しました。
Uberやリムジンサービスもあるシドニー空港
最後の⑤は、その他(Uberやリムジン、複数交通機関を乗り継いでの移動のなど)としてオプション的に紹介します。

まず、世界的に知名度とともに利用者を増やしているUber、もちろんシドニー空港からも利用できます。
Uberの車は、後部のガラスに「UBER」という簡単なサイン(写真)を示しているので分かります。
乗り場は、国際線の到着ゲートから屋外へ出て、目の前の立体駐車場を抜けた先にある徒歩3~4分ほどで着く「Priority Pick-up」エリアで、予約したUber車を見つけて乗ることになります。
Uberの利用は専用アプリをダウンロードして
ただし、専用アプリをダウンロードしていないと予約をはじめとした利用ができませんので、ご注意ください。
空港から市内までの料金や所要時間は時間帯、目的地によって異なりますが、$35~50で、12~20分ほどのようです。
念のため、専用サイトアドレスを記します。
Ride to Sydney Kingsford Smith International Airport (SYD) | Uber
リムジン利用は専用カウンターで申し込み
シドニー空港内から市内などへの移動をリムジンで行えるサービスもあります。
専用カウンターが到着ゲートを出て左へ向かった奥に、インフォメーションセンター脇に設置されています。

シドニーエアポート・トラベルデスク(Sydney Airport Travel Desk)、リムジン(Limousines)が並んでいますので、こちらで概要を確認できます(写真上)。
時間がかかるが安く済む裏技で市内へ
最後に、時間はかかりますが、裏技的な格安料金でシドニー空港から市内へ向かう方法を示します。
シドニー空港周辺にも、シドニー市内を走るのと同様の路線バスが運行中です。
路線バスの420番(写真下)が国内線、国際線のターミナルを経由して、バーウッド(Burwood)というシドニー市内の西約15kmの距離にある電車の駅まで行き来しています。
420番はバーウッドと、空港の東に位置するイーストガーデンズ(Eastgardens)というショッピングセンターの間を平日50往復以上、週末や祝日でも約45往復、運行されています。

空港から路線バスで最寄りの鉄道駅へ
この420番の路線バスがバーウッドへ向かう際に、国内線、国際線の順に留まって乗降客を乗せ、下ろします。
420番の最終目的地はバーウッド駅ですが、国際線ターミナルの後、2番目に留まるのがシドニー鉄道網でT4と命名されているイースタンサバーブ&イラワラ線の「バンクシア(Banksia)」駅です。
420番でのバス料金は$2.24でした(2019年当時。2026年10月時点の大人運賃は距離に応じて$3.30〜、オフピーク$2.31〜です)。
バスと電車の乗り継ぎは時間のロスだが…
続いて同駅から、T4線のシドニー市内方面の電車を捕まえるとアーンクリフ(Arncliffe)、ウォーライ・クリーク(Wolli Creek)、テンピ(Tempe)、シデナム(Sydenham)、レッドファーン(Redfern)の各駅を経由後に留まるのがシドニーの最も主要な駅であるセントラル(Central)駅なのです。
バンクシア駅から乗って6駅目にセントラル駅に着くという仕組みで、電車料金は$2.80(当時。2026年10月時点の大人運賃は$4.33〜、オフピーク$3.02〜)。バスと電車の料金を足すと、当時はなんと$5.04に。※420番バスは現在も空港の国際線・国内線ターミナルとバンクシア駅などを結んで運行しています(Westfield Burwood〜Mascot駅、2026年10月時点)。
時間は国際線ターミナルで待ち時間を少なくバスに乗って、さらにバンクシア駅での最小待ち時間を考えても30~40分ほどかかることになりますが、とにかく節約したい、という方はチャレンジする価値ありなのかも?
シドニーのICカードは旅行者でも必携で
この節約法で一番忘れてはいけないのが、次項から説明するオパールカードの事前入手です。
シドニーの公共交通機関はオパールカードで
ここからは、前項までに頻繁に登場したオパールカードについて説明します。
オパールカードとは、日本で使われているSuicaやICOCA、PASMOといった電車、バス等の公共交通機関用のICカードと同様の機能を持ったプリペイドカードです。
導入されたのは2012年12月7日からで、フェリーの一部航路での利用が最初でした。
翌2013年から電車、バス、ライトレールでも順次使えるようになっていきます。
2016年には、すべての公共交通機関での使用が可能になったことを受けて8月1日から紙の定期券や回数券による乗車券が使えなくなっています。
オパールカードは公共交通機関に不可欠
プリペイドのオパールカードでしか電車やバスに乗れないのは、使用期間が短いであろう旅行者にとっては不便かもしれません。
特に、現地に知人がいて滞在中は知人がすべてを仕切ってくれるので、空港から市内まで行ければいい、という利用者もいることでしょう。
そんな時のために、電車なら片道券として窓口と自動販売機で「オパール・シングルトリップチケット(OPAL Single Trip Ticket)」を買うことで解決できます。
オパールカードを使えるNSW州内の交通機関
シドニーを走る電車やバス、フェリーに路面電車と公共交通機関すべてで使えるオパールカード。
現在使用できるNSW州内の交通機関及び区間を以下に箇条書きにします。
基本的にグレーターシドニーと呼ばれるシドニーを中心とした北部、西部、南部の鉄道敷設地域とそのバス等運行地域が対象になっていると思えば間違いありません。
- シドニーの電車網
- シドニーのバス路線
- シドニーのフェリー
- シドニーの路面電車(ライトレール)
- ニューキャッスル、ブルーマウンテン、セントラルコースト、イラワラ、ハンターバレーの各バス路線とニューキャッスルのフェリー

使い方は、虹のような色分けを丸いデザイン内で表したオパールカードのマークがあるセンサー(写真上円内)にカードを近づけて軽く触れるだけでOKです。
この行為をタップ(Tap)と言い、乗り降りの際にそれぞれ行うことで料金が支払われるのです。
ですので、乗る時がタップオン(Tap On)で、降りる時をタップオフ(Tap Off)と呼び、それぞれタッチして料金確認をしなければなりません(写真上右=改札のない駅への入り口にあるタッチセンサー)。
タップできるオパールカード読み取り機には、小型のスクリーン(写真参照)がついており、その場で、ほんのわずかな時間ですが、タップオンの時は引かれる金額が、タップオフの時はオパールカードの残額が表示されます。
残額は覚えておいて、$10を切ったら最寄りの改札などでリチャージ(Top Up)してください。
チャージ金額は10ドル以上ならいくらでも構いません。
自動のトップアップ機械でチャージできる
オパールカードのリチャージは、各駅窓口で行えるほか、乗降客が多い主要駅であれば、改札の外や中に自動のトップアップ機械が置いてあります。
またKioskはじめ、市内のコンビニでもリチャージできます。
リチャージはバスや電車などを利用する前、現金またはカードでできる仕組みです。
カード自体は無料で料金をチャージして使う
カードそのものは無料で、使い方を記した案内カードと一緒に駅の窓口や案内所、さらには街中のコンビニなどで手に入れられます。
また、オパールカードは利用者の年齢などによって以下の4種類(写真)があります。

それぞれの条件を説明します。
- 成人用(Adult)=16歳以上が利用できるカードで、成人料金が適用されます。
- 子供用(Child/Youth)=4~15歳までの生徒と、16歳以上のNSW州とACT(Australian Capital Territory=オーストラリアの首都特別地域、首都キャンベラ)の全日制生徒が該当します。
- シニアまたは年金受給者用(Senior/Pensioner)=65歳以上のシニア、または年金受給生活者、さらに難民認定された人々も含まれます。
- 学生など(Concession)=職業訓練校や大学生、大学院生などのほか、職業訓練中、または無職で求職中の人々向けです。
なお、③と④は申請が必要なので短期滞在の旅行者の場合は、不要だと思いますが、情報として紹介しました。
オパールカードの料金体系を知ろう
続いて料金体系を説明します。
オパールカードは、基本的に距離や利用回数を元にそれぞれの利用料金が決められているのは、日本のICカードと同じです。
例えば、電車でセントラル駅からサーキュラーキー駅まで電車を利用したとすると、大人1人で約9分で着き、ピーク時$4.33(オフピーク時$3.03)かかります(2025年7月時点)。
使用料金はバスが安いが時間がかかる
ちなみに同じルートをバスで利用すると大人1人で24~26分かかるものの、ピーク時$3.30(0~3km、オフピーク時$2.31)で済みます(2025年7月時点)。
これはバス停から電車の駅までの徒歩での移動およびバスが各停留所に止まることで時間がかかるためです。
割引や特典が多いオパールカード
オパールカードが便利なのは、片道利用券(Single Trip Ticket)よりも、最低でも10セント単位以上での金額が割引になることです。
ほかにも、電車やバス、フェリーなど1回の一連の移動で複数の交通機関を利用した場合の割引や、利用時間帯での割引、週末割引などで利便が良くなるような工夫もされています。
それぞれの割引や特典詳細を説明します。
電車・メトロ・バス・ライトレールでは、平日の6:30~10:00amと3:00-7:00pmを除く時間帯がオフピークとなり、オパールカードの支払い料金が30%割引になります。金曜・土曜・日曜は終日オフピーク扱いです(2026年10月時点)。
Metro以外のインターシティー路線(ブルーマウンテン、ニューキャッスル、イラワラ地区、ハンター地区などの郊外路線)は6:00-8:00amと4:00-6:30pm以外の時間帯がオフピークとして料金が30%割引になります。
※以前は、1週間に8回利用すると9回目以降が半額になる特典がありましたが、2023年10月16日に廃止されました(2026年10月確認)。
ただし、通勤通学利用者を想定しているため、月曜から日曜の1週間が1サイクルとなっています。
このため割引は、月曜から木曜まで4往復(8回利用)すれば、金曜から日曜の利用が半額になるという具合です。
電車と電車バスとバス、というふうに同じ交通機関を使っていて途中下車しても、1時間以内であれば追加料金が発生しない特典です。
乗り換え時への配慮がメインのようですが、ミニショッピングなども楽しめるほどの時間なので、駅周辺への経済効果もあるのでしょう。
バスと電車、フェリーとバスにライトレールというように異なる交通機関に乗り継ぐと、大人は$2(子供など大人以外は$1)割引される仕組みです(電車とメトロの乗り継ぎは対象外、2026年10月時点)。
例えば、バスと電車利用で合わせて$6.50だった場合、オパールカードへのチャージは$4.50になるわけです。
オパールカード裏面下部にある16桁の番号、続く4桁のセキュリティ番号をオパールの公式サイト(opal.com.au)に登録しておくと、利用履歴が分かるほか残高確認ができます。
もちろんクレジットカードなどからリチャージもできます。
ただし、クレジットカードでのリチャージは手数料$1です。
また、カードの紛失や盗難の際は、当該カードをブロックすることで残額を使えなくすることができます。
ブロック後に残高を別のカードへ移行させて再使用することになります。
良心的に一日の上限額があり、大人$19.30(金~日は$9.65)
オパールカードから引かれる1日の上限額も決められており、月~木曜は大人で$19.30、子供と学生などが$9.65、シニアが$2.50となっています(金~日曜は大人$9.65、子供と学生など$4.80)。1週間での支払い額上限もあり、大人で$50、子供と学割などが$25、シニアが$17.50です(2025年7月時点)。
週末の利用は1日上限が大人$9.65!
※以下の「ファミリーファンデーサンデー」は取材当時(2019年)の制度で、現在は廃止されています。
2008年12月にスタートした「ファミリーファンデーサンデー(Family Funday Sunday)」が原型となっており、当時は4歳以下は無料で5歳以上が1人$2.50で電車、バス、フェリーが利用でき、さらにブルーマウンテンなどを含むインターシティー路線も同額で乗り放題だったため、家族連れには大歓迎されました。
$2.50の一律料金導入後、数年は同額でしたが、近年になって少しずつ値上がりし、昨年の$2.70から今年に入り$2.80に値上がりしています。
それでも多くの利用者がレジャー目的などで日曜の交通機関での移動を楽しんでいるのが実情です。
週末の遠出にも便利な上限額
有意義な使い方をして、得した気分で1日を過ごしてみるのも旅の醍醐味なのでは?
タップ前にカード残高確認を忘れずに
オパールカードの最低残高も、利用する交通機関別、時間帯別に決められています。
それぞれ表にしましたので、ご参考ください。
| 大人 | 子供 | 学生など | シニア | |
| 電車 | $3.61 ($2.52 off-peak) | $1.80 ($1.26 off-peak) | $1.80 ($1.26 off-peak) | $1.80 ($1.26 off-peak) |
| バス | $2.24 | $1.12 | $1.12 | $1.12 |
| フェリー | $6.12 | $3.06 | $3.06 | $2.50 |
| 路面電車 | $2.20 | $1.12 | $1.12 | $1.12 |
※表の金額は2019年時点のものです。2026年10月時点の最低残高は、大人が電車$4.33(オフピーク$3.02)、バス・路面電車$3.30(オフピーク$2.31)、フェリー$7.35、子供・学生など・シニアが電車$2.16(オフピーク$1.51)、バス・路面電車$1.65(オフピーク$1.15)、フェリーは子供・学生などが$3.67、シニアが$2.50です。
なお、最低残高以下のオパールカードでタップすると、ブザーのような音が鳴り、知らせてくれますので、チャージしてから使うようにしましょう。
郊外の駅では改札がなく、タップすることで乗降記録が残るようになっています。
このため、無賃乗車やキセルが簡単にできてしまいますが、利用車内を頻繁にチケットを調べる係員が巡回しており、一人ひとりのオパールカードをチェックすることもあります。
スマホのアプリもオパールカードとして使用
このほか、オパールカードそのものではなく、タッチ決済対応のアメリカンエクスプレス、VISA、マスターカードのクレジットカード・デビットカードや、それらを登録したスマホをかざしても乗れます(電車・メトロ・バス・フェリー・ライトレールすべてで利用可、2026年10月時点)。日本で発行したタッチ決済対応カードでも使えるので、旅行者はオパールカードを買わずに済む場合もあります。
登録する手間などがあるものの、利用する通勤者が少しずつ増えているようです。
州を越えては使えないオパールカード
なお、蛇足かもしれませんが、シドニーを含むニューサウスウェールズ(NSW)州の指定エリアで使えるICカードで、ビクトリアやクイーンズランドなどの他州では、別のICカードが使われているので、他州に持っていっても使えません。
オパールカードの残額返金はオーストラリアの銀行口座のみ
カードに残っている残額は、返金申請書を提出すると返金に応じてくれますが、返金先はオーストラリアの銀行口座に限られ、現金やクレジットカードへの返金はできません(処理には最大20営業日かかります。2026年10月時点)。
そのため、オーストラリアに銀行口座を持っていない旅行者は、実質的に返金を受けるのが難しいです。
残額はなるべく少額にしてカードは土産に
為替レートが良ければいいのですが、悪い場合は為替差損に加え、換金手数料がかかってしまいます。
こうした一連の流れを考えると、返金は選択外としたほうがベター。
ですので、NSW州に戻る予定がない場合は、なるべく残額を少額にして、カードは記念品として持ち帰るしかなさそうです。シドニーの公共交通機関のすべてで使えると言っても過言ではないオパールカードの説明が長くなりましたが、バスでもフェリーでも、ライトレールでも、カード1枚をセンサーにかざすだけで、乗り込めるのは大変便利です。
しかも、上手に使えばさまざまな割引が適用されるのも魅力ですね。
最後に、オパールカードを使える交通機関の路線や区間詳細などに加えて、乗り方や料金、情報入手先サイトなどを含めてまとめてみました。
シドニーでの移動の参考としてください。
オパールカードが使える交通機関 ①電車
日本の首都圏に比べると小さなエリアですが、地下を走る路線や近郊線を含めてシドニートレインズ(Sydney Trains)と呼ばれるT1からT9という略称を持った9路線があります。
車両はほとんどがダブルデッカーと呼ばれる2階建て車両で、上下階ともに座席があるタイプがメインです(写真下、上から乗降口のレベル部分、階段部分、階下の座席)。

9路線のほかに、2019年5月に開通したメトロ(Sydney Metro)があります。メトロは2024年8月に都心区間が開通し、現在はM1ノースウエスト&バンクスタウン線としてタラウォン(Tallawong)からシデナム(Sydenham)まで運行しています(2026年10月時点)。
詳細は記しませんが、下の路線図(写真)、あるいは下記のサイトで確認できます。

Routes and timetables | transportnsw.info
運行時間は路線ごとに差があるものの、おおむね午前4時から翌午前1時ごろとなっており、24時間運営ではありません。
乗り方はオパールカードがあれば、センサーにタップするだけですので、気軽に利用できるのがメリットです。
シンボルカラーは薄いオレンジです。
近年開発が進む、西部地区のパラマタやブラックタウンを抜け、ペンリスまで走っています。
シンボルカラーは水色で、市内の循環線から乗り入れる形で西部方面へ向かいます。
パラマタ手前で南に向かい、南西部の拠点リバプール方面まで行きます。
シンボルカラーは濃いオレンジ。
市内の循環線から乗り入れ延長で南西部のバンクスタウンへ。
ここからさらに西のBirrong駅のあとに2路線に分かれ、一方は西のペンリス、他方はリバプールまで通じている路線です。
※T3バンクスタウン・ラインは、メトロへの転換工事のため2024年9月30日で運行を終了しています。シデナム〜バンクスタウン間はシドニーメトロとして2026年中の開業に向けて工事中で、バンクスタウンから西のリドコム方面は「T6 リドコム&バンクスタウン・ライン」として運行しています(2026年10月確認)。
ネイビーをシンボルカラーとする路線で、シドニーから東と南東に広がるビーチへのアクセスがよい路線です。
南へ下って分岐してのビーチCronulla、別の分岐線がWaterfall駅までがイラワラ・ラインです。
同駅からさらに南へ行くとNSW州第三の都市、ウーロンゴンまで続きます。
赤紫がシンボルカラーで、続くT6、T7とともにシドニー中心部には乗り入れていません。
シドニーの北西にあるリッチモンドからパラマタを通って南のレッピントンまでを往復しています。
シンボルカラーは紫がかった青で、シドニー西部のクライド(Clyde)駅を始発に北のカーリングフォード(Carlingford)駅まで結びます。
わずか6駅の短い路線ですが、北進の計画があります。
グレーがシンボルカラーで、駅はオリンピック・パーク(Olympic Park)駅のみ、という支線的な路線です。
駅名が示すように2000年のシドニー五輪開催跡地。
ファミリー向けの公園があるほか、スポーツ大会やコンサートなど数万人規模が集まるイベントができる施設が多く、それらに電車でアクセスするための路線です。
空港からの交通機関でも触れた路線で、旅行者にもなじみのあるエアポートリンク(写真下)を含む路線でシンボルカラーはグリーンです。
市内の循環線から南西のキャンベルタウンまでを結んでいます。

シンボルカラーが赤で一番目立つ路線です。
シドニー北部のホーンズビー(Hornsby)駅とシドニーを環状で結んでいます。
北上する線路は、ハーバーブリッジを超えるラインと、西のハブ駅ともいえるストラスフィールド(Strathfield)駅まで行って北上するラインで環状になっています。
一部はさらに北のベロウラ(Berowra)まで行きます。
2019年5月に開通した新路線で、イメージカラーは青緑です。
人口増加が著しいシドニー北西部のタラウォン(Tallawong)から、チャツウッド(Chatswood)、シドニー中心部を経て南のシデナム(Sydenham)までを結んでおり総延長は52km(2026年10月時点)。
オーストラリアで初めて操縦士不要の全自動運転の路線として話題になりました。また両駅から市内方面と、西への延伸計画があります。
州の主な鉄道路線でもオパールカード使用可
なお、電車網に関しては上述の紹介路線だけでなく、北部ニューキャッスル&ハンターバレー方面、Dungog駅またはScone駅まで、西部ブルーマウンテン各駅とLithgow駅からBathurst駅まで、南西部のGoulburn駅まで、南部イラワラ方面のBomaderry(Nowra)駅まで、オパールカードが使えます。
②小回りの利く交通手段として運行のバス
次いで、シドニーの鉄道網に付随するようにまた、小回りの利く交通手段として運行しているのがシドニーのバス網です。
市内はもとより、郊外の通勤通学での利用が多い駅には必ずバス網が整備されており、幹線沿いだけでなく、マイナーな街路にまでバスが入って行けるように、道路幅は広めに作られているのが特徴です。
また、車社会として道路網整備が先行したことから、電車網ではカバーできない住宅地への高速バスもあるなど、広いエリアをカバーしているのがシドニーのバス網なのです。

路線バスのルート表示は3つの数字と文字で
各路線のバスは、正面と左側面上部に行先、経由地に加え3桁のルート番号が表示されているのは日本のバスと同じです(写真上)。
ルート番号は3桁の数字だけでなく、まれに「E70」「L90」「M52 」といったアルファベット1字のあと2桁数字というバスも見かけます。
路線バスにNがついたルートは夜行便
またNがついたバスは夜行便で、深夜零時ごろから1時間に1本の割合で郊外へ向けて走っています。
電車が24時間運行でないための補完的な役割に加え、飲酒運転をさせないオプションでもあります。
バスに乗る時は電車同様、センサーにタップ
そんなバスの利用方法は、オパールカードさえ持っていれば至ってシンプル。
乗る時は前ドアから乗り込んで2基あるオパールカードの読み取り機にカードをかざすだけ。
ビーという音とともに表示板に残高が示されるので、覚えておきましょう。
空いている席があれば座って構いませんが、乗車する客が多い場合はなるべく奥へ行きます。
バスを降りる時は後部ドアからタップして
降りる時は乗り込んだ前ドアまたは、車体の中央付近にある降車専用ドアを使います。
不親切というわけではないのでしょうが、日本のバスのように次に止まるバス停名がアナウンスされることは、まずありません。
ですので、景色を注意して見ているか、スマホのルート案内アプリなどで確認しつつ、降りたいバス停を目指します。
降車時は車内に設置された「STOP」ボタンを押します。
ボタンは押せば点灯し、止まってドアが開くまで消えません。
一つ押せば車内のすべての「STOP」ボタンが点灯します。
バス停でバスが止まったら降ります。
その際にオパールカードのタップを忘れずに。
バスの正面と側面に表示された行先を確認
ちなみに、シドニー市内を走るバスは、以前は「ステートトランジットオーソリティー(State Transit Authority=STA)」という州の組織が運行していました。※現在はSTAによるバス運行は終了しており(2022年4月まで)、地域ごとに民間のバス会社が運行しています(2026年10月確認)。
NSW州の州花であるワラタをデザインしたマークが目印で、市内を走るバスのどこかに示されています。
シドニー市内を走るバスは、日本で見かけるような大型バスがほとんどですが、一回り大きい作りのようです。
人気のボンダイビーチまでの「333番」のバスに2連が多いようです(写真下)。

なお、セントラル駅前の通りとサーキュラーキーまでを循環する、ルート番号「555」という無料バスが運行されていましたが、ライトレール工事に伴い2015年10月で運行を終了しました。※現在は運行していません。セントラル駅周辺とサーキュラーキーの間は、有料のライトレール(L2・L3)で移動できます(2026年10月確認)。
というのも、ライトレールの項で触れますが、メインの通りであるジョージ・ストリートが無料バスの循環ルートに含まれていたために一時運休し、ライトレール開通後に再開予定でしたが、ライトレール運行が遅れているため、無料バスの再開時期も定まらないのが現状です。
③フェリーはすべて1つの埠頭から出発
シドニーのフェリー(写真下)は、シドニー湾内にあるサーキュラーキーと呼ばれるシドニー市内の北の埠頭が発着場になっています(写真)。
埠頭はワーフ(Wharf)と呼ばれており、2番から6番まであります。

サーキュラーキーのワーフから各方面へ
サーキュラーキーからのフェリーは、観光用の湾内クルーズをはじめ、対岸のノースエリアやタロンガ動物園、東端となるワトソンズ・ベイ、北東のビーチで有名なマンリー、さらに入り江のパラマタ川を西へさかのぼってシドニー西部のパラマタに達するルートなど全部で8つあります。
運営時間は、ルートごとに違いますが、ワーフは午前6時ごろから深夜零時ごろまで営業しています。
ただし動物園やビーチなどの観光主体の場所では、日没前後で終便となります。

乗り方は電車のように改札が数個並んでおり、オパールカードをタップして改札内に入ります。
オパールカードを持っていなくても、エアポートリンク同様、改札前の窓口か自動券売機でシングルチケットを買えば乗れます。
参考までに、サーキュラーキーから主な目的地までの時間と航行スタイル、オパールカード料金は以下の通りです。
- タロンガ動物園(直行フェリーのみで約15分) 大人$7.35
- ワトソンズ・ベイ(ローズ・ベイ経由で23分) 大人$7.35
- マンリー(直行で20~30分) 大人$9.20
- パラマタ(経由地が多いため1.5時間) 大人$9.20
- (大人オパールカードの料金、2025年7月時点)
④路面電車(ライトレール)は現在4路線が運行
最後は路面電車、ライトレールです。
現在、シドニー西部南方面へ向かうL1ダルウィッチ・ヒル線(Dulwich Hill Line)に加え、2019年12月にL2ランドウィック線、2020年4月にL3キングスフォード線が開業し、さらに2024年12月にはパラマタでL4ウエストミード&カーリングフォード線が開業しています(2026年10月時点)。

始発はセントラル駅で、チャイナタウン、ダーリングハーバー、スターカジノ、フィッシュマーケットなどを経由してダルウィッチ・ヒルまで24駅を約40分で運行しています。
営業時間は午前5時ごろから翌午前1時半ごろまでです(2026年10月時点)。
運行間隔は最短で5~8分間隔、最長でも30分間隔です。
ライトレールも乗り込んでからタップ
乗り場は電車のプラットフォームのようになっており、乗り込んでからオパールカードでタップします。
降車の際もタップして料金を払います。
電車やフェリーと同じようにシングルチケットがあり、料金は距離制で以下のようになっています。
| 距離 | 大人シングルチケット | 大人オパールカード | 子供シングルチケット | 子供オパールカード |
| 0 ~ 9 km | $7.60 | $6.12 | $3.80 | $3.06 |
| 9 km 以上 | $9.40 | $7.65 | $4.70 | $3.82 |
※上記は2019年当時の料金です。現在のライトレールの料金はバスと同じ距離制で、大人オパールはピーク時 0~3km $3.30、3~8km $4.49、8km超 $5.77(オフピークは30%引き)、シングルチケットは$4.00~$6.90です(2025年7月時点)。
取材当時は1路線のみだったライトレールですが、当初は2019年3月にセントラル駅を基点にした3路線となる予定でした。
1本はセントラルから市内のメインストリートであるジョージ・ストリートを北上してサーキュラーキーまで、別の1本は同じくセントラル駅から東南に下ってセンテニアル公園から2つに分岐し、競馬場で名高いランドウィック(Randwick)と、NSW大学が近いキングスフォード(Kingsford)まで達する計画でした。
完成が大幅に遅れているライトレール
その後工事は完了し、セントラル駅からジョージ・ストリートを通ってサーキュラーキーまでを結ぶL2ランドウィック線が2019年12月、L3キングスフォード線が2020年4月に開業しました(2026年10月確認)。
このため、ジョージ・ストリートのライトレール路線現場は、一部が通行止めのままとなっており、前述の「555」線の無料バスも運行されていません。
その他の移動手段もあるが別の機会に
このほか、シドニーにはUberやシェアによる自転車利用などの移動手段がありますが、詳細は別の機会に譲ります。
まとめ
国際線、国内線を問わずシドニー空港に着いて到着ゲートを出たあと、市内のホテルや主要駅などへ向かう交通機関を中心にまとめました。
日本に比べて登場が2012年末と遅かった交通機関向けのICカードであるオパールカードですが、空港からの移動を含め、市内ほか観光地などへ向かう際は多くの割引があって便利であることが分かったかと思います。
日曜も$2.80で乗り放題となる電車やバス、フェリーなどを駆使して遠出をしてみるのも一興、現地の人々と接するのは、旅の良い思い出になることでしょう。
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