最近、もっとも日本から近いヨーロッパとして注目されているのが極東ロシア(ウラジオストク&ハバロフスク)です。日本からは飛行機で3時間半程度という距離にあり、ヨーロッパの町並みや文化を楽しめます。ロシアで旅行をするのであれば必須なのが両替でしょう。
ロシアの通貨は「ロシア・ルーブル」ですが、このロシア・ルーブルを手に入れる方法はいくつかあります。
ここでは、極東ロシアのウラジオストク&ハバロフスクで両替するときの手順と基礎情報をご紹介していきます。
気になるロシアのキャッシュ事情
ロシアという国は日本から近い割には旅行で訪れる人はそこまで多くありません。そのため、どういうキャッシュ事情なのか知らない人も多いと思います。
まずは、ロシアのキャッシュ事情について私が実際に旅行した経験をまとめてご紹介します。
クレジットカード拒否されるって本当?
「ロシアではクレジットカードを拒否される」という話を聞いた人もいるかと思います。結論からいえば「それは過去のこと」です。
2014年、アメリカはロシアに対して経済制裁を行いました。この際、VISAとMastercardがロシア銀行、SMPバンク、インベストキャピタルバンク、ソビンバンクの4行に対してサービスを停止したのです。
このときに多くの店舗で
- クレジットカードの決済を拒否される
- 決済プレセスで異常に時間がかかる
- 結局現金で支払う羽目になる
といった事態が起こりました。しかし、あれから時間も経って現在は国際ブランドカードも使うことができるようになっています。いまは安心してクレジットカードを使う環境が整ってきているといえるでしょう。
割とクレジットカードを使える
実際どうなのかというと、意外にもロシアはキャッシュレス化が進んでいて空港はもちろん、レストランや一部の土産物屋でもクレジットカードが使えました。また、タクシーに関してはロシア版Uberのようなアプリがあり、それを使えばアプリ上で決済ができるので現金は不要です。
私がロシアを訪れたときには、多くの人がクレジットカードでの支払いをしていました。日本のように端末に差し込んで読み取るタイプではなく、カードのICチップを読み取る非接触タイプの端末だったことに驚いたのを覚えています。
これはロシアが特別な使い方をしているわけではありません。通常のクレジットカードであれば問題なく使用することができますので安心してください。私もいつも使っているクレジットカードを利用することができました。
どのクレジットカードブランドがおすすめ?
使えるクレジットブランドはVISAとMastercardがメインでした。アメックスやダイナースなどのブランドは高級デパートなどなら対応していますが、あまり一般的ではありません。
また、JCBに対応している店舗はあまり見かけなかった、というのが正直な感想です。
ロシアはキャッシュレスで旅行ができるか?
だからといって、クレジットカードがあれば問題なく旅行ができるかといえば答えは「NO」でしょう。
なぜなら、日本国内でも同じように現金が必要なときというのはかならず存在するからです。とくに注意が必要なのは大都市ではなく地方都市、田舎の農村を訪れるときです。
ある程度大きな規模の都市であればクレジットカード支払いに対応している店舗は多いですが、田舎の小さな商店でクレジットカードを使える保証はありません。さすがに現金をまったく持たずに旅行をするのは不安です。
ロシア人も信用していないルーブル
ロシア・ルーブルは為替変動リスクが高い通貨です。そのため、現地のロシア人の中にすら、大金はユーロかドルで保有している人がいます。その影響からか、ドル⇔ルーブル、ユーロ⇔ルーブルという両替は需要が高く、銀行も価格競争で手数料は安くなっています。
それに対して、日本円はほとんど日本人が旅行に来ないこともあり、もともと需要がありません。そのため、両替をしようとすると手数料をたくさん取られてしまうケースもあります。ちゃんと調べれば良心的なレートで両替してくれる銀行もありますので、両替時には評判の良い銀行で両替するようにしたほうがよいでしょう。
緊急用のキャッシュは日本円で
また、緊急事態で現金が必要になるケースも考えられます。クレジットカードを盗まれる、または紛失することもあります。こういったトラブルも考えて現金を持ち歩くことは必要といえるでしょう。
ただし、緊急用のキャッシュはわざわざルーブルで持ち歩く必要はありません。どうしても必要になったときに1万円~3万円程度の日本円を持ち歩いておけば安心です。なにかあったときにそのお金をルーブルに両替すれば、無駄に両替することもなくなります。
お金を常に持ち歩いていて大丈夫?
これは個人的な見解ですが、ロシアは比較的治安が良い国です。旅行中も強盗や盗難に合いそうな空気はほとんど感じませんでした。そのため、貴重品は自分で持ち歩いても問題ないレベルといえるでしょう。
ウラジオストクやハバロフスクには道に自動販売機なども置かれており、治安とモラルの高さが伺えます(危険な国では自動販売機などの機械は破壊して商品、現金を盗難されたり、機械ごと盗まれたりします)。
では、ロシアで現地通貨を手に入れる手段はなにがあるでしょうか。
ロシア通貨の両替方法
ロシア・ルーブルを手に入れるには
- 両替所(日本)
- 外貨宅配サービス
- 両替所(ロシア)
- ATM
- 銀行
の4つが主な手段となります。ただし、どの手段でもよいかといえば、そんなことはありません。それぞれ特徴があるのでしっかりチェックしておきましょう。
両替所(日本)
結論からいえば、日本で出国前に空港で両替していくという方法はよほどの事情がない限りはおすすめしません。日本の空港の両替所であれば、言葉も通じるうえに騙される心配もないので使いたい気持ちはわかりますが、レートが悪すぎます。
もともと、ロシアの通貨はアメリカ・ドルやユーロの主要通貨のように流通しているものではありません。そのため、日本国内でロシア・ルーブルを両替しようとするとかなりレートが悪くなります。手数料だけで20~30%は持っていかれると考えて良いでしょう。
外貨宅配サービス
もし、出国まで余裕があるのであれば、外貨宅配サービスを利用する方法もあります。外貨宅配サービスはお金を両替して自宅に郵送してくれるサービスです。
事前に余裕をもってルーブルを用意できるというメリットがあります。たとえば、グループでロシアを旅行するときに、到着と同時にメンバーにお金を渡す必要があるようなケースでは役に立つでしょう。
ただ、為替レートという点では決して良くありませんので、大量の両替をする場合には注意する必要があるでしょう。また、利用するサービスによっては郵送料金が発生する場合があります。外貨宅配サービスは以下のものが代表的です。
- GPA
- トラベレックス
- JTB外貨両替
両替所(ロシア)
日本の両替所に比べると、ロシア国内の両替所は為替市場とほぼ同等のレートで両替してくれます。ロシア国内では主に空港に設置されていることが多く、旅行客が最初に立ち寄れる両替ポイントといえるでしょう。
ただし、両替所が常に営業しているかといえばそうでもありません。お昼休みになればご飯を食べにいなくなりますし、早いところでは夕方にはお店を閉めてしまうところもあります。そのため、両替所を当てにしすぎると痛い目に合う可能性がある方法でもあります。
ATM
両替所と同じか、それ以上に利用されているのがATMでしょう。基本的にATMは空港や街で見かけることができるので利用しやすく、よほどのことがなければ時間に関係なく利用することができるのが特徴です。
ATMでお金を引き出せるのは「国際キャッシュカード」「クレジットカード」のどちらかになります。
国際キャッシュカード(インターナショナルカード)は、自分の銀行キャッシュカードを海外でも使用できるようにしたものです。つまり、自分の口座残高の日本円をロシア・ルーブルに両替した状態でATMから現金を引き出せるようになります。ただし、換算レートはインターナショナルレートに2~4%程度を加算したものになります。
日本で銀行からお金を引き出すのと同じ感覚で使えるので、現金主義の人は安心でしょう。ただし、注意する点としては国際キャッシュカードに対応している銀行が限られているという点です。現在、ゆうちょ銀行、三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行といった主要銀行は国際キャッシュカードに対応していません。
国際キャッシュカードに対応している銀行として代表的なものをご紹介すると
- ジャパンネット銀行
- 住信SBIネット銀行
- 楽天銀行
などのネットバンクがメインになります。ちなみに、新生銀行も国際キャッシュカードに対応していたのですが、2018年12月をもってサービスを終了してしまいました。
クレジットカードはキャッシング機能を利用します。キャッシングと聞くとイメージがよくないかもしれませんが、手数料が非常に安いため現在の両替事情ではメジャーな方法になりつつあります。
クレジットカードでキャッシングした場合の手数料(正確には利息)は約1.5%(翌月返済の場合)と安く、リアルタイムの為替レートと比べてもほとんど差がないのです。基本的に返済は翌月ですが、繰り上げ返済に対応しているカードなら利息をもっと安くすることも可能になります。
銀行
街で両替をするのであれば銀行を利用することになります。市街地には銀行はたくさんありますが、どの銀行でも両替に対応しているわけではありません。また、ロシアはなぜか中国元や韓国ウォンには対応していても日本円を取り扱っていない場合があります。両替に対応している銀行を見つけた場合は為替レートの電光掲示板をチェックしたほうがよいでしょう。
各両替方法の為替レートをチェック
両替の方法はいろいろありますが、結局どこで両替するのが一番レートが良いのでしょうか。
各両替方法の為替レート比較(2019/12/27現在)
両替方法 | 為替レート |
三菱UFJ銀行(日本) | 2.02 |
サミット銀行(ロシア) | 1.4165 |
外貨宅配サービス(GPA) | 2.27 |
ATM(キャッシング) | 1.7864~※ |
※3日で返済した場合
こうして比較してみると、為替レートが良いのは
- 銀行(ロシア)
- ATM(キャッシング)
- 銀行(日本)
- 外貨宅配サービス
の順であることがわかります。ここからわかるのは、可能な限り現地で両替したほうが効率は良いということです。現地ですぐにお金が必要な事情がある、もしくは現地での両替に不安がある場合を除いて、現地で現金を手に入れるほうが良いでしょう。
どの両替方法がおすすめ?
4つの両替を紹介してきましたが、結局どの方法がおすすめか悩む人もいると思います。そこで、個人的におすすめの順番を紹介すると
- ATM(キャッシング)
- 両替所(ロシア)
- 両替所(日本)
- 外貨宅配サービス(日本)
の順になります。
単純に為替レートを比較するのであればロシア国内の銀行を利用するのが一番です。しかし、現地での両替は人気の銀行の場合だと順番を待たなくてはいけないケースがあります。
私が両替したときは30分くらい待ちました。スケジュールに余裕があるのであればいいですが、短期間でスケジュールが詰まっている人にとっては30分という待ち時間も惜しいでしょう。
また、現地両替は少し緊張します。その理由として「ロシア人とのコミュニケーション」「現金を取り扱うことによる焦り」があります。旅行慣れしている人は問題ありませんが、慣れていない人はロシア人と会話をしていると緊張と焦りによって正常な判断ができなくなってしまうことがあります。
そのせいで、両替してもらった金額をちゃんとチェックできなくて、よく見たら渡された金額が不足していた、なんてこともあります。銀行であれば悪意のある両替に会うことは稀だと思いますが、中には悪い人間もいるので両替の際には最新の注意が必要となります。
もちろん、為替レートが良心的なのでクレジットカードがない場合、一番お得に両替したい場合はこの方法を利用したいところです。ただし、営業時間があるので、ロシアの空港に到着したタイミングで閉店しているかどうかは事前にチェックしておかないといけないでしょう。
それに対して、クレジットカードを持っているのであれば、ATMでの国際キャッシングを利用するのが一番簡単で確実なのは間違いありません。まずほとんど待つ必要がありません。ATMに並んでいる人がいたとしても多くてもせいぜい数人程度でしょう。また、手数料を考えても比較的安く抑えることができますし、現地であたふたしながら両替しなくていい、カードさえあれば現地通貨を引き出せるという気軽さも魅力でしょう。
最後が日本国内の両替です。日本国内銀行、外貨宅配サービス、どちらを利用するにしても為替レートはかなり悪くなります。できればこの方法は利用したくないところです。しかし、たとえば、クレジットカードも国際キャッシュカードも持っていなくて、ロシアの空港に到着するのが深夜の場合は事前に日本国内で両替していかないといけないかもしれません。
次に目的に合わせたおすすめの両替方法をご紹介していきます。
目的別で見るおすすめの両替方法
旅行をする人はそれぞれ事情が違います。なるべく安く済ませたい人、しっかり準備していく人、あまり考えずにフラッと旅行に行きたい人もいるでしょう。それぞれの目的ごとに、最適な両替方法をご紹介していきます。
とにかく手数料を安くしたいのであれば現地両替
ロシアの現地両替は非常に良心的なレートですし、高額キャッシュを用意したいときにも便利です。日本国内での両替は手数料が高すぎて利用することができません。対抗手段としてはATMでのキャッシングですが、両替レートを考えるとやはり現地両替に軍配が上がるでしょう。
両替の手間や時間を短縮したいのであれば国内両替
現地ではなるべくロシア語や英語でのコミュニケーションは避けたい。スケジュールが詰まっているので現地に着いてから両替することはしたくないという人は、国内で両替しておくことがおすすめです。
現地では何かとトラブルが起きるものです。当てにしていた銀行が営業していなかった。ATMを利用したかったのにマシントラブルでキャッシングできなかった。このような
国内での両替手段としては空港両替か外貨宅配サービスのどちらかになります。フライトの時間よりも少し早めに空港に到着して両替する方法が一般的でしょう。ただ、深夜のフライトで両替所が営業していない、前もって準備しておきたいということであれば外貨宅配サービスを利用しましょう。
お手軽さを追求するならATMキャッシング
ATMは空港、地下鉄、銀行など街のあちこちに配置されているので、必要なときにいつでも利用することができるという大きなメリットがあります。
一番困るのはロシア語がわからない点ですが、ATMの中には言語切替で英語を選択できるものも多いです。ATMの最大の魅力は24時間いつでも利用できる点でしょう。銀行などの両替所は営業時間が決まっているので、現地に着いてすぐに現金が欲しい場合に閉店してしまっている場合があります。
私のときも両替所は閉店してしまっていました。ATMならこういったトラブルの心配がなく、空港に着いたらまっさきにお金を手に入れることができます。とりあえずクレジットカードを1枚持っておけば現金の心配はない、というのもATMキャッシングの魅力です。
また、現地両替にしても日本国内両替にしても、両替するための時間と手間がかかります。現地の両替所の場合は探すのに手間と時間がかかります。現地両替では勝手が分からないためにテンパってしまって期待した結果を得られないこともあります。
国内では両替自体には困らないでしょうけれど、レートが悪く手数料が高いです。貴重な旅行資金を両替で目減りさせたくない人にもATMキャッシングおすすめな方法といえるでしょう。
ウラジオストクで両替するならココ!
日本からロシアへの玄関口にもなるウラジオストク。空港を利用する人も多い都市です。空港や市街地の銀行など両替する場所は点在しています。
空港
空港に到着したら利用できるのが両替所とATMです。
両替所はロビーの中央出口付近にあります。両替所は17時には閉店してしまうようで、私が到着したときはすでに19時くらいだったこともあり営業していませんでした。帰りに覗いたときはお昼休憩だったらしくまたまた閉店していました・・・。両替所のレートは良心的なようなのですが、私のようにタイミングが合わないと利用できない可能性があります。
近くのレンタカーの店員に話をすると、店員が「両替してあげようか?」と言ってきますが、あまり利用しないほうがよいでしょう。店員も小遣い稼ぎで両替をしているようで、おそらくレートはあまり良くないと思われます。それなら街に出て銀行を利用したほうが良いでしょう。
ATMは中央のエスカレーターの下に10台ほど並んでいました。かなりの数が揃っているのでどれかしら使えるATMがあるはずです。
ATMではクレジットカードのキャッシングを利用することになります。目印はMasterCardかVISA+のマークがついているATMを見つけることです。
サミット銀行
ウラジオストックではサミット銀行の為替レートが一番良心的です。ウラジオストックに来た旅行者はみんなここに来るようで、いつも混んでいますがレートを並んで両替するだけの価値はあります。
噴水通りからまっすぐ街の中心部に歩いていけば右手に見えてきます。
同じ通りにいくつか銀行はありますが、外貨両替に対応している銀行は多くありません。正面はこんな感じの銀行です。
両替の手順は簡単です。銀行の中に入ると端末があるので、そこで整理券を受け取ります。端末は日本語表記で操作できるので悩むことはないでしょう。
順番が来ればブースに入って必要な金額を両替します。
サミット銀行はウラジオストク中心部からも近いので、両替をしたくなったらいつでも利用できるのは便利です。
住所:Ulitsa Admirala Fokina, 18, Vladivostok, Primorsky Krai, ロシア 690091
営業時間:9時00分~20時00分
ハバロフスクで両替するならココ!
ハバロフスクには鉄道で入ったので空港の両替所はチェックできませんでした。市街地の銀行は数多く発見できましたので、そこで両替することは可能です。ただ、やはり日本円に対応している銀行を見つける必要があり、そこが少し苦労しました。
BBR BANK(ブブル・バンク)
レーニン広場から海に向かってまっすぐ伸びるメインストリートから一本南側の通りに面した銀行です。
レートはウラジオストクのサミット銀行より少し悪い程度でした。メインストリートには数多くの銀行が点在していますが、なかなか日本円の両替に対応している銀行は見つからなかったです。
住所:Ussuriyskiy Bul’var, 9, Khabarovsk, Khabarovsk Krai, ロシア 680000
営業時間:9時00分~18時00分
両替時の注意点
両替時の注意点をご紹介します。初めてロシアで両替をするのであれば以下のことに注意しておきましょう。
すべての銀行で日本円を取り扱っているわけではない!
市街地の銀行はどこでも両替に対応しているわけではありません。両替に対応している銀行かどうかを見極める方法は、
- 為替レートが表示されている
- 銀行員に両替しているかを聞く
のどちらかになります。こういう為替レート表示の銀行では日本円を取り扱っていません。日本円がありませんね。
また、両替に対応していても日本円を取り扱っていない銀行もあります。どうやら日本円はそこまでメジャーではないようです。日本円よりも中国元や韓国ウォンの取り扱いが多い銀行の方が圧倒的に多い印象です。
パスポートはお忘れなく!
これはどこの国でも共通ですが、両替をする際にはパスポートの提示を求められます。お金だけ持っていっても両替できないかもしれないので注意しましょう。ちなみに、ロシアではパスポートを持ち歩いても問題はありません。よほど変なところに行かない限りは盗難、強盗に会うことはないでしょう。
両替する場合は事前に計算しておくこと
両替をするときは、自分の希望する金額を両替すると何ルーブルになるのかを事前に計算しておきましょう。両替窓口では当たり前のようにお金が出てきますが、金額が必ず合っているとは限りません。中には悪い人もいますので、お金をちょろまかされてしまう危険性もあります。
しっかりと自分の計算した金額と合っているのかを確認しましょう。また、両替されて渡された金額が合っているかはブースの中で行うようにしましょう。よくお金を持ってブースから出てから数えている人がいますが、金額が違った場合にすぐにクレームを入れられなくなります。
ATMはスキミングに注意!
ロシアでは街のあちこちにATMを見つけることができます。しかし、ATM利用時にはスキミングなどの犯罪に注意する必要があります。
スキミングはATMにカード情報を読み込ませるタイミングで行うのが一般的です。スキミングするためにはATMに仕掛けが必要ですから、悪意を持った第三者がATMに細工ができる場所に設置されているATMは危険だと考えることができます。
私の場合、ATMの安全度は以下の順で格付けしています。
可能であれば、空港またはホテルで必要な金額を引き出し、後は使わないようにするのが理想です。地下鉄や道端のATMはあまり使いたくありません。とくに、人通りの少ない道路にぽつんとあるATMは絶対に使いません。
地下鉄も人通りが多いので多少は安心できますが、現金を引き出して財布にしまうところを強盗グループに監視されている可能性もあります。そのまま地下鉄でスリに会うケースも考えられますので、頻繁に利用しないほうが得策でしょう。
ATMは引き出し上限あり
万能なATMですが、実は1つだけ欠点があります。それが引き出しに上限が設定されているという点です。つまり、高額なキャッシュが必要な場合何度もATMを利用しなくてはいけません。
一般的なATMの上限は1万~2万5,000ルーブルとされています。約2万~5万円という金額しかキャッシングできないことになります。通常の支払いはクレジットカードで、補助的な支払いのために現金を用意するのであればこの金額でも足りますが、すべてを現金で賄おうとするのであれば複数回に分けてキャッシングする必要があります。
回数が増えればそれだけATM手数料がかかってしまう可能性がありますので注意しましょう。
楽しいロシア旅行を!
ロシアという国は、旅慣れている人でも知らないことが多く面食らってしまうことがある国です。とくに、現金の管理は旅行をするときに一番重要な要素ですので、しっかり準備しておきたいところです。
一昔前に比べると、ロシアでの両替事情はかなり改善されてきています。手数料を重視するのであればロシア国内の両替所、しっかり準備するのであれば日本国内の両替を利用しましょう。ATMを使えば手数料も抑えながら手軽に現金を手に入れられます。その際にはスキミングに注意してくださいね。
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