私が配属されたところは社内システムの開発部門でした。
俗にいう「社内SE」というもので、SEの中で最も楽な職種と言われています。
実は、私は就職活動時に配属先を選べるジョブマッチ方式という入社方法だったのですが、希望理由はやはり、「内容はつまらなさそうだけど、とにかく楽そう」と安直でした。
ちなみに入社時の話は以下で書いていますので、併せてごらん頂けますと幸いです。
私が社内SEという仕事を知った背景
社内SEというポジションを知ったのは就職活動中に、前年度の東京大学の就活生が書いていたブログを見ていた際でした。
この人は元々はNTTドコモを志望しており私の希望先と合致していたのでブログを参考にしていました。
NTTドコモ以外にも色々とSIerを受けており、その中で日立製作所の社内SEのジョブマッチングについて言及している文章がありました。うろ覚えですが…
今日は楽そうなポジションを見つけてきました。日立製作所の社内SEです。
社内だから激務じゃあないだろうし、秋葉原UDX勤務なので毎日美味しいランチが食べれて超ラッキーな仕事です。
日本最高学府の東大生が何て浅い内容の文章を書いているのだろうか。と思いましたが、確かに楽そうなので受けてみても良いなぁと感じ、実際に私はジョブマッチング制度で1発目に受けてアッサリ内定を取りました。
なお、この東大生は結果的にNTTドコモに落ちて野村総研に入社していました。
社内SEを希望するような人が野村総研に入社して大丈夫か?、と思いましたが、その後ブログは更新されずいつしか消えてしまったので、この人のその後を知る由はありません。
このように、全く顔も名前を知らない人の1ブログに影響されて私は人生を決めてしまったわけです。
選んだ理由は「あくまえも楽そう」というものでした。
しかし、後々、
「実は全然楽ではないこと」
「社内SEという仕事はかなり面白いこと」
を身を以て知ることとなり、私の人生観を大きく変える結果となりました。
研修の内容
配属された当初は研修が数か月ありました。
日立製作所は情報システムに関する事業部、ならびに関連会社の新卒は新川崎のMHビルにある日立インフォメーションアカデミーという会社に集められ数か月間の研修を受けます。なお、システムエンジニアだけでなく文系の営業社員も同様に講義を受けます。
人数が数百人に上ることもあるため、当然1つのクラスでは収まらず、クラス分けが行われました。
クラス分けは出身学部や資格の有無(基本情報技術者を持っているか)により決まりますが、私は情報系の院卒で基本情報技術者を持っていたため、一番良いAクラスに配属されました。
授業ははっきり言って簡単で、何の問題もなく授業をこなし、特に思う事のないまま研修が終わりました。
アルゴリズム、通信技術、プログラミング、など内容は幅広かったですが、いずれも何てことはありませんでした。
ただ、そんな中で大きく2点、当時はあまり何も感じなかったのですが、後々意味があったことを悟る内容がありました。
①B/S P/L CF
②プロジェクトマネジメント(各工程の意味・役割)
ちなみに、①はバランスシート・プロフィット&ロス、キャッシュフローであり、会計に関する基礎知識です。
私は技術的なことはかなり知っていましたが、これらについては初見でした。
システムエンジニアはあくまで技術者ですが、ビジネスを動かすシステムを提案していく際はこれらの知識が必要不可欠です。よって、知っておかなくてはならない重要な知識でしたが、当時の私は「面白いけど、仕事とはあまり関係ないだろう」と軽視していました。
ここを重視し極めていくことがどれだけ重要なのか最近になってやっと分かってきました(実に4年後になってのことです)。
こういった大事なことを新人研修で徹底的に教えてくれた会社にとても感謝しています。
研修を終えて
とにかく、当時は何となく受けていた研修ですが、実は各人が将来伸びていくための基礎をよく考えて組まれた内容でした。日立インフォメーションアカデミーは、初期の研修だけではなくその後も頻繁に講義を受けに行きました。
今思えば、こんな専門の教育機関を持っており、無料で授業を受けさせてくれる(厳密には部門予算で支払っていますが。まあ、日立グループ内でお金を回しているだけですが。)会社は他にはありません。本当に恵まれていたと思います。
本当に従業員に色々なものを与えてくれる素晴らしい企業でしたが、反面仕事はかなりハードでした。
私がいた部門は情報システム部門で日立グループ内部の仕事しかしませんが、それでも他社の同職種と比べると全く違う忙しさでした。
それについては次回以降、説明していきます。
コメント