ゲーム会社の採用情報で「UIデザイナー募集」という要項を見たことのある人もいるのではないでしょうか。しかしアニメーションやイラストの仕事に比べ、「UIデザイン」というと、仕事内容がよくわからないと言う方もいるでしょう。
UIとは「ユーザーインターフェース」の略で、一言で言うと「ゲームをどのように遊んでもらうか」をデザイン的に考える仕事です。ユーザーにゲームを操作してもらうには、どこにボタンやイラスト、ポップアップ、説明文などを配置すればよいのかを考え、デザインしていきます。
ゲームデザイナー自体はクリエイティブと思われがちですが、UIデザイナーは、創造力と論理的思考力、どちらも重視される職業です。具体的に、UIデザイナーはどのような人がどういった仕事をしているのかを紹介します。
UIデザイナーの仕事内容とは?
UIデザインの仕事は、ゲーム画面で使うパーツをデザインして配置したり、ゲーム画面全体のデザインを考えたりすることです。また、たとえばキャラクターの武器を装備をつけたり外したりする動作を、一体どのようにページ遷移させるのかを考えます。
また、イラストレーターが描いたイラストを加工したりもします。例えばソーシャルゲームでゲットしたアイテムなら、枠が虹色だと超レア、金色だと激レア、銀色だとレアといった風にランク分けされていることもあるでしょう。このようにどのようなアイテムなのかをユーザーにデザイン面で伝えることもUIデザイナーの役割です。
イラストや素材を「魅せる」
UIデザイナーはイラストやパーツを「置いているだけ」ではありません。置くのではなく「魅せる」ということが重要です。
例えばソーシャルゲームでは、新キャラクターや新しい武器などを見せて、ユーザーに「これが欲しい!」と思ってもらうことがとても重要です。
そのキャラクターやアイテムは「強いから欲しい」と言う人もいるでしょう。では、どうして強いと分かったのでしょうか。パラメーターの数字だけでなく、「枠が虹色だったから強そうに見えた」や「ピックアップされていたから」などという理由でしたら、これはデザインの力です。
また、ソーシャルゲームでは有料のガチャを、欲しいキャラが出るまで何度も引いてしまったというのもよく聞く話です。このように、ユーザーの射幸心を煽っていくこともデザインの力のひとつです。
ゲームのキャラクターや武器といったものは、1枚1枚をみると「ただの絵」かもしれません。それに付加価値をつけていくのがUIデザイナーの仕事の真髄といっていいでしょう。
ゲームの世界観や仕様面から関わることも
UIデザイナーはゲームのパーツをデザインするだけでなく、ベテランになると世界観やゲームの仕様面を、ゲームプランナーやプロデューサーと一緒に考えていくようになります。
たとえば、テキストやセリフのフォントはどれを使えばよいのでしょうか。正解はゲーム内容やターゲット層によります。
たとえば30代の男性がターゲットなら、テキストのフォントは小さくておしゃれなものよりも、可読性があるほうが読みやすいでしょうし、10代〜20代前半がターゲットなら、文字は小さくて細めのほうが感度高めの若者に刺さりやすいでしょう。このようにユーザーのことを考えてデザインを決めていくのです。
ユーザー像を考えるためには、ゲームプロデューサーやゲームプランナーだけでなく、UIデザイナーも参加することが必須です。
UIデザイナーの決めることは主に、フォントのデザインやゲーム画面全体の色合い、パーツのテイストといったデザイン面もありますが、例えばキャラのプロフィールのページにはどんな情報を載せ、どんな情報を載せないのかの取捨選択も重要です。
新人のゲームUIデザイナーだと、ゲームクリエイターというよりは「オペレーター」に近く、素材やパーツを配置するだけという仕事になりがちです。初めのうちは、ゲームプランナーが決めてくれた内容をそのままデザインに起こすという作業になりがちですが、経験を積んでくると、「より面白くて分かりやすい見せ方はないか?」と工夫できるようになります。ベテランになってくると、ゲームの仕様面や世界観から携わっていくこともでき、一気にやりがいが増します。
どうすればゲームが遊びやすくなるか考える
長い間やっていなかったゲームを再び始めると、「これがしたいのに、ボタンがどこにあったか思い出せない」といったことはないでしょうか?
このようなゲームはUIデザインの面では優れていません。
初めて見た人でもわかりやすく、久しぶりにプレイしたユーザーでも理解しやすいUIを設計することがUIデザイナーの役目です。どうすればゲームが遊びやすくなるかを考え、デザインに起こしていきます。
わかりやすさを追求すると、一番簡単にできるのは、要素を減らしてスッキリさせることです。例えばゲーム画面に、HPゲージとMPゲージがあるとしましょう。「2つもいらないのでは?」と提案して、MPゲージ自体を無くしてしまえば、要素はスッキリします。
しかし、MPゲージがなければ、ユーザーはMPがどれぐらい残っているのか把握することができません。MPという概念までもなくしてしまえば、魔法が出せなくなってしまったり、無限に魔法が出せてしまったりする仕様になってしまい、ゲームとしては面白くありません。
デザイン目線で要素を減らすことも重要ですが、ゲームとしての面白さを担保するためにバランスを取る必要があります。
また、見せ方に矛盾がないかなどをチェックしていくことも重要です。
例えば、あるページではレア度の表記として「星5」と書いてあったのに、違うページでは「★5」だったり「SSR」だったりすればユーザーが混乱してしまいます。やはり表記はひとつに統一していかなければなりません。ゲーム内画面のデザインや表記を統一して、品質を担保していくのがUIデザイナーの重要な役割です。
UIデザイナーは、ユーザーにゲームの進行以外のことで頭を使わせないようにボタンやゲージなどの配置や表記を工夫し、ゲームの世界に没頭してもらうことを目指して仕事をしています。
ゲームの数年後まで予測してデザインする
スマホのソーシャルゲームの場合、簡易的なコンテンツだけのままでもリリースし、ユーザーの反応を見ながら徐々にコンテンツを増やしてアップデートを繰り返していくというやり方をしている場合が多いです。
たとえばキャラクターの装備品は武器1つ、防具1つだったソーシャルゲームが1年後、「アクセサリー」をつけるという要素が追加される場合もあるでしょう。
アクセサリーという要素ができたことで、ゲームは複雑になりますし、UIデザイン部分でも追加すべきところは増えていきます。たとえば「キャラクターが装備しているアクセサリーをプロフィール画面で表示させてほしい」や「新しくアクセサリー用ガチャを増やして欲しい」といった要望があるかもしれません。このようなときは、UIデザインを変更していかなければなりません。
しかし、デザインを大幅に変えすぎると、既存ユーザーから「使い慣れていた前のデザインの方がよかった」とクレームが来る場合もありますし、デザインをあまり変えずに、ただ追加していくと「要素がギチギチに詰まっていて使いにくい」と言われることもあり、いい塩梅を見つけるのが難しいのがUIデザイナーの悩みどころです。
特にソーシャルゲームでは、リリース時と、リリースから3年ほど経った後のゲーム画面を比べると、様変わりしていることがよくあります。
UIデザイナーの仕事は、ゲームのリリース時だけを考えて作るものではなく、数年後も予測して「この空間にガチャが入りそうだから空けておく」「現在はレベル99までしか上がらないが、3年後にはレベル200まで上げられるようになるかもしれない」といった予測が必要になるのです。
ソーシャルゲームは運用していくごとにアップデートされ要素が増えていきます。
その点、コンシューマーゲームでは、コンテンツがきちんと完成された状態で発売されるので、UIデザインのアップデートを考える必要がありません。UIデザインとして一番バランスの整った状態でユーザーにずっと遊んでもらえるため、デザイナーとしての力量をそのままダイレクトに反映できる喜びがあります。
スマホゲームのUIデザイナーはゲーム画面をデザインする際に「コンテンツの拡張性」を問われるため、アップデートごとにUIデザインをどうするか頭を悩ませることになります。しかし、ゲーム内容と共にデザインを成長させていくやりがいもあります。
毎日、色々なゲームを見て研究
実際、同じゲームの制作ばかりに取り組んでいると、UIの見せ方がワンパターン化してしまうことはよくあります。
ですので、UIデザイナーは日々、いろんなアプリやゲームをプレイして、流行りの見せ方や、もっと分かりやすい見せ方はないかと研究しています。
UIデザイナーのゲームの研究方法は、ひとつのゲームを深くやりこむということはあまりしません。様々なゲームやアプリを何十、何百とダウンロードしたり買ったりしながら、ある程度まで遊んで、また次のゲームを見るというやり方をしているUIデザイナーが多いです。
UIとイラストのテイストが合っているか、ポップアップや素材パーツの統一感はあるか、デザイン的に美しいかなどを見て、お気に入りのゲームがあれば定期的にチェックするといった研究をしています。
このように何百ものゲームのUIをチェックしていて楽しめるタイプの人は、UIデザイナーに向いています。
UIデザイナーの人物像とは
「UIデザイナー」というと、どのような人物を思い浮かべるでしょうか。
実はUIデザイナーはゲーム専門学校出身の人よりも、美大や芸大、デザイン専門学校出身の人のほうが多い傾向にあります。
もちろんゲームが好きな人がほとんどですが、中には「そこまでゲームをしない」という人も混じっているのがUIデザイナーの面白いところです。
中には「UIデザイナーを目指してみたいけど、学校でUIを勉強していないから不安」という方もいるのではないでしょうか。
それでは、実際のUIデザイナーの人物像について詳しく紹介します。
学校でUIデザインを学んでいない人も多い
ゲームのUIデザイナーとして新卒で入社したとしても、実際に学校でUIデザインをみっちり学んできた人は少ない傾向にあります。美大やゲーム専門学校出身でも、独学でUIを勉強してきたという人が多いですし、入社してから勉強したという人も多数います。
実際のUIデザイナーはグラフィックデザインや広告デザイン、インフォメーションデザインやWEBデザイン系の学部出身の人が多いです。
UIデザイン自体は仕事で実践しないことにはスキルアップが難しい分野で、机上だけで勉強したとしても、なかなか効果はつかみにくいです。たとえ美しいUIデザインが完成したと思っても、遊んでくれるユーザーがいないと、本当に効果的なUIデザインができているのかが分かりにくいためです。
また、UIデザインを詳しく教えてくれる学校も少ないのが現状です。ですので、学校でUIデザインを勉強してこなくても、実は会社に入ってからでも十分に勉強していけます。
もちろんアニメーションやゲームイラスト志望だったとしても、UIデザインはゲームの要素と密接に絡み合っており、ゲームクリエイター誰しもがUIデザインについて知っておくことが必要です。
WEB業界やDTPデザイン出身の人も多い
他分野のデザイナーが中途でゲームのUIデザイナーに転身することも多いです。
例えばWEBデザイナーや、印刷物のデザイン出身の人がゲーム業界を目指す場合は、UIデザイナーを志望するのが近道です。その理由は、UIデザインの分野は色々なデザインの知識や技術を活かしやすいからです。
UIデザイナーが業務で日常的に使用するソフトが「Photoshop」や「XD」ということもあり、他分野からのデザイナーでも馴染みやすいというのも理由のひとつです。
ゲーム業界は、WEB制作会社やデザイン系の事務所に比べると、給料や待遇が良い傾向にあります。ですので、違う分野からゲームUIデザイナーに転職する人も多く、バックグラウンドは様々です。
ゲームが好きというのは必須条件?
最初からゲームクリエイター志望ではなく、進路に悩んで「ゲームのUIデザイナーも良いかもしれない」と考えた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その時にネックになるのが「そこまでのゲームオタクではないから、面接で落とされるかもしれない」という心配でしょう。
たしかにゲーム業界では「ゲームが好き」というのが大前提で採用されることが多いです。しかしUIデザイナーは、「ゲームにあまり詳しくない」ということが強みになる場合もあります。
ゲームが大好きな人は、ゲームに詳しすぎるあまりに「あれもこれも、言わなくてもわかるだろう」と思いがちです。このような設計にしてしまうと、一般のユーザーが置いてかれることになってしまい、皆から愛されるゲームからは程遠くなっていきます。
UIデザインの仕事では「ユーザーにわかりやすくゲーム内容を伝える」というのがメインになります。ですのでUIデザイナーは「ゲームを一般人の目線で見ることができる」というのが、実は重要なスキルです。
ゲームのUIデザイナーは「ゲームオタクしか採用されない」ということはなく、自身のデザインスキルや性格で採用される傾向にあります。
業務上にはゲームオタクでなくても問題ありませんが、「ほぼゲームを知らない」という状態だと、仕事内容の理解すら難しいでしょう。ですので「一般のゲーム好きな人」ぐらいの情報は仕入れておくことは必須です。
UIデザイナーに必要なスキル
それでは、UIデザイナーに必要なスキルとはどのようなものなのでしょうか。
デザイン系のソフトを使いこなすことは必須ですが、「分かりやすく、ワクワクするUIデザイン」を叶えることができるというのも重要なポイントです。全てのユーザーに分かりやすいと思ってもらうために、UIデザイナーは「ユーザービリティ」を勉強する必要もあります。
実際、どのようなスキルが必要なのか具体的に説明します。
adobe Photoshopやadobe XDを使いこなす
UIデザイナーが使用しているソフトは「Photoshop」が一番多いです。UIデザイナーになるには、特にPhotoshopは使えるようになっておくことが重要です。
ただ、Photoshopでカッコいいデザインができるだけでは一人前ではありません。
UIデザイナーは仕事が1人で完結することはほとんどなく、ページごとに担当が分けられていることが多いです。ですので、Photoshopのデータは一人で使うのではなく、チーム内全員が編集しやすい状態にしておくことが重要です。
新人の頃は学生時代の個人制作と違って、レイヤーに名前をつけてきっちりと分けたり法則性をつけたりしておかないと、他の人が見たときに、どのような構造になっているのか理解するのに苦労することも多いです。まず、PSDファイルを他のデザイナーが使いやすいように配慮するというのが重要になってきます。
また、最近ではUIデザインの業務でadobe XDを使っている現場も増えてきました。adobe XDはUIのプロトタイプを作るのにとても便利なソフトです。昔はUIデザインの使いやすさを試すために、プログラマーと協力してページ遷移のリンクを入れたバージョンを作る必要があり、とても時間がかかっていました。今ではadobe XDを使うことで、プログラマーの手を借りなくても簡単なテストをすることができるようになり、UIデザイナーの活躍の幅が増えました。
ぜひ、PhotoshopとXDは使えるようになっておくとよいでしょう。
コンテンツを引き立たせるデザインを作る
UIデザイナーは、ゲームをどうデザインすれば分かりやすく、面白くできるのかを突き詰めて考えていく必要があります。
例えば「iPhoneは動作が軽くて、使いやすい」と言われることが多いですが、iPhoneのようなシンプルテイストでゲームのUIをデザインしてしまったら、どんなゲームになってしまうでしょうか。動作が軽いのはいいですが、シンプルすぎるゲームになるでしょう。分かりやすさを突き詰めるあまりに、UIが企業のWEBサイトのようになってしまったゲームも、見ていてワクワクしませんし、面白くはないでしょう。
「わかりやすいUIデザイン」も大事ですが、エンターテイメント性も追求していく必要があります。しかし、UIデザイン面でエンターテイメント性を重視しすぎて、コンテンツの邪魔をしてしまうのもNGです。UIデザインはあくまで黒子で、主役はゲームのコンテンツです。
しかし、このようなバランスは口で説明するのも難しく、ゲームによって正解は違います。先輩デザイナーは新人にどう教えていけばいいか悩むことも多いです。
ですので、この感覚を磨くために新人UIデザイナーには、自分の気に入ったゲームを「トレース」する訓練をしてもらうこともあります。
トレースとは、デザインが優れているゲームのUIパーツを自分で描いたり、フォントの種類や大きさを見極め、自分で真似してみたりすることです。もちろん、1ページだけでなく、ページ遷移ごとにトレースします。
このように訓練することで、UIデザインがゲーム上でどのような働きをして、コンテンツを引き立たせているのかを勉強し、自分のものにしていくのです。
プランナーやプログラマーとの意思疎通
ゲームUIを作り上げていくうえで、ゲームプランナーとゲームプログラマーとの連携は欠かせません。
ゲームUIは最初から作り込んでいくのではなく、adobeXDを使ってデザインラフを作成し、「プロトタイプ」と呼ばれる簡易的なページ遷移を作っていくことが多いです。このプロトタイプを用いて、ゲームデザイナー、ゲームプランナー、ゲームプログラマーが集まって方向性を作り上げていくことになります。
ですので、UIデザイナーはゲーム開発初期はとにかく手を動かし、たくさんのワイヤーフレームを作成することになります。ゲーム開発初期では、UIデザイナーの腕次第で、ゲーム制作がうまく進むかどうかが決まるといっても過言ではありません。
まず、UIデザイナーがしなければならないのは、要件定義をきっちり決めることです。要件定義とは、例えば「このページはキャラクターのプロフィールを確認するためのページで、キャラクターのイラスト、名前、レベル、ステータスが必要」といった要件をまとめたものです。
ゲームプランナーの要件定義をうまくデザインに組み込むことは必須ですが、もちろんトラブルも多くあります。例えば、「記載するステータスが多すぎて、テーブルからはみでてしまった」といったことはよくあります。こんな時は、載せるステータスを減らしてもらうか、文字を小さくして情報を詰め込んだ方がよいのか、ゲームプランナーと相談します。
また、ゲームプログラマーが実装したときにバグが少なく、動作が軽くなるようなデザインにすることも重要なポイントです。ゲームデザイナーやゲームプランナーはゲームプログラム面はわからない場合も多く、どのような理由やシチュエーションでバグが出やすくなるのか、設計するゲームプログラマーに聞かないと分からない場合が多いです。
ですから、UIデザインを決める際にはゲームシステムを実装しているプログラマーが同席して、問題点を指摘し合うことがバグを減らすためには重要なポイントです。
このようにUIデザイナーはデザインのプロトタイプを通して、ゲーム制作の橋渡し的な存在になることも多く、円滑なゲーム開発を進めるためにコミュニケーション能力が必要不可欠です。
ユーザビリティについて考える
UIデザイナーは「ユーザービリティ」について考える必要があります。
代表的なのは、カラーユニバーサルデザインです。
世の中には「色彩特性(色盲・色弱)」といって、色の見え方が違う人がいます。
日本人男性の20人に1人、女性でも500人に1人、日本全体では300万人以上いるとされており、一般の人からはカラフルに見えても、色彩特性を持つ人には同じ色に見えてしまうのです。 例えば、信号の「赤・黄・青」が同じような色に見えてしまうという特性がある人もいます。
ですので、UIデザイナーは色彩特性について勉強する必要があります。特に男性向けや海外に輸出予定のゲームを作る際にはカラーユニバーサルデザインについて、きちんと知った上でデザインすることが重要です。
単純にゲームのユーザービリティを考え、大事なことを赤いボタン、通常のボタンを緑色にしようとデザインすることもあるでしょう。しかし、色彩特性を持った人の中には、赤色も緑色も同じ色に見えてしまう人もいるのです。
ですので、デザイナーが気をつけたつもりでも、色彩特性のあるユーザーがうっかり赤色のボタンを押してしまって課金してしまったり、データを消してしまったりしてトラブルになってしまうこともあります。
ゲーム内の課金要素といったお金に関わる部分、ゲームオーバーになってしまうような大事な部分では、色彩特性のある人でもちゃんと理解できるデザインにするのがUIデザイナーにとっては大事なことです。
まとめ
ゲームのUIデザイナーは、デザインを勉強してきた美大出身者やデザイン専門学校出身者が多いです。 中途入社であっても、WEBや広告、印刷系など色々な分野出身のデザイナーが多くいて、他分野のデザインの経歴を生かしやすい仕事内容になっています。
今までゲーム業界を考えてこなかった他分野のデザイナーでもチャレンジしやすいのが特徴です。
UIデザインはユーザビリティを重視して、ユーザーが使いやすいようにすることはもちろんですが、それだけでなくコンテンツを引き立たせ、見ていてワクワクするようなデザインを心がけることも必要です。
新人の頃は「ただイラストと文章を並べているだけ」になりがちなUIデザイナーですが、プロとして突き詰めていくと、ユーザービリティや世界観を考え、よりユーザーが遊びやすくワクワクできるデザインを作り上げていくことはとても面白く、やりがいのある仕事です。
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