定型業務で楽そう」「9時~17時ですぐ帰れそう」というイメージの強い市役所勤め。
確かに部署によっては定型業務のところもありますが、常に効率化を求められ、8時半~17時15分まで勤務があるという一般企業と変わらない側面も持っています。
特に、人間関係で悩む人も多いのは、民間も公務員も変わりません。
今回は、市役所に勤めていた私が遭遇した、女性部署の壮絶な実態をお話ししたいと思います。

仕事概要・志望動機

私のしていた仕事は、地方公務員です。いわゆる市役所の事務職員で、経理の部署に所属し、役所内の伝票の審査・決算処理等を行っていました。
志望動機は、やりたいことがなかったからです。


当時大学生だった私は、興味のあることを探していましたが、「あれもやりたい、これもやりたい」と思う割に「絶対にこれ!」というものはありませんでした。
「内容で選べないのであれば、条件で選ぼう」と思い、将来家庭を持つことも考えたうえで家族と過ごせる時間の多そうな公務員を志望するに至りました。

 

入社までの道のり(試験対策・選考の話)

公務員試験対策~半年で受かりたい!~

しかし、民間の一般企業への就職も捨てがたく、直前まで絞り切れなかった私は、通常1年間勉強して臨むべきと言われる公務員試験を半年前に始めました。
その分、そこからは特に鬼のような努力をしました。
まず、準備期間が他の受験生の半分しかないのですから、単純計算で他の受験生の倍の時間は勉強しなくてはいけません。そのため、週に7日、一日12時間程度は勉強していました。
しかし他の受験生も毎日8~10時間くらいは勉強していますから、公務員試験の予備校は通常受講からビデオ受講に切り替え、全て倍速で見ていました。
既に勉強を始めていた友人からノートを借り、板書の時間も不要となっていたため、講師が板書するシーンは全て早送りする(結構時間を食うのです)などして、足りない勉強時間を埋め合わせていました。

公務員試験~最後に努力が実った~

そして半年後、いよいよ公務員試験が始まります。校内模試では当初かなり低い順位だった私ですが、回を重ねるにつれ、いつのまにか上位に入れるようになりました。
公務員試験は、いくつかの時期に分かれています。
全ての自治体(市区町村)を受けることはできませんが、その時期により受けられる自治体が違うため、何回か受験の機会があるのです。
最初の時期はなかなか結果が出ませんでしたが、その次からどんどん1次試験(筆記試験)に受かるようになり、2次試験に進めるようになりました。
また、1次試験に受かりだしてからは、またもや鬼のように面接練習をしていました。
予備校での授業・講師との模擬面接・友人との模擬面接・面接本やネットでの情報収集…講師との模擬面接はあまりに繰り返したため、「もうやることないよ!笑」と言われるほどでした。
その甲斐あってか、ありがたいことにいくつかの自治体から最終面接の通知が届きました。最終面接はほとんど落とされない、落とされたら逆に真剣に原因を直さなければならない…と気が気ではありませんでした。
しかし、どの最終面談も緊張感がありつつも落ち着いて進み、結果、第2志望の市役所に無事内定を頂くことができました。
ネット上の合格発表で自分の番号を見つけた時は、思わず自宅で叫んでしまい、実家の両親に連絡をしてしまいました。

 

入社後の仕事の内容や壮絶なエピソード

仕事内容~女だらけの経理部署~

市役所は窓口課、市民税課、スポーツ課など多種多様な部署があり、大体3~5年で部署を異動します。
そのため、いくつかの部署を経験しましたが、一番記憶に残っているのは経理の部署です。
その部署では、役所内の各課から提出される伝票の審査や、決算の遂行を行っていました。
予算の科目や金額に間違いがないか、添付資料に過不足はないか等、内部監査のような立場の部署です。
また、年に1度提携金融機関の監査に行き、税金が正しく扱われているかを確認する仕事もありました。
その中でも、私は年金関係の部署の伝票審査を主に担当していました。
その課は女性ばかりの華やかな課で残業も少なく、いわゆる「花形部署」と言われていました。
そのため、配属当時はとても嬉しかったのですが、実はその課にはとんでもない裏があったのです。

 

壮絶な女性部署~癇癪持ちのお局~

女性ばかりの部署は外から見ると華やかですが、中はドロドロしたりしているものです。
特に私のいた係には、「お局様」がなんと2人もいました(お局A、お局Bとします)。

お局Aはもう数年この係におり、仕事もこなせますが「ついうっかり」が多いタイプの方でした。
そして、いわゆる「かまってちゃん」だったので、業務中に頻繁に雑談を始めては、誰からも反応がないと「誰も反応してくれない~!」と言い出す、繁忙期にはかなり困った方でした。
お局Bは、私と同じ時期に移動してきた係長でした。この方は移動前の部署でも「部下いびりがすごい」と有名で、毎日新人を叱る声がそのフロアに響き渡っているという、ある意味鳴り物入りで異動してきた方でした(その新人は辞めました)。

最初は2人とも優しかったのですが、3か月ほど経つころ、お局Aに変化が現れたのです。

~朝~
私「おはようございます!」
お局A「…(無視)」
私「(え?無視?)」
~昼~
私「すみません、これ間違えてしまって…修正方法これで合っていますか?」
先輩Ⅽ「そっか、次から気を付けてね、これはね…」
お局A「…(目を見開き急に席を外す)」
私「(え、確かに間違ったけどそんなに怒らせることだった…?)」
~昼2~
先輩Ⅽ「○○って面白いですよね~!」
お局A「面白いよね!(超楽しげ)」
私「面白いですよね!」
お局A「…(急に無表情、無視)」
私「(え、明らかに私を無視している…なんで…?)」

最初は普通に優しかったお局Aですが、異動したてで日々間違う私を見ていてイラついたのか、徐々に私に対してだけ無視したり、明らかに嫌な顔をするようになりました。
また、4月の異動から数か月経ったある日、お局Aから呼び出しがありました。
裏の打ち合わせスペースに連れていかれたため、「なんだろう…また私何かやらかしたのかな…」と思っていると、なんと2時間のお説教が始まりました。

お局A「この間のあれはなんだ!どうしてああなるんだ!」
お局A「そもそも4月のあの時のあのミス!何であんなことをしたんだ!」
お局A「お前がいることで他の係員にも負担がかかっている、私はそれを阻止しなくてはならない、だからお前は敵だ!私は他の係員を守るからな!」

なんと驚きの「お前は敵」発言。
特に他の係員の皆さんに喧嘩を売っていたつもりもなく、むしろ強い当たりに耐えていたのですが…。
話の内容にも齟齬があったり、そもそもなぜ数か月も前のミスを最初から全部掘り返されなければいけないんだ…と泣きたくなりましたが、「反論しても火に油だ」と思いぐっとこらえ、全部「はい」「すみませんでした」「以後気を付けます」を繰り返すマシンとして対応しました。
お局Aはひどい癇癪持ちだったので、多分、治療が必要なレベルだったのだと思います。しかし、その課にいる歴も長く、中堅職員であったため、誰も表立って指摘することはできない状況でした。

また、お局Bも徐々に本性を現しました。

~朝~
お局B「(わざと大きな足音で近づいてくる)ちょっと山田(仮名・私)さん!この書類は何!?(半笑い)」
私「(日付を1日間違えていた)すみません、すぐ修正します!」
お局B「またなの!?(大げさな溜息)1か月分全部確認し直して!」
私「すみませんでした(えっ、お局Aの方がよっぽど頻繁に間違えてるのに…)」
~昼~
お局B「山田さん。もうあなたは間違えすぎだから進捗を管理します。何時から何時まで何の作業をしていたのか、毎日日報を書いて私に報告して。あとないからマニュアルも作って。」
私「(だから他の係員の方がよっぽど…)…わかりました。」
~終業前~
私「係長、報告です(一日の報告。時間が余るので自主的に増やした仕事も)」
お局B「ふ~ん。わかりました。」
私「(ミスは指摘するけど、プラスアルファで仕事しても何の言葉もなしか…)」

お局Bは最初、お局Aにも強く当たっていましたが、度重なるお局Aの癇癪を目の当たりにして、手のひらを返したようにお局Aを褒めたたえるようになりました。
ミスについてはお局Aが断トツで多かったのですが、お局Aの癇癪を恐れたのか、お局Bはお局Aが結構重いミスをしても叱らず、全員で処理するよう指示する始末でした。
異動したてで業務内容もわからないお局Bがいびれる存在といえば、同じ時期に異動してきた私しかいなかったのだと思います。
お局Aが私を目の敵にし始めると、それに便乗するように、お局Bの私に対する当たりも日々強くなっていきました。
日報の報告についても、一応きちんと仕事をしていたので「時間がかかりすぎ」「余計な仕事をしている」「優先順位が逆」などといった指摘はほぼなく、すぐ形骸的な確認作業になったのですが、なぜか「もう報告しなくていいよ」ということにはならず、私だけ毎日皆の前で報告をさせられていました。
また、マニュアルの作成についても、そもそも異動したての若い職員がやるべき仕事ではないはずです。
そもそも5年以上前の古いマニュアルしかなかったことも問題ですが、本当に私が問題児なら、マニュアルなどという大事なものは作らせないはずです。
しかし、お局Bは「他の職員はあなたの分の仕事も抱えていて忙しい、だからあなたが仕事を覚える意味でもマニュアルを作りなさい」と私にマニュアルを作らせました。本当は単にいびりたいだけ・自分も仕事がわからないからマニュアルが欲しかっただけなのだと思います。さすがにそれは言えませんでしたが、納得しきれない気持ちを抱えながら日々淡々とマニュアルを作り、日報を報告していました。

ここまで書くと「味方は一人もいなかったのか…」「そんな職場あるのか…?」と思われそうですが、こんな状況になっているのは私の係だけで、他の係の人はよく助けてくれました。
私の係が全員いなくなった時に「大変だよね、いつもお疲れ様」「あの人はいつもああだから…気にしないのが一番だよ」「いつも頑張ってるね」等と声をかけてくれました。

また、一番気にかけてくださったのが、私が来る前まで標的になっていた先輩Dでした。
先輩Dは確かに自分で責任を取らなかったりたまに間違えてしまうこともある人でしたが、致命的に仕事ができないというわけでもなく、気の優しい穏やかな人でした。
しかし、私が異動してきたての時は「先輩Ⅾは迷惑ばかりかけるから気を付けて」「あいつの作った資料はあてにならないから見るな」などとお局Aから言われていました。
「来たばかりの職員にそんな事言う…?」と思って半ば聞き流していたのですが、私が来る前はその先輩Ⅾが標的になっていたのでした。
先輩Dは、「飲みに行こう」と飲み屋で愚痴を聞いてくれたり、お局達にいびられて落ち込んでいる時に「あいつらああいうやつらだから、気にしなくていいよ。俺の時もああだったんだ、山田さんが悪いわけじゃないよ」と声をかけてくれました。
そう、お気づきの方もいるかと思いますが、私の係では毎年誰かがお局Aの「標的」とされ、いびられていたのでした。
実は、入庁当時からこの課にいる同期も別の係にいたので、ちょくちょく相談に乗ってくれていました。
その同期いわく、「あの係は、お局Aが来た時から、毎年誰かがターゲットにされてるよ。だから気にすることないよ」とのことでした。
お局Aからすれば、今年の標的は新しく入ってきた私かお局Bで、その二択なら後輩でありいびりやすい私…ということだったのでしょう。
しかし、お局Aは本気で心から「係をよくしよう、そのための対応をしている」と思っていたようです。
他の課からやってきた先輩を捕まえては奥に消え(といっても声は聞こえる)、「他人に迷惑しかかけない職員がいて本当に困っている、どうすればいい?」と相談していたり(相談された人も真剣に答えている…)、毎朝暗い顔で出勤しては、「本当、困ることが最近多いからね!」「間違いばかりで気が休まらないよ!」などとわざとらしく周りに愚痴っていたり。
お局Aの外づらは良く、異動前に私が業務で話しかけた時は、天使のような笑顔でまっすぐ目を見て対応してくれました。普段はユーモアもあり元気で明るく、他の課の人がいるときは絶対に悪い面は出さないので、外からの評判は悪くないのです。
なので余計にたちは悪く、他の課の人に話して共感を得る…ということもできそうにありませんでした。
逆に他の課の人がいないと、お局Aはずっと私の悪口を言っていました。「なんであんなミス(1週間前の話)をするのか」「気概が足りない」「あいつのせいでみんなが迷惑している」などと、微妙に聞こえる音量でずっと悪口を言うのです。
また、周りの職員もそれに同調するそぶりをしながら「本当にそうですよね」「困りますよね」「まあ、あの子はしょうがないですよね」などと相槌を打っているので(相手にしないと「聞いてくれない~!」とごねられるため)、正味私は係内に一人も味方がいませんでした。

そんな毎日が続き、半年くらいしたあたりで、お局A・お局Bの声が聞こえると胸が痛くなる、毎朝死にたくなってやっとの思いで出勤する、いきなり1週間休む…などの「病欠一歩手前」の状態になってしまいました。

「もうこのままでは働けない」と思い、お局Aより上の課長に直訴しました。
しかし、課長も「察しがいまいち」と評判のいわゆる「お飾り課長」で、思い付きでとんでもない指示を出しては、お局Aの怒りを買い、課の雰囲気が悪くなる…という悪循環を生んでいました。
さんざんお局A・Bが私のミスばかり騒ぎ立て課長に逐一報告していたため、課長の私に対するイメージも、あまりよいものではありませんでした。
「この課の仕事は向いていないと思う?」などと、核心とは関係ない質問をされる始末。
私は「もう異動できるならそれでいいや」と思い「向いていません、周りにも迷惑をかけるので異動したいです」という形で返答しました。
もちろん、お局A・Bの悪口大会やいびり具合などについても報告しましたが、そこについては「う~ん…」という反応しかもらえず、結局何の改善もされませんでした。

結果、1年でこの課は異動になりましたが、その後もしばらく廊下でお局A・Bとすれ違う時は生きている心地がしませんでしたし、そういう「ミスをするという評判が重く受け止められる」という社風が合わないと感じ、先日辞職しました。

 

公務員として働いた所感

公務員という仕事は「ミスの許されない仕事」です。なぜなら、「税金を扱う仕事」だからです。
ですので、うっかりしがちな私としては、公務員は向いていなかったのだな、と思いました。
しかし、向いていないなりに「公務員をやってみてよかったな」とも思っています。

苦手な分野に根気強く取り組むこと・苦手な人とも笑顔で関わることの重要性を学ぶことができましたし、何よりお局A・Bにこれでもかというほどいびられたことで、多少のことではめげない根性がついたからです。
別の課では普通に重宝していただいたり、可愛がっていただくこともあったので、「環境によって評価は大きく変わる」ということも、身をもって学びました。

今私はフリーランスとして働いていますが

  • 多少苦手なことがあっても根気強く取り組むこと・社会人として大人の対応をすることは、誰も社会人スキルを教えてくれないフリーランス界でとても役に立っています。
    そういった姿勢を見せるだけでも信頼を得ることができますし、フリーランスでなく他の会社へ転職したとしても、これらのスキルは役に立っただろうと思います。
  • 多少のことでめげない根性も、汎用性の高いスキルだと思いました。どんな仕事に就いても、急な締切や理不尽な指示はよくあることです。そこへの耐性を上げてから転職できたことは、また一から新しい仕事を覚え直しつつ、そういった理不尽に対応するストレスに勝てるという意味でとても有用でした。
  • 公務員はいろんな課をローテーション異動するため、様々な体制の職場を経験できたということも大きな財産です。男職場・女職場・20~30代だけの職場、50代以上がほとんどの職場…。それぞれに特徴があり、良し悪しを把握しつつ「この場合はどうふるまうのが適切か」という経験を、多くのバリエーションで積むことができたのは他では得られない財産だと思います。

事実、今のフリーランス業では20~30代の男性が周りに多くいますが、公務員時代に似た構成の課を経験したことは、周囲の人とのコミュニケーションにとても役立っています。

ここに書いたような不要ないびりを受けたことは本当に嫌な経験でしたが、根性がつき、今後このような扱いを受けないためにはどうすべきかを考え抜けたことは、とてもよかったと思っています。
また、私がいびりを経験したのはこの課だけだったので、この課に来なければずっと公務員をしていたのではないか、良くも悪くも人生の分岐点だったなと感じています。

 

公務員を目指す方へ

恐ろしい話ばかり書いてしまいましたが、こんなに殺伐とした課は他に聞いたことはありません。
実際、私が異動した別の課では皆さんに可愛がっていただいたり、仕事の上でも重宝していただいたので、単純にめぐりあわせが悪かっただけなのだと思います。
ただ、公務員はそういう「めぐりあわせ」に数年おきの異動で出会う可能性があります。
そういういびりの標的になりやすい方や、私のようにうっかりしがちな方は、少し進路選択を考えたほうがいいかもしれません。

逆に、コミュニケーション能力の高い方、確実な仕事をする方はとても公務員に向いているといえます。
数年に1度、一から人間関係の構築をしなければならないので、誰とでも最低限仲良くできる能力はとても重要です。
また、税金の無駄遣いをしないためにも、「ミスをしないこと」は本当に重要視されます。私は「日付を間違える」「単純な計算を間違える」などのケアレスミスが多く、自覚があるので何度も確認してすぐ修正するのですが、「まず間違ってしまう」ということでかなり評価にマイナスがつきました。
うっかりしがちな人でも努力の姿勢を見せていれば勤務はできますが、あまり向いていないのでおすすめはしません。
また、私がいびりを経験したのはこの課だけで、かつ、お局A・Bしかいびりの原因となる人はいませんでした。万が一公務員になって私のような状況になっても、異動願いを出す・休職するなど、対策方法はあります。こういう状況に陥るかどうかはもはや「運」なので、もしそうなってしまったら、全力で原因の人たちから距離を取りましょう。
ここだけの話、私がいびられている期間に、同じ係の先輩Cもストレスで休職しました。
どこの職場でもそうだと思いますが、「変な人とは仕事をしない」「同じ課なら異動する」など、自分を守るためにできるだけの手段を取れる勇気は大事です。
とはいえ、このご時世、公務員は恵まれた職業です。

  • 異動が多いことも業務に飽きず色々なことを学べるという利点に繋がりますし、様々な人との接し方を学ぶチャンスが一般企業の何倍も多いということでもあります。
  • 福利厚生がかなりしっかりしています。
  • 年金もきちんと2階建てですし、給料も毎年必ず上がり、ボーナスも年2回は必ずあります。
  • 互助会や組合の活動も活発で、映画や舞台のチケットが安く手に入ったり、保養所や遊園地などのコースも割引で申し込むことができます(その代わり、同じ役所の人と会う可能性は高いですが)。

好景気になったら公務員であることのうまみは減るかもしれませんが、確実に毎年稼ぎ続けることができる「安定」が手に入るので、転職エージェントなどを利用した民間経験者からの転職者も増えています。

また、きちんと残業代が支払われるのも大きな魅力です。
「何時間残業しても手当てがつかない…」という声はよく聞きますが、市役所職員の場合は申請した残業代はきちんと付与されます。また、月100時間以上の残業をする、数か月にわたって数十時間の残業をするなど特定の基準を超えた場合には、産業医との面接があるなど過労についての対策もなされています。

激務の部署にいた頃、残業続きで疲れていた私に課長自ら「有休をとりなさい」とすすめてくださったこともありました。

有給休暇の外に夏休みも別途付与されるうえ、特に夏休みは「消化する義務」が課せられているため(消化しないと怒られる)、比較的休みは取りやすいと言えます。
特に女性については結婚・出産という人生の節目で仕事に影響が出る可能性がありますが、育休・産休制度も整っており、3回産休を取ってなお職場に復帰している先輩もいました。男性職員が育休を取るケースも増えてきています。
公務員は一番法律に忠実である必要がある分、一番法律に守られている職業でもあります。
つまり、法に守られている公務員が率先して有給休暇を取ったり育休・産休を取ったりしなければ、民間企業がそれに続けるわけがないのです。
そういう意識が浸透している公務員の職場では、きちんと仕事を終わらせて毎月有給を消化している職員は有能とみなされていますし、逆に残業の多い職員は「税金の無駄遣いだ」と「タイムマネジメント研修」を受けさせられるほどです。
決められた時間内に自分の仕事をきっちりとこなし、休みもしっかりと取る姿勢こそが、今の公務員には求められています。そのため、仕事が早いことはかなり評価され、求められています。


きちんとした計画性・実行力があり、スピードもある方なら、市役所が喉から手が出るほど欲しい人材です。また、人件費削減のため即戦力を求めており、民間経験者も積極的に募集をしています。民間での経験、特にスピード感覚は、市役所で業務を行うにあたってとても役立つものとなりますし、実際民間経験者と一緒に仕事をした時は「さすがだな」と感じていました。
また、新卒で公務員を目指している方は、逆に最初は戦力としてみなされていないので、限りある研修を素直に吸収し、実直に力にしていく素養が求められます。
主張の強い「話し役」より、受け止め上手な「聞き役」の方が面接でも好印象ですので、そうアピールするとよいかもしれません。

 

まとめ~仕事が確実で早い方は公務員に!~

公務員は向き不向きの分かれる仕事ですが、福利厚生も手厚く、安定した職業です。私の体験談のようなケースはむしろ少数派で、尊敬できる先輩や、慕ってくれる後輩とたくさん出会うことができたのも事実です。向いていると思ったら、ぜひ挑戦してみてください。