他の記事でもあれこれコメントしていますが、最近の求人は要求レベルが相当高くなってきています。
企業側も目が肥えてきたのか、高めの条件を色々と付けて欲しい人材をピンポイントで狙ってくるようになりました。
絶賛転職活動中の私にはものすごい迷惑な話ですが、企業も期待はずれの人を採用して失敗したくないので本気なのでしょう。
ダイキン工業に学ぶ実例
実例がないと心に響きませんので、私が記憶している範囲で1つ例を挙げてみましょう。
今回は、大阪の大手企業 ダイキン工業さんを例にします。
(私の覚えている範囲ですので、多少間違いがあるかも知れませんがご了承を)
ダイキンさんは元々は大阪金属工業という名前で、業務用空調機器で抜群のシェアを誇ります。
業績は総じて良く、世界規模で果敢に挑戦していますし、中途入社でも時期に関らずボーナス全支給という大判振る舞いです。
(ただし、一定年齢以上は裁量労働制になるので給与は固定的。それでも十分水準は高いです)
こちらは、社内SEの求人を2008年くらいに発行し、その後もポツポツと出した後、しばらく採用を止めていました。
ところが、2013年度になって再び求人を出してきましたが驚くほど内容が変わっています。
【2008年度】
- 3年以上のSE経験のある人
- 何らかのシステム開発に関ったことがある人
【2013年度】
- システム開発経験が5年以上あり、
- その中で製造業の業務システムの開発経験が1回以上ある者で
- プロジェクトメンバー5~10名程度の開発プロジェクトのリーダが務まる者。
- 生産、販売・物流、サービス、経理のいずれかについて業務知識が豊富で
- システム開発プロジェクトのリーダーまたはサブリーダーとして経験が3年以上
<技術・資格等>
- 経済省の情報処理技術者のアプリケーション・エンジニア担当
- JAVAプログラミング技術
- Oracle MASTER Gold相当のデータベース技術
- UNIXの基本操作技術
- 通信層のうちアプリケーション層の構築技術
おっさん!
全然、違うやないか!!
と思わず突っ込みを入れてしまいます。
2008年頃に私が見ていたある小さなSIerさんに勤める方のブログがあったのですが、その方がこちらの枠に内定を取っていました(社名は伏せられていましたが文章から容易に推測できました)
その方は、SE歴5年くらいの方でしたが、特に苦戦することなくアッサリ内定を取っていました。スマートな方だな、くらいには感じましたがスキルを見た感じ特段光るものはありませんでした。
それが今やこの有様です。
たった5年の時が流れただけで、ここまで要求水準を上げてくるのです。
失敗に学びレベルを上げてくる
私の勝手な予測ですが、企業は最初はあまり按配が分からないので、ざっくりとした求人を出します。
そして、何となく良さそうな人がきたら採ってしまうのですが、その後その人が社内でどのように活躍していくかを見ていき、
「あ、思ってたより活躍してないな。何か期待してたのと違うな…」
「次はこんな能力のある人を採ってみたいな…」
などと前回の採用条件に足りなかったもの/今後拡充すべきものを学習していきます。
そして、次回その職種で募集をかける際は、前回で補えきれなかった条件を積んでくるのではないでしょうか。
実際、私が大阪で転職活動をしていて、以前から何度も見る案件ではその傾向が強いです。
例えば、農業機器で有名なクボタさんも同じく5年くらい前に求人を出されていましたが、最近になって再び出たものはかなり要求水準が上がっています。
レベルを緩和してくるケースもある
逆に最初からとてつもない条件を出したところ、誰も引っかからないので、緩和してくるケースもあります。こちらは、大阪では目薬(点眼剤)で有名な参天製薬さんなどが該当します。
こちらはシステム部門が元々少数精鋭の会社で、どうせ採るならスーパーマンしか要らない、という傾向があります。ただ、下げた内容を見ても十分要求が高かったので、やっぱりなかなか通らないだろうな、という印象でした。
このように、求人はあれど要求は高い、という現状ですのであまり安直に考えていると大手の内定は取りにくいです。
私も採用に漕ぎつけるのは難しいだろうな、と実情をしっかり受け止めつつ、長期戦を覚悟しています。逆に、意外なほど条件が緩い案件もポンっと出てきたりするので、しっかりウォッチしてチャンスを逃さないようにしたいです。
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