レッグプレスを身につけよう!高負荷で安全な下半身の必須科目!

筋トレ

レッグプレスマシンはどこのジムにも一台はあるとてもメジャーなマシンですよね。

そして

「レッグプレスとスクワットどっちが良いの?」
「レッグプレスってスクワットの劣化版じゃないの?」

これは下半身のトレーニングを始めたての方が誰しもぶつかる疑問ではないでしょうか?

確かに下半身の動きは基本的に同じ、効果に違いがないのでは?と考えるのも無理はありません。

しかし、レッグプレスとスクワットでは効果に明確な違いがあり、それぞれのメリット・デメリットを理解して正しく使い分けることで最大の効果を得ることができるのです!

この記事では

  • レッグプレスという種目の概要
  • ターゲットの構造

などに基礎知識をつけて頂いた後に

  • レッグプレスで効かせる為の基本フォーム
  • 狙いごとの鍛え分け
  • レッグプレスとスクワットの比較

などについて解説しますよ!

この記事を読み終わる頃には下半身の主な筋肉を概ね把握でき、スクワットとレッグプレスを使って的確に鍛え分けすることができるようになっているはずです!

スクワットについてはこちらの記事で詳しく解説しておりますので、こちらも併せて読むことで更に大きな効果が期待できます!

 レッグプレスってどんな種目?

どんな種目なの?

レッグプレスは下半身のおおよそ全ての筋肉を総合的に高負荷かつ安全に鍛えることができるレッグプレスマシンを使ったトレーニングの総称です。

レッグプレスが開発されるまでは下半身の種目と言えば「スクワット」一択という時代もあったようですが、スクワットは正確なフォームでおこなわないと怪我、故障のリスクが高く、現代のように情報がしっかり流通していなかった時代において、安全かつ高重量を扱えるレッグプレスは一大ブームを巻き起こしました。

冒頭にもあった通り、レッグプレスはスクワットとよく競合し、レッグプレス派の人とスクワット派の人に分かれることも多々あります。

しかし、しっかりとメリット・デメリットを把握した上で状況や目的によって使い分けるのが最も効率的ですよ。

ターゲットとなる部位

レッグプレスは下半身にある筋肉の多くがターゲットとなります。
具体的には、「大殿筋」、「内転筋」、「大腿四頭筋」、「ハムストリングス」などですね。

@mrolympia08

多くの大きな筋肉を同時に鍛えることが可能ですが、工夫次第で部位ごとにより負荷を偏らせた鍛え分けも可能です。

この方法についてはまずそれぞれの筋肉の構造をしっかりと学んで頂いた上で説明した方が理解しやすいと思いますので、後ほど詳しく解説していきますね!

トレーニングにおけるレッグプレスの位置づけ

「レッグプレスはスクワットに劣るトレーニング」と考える人も確かに中にはいます。


(14:34〜)

@tomplatz

この意見の代表的なのが、当時圧倒的な下半身を誇り、現代でも過去最強の下半身と評されることもあるトムプラッツ氏です。

彼の下半身はスクワットによって作られたのですね。

後ほどこれについても細かく比較していきますが、たしかにスクワットはキングオブエクササイズと言われるだけあって下半身にとどまらず全身のトレーニングができる非常に優秀で万能なトレーニングです。

しかし、全てにおいてレッグプレスが劣っているかというともちろんそうではありませんよね。

もしそうならレッグプレスという種目が現代においてもこれだけメジャーなものであるはずがありません。

それぞれの良い点悪い点をしっかり把握し、使い分けること重要なのです。

 

下半身を鍛えて得られるもの

レッグプレスの概要については理解して頂けましたか?
続いてここでは下半身を鍛えること自体のメリットについても確認していきましょう。

成果が他の人にもわかりやすく、憧れの対象になりやすい大胸筋や腕の筋肉に比べて

「下半身を鍛える意味なんてあるの?」
「しんどいだけ」

というような意見もありますよね。

もちろんその意見自体は間違いではありません。
というよりも筋トレという“趣味”において間違いはそもそもありません。

もちろん、コンテストに出るなら話は別です。
ボディビルディングにおいて下半身の完成度は重要な審査項目です。

「チキンレッグ」というようなスラングもあるぐらいで、トレーニングを熱心にやる人は下半身を鍛えない人を少し見下しているような傾向がある場合も少なくありません。

しかし、趣味の領域で自分の思うかっこよい身体を目指す人間にとって、正解はその人の中にしかないはずです。

そういった意味では下半身を鍛える必要がない人にはなくて良いのです。

一方で下半身を鍛えることで期待できるメリットについても、知った上で取捨選択しても良いのではないのかな?とも筆者は思います。

下半身のトレーニングの及ぼす影響は決して下半身の筋肉の成長だけにとどまりません。ここでメリットについてもう一度目を通した上で取り入れるか取り入れないかを考えてみても遅くないはずですよ!

  • 迫力と安定感のある印象が手に入る
  • 痩せやすい身体が手に入る
  • 成長ホルモンの促進が見込める
  • 関節痛の予防になる
  • デッドリフト、ベンチプレスなど他種目の記録向上が見込める

メリット① 迫力と安定感のある印象が手に入る

トレーニングをするほとんどの方は自分の理想の肉体を手に入れる。という目的をその一つとして筋トレに日々励んでいるのではないでしょうか?

下半身を鍛えている人と鍛えていない人どちらがかっこよいと感じるかはもはや感性の領域ですので、もちろん個人差があります。

ですので、メリットになる人と人によっては、これはデメリットになってしまうかもしれませんが、事実「迫力」と「安定感」という印象が手に入るでしょう。

@ulissesworld

https://www.instagram.com/p/B650OGeFiNt/?utm_source=ig_web_copy_link

上の2枚の画像、下のほうがかっこいいなと感じる感性の方は下半身もしっかり鍛え込むことをおすすめします。

メリット② 痩せやすい身体が手に入る

日常生活において最低限必要になる消費エネルギー量を「基礎代謝」と呼びますが、そして基礎代謝の多くを占めているのが「筋活動」による消費です。

例えば男性と女性が同量の食事で1週間過ごした場合に痩せている、もしくは太っていないのはどちらだと思いますか?

これはほとんどの場合男性になります。
これはなぜか?
そのとおりです。筋肉量が多いからですね。

つまり、筋肉を増やせば基礎代謝も高くなり、燃費が悪い「痩せやすい身体」が手に入るというわけです。

そして全身の筋肉のうち6〜7割が下半身に集中していると言われています。
下半身を鍛えることが最も効率よく基礎代謝をあげ、減量を容易にする方法というわけですね!

メリット③ 成長ホルモンの促進が見込める

大きな筋肉を動かして鍛えることで得られるもう一つの恩恵が「成長ホルモン」です!

成長ホルモンとは筋肥大の増進や脂肪の分解、精力アップにも欠かせないトレーニー必見のホルモンです。

ボディビル雑誌アイアンマンの増刊号「IM-2」10章「ボディビル界の薬物」の内容は匿名である海外ボディビルダーが薬物について赤裸々に語るという内容ですが、その中に成長ホルモンを年間360万円程かけて外部摂取している。というような内容があります。

もちろんこれは一般のトレーニーに推奨される方法ではありませんが、一流ボディビルダーもそれほどの投資をしてでも得たいものである。と理解してほしいのです。

それだけ筋肉の成長、維持に欠かせないホルモンだという訳ですね。

下半身には全身のうち6〜7割の筋肉が集中している。と先ほど解説しました。これらを鍛えるのと鍛えないのとでは分泌される成長ホルモンは大きく差が出ます。

つまり、下半身のトレーニングは下半身だけでなく全身の筋肥大に好影響を及ぼす可能性があるという訳です。

メリット④ 関節痛の予防になる

逆に関節痛になるんじゃないの?というのは方法に間違いがある可能性が高いです。

正しい方法で適切に筋肉をつければ長い目で見て痛みの予防ができるはずですよ。

そもそも関節痛は老いと共に筋肉の減少によって関節への負担が大きくなることで起きます。

これらを予防するためにしっかり基礎的な筋肉を鍛えてやることが推奨されるのです!

メリット⑤ デッドリフト、ベンチプレスなど他種目の記録向上が見込める

ボディメイクをする目的でトレーニングを進めていくうちにいつの間にか、BIG3(ベンチプレス、デッドリフト、スクワット)の記録を伸ばすのに夢中になってしまった。

という方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか?

実は下半身を鍛えることでスクワットはもちろん、デッドリフト、ベンチプレスなど一見関係なさそうな種目の記録も伸びる可能性があります。

BIG3のように全身でおこなう複関節種目の記録を伸ばすためには全身の6〜7割の筋肉が集まる下半身の力をいかに使うかという命題は欠かせません。

この下半身の力をうまく活かせるかどうかで記録が大幅に変わります。
例えばベンチプレス。一度足を踏ん張らず、浮かした状態で自分のベストに挑戦してみて下さい。ほとんどの場合は到底挙がらないはずです。

これは意識する、しないに関わらずベンチプレスでも下半身の力を普段から使っている証拠になるでしょう。

デッドリフトも背筋のトレーニングと捉えがちですが、床引きでおこなう場合引きはじめは下半身で持ち上げていることがほとんどです。

私の友人でも故障を経験し記録が伸び悩んでしまった時、下半身のトレーニングばかりしていたら故障明けすぐに記録が伸びたという人間がいます。

下半身を鍛えることで想像もしなかった記録が伸びるということは充分起こりえますよ!

 

ターゲットとなる筋肉の構造

下半身を鍛えるメリットは充分理解できたでしょうか?
よし!これからは下半身のトレーニングも頑張るぞ!と決意した方のためにこの章ではターゲットとなる筋肉についてそれぞれ解剖学的な構造を解説してきます。

構造を理解しておくことで今はどこを鍛えているのか、この種目は何のためにやるのかが理解でき、ビジュアル化して想像できるはずです。

これができているかどうかで間違いなくトレーニングの質が変わりますよ!

レッグプレスのメインターゲットとなる筋肉は
「大腿四頭筋」「ハムストリングス」「大殿筋」「内転筋」の4つです!
それでは行きましょう!

大腿四頭筋

起始:骨盤、大腿骨前側
停止:膝蓋骨(膝のお皿)、脛骨(膝付近)
作用:膝関節の伸展

大腿四頭筋は太ももの前面にある筋肉で、ほとんどの場合人体で最も大きな筋肉です。

起始を骨盤、太ももの骨に、停止を膝のお皿及び脛の骨膝付近に持ちます。

起始と停止の間に走る筋肉が収縮することを想像してみて下さい。
骨格はどのように動きますか?

そうです。
その作用は膝関節の伸展、つまり膝を伸ばすような動きをする為の筋肉ですね。

ちなみに色分けしてあるのは、大腿四頭筋が4つの起始を持つことで筋肉も分けて考えられることからですよ。

大腿四頭筋の詳細については「レッグエクステンション記事」で解説しているので大腿四頭筋について更に深堀りしたい。という方は合わせてご覧ください!

ハムストリングス

起始:坐骨、大腿骨後側
停止:脛骨(膝付近)、腓骨(膝付近)
作用:膝関節の屈曲

ハムストリングスは太ももの裏側にある筋肉です。
この筋肉も体積ランキングでは全身で3番目の大きさを誇る大きな筋肉ですよ。

坐骨という骨盤の下の方にある骨と大腿骨の後面から脛骨及び腓骨の上端に向かって走っている筋肉です。

ふとももの後面にあるこの筋肉が収縮するとどうなりますか?
これは先程の大腿四頭筋と逆。つまり膝を曲げるような動作をするための筋肉ですね。

つまり作用は膝関節の屈曲です。

大殿筋

起始:骨盤背面側
停止:大腿骨後側、腸脛靭帯
作用:股関節の伸展、外旋、外転、内転

大殿筋つまりお尻の筋肉ですね。
この筋肉もまた大きく全身の体積ランキングでは2位
つまり大腿四頭筋、大殿筋、ハムストリングスとレッグプレスのメインターゲットだけでトップ3を独占してしまいました。

起始は骨盤の背中側に広く付いています。
こういった場合は名称より図を見てなんとなくイメージで頭に入れましょう。
停止は大腿骨の背中側及び腸脛靭帯。

これらのことから主な作用股関節の伸展。つまり、太ももを背中側に引き下げるような動作をするための筋肉ですね。

加えて外旋、つまりつま先を外に向けるような動きや、股関節を開く、閉じるといった動作も大臀筋の作用の一つです。

内転筋

起始:骨盤前側
停止:大腿骨裏側、末端、脛骨(膝付近)
作用:肘関節の内転、屈曲、伸展

内転筋は骨盤から太ももの骨及び脛骨の上端に走っている筋肉の総称です。

主な作用股関節を内側に曲げるような動きですね。

一見レッグプレスで使うの?というような印象ですが、この部位も立派なターゲットですよ!

 

レッグプレスの基本フォーム

ターゲットとなる筋肉の構造がわかった所でいよいよいよいよ具体的にレッグプレスのフォームについて見ていきましょう!

レッグプレスはターゲットが多いので頭が混乱してしまうのも無理はありません。

ここではどこでどの筋肉が刺激されているか、しっかり意識して見ていってくださいね!

レッグプレス|スタートポジション

  • シートの調整
  • シートに腰掛ける
  • 足を置く位置を決定

後ほど解説しますが、この段階でよりどの部位に効かせるかがある程度変わりますよ!

ここでは最もスタンダードなフォームを解説しますね。

・まずはシート位置を決めましょう。
シートの深さによって最も股関節、膝関節が屈曲した際の深さが変化します。
ここではどちらも横から見たときに概ね90度になるようにシートの深さを調整して下さい。
・足を置く位置も重要です。
プレートの中心に足を置くのが基本のフォームですよ。

このあたりの調整については次章の鍛え訳で更に詳しく解説するのでご安心下さい!

レッグプレス|プレートを押す!

  • プレートを押し込む
脚の力を思い切り使ってプレートを押し込みましょう!
“お尻を浮かさないこと”!

上の画像のようにお尻が浮いてしまうと猫背になってしまい、うまくプレートに力を加えることができないどころか、腰を痛める原因にもなりかねません。

具体的な対策として、

  • レッグプレスマシンの持ち手をしっかり握ること
  • 尾てい骨付近でシートを押すような感覚を掴むこと

以上の2点が重要ですよ!

レッグプレス|スタートポジションまで戻る

  • スタートポジションに戻る
下半身の負荷を抜かずに、緊張させたままスタートポジションまで戻りましょう。

プレートを押し切って終わりとばかりに力を抜いてスタートポジションまで戻ってしまってはもったいないですよ!
これでは復路分のネガティブな刺激を得ることはできません!

緊張を解かずにじっくりと筋肉が緊張したまま伸ばされていくのを感じましょう。

いかがですか?
レッグプレスはスクワットと比較して動作がシンプルなので注意するポイントも少ないですよね!

 

ターゲットごとの鍛え分け

レッグプレスは足を置く場所とシートの調整で特に負荷をかけたい部位を自在に変化させることができます。

自分の弱点と照らし合わせながらターゲットを的確に絞ってより効果を上げましょう!

大腿四頭筋狙い

足の位置:手前(プレート下端)
足幅:狭く
シートの深さ:深く

太もも前面に位置し人体において最も大きな筋肉である大腿四頭筋。
この部位をメインターゲットとする場合は足の位置を手前に配置し、足幅は狭く、シートの深さを深く設定しましょう。

上の画像は確かにプレート下端ですが、足が滑ってしまった時に一気にプレートが落下する可能性があります。

あくまでかかとまでプレートに乗る状態で下端を意識しましょう!

こうすることで何が起きる為に大腿四頭筋の活動が活発になるのでしょうか?

そもそも大腿四頭筋の作用は膝関節の伸展でした。つまり大腿四頭筋に大きな負荷をかけるためには膝関節の伸展動作領域を大きくする必要があるわけです。

いかがですか?
シートをより深くし、足を手前に置くことで膝の角度が深くなっていることが理解ると思います。

こうすることで、大腿四頭筋の収縮によってプレートを押している時間をより長くしている訳ですね。

ハムストリングス、大殿筋狙い

足の位置:奥(プレート上端)
足幅:肩幅
シートの深さ:浅め

ハムストリングス及び大殿筋を狙う場合は先程の大腿四頭筋を狙う場合の逆。つまり、プレートの上端に足をおいてシートは浅めに設定しましょう。

これには大腿四頭筋の活動。つまり膝関節の伸展を抑えることで、負荷を股関節の伸展(大殿筋作用)及び膝関節の屈曲(ハムストリングス作用)動作により強い刺激を逃してやる意図があります。

同量の負荷でありながら、大腿四頭筋の作用を抑えてやることで他の部位に刺激が逃げる。ことを利用しているわけです。

こういった考え方は下半身のトレーニングだけでなく、多くのトレーニングに活用できる考え方なので覚えておいて損はありませんよ!
尚、足の位置をプレート上端にしたままシート位置を深くすることで大臀筋のストレッチが深くなり、大殿筋優位のトレーニングにすることもできますよ!

内転筋

足の位置:中心〜手前
足幅:広く
シートの深さ:通常〜深く

最後に内転筋狙いのレッグプレスです。
内転筋の作用はその名の通り股関節の内転でしたね。

この内転動作をレッグプレスに応用した際の力のベクトルは画像の様になります。

つまり、プレートを押し込むのではなく脚を閉じる動作をした結果プレートが持ち上がる感覚ですね。

これを実現するためには足幅を広くする必要があります。

番外編:片脚ずつのレッグプレス

スクワットを片脚でおこなうことは不可能ですよね。

しかし実は脚にも手と同じように利き脚というものが存在し、スクワットやレッグプレスなど脚のトレーニングを両足でおこなう場合どうしても強い利き脚の方を優先して使ってしまいがちなのですね。
この状態でそのままトレーニングを続けると、いずれ左右の脚の太さに差が出てきてしまいます。

その点でレッグプレスは片脚ずつでもおこなえるというのが実は大きなメリットの一つとして挙げられます。

やり方は基本のレッグプレスと同じです。
違う点は片足ずつ“同じ重量でおこなう”点だけ。

一度やってみるとすぐにどちらの脚が弱いかに気付けるはずですよ。

 

レッグプレスvsスクワットメリット比較

「下半身のトレーニングが良いのはわかった。レッグプレスとスクワット結局どっちをすればよいの?」という疑問が解決していませんね!

この章でレッグプレスとスクワットのメリット・デメリットを比較していきますよ!

レッグプレスのメリット

メリット

  • ターゲットを細かく設定しやすい
  • シンプルでフォームの習得が容易
  • ケガや故障のリスクが低い
  • 乳酸が溜まりづらく追い込みに適している
  • 左右の偏りの解消(シングルレッグプレス)

まず、これまで解説してきた通り、レッグプレスは足の場所やシートの調整によって細かくターゲットを設定しやすい点がメリットに挙げられます。

また、難解でテクニックの必要なスクワットに対して、動作がシンプルで初心者が高重量を扱ってもケガや故障をしづらい点も大きなメリットでしょう。

頭の位置が上になるスクワットに対して、レッグプレスは頭の位置が足と平行か、マシンによっては下になります。

また、全身運動であるスクワットに対してレッグプレスは負荷を下半身に集中させるため、より高重量、高回数をこなしやすく、追い込みに適していると言えるでしょう。

最後に先程紹介した片脚ずつ鍛えられる点もボディメイクにおいては大きなメリットですね。

スクワットのメリット

メリット

  • 全身の細かい筋肉を一挙に鍛えられる
  • 可動域が広い
  • より成長ホルモンの分泌が期待できる

フリーウェイトで高重量を扱うスクワットは姿勢を保持しつつバランスをとる必要があるため、脚の筋肉だけではなく全身の細かい筋肉を使う必要があります。

その為レッグプレスよりも重量及び回数は落ちてしまいがちですが、全身を鍛えるという意味では、スクワット、デッドリフトの右に出る種目はないでしょう。

また、大きな筋肉を含めて全身の筋肉を高重量で扱うことで成長ホルモンの分泌はレッグプレスよりも期待できるでしょう。

更に可動域が広く負荷がかかっている時間が長くなる点もメリットとして挙げられます。

 

レッグプレス、スクワット使い分け例

レッグプレススクワット
稼働筋肉脚のみ全身
狙いの自由度高い低い
難易度易しい難しい
ケガ・故障のリスク低い高い

6章の内容をざっくり表にまとめてみました。

いかがですか?
どちらが優れている。と割り切れるものではなく、使い分けるのが効果的である。と冒頭で触れた意味を理解して頂けたと思います。

以上を踏まえてどのように使い分けるか、一緒に考えていきましょう!

レッグプレスに適した状況

  • 細かく狙いたい部位がある場合
  • スクワットでは脚を追い込みきれない場合
  • 腰を既に痛めているもしくは痛めた経験がある場合

特に以上のような場合はスクワットよりもレッグプレスを優先しておこなうのがおすすめです。

理由については既に解説していますね!

スクワットに適した状況

  • 脚だけでなく体幹や細かい筋肉も鍛えたい
  • 脚の筋肥大ではなく成長ホルモンの分泌が狙い
  • ボディメイクではなくパワーリフティングなどの競技が目的

逆に以上のような場合はスクワットを採用したほうが良いでしょう。

両方をトレーニングに取り入れる場合

どちらにも該当しない場合、もしくは両方のメリットを得たい場合はレッグプレス、スクワットの両方を取り入れるのがおすすめです。

その場合、推奨したいメニューの組み方としては、

レッグデイ例
第1種目:スクワット
第2、3種目:単関節種目(例:レッグレイズ、レッグエクステンションなど)
最終種目:レッグプレス

といったように最初のメイン種目でスクワットをおこない、細かい筋肉も含めて全身を刺激した上で、パンプアップ目的の最後の種目にレッグプレスを持ってくる。というのが最もおすすめなメニューの組み方です。

最後にレッグレイズを立てなくなるまでおこなって今日もやりきったぞ。と充実した気持ちでジムを後にしましょう。

ただし上のメニューの組み方はあくまで一例であり、それぞれのメリットをしっかり把握した上で、例えば「ハムストリングスが弱点だから強化したい。」というのであればスクワットの前にまずレッグプレスでハムストリングスを追い込む。など臨機応変に自分の状況に合わせて使い分けましょう。

ここまでしっかり読んで下さった貴方なら考えてそれができるはずです!

 

レッグレイズマシンの特殊な使い方〜カーフを追い込む〜

最後の章はレッグレイズマシンを使ったカーフの追い込み方について解説してきます。

カーフとはふくらはぎのことです。
下半身を鍛えるトレーニーであればカーフのトレーニングも見逃せませんよね。

しかし一方でカーフレイズマシンが置いてあるジムはあまり多くありません。
そこで、レッグレイズマシンを使ったカーフレイズがおすすめなのです!

・まず通常のレッグレイズの感覚でプレートを上まで押し上げ、プレートの手前側に靴の半分がはみ出るような形で足を置いた状態がスタートポジションです。

・後は膝を少し曲げたまま固定し、つま先でプレートを押し込むだけです。

レッグレイズマシンは重量設定が容易なので、このようにすることで高負荷のカーフのトレーニングが実現しますよ!

 

 まとめ

「レッグプレス」の記事はお楽しみ頂けましたか?
ここまで読んで下さった方はきっと次のレッグデイが既に楽しみになっていることでしょう!

脚のトレーニングは他の部位にも好影響を及ぼし、減量しやすい身体になれるまさに良いことづくめでしたね!

更に安全かつ高負荷で脚のトレーニングができるレッグプレスに関する知識をこの記事で既にマスターしたなら、あとは実際にやるだけです!

がっつり追い込んでズボンがパツパツになるような極太の脚を手に入れましょう!

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