レベル別の英語学習者にオススメするアプリ7選とその使い方

英語学習

テクノロジーの進化に伴い、語学学習の方法も様々な便利なものが出てきました。

スマートフォンやアプリがあれば、いつでもどこでも利用できるアプリはその内の代表的なものの一つです。

英語を独学で勉強している学習者の皆さんだけでなく、学校などに通っている方にもオススメしたいのがこのアプリを最大限利用した英語学習です。

今回は、アプリでの学習の仕方とオススメアプリを複数ご紹介します。

なぜアプリでの英語学習がいいのか?

アプリ学習の主なメリットといわれるのが以下の通りです。

  1. 場所や時間を問わない
  2. スマートフォンやタブレットさえあれば良いので、テキストやノート・辞書などを持ち歩く必要がない
  3. アプリによっては様々な使い方がある
  4. 無料または有料であっても安価に利用できる

通学・通勤中などのスキマ時間で、スマホ・タブレット一つでどこでも利用できるのが一番よく知られているメリットではないでしょうか。

その他にも、3のような利点も注目すべき利点です。単語・フレーズの勉強をするにあたって、「正しい発音を耳で聞いて覚える」ということはリスニング学習にもつながるとても大事なポイントです。

紙のテキストには発音記号しか書いていないため、辞書などを使って単語を検索して音声を探す必要があったり、付属CDを取り込んだり…ということをしなければなりません。でも、アプリであれば画面をタッチすればすぐ音声が聞けますね。

また、リーディングアプリに音声がついていれば、同時に発音やリスニングの勉強もできます。

読んだ記事をスクリプトとして使いながらシャドウィング(音声の2〜3語遅れて音読していくこと。ちなみに英語のレベルを問わず最も効果的なリスニング力を鍛える方法の一つなので、試したことのない方はぜひ取り入れてみてくださいね!)だって出来ます。

とはいえ、総合的に紙媒体よりもアプリの方が優れているだとか、効果が高いというわけではありません。あくまでもどちらが自分に合っているかということを考えるのが優先です。

スキマ時間を駆使してコツコツと学習時間を積みたいという学習者には、よりアプリの方が効率を重視して学習を進められると思います。

書き込みをしながら覚えたいという方は紙媒体がいいでしょう。ただ、アプリは使いようによってはとても効率性・利便性等を上げる一つの良い手段と言えるのは間違いありません。

 

英語アプリ学習で注意すべきこと

反対に、アプリを使って英語学習を進めるにあたって気をつけておきたいことは以下の3点。

  1. 自己学習になるので、自身のコントロールが必要
  2. アプリのクオリティに当たり外れがあり、無料版の場合は特に注意が必要
  3. 無料版の場合は広告が多い

語学学校に通うのとは違い、「焦らせてくれる人」がいないので、頑張るもサボるも自分次第といったところはあります。「毎日○時に1時間勉強する」と決めて、決まった時間を学習時間として習慣にするなど、自分なりの対策は必要かもしれません。

しかし、独学に限らず勉強というものはある程度自分をコントロールすることが必要。小さなものでもいいので目標を定め、それを順番に達成していくと言う方法は、達成感を味わいながら楽しんで学習を進められ、とても効果的です。

また、お金を払ってアプリを利用することは躊躇しない方が良いと言えます。なぜなら、無料アプリ利用機能の制限がかかっていることが多く、学習に有利な機能を最大限使えないことが多いからです。また主観になりますが、クオリティにも欠ける印象…。有料版は、有料とはいえ月額で1000円もしないくらいのものが多いです。語学学校で払う月謝を考えれば、これがどれほどお得かが分かると思います。

 

英語学習の進め方

特に英語を学習し始めの方に知っておいて欲しいのが、学習をする順序。

以下に説明します。

 

学習を始めたばかりのうちは、スピーキングは後回しでいい→まずはインプットから!

英語の勉強をするとなると、まず思い浮かぶのが「英会話をやらなきゃ!」という方は多いと思います。
しかしそれは、ある程度のベースが出来てからの話。話せるようになる(アウトプットできる)ためには、最低限中学レベルの文法や語彙といったインプットがやはり必要になってきます。

「Have you ever been to Australia? 」の文構成や、それぞれの単語がどのような意味を持っているかを目で見て理解できなければ、そして正しい発音を知らなければ、返答も聞き取りすらもできないからです。

そのため、はじめて英語を勉強し始める学習者の方に一番おすすめの順序は、中学レベルの英語の文法・語彙・聞きとりをある程度インプットしてから会話の練習に移ることです。(または、同時進行でいくなら、インプット内容を細かく区切り、そのチャンクごとにインプット内容に即した会話の練習をする。)

ただし、厳密に言うと、アウトプットを全くやらなくてもいいと言うことではありません。単語や短い文章を正しく発音する訓練は必要です。一つ一つの単語を正しく発音できるようになったら、短いフレーズや文章を真似するといった練習を重ねましょう。

とはいえ、逆に言えば、中学レベルの知識があれば十分意思疎通は可能なのです。何も初めからTOEICに出てくるような難易度の高い単語を覚える必要はありません。中学生レベルのテキスト1冊が6〜7割くらいわかるようになるくらいのレベルになったら、アウトプットも積極的に取り入れます。

なお、中学レベルの知識はすでにあるという学習者のみなさんは、もちろんすぐ会話練習も取り入れた学習を始めましょう。

 

リーディング、リスニング、語彙などインプット系は独学でも十分身につくが…

もう一つは、独学の範囲です。英語には様々なスキルがありますが、スピーキングやライティングのアウトプット系は、自分1人でレベルを上げるのはなかなか難しいです。とはいえ出費は気になるもの。

しかし最近はオンライン英会話などのリーズナブルにレッスンを受けられる手段も出てきているので、これを活用するのがおすすめです。

それでは次に、メインテーマであるおすすめアプリをレベル別に紹介します。

 

初級編のおすすめ英語学習アプリ

まずは英語の基礎となる知識をつけるため、語彙・文法・簡単なフレーズ・発音を覚えることから始めましょう。

おすすめするのが以下の3つです。

 

Duolingo (文法・発音・リスニング)

この言わずと知れたDuolingoは、文法・語彙・発音・日常会話を知るための練習から始まり、中学英語をやり直したい学習者にぴったりな学習アプリです。

最大の特徴は完全無料!しかし無料とは言えこれは期待を裏切りません。

単語の意味を答える・穴埋め・文章を訳す・音声を聞いて入力する・文章を読み上げる等の練習ができ、それらをゲーム感覚で楽しみながらテンポよく学習できるアプリとなっています。

また、発音の訓練の中で、声に出して発音する→その録音が解析され間違い直しもしてくれるという機能も付いているのでスピーキングの準備段階としても利用価値大です。

ただし、文法の解説が少し物足りないと感じる方もいるかもしれません。その時のために、文法書を別で一冊持っておき、同時利用をするのがおすすめです。

 

スタディサプリ(文法・発音・リスニング)

リクルート社監修の「スタディサプリ」は、初級英会話からTOEIC、大学受験のリスニング、ビジネス英会話までを身につけることができるアプリ。月額980円の有料アプリですが、安すぎると思ってしまうほどのクオリティです。このアプリの最大の特徴まるで語学学校の授業でレッスンを受けている」と感じるほど作り込まれた構成を考えれば、それ相応またはそれ以上のリターンを期待することができるでしょう。

コースはLv.1(英検5級)〜7(英検準1級)の7つに分かれており、幅広いレベルの学習者に対応。長期的に利用できるのも良いところですね。そしてそれぞれのレベルは、240ものレッスンで構成されます。ドラマ仕立てのストーリー(これが面白い!)に沿い、日本トップクラスの英語講師陣による動画レッスンで学習を進めながら総合的な英語力を鍛えていきます。

ちなみにスタディサプリは「英会話」学習アプリとよく言われていますが、あくまでもリスニングをベースとしたスピーキング練習(覚えた表現を真似し、正しい発音でアウトプットできるようになることがゴール)になります。実際の「会話」をする場ではないので注意してください。

筆者の主観では一番おすすめのスタディサプリ、ぜひ一度試してみては?

 

Real英会話 (会話表現)

こちらはネイティブ講師テリー先生による「英会話フレーズ集」といわれる学習アプリです。

しかし書店で見るような普通のフレーズ集とは一味違います。難しい単語や英文法にとらわれるよりも、ネイティブが実際に使う生きた英会話のフレーズを学習することを重視しており、その掲載されるフレーズは2900以上、さらに随時更新されていくのです。フレーズは、あいさつ・買い物や仕事から恋人との会話まで多岐に渡りカバーされています。

それぞれのフレーズには解説等のコメント・音声が付いているため、正しい発音・イントネーションもしっかり覚えることができます。さらに例文も付いているところが素晴らしいところ。単語・熟語・フレーズを覚える時に、「どのような状況で使われるか」を知るのはとても大事です。例文が付いていることで文脈も覚えることができるというのは大きなメリットです。

そして学習者として何よりも嬉しいのが、知りたいフレーズが載っていない時にテリー先生に質問ができるリクエスト機能

アプリにありがちな「作成者→学習者の一方通行」を超えた、インタラクティブな学習アプリ・Real英会話は初回ダウンロード時に600円だけ必要ですが、それを超えた価値を持つこのReal英会話は、持っていても損はありません。

 

中級編のおすすめ英語学習アプリ

英語を使うと言うことに慣れてきたら、フォーマルな英語にも触れ始めたいところです。

ここではニュース英語を中心とした学習アプリを紹介します。

 

ざっくり英語ニュース Study Now (リーディング)

「ニュースを取り入れてみたいけど少し不安…」という学習者にまずおすすめなのが、この英語学習者向けニュース配信アプリ「ざっくり英語ニュース Study Now」です。国内外のニュースに限らず、エンタメ・旅行やビジネスなど様々なジャンルの記事が読めます。

大きな特徴が、(1)日本語で操作できる学習者には優しい、(2)一つ一つの記事が短いコンパクトサイズ(ヘッドライン+3行)、(3)全ての記事に日本語訳付き、(4)語彙・英文・ニュースの3点に関する詳しい解説。

(2)〜(4)から、後述するPolyglotsよりもとっつきやすい内容で、学習者フレンドリーな使い勝手です。また、ニュース記事を読むだけではなく、「記事を通した学習」という部分に焦点を当てている教材でもあります。

月額390円を払うと、記事が無制限に読める・単語帳や音声読み上げ機能が利用可能に。易しめのニュース購読教材を探している学習者にぴったりのアプリだといえるでしょう。

 

Polyglots (リーディング・リスニング・語彙)

前述のStudy NowよりレベルがアップしたものがこのPolyglots。記事は短いものから少し長めのものまであり、日本語訳や解説は必ずしもないものの(記事によっては日本語訳のついているものもあります)先ほどのStudy Nowにはない一風変わった機能もあるのです。

それは、「読むスピードがWPM(1分あたり何ワード読めるか)という目に見える形で分かる」ということ。学習を積むにつれて自身の伸びが目に見えてわかるので、モチベーションとなりやすく、また目標も立てやすいのがメリットです。

また、iTunes等の自分のスマホの音楽アプリに入っている洋楽を、歌詞を照らし合わせながら聴けるという面白い機能も。好きな素材を使って勉強することはとてもモチベーションに繋がりやすい学習法なので、洋楽好きなら是非使って欲しい機能です。

月額490円を支払えば、無制限の読み上げ機能や単語帳機能もアンロックされます。特に読み上げ機能を活用すれば、シャドウィングやディクテーションの練習でも使えます。このように、Polyglotsはリーディングの域を超えた学習ができるのももう一つの注目すべき特徴です。

 

BBC Learning English (リスニング・語彙・文法)

BBC Leaning Englishは、その名の通りイギリスの公共放送局BBCによる英語学習者向けのリスニングを中心とした学習アプリです。(デスクトップバージョンもあります)イギリス英語なので、ブリティッシュアクセントで勉強してみたいという学習者にもおすすめですよ。

ビジネス・日常会話・文法・ニュース・発音・語彙をテーマとした音声または動画を通し、リスニング力を中心に語彙や文法知識を鍛えることができます。どのテーマも新しいエピソードが定期的に(1週間・1ヶ月ごとなど)更新されるので、学習の習慣もつけやすいでしょう。

もちろん全エピソードにスクリプト付き。テーマによっては解説や内容理解クイズもあり、一つのリスニング教材として存分に活用できると思います。

アプリはとてもシンプルなつくりで使い勝手がとてもいいところも嬉しいところ。アプリなどの最新テクノロジーに慣れていない学習者の方の、最初の一歩としてもおすすめのアプリです。

 

上級編のおすすめ英語学習アプリ

TOEIC700〜800点以上の上級レベルでは、学習者向け教材ではなく、ネイティブも利用するような素材を活用してさらに総合的な英語力のレベルアップを図りたいところ。

BBC(イギリス)やABC・CNN(アメリカ)などの国営のニュース記事を読んだり動画を見たりすることを通じて、さまざまなジャンルにおいてネイティブレベルの英語(「ネイティブスピーカーの話す英語」ではなく、「会話や記事の中身がネイティブレベルであること」を指します)が理解できることを目標に学習を進めましょう。

中でも注目すべきアプリが「Ted Talk」。聞いたことがある方は多いのではないでしょうか。

Ted Talkは、世界中の専門家や著名人による講演会を開催する、アメリカの非営利団体が運営するウェブサイトで、アプリ版もあるのです。ここでは彼らのスピーチを5〜15分の動画で聴くことができます。

スピーカーは、ネイティブ及び非ネイティブの専門家。Ted Talkの最大の特徴は、世界中の様々なアクセントの英語に触れることができること、そしてやや専門的ではありますが多岐に及ぶトピックのスピーチを聞くことができることです。

英語はもはやネイティブスピーカー達だけのものではなく、世界中の人々に話される国際言語であるため、様々なアクセントに慣れるということは、とても重要であることを知っておいてください。

また、内容についてはもちろんスクリプトもありますし、字幕を表示させてみることも可能。

内容・英語レベル共に更に上級へレベルアップするなら、ぜひ試して欲しいアプリがこのTed Talkです。

 

自分のレベルに合った素材で楽しく学習しよう

一番多い学習者層である初中級レベルを中心にアプリを紹介しましたが、一番大切なのは、自分に合ったものを使うことです。

レベル面はもちろん、使い勝手などを含めて判断するために、まずは一度ダウンロードして使ってみることをおすすめします。

自分が気に入ったものであれば、より効率的に、楽しく学習を進めることができるでしょう。

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