英語力の大切さが重要視されるにつれて英語を本格的に学ぶ人々も増え、「留学」という言葉は最近ではよく聞くようになってきました。

義務教育中の英語の勉強は英文法中心のインプットばかりでアウトプットの機会が圧倒的に限られていることから、「話す」「書く」ことに苦手意識を持っている英語学習者の方は多いでしょう。

レベルを問わず、とにかく語学力を上げたいと思う学習者の中には、現地の語学学校で英語を学ぶ語学留学という手段を考える場合は多いでしょう。また、大学の学部・大学院留学を通して語学力を上げるだけでなく、現地の学生と同じように学びながら見識を広げたいと思って留学を考え始めた、ということもあると思います。

そんな読者の皆さんへ向け、この記事では語学留学」「大学学部留学」「大学院留学」という主な3つの留学にフォーカスして、違いを織り交ぜながらこれらに必要な手順や留意点をご紹介していきます。

どんな留学にしたいかを考える

留学するには時間もお金もエネルギーもかかります。せっかくこれだけの労力を費やすからには、事前に準備をしっかりとしておきたいものです。まずは自分に以下のポイントを問いかけてみましょう

  1. 留学目的(語学・大学学部や専門学校・大学院留学か)
  2. 出発時期
  3. 留学期間
  4. 予算

まずNo.1について、それぞれの違いを押さえておきましょう。

「語学留学」

文字通り語学(ここでは英語)の授業を受けに学校へ通います一般英語クラス(日常英会話)・ビジネス英語クラス・TOEFL/IELTS対策クラスなど「英語を学ぶ」ことに焦点を当てた多様なクラスがあります。コースや学校によっては現地インターンシップもできることも。オーストラリアやニュージーランドではバリスタコース(!)なんてユニークなクラスを受けることも出来ます。
英語の勉強をする学校なので、クラスメイトは自分と同じ英語学習者。英語のネイティブスピーカーと知り合うには、友達に紹介してもらったり、ホストファミリー滞在を選んだり、外のイベントに参加することになります。

初学者から上級者まで、基本的にどんなレベルでも受け入れられ、英語試験で必要なスコアを取得する必要もありません。コース期間は、1週間単位で選択できることが多く、日本の大学生であれば学期間の休みを利用して2週間や1ヵ月などの超短期留学も可能。

「学部・専門学校留学」

大学の学部または専門学校に入り、現地の学生と共に「英語で」特定の分野を学ぶ留学。もちろん授業は全て英語で(大多数のネイティブスピーカー向けに)行われ、日本と異なり講義よりもディスカッション中心の授業であることも多いため、ある程度高い英語力が必要です。そのため、基本的に入学にはTOEFL/IELTSという英語試験で一定のスコアを提出し語学力の面でも承認される必要があります。
ただ、英語力+特定の分野を両方学べるという意味では一石二鳥かもしれません。ネイティブに囲まれることになるので、より生きた英語環境で学べる留学と言えるでしょう。
日本の大学に在籍していれば、交換留学制度(留学先の学費が免除されるので、在籍する大学の学費だけ払えばよい)を使って1年(2学期間)または半年(1学期間)の短期学部留学ができる場合もあります。

「大学院留学」

修士(Master’s degree等)や博士課程(PhD等)に入り、現地の学生に混じって英語で特定の分野を学びます。しかし修士の場合は、学部よりもより専門的な学術知識を身につけ研究の準備や短期研究をする場、博士の場合は長期に渡る本格的な研究をする場となります。したがって、大学院留学の場合は語学力向上よりも、専門分野の精通や研究を目的としていると言ってよいでしょう。

多くの読者の皆さんは、「語学留学」または「学部・専門学校留学」を選ぶことになると思います。

もちろん、まだ英語を勉強し始めて間もないけれど海外に行って色々な国の友達と交流してみたい、海外に住んでみたい、という気持ちがあって語学留学を選ぶのもいいでしょう。同じ英語学習者であるクラスメイトは、講師と話すよりもより気軽に、緊張することなく話せる相手となります。

また自分と同じ第2言語学習者に囲まれることは、教わる講師とは別の自分により近いロールモデル(自分のより近い未来の姿)を探すことにもつながるでしょう。実際に、目の前に「彼や彼女のようになりたい」と思える目標がいることは、勉強のモチベーションへと大きくつながります。

しかし、もし中級程度以上英語力があるならば、大学や専門学校で自分の好きな分野を学んでみるのは更に効果的です。なぜなら、英語自体が目標になる語学留学とは違い、興味があることを「英語で」学ぶのは、相乗効果が見込める語学力が一番伸びる方法の一つだからです。語学は楽しんで学ぶのが一番大切ですし、効率的です。

ハードルは語学留学よりも上がりますが、もし期間や予算などの条件に比較的余裕があり、語学留学か大学・専門学校留学で迷っている場合は、ぜひこちらをお勧めします。

No.2〜4については、学校や仕事などの都合に大きく左右されるところです。予算は語学留学<大学・専門学校の順に増えます。大学や専門学校の場合、留学生は現地学生よりも多く学費が設定されることも珍しくありません。しかも学部にフルで留学するならば最大4年間分(国や学校による)の学費が必要です。

ただ、予算が足りないという場合でも、様々な奨学金制度(貸与や給付型)がありますので、ぜひ諦めずにまずは調べてみてください。

それ以外にも、留学時期を延ばしてその間に貯金をする、留学期間を短縮することも選択肢としてあげられるでしょう。学部留学の場合、基本的には2学期間(10ヶ月前後)ですが、大学により1学期間のみの留学も出来ます。語学留学に関しては自由に期間を決める事ができるのがメリットではありますが、予算を削ろうとするあまり短くしすぎると語学力の向上の見込みが薄くなってしまうので注意してください。最低3ヶ月は欲しいところです。

どんな留学がしたいかのイメージができてきたら、より具体的な情報を得るためのステップに移ります。

 

留学エージェント選び・情報収集

次は、留学先の国や学校を選ぶにあたってより具体的な情報を集めましょう。今の時代はインターネットやパンフレットでも十分な量の情報を手にする事が出来ますが、あなた個人に合わせた情報を得ることは大事です。しかも出願手順は複雑な事もあるので、特に初めての留学の場合はエージェントを通して準備をすることを強くお勧めします。また、留学が初めてではなくとも、大学や大学院・専門学校進学を考えている場合もエージェント利用がお勧めです。エージェントが専用の出願窓口になっていたり、出願代行サービスを行っているところもあります。過去の利用者の体験談を豊富に持っていることもメリットとしてあるでしょう。

このように、留学エージェントを使えば、プロによるカウンセリングや各種サポートをいつでも受ける事ができるのが強みです。特定の国に強いエージェントなど様々ありますので一度探してみてください。実質無料で利用できる(始めにデポジットを納め、入学後に返還される等)ところも多いですよ。

そのほか、留学イベントやセミナーがエージェントなどにより定期的に開催されるので、その機会に一度話を聞きに行ったりするのも良いでしょう。前項のような基本的な情報をカバーするものから国別など、様々なものがあります。

 

留学をする国・学校選び

続いて国や学校などを絞っていきます。留学先として選択肢に上がる国といえばまず英語圏ですね。

  • アメリカ
  • カナダ
  • イギリス
  • オーストラリア
  • ニュージーランド
  • アイルランド

最近では、英語圏ではなくとも行きやすさやコストの面で非英語圏留学も人気が出ています。

  • フィリピン
  • マレーシア

非英語圏で留学と聞くと、本当に英語力が上がるの?と思う方もいるかもしれません。しかしその心配は、特に英語初級者や中級者の場合は無用です。これらの国は英語が母語ではないにしても、第2言語または共通語として話されている国。アクセントはありますが語学学校で働く講師は皆しっかりとした英語を話しますし、むしろ分かりやすく話してくれます。そのため、初学者には経済面ばかりでなく、話すときの心持ち的にもハードルが低いといえるでしょう。

英語圏・非英語圏に限らず、アクセントについても心配だという声もあります。

確かにアメリカ英語に触れる時間がこれまで長かった人には、オーストラリアのアクセントはかなり違うと感じることと思います。とはいえ、理解が全くできないほどの強いアクセントは、よほどの郊外に行くなどしない限りありません。そもそもアクセントは同じ国であっても本当に様々あるのです。日本でも関西以外にも多様なアクセントがありますよね。もちろんその地独特の言い回しなどはありますが、基本的な言語として考えると、そこまで大きく変わらないのです。

まずは、アメリカアクセント・オースタラリアアクセント・イギリスアクセントなどの違いに惑わされるより、総合的なリスニング力をあげることが先決であると言えます。ある程度身についたところで「私はイギリスアクセントで話したい」などというこだわりがあれば、そこに焦点を当ててみても遅くはないはずです。(子供の場合は、早めに始めた方が発音はネイティブに近くなりやすいということがあり、また話が別ですが…)つまり、国によるアクセントの違いで英語力の伸びが変わるのではないかなどという心配は必要ありません

日本は特にネイティブ信仰が広く広まってしまっていますが、そもそも「国際語としての英語」はツールであるということを考えれば、目指すべきは「ネイティブのような英語」でなく、「通じる英語」を堂々と話せることを目指すべき。ニュースキャスターを目指したりしない限りは、そして単語ひとつひとつを正しく発音できていれば、日本語アクセントが残っていても気にする必要は全くないのです。むしろ英語で何を話すかが大事。通じる英語を堂々と流暢に話すフィリピン人やマレーシア人は、同じ英語の第2言語話者として目指すべき良いロールモデルになり得るのです。

 

次に、条件を搾る際にチェックすべき大きなポイントを以下に挙げます。

  1. 治安・環境
  2. 費用
  3. 期間
  4. TOEFL/IELTSで必要な英語スコア(語学留学を除く)

No.1について、基本的に英語圏へ留学する場合はよほどのことではない限り危険すぎるということはないと思われます。しかし、日本は世界でも相当治安の良い国の一つです。どの国でも日本にいる時と同じような感覚ではいられないでしょう。例えば、日本でみんながやっているレストランなどで席取りをするためにカバンを置いたりすることは、「盗んでください」と言っているようなもの。

環境について、国やエリアごとに外国人(や移民)が多いところ・日本人が少ないエリアなども差があります。同じアメリカでも世界中から人が集まる大都市と、こじんまりした田舎では雰囲気は大きく変わるでしょう。語学留学にあえて日本人にとっては比較的マイナーなアイルランドに行って自分を鍛える!などでもいいでしょう。

 

No.2の費用は国や留学の種類によってかなり大きく変わる部分です。費用を大きく「学費」「滞在費(寮・ホームステイなど)」「生活費(食費や娯楽)」に分けて考えてみましょう。

滞在費は、寮の方がホームステイよりも高い場合が多いです。寮の種類は様々ありますが、バスルームやキッチンを他のハウスメイトとシェアする留学生が多いです。完全個室はプライベートがあり落ち着けるのがメリットですが、シェアするものがあれば友達ができやすく早く現地に慣れるので、初めのうちはシェア物件を選ぶと良いかもしれません。ホームステイはステイ先のファミリーの当たり外れがあります。しかし、身近にローカルがいるという意味で、生きた英語に触れる貴重な機会となるでしょう。

生活費は住む国の物価に大きく左右されるところ。No.3 期間とのバランスを考え、費用は抑えたいけれどどうしても期間は短くしたくないという場合は、前述のアジア圏での留学を考えてみてくださいね。

 

No.4のTOEFL/IELTSの英語スコアは大学などの高等教育機関に留学する場合にほぼ必ず求められるものです。TOEFLは北米中心に広く普及し、IELTSは欧州や豪州でポピュラーな4技能を測る英語試験。

必要スコアは学校ごとだけでなく、コースによっても変わりますので、十分なリサーチが必要。また前述の通り、語学留学の場合、英語試験を受ける必要はありません。英語レベルを問わず語学留学は可能です。

 

英語試験(IELTS/TOEFL等)で必要なスコアを取得

この点についても語学留学以外の場合となります。「聴く」「読む」だけでなく「話す」「書く」力まで測るこれらの試験はTOEICのようにはいきません。留学予定から1年半〜1年前からは少なくとも準備を始め、余裕を持ってスコアを取れるようにしておきたいものです。

そして同時並行で出願の準備も進めていきましょう。

 

学校の申し込みや出願に必要な書類を揃え提出

必要な書類は留学の種類・国・学校によって多種多様です。語学留学の場合は比較的少なく、出願書や寮orホームステイ申込書などです。

それ以外の大学などの教育機関への留学の場合は作成や発行されるまでに時間がかかる書類も求められるため要注意。例として大学・大学院留学の場合は基本的に以下の通りです。

  1. 願書
  2. 英語試験のスコアの証明書
  3. 在籍している学校や卒業した学校の英文成績証明書
  4. 英文推薦状
  5. 預金残高証明書
  6. 志望動機・自己アピールなどのエッセイ
  7. 健康診断書

No.4の推薦状は1人ないし2人必要になる事が多く、大学の場合はゼミの担当教員、社会人の場合は勤務先の上司などに作成をお願いする候補となります。No.6のエッセイと共に、短時間で作成できるものではないので、時間に余裕を持って依頼をする必要があります。特にこれらは審査の際の重要な材料となるので、しっかりと準備を進める事が大切です。

そして出願が完了し入学が決定したら、いよいよ準備終盤です。山場を超えたとはいえ、まだまだ重要な手続きや手配が待っていますので、気を抜かないこと!

 

各種手続き(パスポート・ビザ・海外旅行保険)

[パスポート]

パスポートを持っていない場合は申請をしましょう。申請には、各都道府県の申請窓口にて、特定の書類を提出することが必要です。パスポートには5年用と10年用があり、未成年者は5年用のみ申請ができます。必要書類は以下の通りです。

  1. 一般旅券発給申請書
  2. 戸籍謄本または戸籍抄本
  3. 住民票の写し
  4. パスポートサイズの写真1枚
  5. 本人確認書類

No.1は、web入力対応のダウンロード申請書と窓口で記入する手書き申請書の2つから選択可能です。窓口での記入が煩わしいと感じる方は前者をお勧めします。

最新情報は外務省のホームページ(https://www.mofa.go.jp)で確認してください。

パスポートを既に持っていたとしても残存有効期間をもう一度チェックしましょう。「日本帰国日まで有効であればとりあえず大丈夫なのでは?」と思われるかもしれませんが、実は必ずしもそうではないので要注意です。入国時から6ヵ月以上必要な場合、3ヵ月以上や90日以上など、国によって求められる最低残存有効期間が大きく異なります。つまり、渡航する国によっては数ヶ月の期限が残っている場合でも更新手続きが必要なことがあるのです。これを忘れてしまうと、入国審査で許可されず入国できないなんてこともありますので、気をつけておきたいポイントです。

 

[ビザ]

ビザ(査証)とは、入国許可証のようなものです。日本はこの入国許可証を取得しなくても渡航ができる国が多いのは事実です。「日本パスポートはシンガポールと並んで、世界一ビザなし渡航ができる国が多いパスポートの一つ」なんてニュースを聴いたことがある方は多いのではないでしょうか。ただしこれは観光の場合。修学目的となると話は変わってきます。

とはいえ、短期間の語学留学であればビザなしでの滞在を許可している国もあります。例えば、カナダの場合、6ヵ月未満の留学であればビザ不要ですが、それを超える場合に学生ビザを取得することが求められます。この期間については国ごとで異なるので自身でしっかりとチェックを。半年以上の留学の場合はビザが必要になることがほとんどです。

さらに国やビザの種類によっては就労が許可されている場合がありますので、現地でアルバイトもしてみたい!と考えている方はこちらのチェックも欠かさずに。

ちなみにビザ・後述の海外旅行保険については、エージェントがサポートしてくれる場合が多いです。(ただし有料の場合あり)

特にビザ申請については虚偽の申請をしてしまうとビザ発行を拒否されかねないので、特に神経を使うところ。英語に自信がない場合や初めての留学の場合はもちろんのこと、身近に詳しい知り合いがいるなどでない限り、エージェントにサポートや代行を依頼するのが賢明です

 

[海外旅行保険]

海外旅行保険は、海外で万が一のことがあった場合に備え、必ず加入するようにしましょう。というのも、日本の健康保険は基本的に海外では使えないことがほとんどだからです。では、海外で無保険の状態で怪我や病気をしてしまったらどうなるでしょう?実は、日本の医療費は10割負担だとしても世界の他の国々と比べるとかなり安い方なのです。なので、海外で10割負担となると相当な金額となってしまいます。

例えば、骨折や盲腸でも数百万円なんて話もよく聞きます。そして治療費だけではありません。海外は救急車を呼ぶだけでも数万円かかることも普通ですし、もし家族に来てもらわなければならなくなった場合の費用も合算すれば驚くほどの金額に

しかし海外旅行保険に加入していれば、こういった救援費用も賄ってくれるのです。少しの金額でこれだけの安心が買えるのだから、ぜひ加入しておきましょう

メジャーな海外旅行保険会社は、AIG損保や三井住友海上火災保険会社などです。カバー金額・項目が異なる様々なタイプがあります。

意外に忘れがちなのが歯科治療。特に1年を超える場合は要注意。なぜなら、海外の歯科治療は、通常の治療よりもまたさらに高額であり、歯科治療自体がそもそも海外旅行保険のカバー項目に入っていないことが多いからです。親知らずのトラブルはメジャーなものの一つですが、このことから前もって抜歯してから留学へ行く方は多いです。オプションで追加できるものもありますが(だとしても50%しか保障されないなんてこともあります)、虫歯などが心配な方はこちらもよく考えて加入プランを選びましょう。そして何より、歯の治療はとにかく出発前に完了しておくことが何よりも重要です!

ちなみに、クレジットカード付帯の海外旅行保険もありますが、上限額が低かったりカバーされる範囲が狭かったりする場合もあるのでしっかりと確認を。保証期間も90日など短いことも多いです。

また、これらの手続きと並行して手配しておきたいものを以下に紹介します。

 

航空券・滞在先・出迎えサービスの手配

1年を超える留学でなければ、往復航空券を購入しましょう。1年以上であれば片道航空券を購入することになると思います。日付が近づけば近づくほど値段が上がるので、コース開始が判明し次第予約するのが賢明です。

Skyscanner (https://help.skyscanner.net) は、世界1200社以上の航空会社が扱う航空券のリアルタイム価格を一括比較し、複数のサイトから最安値の航空券を検索してくれる優れものです。航空券の検索エンジンのようなもので、これを使えば一気に航空券検索が楽になるのでお勧めです。

また、滞在先が決まっていない場合はこのタイミングで済ませておきます。語学留学をエージェントにサポートしてもらっている場合は、エージェントに問い合わせてみましょう。ホームステイの場合は手続きをやってくれるところが多いですし、寮の場合でもサポートをしてもらえることがあります。

大学留学となると基本的に自分で大学のウェブサイトより手配をすることが必要になるでしょう。この場合、上級編になりますが、シェアハウス・寮を探せる現地のサイトを使えばより様々な選択肢から選ぶことができます。

また、長期で住むのにいきなり1年間の寮滞在を決めてしまうのに不安を感じる方は、初めの2週間〜1ヵ月分だけ滞在先を押さえておき(Airbnbなども見てみるといいと思います)、現地に着いてからその先の滞在場所を探すという方法もあります。

また、空港出迎えサービス(滞在先までの送迎)を行ってくれるところも多いので、ぜひ利用することをお勧めします。ホームステイなどの滞在先に申し込みをするのと同じタイミングで行うことも多いでしょう。特に初めての海外だったり、英語に不安があったりする場合は、1人でタクシーをつかまえて行き先を告げて…などをして、さらに悪徳タクシーなどのリスクにも注意をしなければなりません。その点、出迎えサービスは安心して利用できるという利点があります。

最後に、忘れがちですが、特に20歳を超えている方が長期で留学をする場合には公的手続きが必要となってきます。

 

公的手続きを済ませる

こちらの項目(主に年金・健康保険)は、年齢・所属・留学期間によって当てはまるまたは当てはまらない場合に分かれる部分です。

たとえば、親の扶養に入っていて健康保険料を自分で支払っていない(免除)場合、国民年金の学生納付特例制度を利用していて年金支払いを猶予されている場合など。日本の大学などの学校を通してそこから交換留学や休学留学に出発する方はこれらの条件を満たすことが多いので、公的手続きをしなくても良い場合があります。

逆に、20歳以上の年金支払い義務がある人、親の扶養に入っていない人で、日本の学生ではない場合(社会人の場合等)は、この項目もぜひチェックしてくださいね。

というのも、1年を超えて海外に滞在する場合は、海外転出届けを出さなければなりません。しかし、1年未満の留学の場合でも海外転出届けを出すことは可能であり、人によっては提出しておいたほうがいいことがあります。

例えば、海外転出届けを出すと国民年金・住民税・健康保険の支払い義務がなくなるといったメリットがあります。(年金については、将来の支給額が決められた期間内に追納しない限り減額されるという注意点もあります)以下に詳しく説明します。

メリット・デメリット両方あるので、じっくり考えて自分に合った選択をしてください。

 

[海外転出届けとマイナンバー返納]

海外転出届けを出すということは、いわゆる住民票を抜くということです。同時にマイナンバー(通知書またはカード)の返納も求められます。

この手続きによってあなたは日本居住者から「海外在住者」になります。住民票が日本にないということは、国民の義務である年金を支払う義務はなくなります。(正確に言うと、義務から任意になります)更に、住民税・健康保険料を請求されることもなくなります。義務がなくなることで節約につながるのです。これがメリット

 

しかし、海外転出届けを出すことによるデメリットもあります。

一つ目は、海外で日本の健康保険が使える場合も一応あるので、そのメリットを享受できなくなります

二つ目は、日本への一時帰国の際に無保険になってしまうこと。保険については国民年金とは異なり、任意という制度もないため、転出届を出してしまうと加入したくてもすることはできません。しかしこれについては、加入している海外旅行保険に「一時帰国中も旅行中とみなされる」との旨の特約があるものを選ぶという手もあります。

最後のデメリットは、国民年金の支払いをしなければ、その転出分(住民票を抜いた期間)だけ、最終的に受給できる金額が減少してしまいます。これの解決法としては、日本に帰国した際に追納するという手段があります。しかし追納ができる期間が決まっているので、自分の市町村へ問い合わせをして可能かどうかを確認してください。もう一つの解決法は、引き続国民年金を払い続けること。もし留学中にアルバイトなどで働く予定がある人は、こちらの選択肢も一度考えてみると良いでしょう。ただし、そこまでの余裕が果たしてあるかどうかは行ってみないと分からないということがあるので、まずは「帰国後に追納する」選択肢を考えて、何年以内なら追納が可能かリサーチをしておくのが賢明と言えそうです

 

一つ注意したほうがいいことは、転出届を出すタイミングです。このタイミングで住民税を払わなければいけない義務が発生してしまったり、逃れられたり(言い方は良くないかもしれませんが…笑)するのです。

住民税は、1月1日に日本国内に住所がある(=住民票がある)場合に課税されます。例えば、転入届を12月20日に出すと、翌年度(翌年6月からの納税分)は支払う必要がありません。反対に、1月2日に出せばその年の分の納税義務が発生してしまいます。極端な話、12月31日転出と1月1日転出では払う税金は全く異なるのです。

大学や専門学校などに留学する場合は授業開始時期が決まっているため、難しい部分もあるかもしれません。しかし、特に自分で自由に留学時期を決められる語学留学の場合は、海外転出届けを出す場合はこのことを考慮して留学の計画を立てるのも賢い方法だと言えます。ただし、年末に転出したとしても翌1〜5月分の確定分の納付は忘れずに!

海外転出届けはほとんどの役所で転出予定日の14日前から受け付けています

最後に、ひとつ忘れてはいけないこと…それは英語の勉強を続けること。その理由を次の項目で説明します。

 

最後に:出発前も英語の勉強を続けておこう!

「海外に住めば英語力が勝手に伸びる」というのは大間違いです。

海外に住むということは、確かに学習者の視点で見れば、日本よりもより理想的な環境になり得ますが、あくまでも環境を変えたということにしかなりません。極端な話ですが、アメリカに住んでいたとしても、毎日授業は受け身、日本人ばかりと一緒にいて日本語ばかり話していたら、日本で生活するのとそこまで変わらないと思いませんか?(もちろん、日本人と一緒にいることが悪いと言っているわけではありません。母語が通じる友達がいるということはとても大切ですし、心も休まると思います。)実際、このような生活を毎日続けていては、英語力はほとんど伸びません。

語学学校で毎日授業を受けていたとしても、それだけでは意外に変わらないものなのです。一番大事なのは、現地に着いてからも自分で努力するということをコツコツ重ねることです。

授業でやったことの復習から、宿題を必ずやる、授業中に積極的に話す努力をするなどまで。

初めのうちはとても英語の学習が苦しいと感じることや、伸び悩みのスランプに陥ることもあると思います。語学学校の授業が始まったのはいいけれど、先生やクラスメイトの英語が聞き取れず、落ち込むこともあるでしょう。

だからこそ、留学すれば自ずと英語ができるようになるだろうという考えは捨て、留学中だけとは言わず“出発前から”英語学習を続けておくのがベストです。

最近では英語学習アプリなども普及していますのでうまく活用してみて下さい。

専門学校や学部へ留学する方は、なおさら留学前からしっかりと英語力をつけておくことが重要です。授業が一旦始まると、課題や授業の復習に追われ、英語の勉強が必ずしも十分な時間取れないこともあるかもしれません。それに何よりも、英語が分からず授業の内容が全く理解できないということは避けたいことですよね。せっかくお金をかけて留学する機会を得ているのだから、その機会を最大限に生かせるように英語を最低限使えるようになっておくのはとても重要です。

 

まとめ:留学準備は早めの準備が大切!

留学までの流れと手順をステップごとに紹介してきましたが、一番時間がかかるのは出願先を決めるまでの情報取集と出願書類の準備と言えるでしょう。留学期間が長くなればより時間が必要になってきます。

とにかく、少しでも留学に興味が湧いてきたらまずは情報収集を早く始めることをお勧めします。

満足する留学をするためにも、時間をかけてじっくり考え、しっかりと準備して行きたいものですね。