英語の学習を独学でしていると、

「ちゃんとしたやり方で学べているかな?」

「なんだか伸び悩んでいるけど勉強法が良くないのかな?」

「やっぱりスクールに通って英語を学んだ方が効果的かな?」

なんて不安に思ったりすることが多いと思います。

今回は、そんなみなさんにリスニングスキルに焦点を当てて、その効果的な勉強方法と無料で誰でもリスニング教材として利用できるウェブサイトをご紹介します。

正しいやり方でコツコツと学習すれば必ず英語力は伸びるので、ぜひ参考にしてみてください。

「リスニングができる」とは?

そもそも、リスニングができる状態とはどういうことなのでしょうか?

それは大きく「聞き取れる」そして「理解できる」の2つで構成され、どちらも出来て初めて英語を吸収し、自分の頭の中に落とし込めている状態です。

聞き取れる」とは、言葉として認識だけしている状態。ここでは必ずしも「理解している」とは限りません。一方で、理解できる」とは、「聞き取れる」をベースとして、その言語の話されている意味が取れているということ。

よりわかりやすく説明するため、例を一つ紹介します。例えば、専門的なプログラミング用語が散りばめられた本や物理の専門書を読み上げるとしましょう。たとえこれらが日本語だとしても、これらの分野に特化している人ではない限り、聞いてもちんぷんかんぷん…なんてことが多いのではないでしょうか。でも、日本語なので、単語自体は聞き取れる=言葉の認識は出来ますよね。

この「日本語なのは分かるけどなんて言っているかわからない…」というのが、「聞き取れるけど理解ができていない」ということと似ています。また、単語自体も拾えない・認識できないとすれば、聞き取れてもいない状態です。

 

なぜこんな話から始めるのかというと、リスニングができない理由を明確にすることが大事だから。つまり、聞き取れるけど理解ができていない」のか、「聞き取りも理解もできていない」状態かで対策方法が変わってくるのです。

理解が追いついていないのが原因であれば、リスニング量をこなすこと(その中にももちろんストラテジーはありますが、これは後述します)を重点とする必要があります。一方で、聞き取りすらできていないのであればそもそも使っている教材がレベルに合っていないので、自分のレベルに適したテキストや素材を探すことから始めなければなりません。

 

リスニングができない原因とは?

では、一般的にリスニングができない原因にはどういったものがあるでしょうか?ざっくり分けて、以下の3つになるかと思います。

  1. そもそも知らない単語が多い・使われている文法が分かっていない
  2. 知っている単語だが聞き取れない
  3. 知っている単語・文法だが理解できるまでに至っていない

No.1の場合、リスニングに影響をきたすほど知らない単語や文法が多いということは、まずインプットが足りない状態といえます。まずはリスニングの前に、「読める」状態に持っていくことから始めましょう。特に文法に関しては、まずは中学レベルをマスターしたいところです。とはいえ、中学レベルの文法が分かればだいたいは網羅できるでしょう。別に文法書などを購入して、それだけをひたすらやるとまではいかなくとも、弱点に絞って文法力を強化することをお勧めします。また、もしそれが同じ教材の中の別のエピソードなどでも起こるようであれば、語彙レベルを少し下げた易しめの教材を使うのもありでしょう。

No.2の知っている単語にも関わらず聞き取りができないようであれば、おそらく正しい英語の発音がきちんと身についていなかったり、単語と単語の繋がりが(リエゾンと言われるもの)分からず理解に支障をきたしていることが原因と思われます。発音を日本語英語で覚えてしまっていることもあり得るでしょう。この段階では、単語の発音一つ一つに焦点を当てたトレーニングが必要になります。あとで紹介するシャドウィングが大きく役に立つでしょう。

No.3は、一つのレベルからもう一つのレベルに上がる前の段階です。ここまでくれば、精聴と多聴の組み合わせで理解できる段階まで持っていくことが必要です。

もちろん、リスニングができない原因がはっきりと上にあげた3つに分けられることは少ないと思います。なので、そう言った状況では複数の対策トレーニングを組み合わせて学習を進めることも大事となってきます。

 

聞き流しは効果が薄い場合がほとんど

みなさんに気をつけて欲しいのが、よく巷で言われている「聞き流すだけでリスニング力アップ・英語力アップ」なんてことはないということ。もし流れてくる英語の文章の単語を拾えも理解もできていないのであれば、その聞き流しの効果はほぼゼロです(筆者体験談)。もしかしたら、英語の音に慣れるというメリットくらいはあるかもしれませんが…。

リスニングスキルの向上は、聞いた英文を理解するということを繰り返して初めて期待できるもの。

このことから、理解できていないのに海外の映画やドラマを見て終わってしまうことが「リスニング力向上」において効率的でないことが分かると思います。映画やドラマは教材としては楽しさがあるポテンシャルを持つものですが、自分のレベルに合っているかを考えて取り入れることが必要です。

次に、具体的な勉強法の手順を説明していきます。

 

リスニング力アップに効果的な勉強法

リスニングの基本トレーニングは、「精聴→多聴」というこの2つの聴き方をループすることです。これを繰り返すことによりレベルが少しずつ上がっていき、新しいレベルの教材でまたこの2つを繰り返すというのが基本です。もっとも、初級レベルだと精聴、上級レベルになれば多聴の比率のほうが多くなるということはあります。この精聴によって聞けるようになった素材を、多聴のトレーニングに取り入れると良いでしょう。

ここでは、精聴に焦点を当てたトレーニングの手順を紹介します。

自分に合った教材を選ぶ

まずは教材の選び方についてです。「自分に合った」というのはどういうことかというと、「自分のレベルに合っていること」「自分が気に入ったものであること」です。

レベル感に関しては、「多聴」が目的の場合は少し簡単に感じ、知らない単語がほぼないくらい(1割未満)のものが適切と言えるでしょう。精聴」の場合は、逆に少し難しいかな?と思うくらい。知らない単語は1.5〜2割くらいまでが理想だといえます。

この2点を軸として、さらに必ずスクリプトが掲載されているものを選びましょう。スクリプトはリスニングトレーニングの要なので、全てのレッスンに全英文が見られるようになっていることが必須です。さらに、初級〜中級レベルの方で、和訳がないと不安な場合はこちらも合わせて入っているものを選びましょう。

そして実際に教材を選ぶ際は、本屋さんに行って色々なテキストを実際に手にとって見ながら選んでもいいですね。今はテクノロジーが発展して、アプリやウェブサイトを使った語学学習が安価に(または無料で)そして手軽に出来るようになりました。タブレットやスマホがあればすぐに始められるこちらもおすすめです。上記の2点をおさえていれば、あとはデザインが気に入ったなど、感覚的にでもいいので自分のお気に入りのものを選びましょう。

先ほど海外の映画等の聞き流しは効果が薄いという話をしましたが、中上級くらいであれば、有名な映画を全スクリプト付きで英語学習者向けに本としてまとめてある教材もあるので(名作映画完全セリフ集というタイトルです)、これを使ってみてもいいと思います。何より楽しく学べますよね。

まずはスクリプトなしで繰り返し聞く

もうこれ以上聴いても分からないところが分かるようにはならないというところまで、何度か繰り返して聞いてみます。問題が付いている場合はこれと同時に解きます。この過程でも聞き取れない部分が自分の弱点となるので、集中して次のステップでトレーニングを積んで克服しましょう。

スクリプトを確認

ここで初めてスクリプトを確認。聞き取れなかったところを中心に(発音やリエゾンにも注目する)文字と音声が一致するまで聞き込みます。最後にスクリプトを見ながら始めから最後まで流して聞きます。

シャドウィングでトレーニング

内容と英文が分かるようになったらシャドウィングを行います。これは本当に効果的なトレーニングです。Shadowingはshadow(影・実物を追うもの)という言葉からきており、流れる音声の後を(2語くらい後)追いながら声に出して発音することです。同時読みではないので、音読とは違います。始めはついていけなくても気にしなくて大丈夫です。正しい音を耳で聞きながら実際に発音することで、リスニング能力が鍛えられていきます

以上を踏まえて、最後に筆者お勧めのサイトをレベル別に紹介します。

 

筆者おすすめリスニング学習サイト

 

初中級編

VOA Learning English
Beginner、intermediate、advancedの3レベルに対応した英語学習者向けウェブサイト。

とはいえ、Advancedレベルでもネイティブスピートではないので、初級から中級者の方向けの学習サイトといえそうです。アメリカ系ネイティブスピーカーによるビデオまたはオーディオを通してボキャブラリー・文法などを学びながらリスニングトレーニングが積めます。レッスンずつに区切られており、テキストを使って学習しているかのように学習できるのが特徴。全て分かりやすい英語で書かれているので、英語サイトに慣れるということにも繋がるでしょう。

VoiceTube
こちらは動画を使ったリスニング素材です。

動画の隣にスクリプトが表示されるのですが、クリックするとその場で単語検索ができるという機能がついていたり、単語リストが見られたりします。(ただし、これらの機能を使うには会員登録をしてログインをする必要があります)BasicintermediateAdvancedの3レベルに分かれており、上級レベルのユーザーも活用可能です。

ただし、このレベル感が日本人のレベル感とは少し異なるのがこのサイトの小さな難点かもしれません。というのも、Basicレベルは〜TOEIC525点が対象と書かれているのですが、このレベルでも、使われる語彙は簡単なものですがネイティブスピードに近いため、Basicレベルでも中級者向けと思われます。この点には注意する必要がありそうですが、この点を除けば総合的には良質のサイトでしょう。

ちなみにAdvancedレベルは中上級者向け。このレベルでは、トピックも政治などといったニュースっぽい内容が増えます。

中級編

BBC Learning English
歴史あるイギリスの公共放送局BBCによる英語学習者向けのサイト。

「ネイティブによる言い回しを学ぶ動画」「6分間で様々なトピックについて議論する動画」など、様々なチャンネルがあり、視聴者を飽きさせません。筆者のおすすめは、「6 Minute English」「the English We Speak」です。

どのチャンネルも基本的に「ダイアログ(会話)」→「語彙の解説と例文の紹介」→「最後に進出の語彙や表現の復習」というプロセスを踏んでおり、効果的に学習ができる構成となっています。バリバリのブリティッシュアクセントを学びたい方にもおすすめ。

NHK World News
NHKによるニュースチャンネルということで、内容は日本にフォーカスしたニュースです。

英語学習者向けではないですが、トピックは普段新聞やテレビで見るニュースものであり、背景知識がある分聞きやすいでしょう。日本人アナウンサーですが、とてもクリアに分かりやすく喋っているため、いきなりBBCやABCニュースから入るのはちょっと難しそうで心配…という学習者の皆さんにぴったりです。Podcastもあるので、ダウンロードすればスマホで気軽にどこでもヒアリング練習が積めます。BBC Learning Englishが物足りない方におすすめです。

 

効果的な方法で学べばリスニングは独学で十分伸ばせる

英語スキルのアップは独学でも十分可能です。使う教材の選び方や勉強の仕方が適切であれば、こつこつと勉強を続けるうちに少しずつできるようになっていることを実感するはずです。

また、楽しめる要素を学習に取り入れていくのも、モチベーションがアップし、継続して学習することへとつながります。リスニングの学習の際は、たまにはドラマや映画を挟んでみるのもいいでしょう。字幕やスクリプトをきちんと確認する癖をつければ、それだけでトレーニングになるものです。

ぜひ、上記に紹介したサイトと組み合わせてみてはどうでしょうか?