この記事でわかること
- 仕事とは?
- 仕事が持つ多様な意味
- 若い世代の仕事の現実
- 上手なキャリアのつくり方
- キャリア形成の心構え

私たちはほぼ例外なく、学生時代に就職活動をし、内定を獲得し学校を卒業して社会人となり、仕事をしていくことになります。

20代から定年までおよそ40年、週に40時間は家ではなく職場や現場で過ごすことになるわね。

1日あたり8時間労働とすれば、1日の3分の1、睡眠時間が8時間なら起きているのは16時間ですから、そのうちの半分が仕事ということになり、まさしく人生の大半を仕事に捧げるといっても過言ではありません。

仕事がうまくいけば喜びも楽しさも倍になり、仕事がうまくいかなければ怒りや悲しみがこみ上げてくる、仕事によって私たちの感情や気持ちまでもが左右されてしまいます。

もちろん仕事がすべてではありませんが、仕事がうまくいけばプライベートも充実し、仕事がうまくいかなければこの世が終わったかのように落ち込む…
私たちにとって仕事とは人生そのものといえます。

たしかに仕事は人生を語るうえで重要だわ。

大げさかもしれませんが就職活動は人生を大きく左右します。
そのため、
- リクルートスーツ購入
- 業界研究
- 企業説明会
- エントリー
- SPIなどの試験対策
- 面接対策
などに多くの方は、長い期間をかけ準備をし、志望企業の内定を目標に、万全の態勢をもって挑み立ち向かっていきます。
就活生なら誰もが、希望する会社から内定を獲得し、希望する仕事に就き、キャリアを形成していきたいと願っていることでしょう。

しかしどうやってキャリアを形成していくのか、プランを立てていくのか、キャリアのつくり方がわかっていない方もいるのではないでしょうか?

キャリアのつくり方を習得するためにはまず、仕事とは何か? について正しく理解しておかなければなりません。
ここからは就職活動だけではなく転職活動でもお役に立てる内容となっていますので、ぜひ参考にしていただければと思います。
仕事とは何か?
辞書に書かれている仕事

国語辞書では6つほどの意味が列挙されていますが、
1 何かを作り出す、または、成し遂げるための行動。
2 生計を立てる手段として従事する事柄。職業。
3 したこと。行動の結果。業績。
という上記3つが、ここでいう仕事といえます。

えっ? たったこれだけ? 絶対違うはず。もっと仕事っていろいろな意味で使われていると思うんだけど…

そうですね。話にはまだ続きがありまして、仕事という言葉を私たちは実に多様な意味で用いています。
仕事には多様な意味がある
私たちは仕事を次のような意味合いで多用しています。
そのほか、
さらに
など、おおむねこのような意味合いでケースやシーンに応じて使い分けています。

仕事って人によってとらえ方が違う、だから多様な意味があるっていいたいのでは?

そうですね。かつては仕事=働くこと=食べていくための手段だと考えていた方が多かったと思います。

でも今は違うわ。仕事=職業や夢なのではないかしら。やりたい仕事に就くために、勉強して、進学して、資格を取ったり、経験を積んだりしているのだから…

やりたい仕事というのは仕事観といいかえることもできます。就職活動では仕事観を自問自答することでやりたい仕事が見つけやすくなります。
就職活動前に確立したい仕事観
仕事観の例を挙げると次のようなものが該当します。
- 好きなことを仕事にしたい
- 得意なことを仕事にしたい
- 人の役に立ちたい
- 収入がいい仕事をしたい
- 人として成長したい
- 会社や組織に貢献したい
- 家族が喜ぶ仕事がしたい

そうそう。それそれ! 私は人の役に立ちたいと思って、就職活動していたな^^

やりたい仕事がまだ見つかっていない方は、仕事観を自問自答してみてください。

セイジさん、仕事観でやりたい仕事を見つけるというアドバイスもいいんだけど、現実はどうなのかも伝えておくべきでは?

たしかに。就活生のなかにはもうわかっている方も多いとは思うのですが、厳しい現実についてお伝えしておきます。
若いうちはやりたい仕事ができない
転職とキャリアアップでは独自に、仕事について次のとおり、表にまとめてみました。
| A群 | B群 | |
| 仕事に対する姿勢 | 能動的 | 受動的 |
| 仕事のとらえ方 | 使命 | 労役(作業) |
| 仕事の意味 | 人生の目標・夢・あこがれ | 生活費を稼ぐ手段 |
| 働き方のマインド | 前向きに働く | 仕方なく働く |
| 仕事から得られるもの | 自己実現 | お金 |
| 仕事内容 | 会社から権限を与えられる | 会社から課題を与えられる |

どちらがいい・わるいではないのですが各項目をA群とB群に分けてみました。
A群をやりたい仕事、B群をやりたくない仕事ととらえる方もいれば、A群は現実的ではない仕事、B群は現実的な仕事ととらえる方もいます。
A群じゃなきゃイヤだという方もいれば、一生食べていくのに困らなければB群で十分だと考える方もいるでしょう。
新卒で入社したばかりの社会人をはじめとする20代の若い世代の仕事の多くは、B群です。

実績もキャリアもないうちは、会社から与えられた課題をこなすことを求められ、受動的に働くことが多いです。

下積み期間といえるわね…
しかしそんなつらい下積み期間を乗り越えて、いわゆる働き盛りの世代になるとようやく、会社から実績やキャリアを認められるようになり、組織や業務上の権限を付与されるに至ります。
会社から権限を与えられたことではじめてやりたかった仕事ができるようになり、目標達成や自己実現に向け動けるようになります。
つまり若いうちは、会社を選べても仕事を選べず、与えられた作業をこなすしかない。厳しいのですが、それが現実なのです。
そのような環境下でうまく立ち振る舞い実績をつくり、キャリアを形成できた者だけが会社から信用され、権限を与えられ、自らやりたい仕事を選べるようになっていくのです。

もちろん「若いからこそできることがある」と20代で起業し、やりたい仕事をして成功をおさめる方もいます。

でもキャリア形成ってそんなに甘くはないわよ。自分でコントロールできない部分もあるんだから。

キャリア形成は、自らつくり上げていくものと考えられがちですが、いわゆる運命のいたずらがやってくることがあります。
詳細は後述します。

運命のいたずらね… 長く生きているといろいろあるわ。

運命に奔走されにくいキャリアをつくる、それが上手なキャリアのつくり方かもしれません。

なるほど。セイジさん、ここから上手なキャリアのつくり方について教えてくださいね。
上手なキャリアをつくるための基本、意味と構成要素


まずはキャリアの意味と構成要素についてお伝えしたほうがよさそうです。
キャリアの意味
厚生労働省の定義
“過去から将来の長期にわたる職務経験やこれに伴う計画的な能力開発の連鎖を指すものです。「職業生涯」や「職務経歴」などと訳されます。”
コンサルタント・村山昇氏による著書『働き方の哲学』内の定義
仕事・働くことに関わるさまざまな行動、経験、機会、能力、成果、役割、コミットメント、意志、判断などの連鎖、蓄積
キャリアの構成要素
またキャリアは、次の4つの要素によって構成されていきます。
- 知識・技能・資格・人脈
- 行動・思考・態度・習慣
- マインド・価値観
- 志向
キャリアは「連鎖」でずっとつながっており、私たちが社会人となって定年や引退を迎えるまで終わることはありません。ほかの言葉にいいかえると軌跡やストーリーともいえるでしょう。

私たちはただ漫然と実績を積み、キャリアを積んでいくのではなく、上記4つを意識してキャリアを構築していくことができますので、やらない手はありません。
意味と構成要素を踏まえ、ここから上手なキャリアのつくり方をお伝えしていきます。
上手なキャリアのつくり方1:構成要素に添ってキャリアプランをつくる
まずは上記4つの区分を書きだし、最初に④の志向を決めます。④が①②③を決定づけるすべての軸で、夢・目標・理想・最終的にやりたい仕事などを書きます。
そして④を叶えるために①では自分に何が必要か、②では①を得ていくためにどう行動していくべきかを考え、そして③も確立させていきます。

やりたい仕事・なりたい自分、未来を想像して、そこから逆算して連鎖させていくやり方ね。

そして今お伝えしたのは、いわゆる「猪突猛進型」のキャリアプランですね。
ゴールまで何の障害もなく順風満帆に進行していくことを想定したキャリアプランです。

長い人生ですもの。障害物は必ず現れるわ。
猪突猛進型のキャリアプランはイレギュラーな出来事にとても弱いんじゃないの?

実は障害物を想定したキャリアプランも用意するのが上手なつくり方です。
上手なキャリアのつくり方2:別のキャリアプランも想定しておく
先に「運命のいたずら」と表現していたことですが、次のような不可抗力が起こりこれまで形成してきたキャリアが音を立ててザザーっと崩れ去ってしまうことがあります。
不可抗力の例
- 天変地異
- 家屋が倒壊
- 会社が倒産
- 恐慌が起き不景気
- 業績悪化でリストラ
- 人事異動でイヤな上司が赴任
- 取引先の担当者が変更となる
- 本社から支社へと転勤を命じられる
- 事故や病気で長期入院することに
- 家族が要介護状態に

だから転職する人もいるのよね。転職エージェントに支援を頼ると一緒にそこからのキャリアプランを考えてくれるわ(キャリア相談)。

これまで別のキャリアプランを考えず用意してこなかった方は、現在を起点とする新たなキャリアプランも構築するといいです。
そのために転職エージェントを活用するのも一手です。
1年後、3年後、5年後など、どういったできごとが起こりやすいか、起こるのかを予想して、その時点で構築できているであろうキャリアで対応できるほかの道はあるのか? を想定しておくのです。

そのときになって考えてもよさそうだけど?

たしかにそれでうまくいけばいいのですが、失敗したときに「行き当たりばったりの対応をした感」を拭えず、ものすごく後悔すると思うのです。

いつもアンテナを張りめぐらしておけってことね!

ほかの道は可能なかぎりたくさん考えておいたほうがいいです。そうすることで状況に合わせて臨機応変に、プランを引き出すことができます。

たしかに選択肢が多いほど、しなやかに対応できるわ。

最後に上手なキャリア形成の心構えについて3つ、まとめておきます。
上手なキャリア形成の心構え3つ
上手なキャリア形成の心構え1:ブレない軸を持つ

キャリアの構成要素のところでお伝えしていた④の志向という部分が軸となるのですが、私は志向ではなく、決意・覚悟といいかえてもいいのではと考えています。
他人から何といわれようとも自分が信じた道を突き進むためには、ブレない、崩れない、しなやかな軸を持つようにされてください。
もしそうでなければ、再考し強固なものに生まれ変わらせてください。
上手なキャリア形成の心構え2:上手くいけばラッキーと考える

人生においては必ず自分の力が及ばないようなできごとに遭遇することがあります。何の障害もなく順風満帆にキャリアが形成されていくことは稀です。
わかりやすい例をお伝えすると、今年の夏、報じられたこのニュースが身近で記憶に新しいところでしょう。

これは本当に理不尽で、ニュースを見たとき、同じ女子として悲しかったわ。夢を絶たれた人もいたはず。

このような不正も、私たちのあずかり知らないところで起こっている場合もあります。
キャリアを形成するために相当の努力をしなければなりませんが、努力が報われないこともあると肝に銘じましょう。
上手くいけばラッキーと考えることで、どんなできごとが起こってもひどく落ち込んだり、対応を誤ったりすることはなくなるでしょう。
上手なキャリア形成の心構え3:あきらめない
キャリアを形成するうえでほかの道を用意しておくといいとお伝えしていましたが、その先のキャリアプランをすべて白紙にして完全にあきらめてくださいということではありません。
時間や環境が味方し、状況が好転すれば、また元のキャリアプランに戻すこともここでは否定しませんし、それがベストならそうすべきです。
ほかのキャリアプランを用意するときに、またかつて望んでいた道へと軌道修正し戻ることができるかどうかも考えながら構築することも大切です。
まとめ

就職活動は内定獲得がゴールではありません。キャリアは定年退職もしくは引退のときまで続いていきます。その期間はおよそ40年、今まで生きてきた人生の倍近くあります。
学生のうちからこれからの40年間を見据え、できるかぎり有意義で後悔のないキャリアプランを形成していっていただければ、私はうれしく思います。


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