前回の記事、オーディオブックで英語耳に!4つの入手方法をご紹介!では、オーディオブックとはなにか、オーディオブックの入手方法について説明しました。
今回は、オーディオブックリスニングのメリット、そしてオーディオブックを聞けるようになるにはどうすればよいかについてお話したいと思います。
オーディオブックリスニングのメリット
1.リスニング力がアップする
なんといってもオーディオブックリスニングの一番のメリットは、リスニング力がアップするということではないかと思います。
ドラマや映画などのリスニングも勉強になりますが、オーディオブックのほうがリスニングの密度が高いです。
ドラマや映画は台詞のない時間も多く、聞き取れなくても画像を見れば何となくスジを追うことが出来ます。
ハッキリ聞き取れないにもかかわらず、「なんとなくわかる」気になってしまう危険性があります。
それに対してオーディオブックは耳だけが頼りです。
理解出来ない部分があると、その先のストーリーを追うことが難しくなるため、「わかったつもり」で聞き流すことが出来ません。
このため、純粋にリスニング力を伸ばす方法として適しています。
2.情報をいち早く入手出来る
話題の本が和訳される前にいち早く情報を入手することが出来ます。
ハリー・ポッターなどの人気作品でも邦訳版が出るまでに1年ほどかかりました。
世界中が盛り上がっているのに和訳が出るまで読めないのは残念な事です。
英語で出版された本が必ず和訳されるとは限りません。
英語で本を読んだり、オーディオブックを聞いたりすることが出来れば、選択肢が大きく広がります。
特に情報力で差をつけたい人にとっては大きな武器になるのではないでしょうか。
3.読書量が増える
本を読みながらマルチタスキングは出来ませんが、オーディオブックなら何か他の事をしながら読書することが出来ます。
慣れないうちはリスニングに全神経を集中しなければ聞き取れないかもしれませんが、よく聞き取れるようになると、歩きながら、または単調作業をしながらでもオーディオブックを聞くことが出来るようになります。
毎日読書のために1−2時間割くのは難しいかもしれませんが、通勤中や掃除中、歯磨き中などにオーディオブックリスニングすることで、スキマ時間読書をすることが出来ます。
また、オーディオブックリスニングでは眼精疲労を感じる事がありませんので、集中力が続けば数時間でも読書に集中することが出来るのも大きな利点です。
読書と英語学習が同時に出来るのも素晴らしい点です。
英語を語学として勉強する時期も必要ですが、ある程度基礎が出来たら英語で何かを得られる勉強法にシフトしたほうが良いと思います。
オーディオブックが聞き取れるようになるには?
1.既知単語を増やす
オーディオブックリスニングは耳だけが頼りなので、知らない単語ばかりの本を選んでも聞き取る事は出来ません。
8割〜9割方の単語が分かるレベルの本を選ぶか、ボキャビルをして既知単語数を増やしましょう。
ボキャビルの方法は色々ありますが、基礎的な単語を3000語ほど覚えた後は、少しずつでもいいので毎日ボキャビルを続けたほうが良いと思います。
何ヶ月もボキャビルのみに集中するよりは、リーディング、リスニングも同時にしたほうが効率が良いです。
ボキャビルをしながら英文を読んだり聞いたりすることで、覚えたばかりの単語に他で出会う機会が増えます。
様々なシチュエーションで同じ単語に出会うことで定着率も上がりますし、文脈で単語を覚えることができます。
2.単語の音と文字を一致させる
いくらたくさんの語彙を知っていても、間違った読み方で覚えていては聞き取る事が出来ません。
単語の音と文字を一致させ、耳で聞いて認識出来る単語を増やす事が大事です。
このためには、スクリプトと音源がある素材を使って、正しい音を徹底的に叩き込みましょう。
何度もスクリプトを読み、分からない単語や表現は意味を調べます。スクリプトを耳だけで100%理解出来るようになるまで何度も聞きます。
これを繰り返していくうちに、聞き取れる範囲が少しずつ広がっていく手応えを感じるようになります。
聞いただけで認識出来る単語が増えることで、オーディオブックリスニングも格段に聴きやすくなります。
オーディオブックが聞き取れない時は、知らない単語だらけだから聞き取れないのか、知っている単語なのに聞き取れないのかをチェックしてみてください。
3.返り読みしない
英語の文章を和訳するために、返り読みをする癖がついてしまうとリスニングの妨げになります。
オーディオブックは、およそ150語〜200語/分の早さでどんどん進んでいくため、行ったり戻ったりしながら意味を把握することは出来ません。
読まれた順序で意味をとっていく必要があります。
もし、読み上げられる文章を文頭から理解することが出来ないのであれば、読解の際に読みながら指や定規、紙などで左側を隠し、進行方向のみに進んでいくよう指で誘導してみてください。
意味が分からずひっかかってしまっても、文章を行ったり来たりしないようにしてください。
どうしても戻りたい時は、いったん文章を最後まで読んでから文頭に戻ってやり直します。
リスニングの際は、多少分からない単語や言い回しがあっても、そこで思考停止してしまうと、その後全部を聞き逃してしまうことになります。
読みながら、または聞きながら、分からない単語を文脈で予測することが必要です。
難しい単語の場合は、その文章の後に“すなわち”と、易しく言い換えて表現されることがしばしばあります。
慌てずに段落の最後まで聞くようにしましょう。
4.読解力を上げる
リスニングが苦手、という方の中には、聞けないどころか読めていない方もいらっしゃいます。
リスニングを鍛えるために、わからない音源でもひたすら繰り返し聞く、という方法は効率が悪いです。
オーディオブックが聞き取れない場合は、スラスラ読めるかどうか確認してみてください。
その際、辞書を引きながら1ページを30分かけて読む、というやり方ではオーディオブックの朗読速度に追いつきません。
返り読みしながらでないと意味がとれない、理解しながら読むために時間がかかる、一度読んだだけでは理解できない。
そういう素材をオーディオブックで聞いても理解出来る可能性は少ないのではないでしょうか。
聞けないどころか読めていないような場合は、易しい内容のものをたくさん読む多読がお勧めです。
リスニング力を上げるために読む、というのは一見遠回りのようにも思えますが、スラスラ読める文章のレベルを上げると、自然にリスニング出来るレベルも上がってきます。
難易度の高い素材の精聴を続けるより、思い切ってレベルを下げ、楽に読めそうなレベルのものをたくさん読み、聴くことも大事です。
5.聞きながら読む
「これで英語力が大幅アップ!Kindle英語多読の初期投資費用・おすすめ本の値段・Kindle多読の7つのメリット」でも紹介しましたが、イマージョン・リーディングという方法があります。
耳だけでの読書に自信がなければ、本も買って文字を目で追いながらナレーションを聞くのもリスニングの大きな助けになります。
アメリカAmazonのアカウントと、Audibleのアカウントがあれば、Kindleやスマートフォンのキンドルアプリを使って、Kindle本とAudibleのオーディオブックを同期させながら聞き読みすることが出来ます。
Kindleやスマートフォンがなくても、紙の本とオーディオブックでも聞き読みは出来ますが、Kindleのイマージョン・リーディングでは、オーディオブックの朗読に合わせて自動的にページがめくられるので便利です。
また、Kindleとオーディオブックが自動で同期されるので、家ではKindleで本を読み、出かける時にはその続きをAudibleアプリでオーディオブックを聞く、といった使い方も出来ます。
まとめ
オーディオブックリスニングは、英語学習と読書を同時に出来、忙しい社会人にとっては一石二鳥です。
英語で本を読むことが出来れば、読書の選択の幅が広がりますし、英語から日本語に訳される前にいち早く情報を入手することが出来ます。
慣れないうちは、容赦ないスピードで読み上げられるナレーションに戸惑うかもしれませんが、何事も始めてみなければコツはつかめません。
リスニング力がアップしたらオーディオブックに取り組むというのではなく、オーディオブックでリスニング力を伸ばすのも良い方法だと思います。
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