異業種や異なる職種へ転職するメリット・デメリットと志望理由・動機の考え方

転職のノウハウ

突然ですが、今やっている仕事は自身で望んで始めた仕事ですか?
やりたい仕事ではないが生活のために、なんとなく就職したが周りが良い人が多く続けている等、人それぞれ状況はあると思います。
今の状況を変えるための手段が転職であり、大きく状況を変えたいなら異なる職種への転職をするという方法があります。
今回は、異なる職種へ転職について考えたときにどのように転職をしていけばいいのかということについて、具体的なメリットデメリットも交えて紹介していきます。

やりたいと思った仕事が異なる職種であった場合、「知識がない」という理由から転職をあきらめてしまうことが多いのが現実です。
ただ、実際に異なる職種であっても転職に成功している方も多くいらっしゃいますし、本人の努力次第で転職できないことはありません。やりたいことへチャレンジしてみることは良いことですし、意外とあっさり適応できたりするものです。

 

異なる職種への転職で得られるもの

異なる職種への転職はより多くの情報収集する作業が必要となりますが、知っているかどうかだけで転職における行動も変わってきますし、今後を有利に進めることもできますので、是非参考にしてみてはいかがでしょうか?

業種を越えた転職は年々増えていて、転職サイトdodaの調査では転職者の59.1%が異業種に転職しているというデータも出ています。
この数字から、転職している人の半数以上が異なる職種へ転職しているということが分かりますし、一昔前までは厳しいと言われていたことでも今では社会の一般常識になっているということもあります。
実際に、企業の求人を見ても「未経験歓迎」という文字は良く目につくものです。

異なる職種へ転職することでどのようなメリットがあって、今までとどう変わるのかイメージすることは大切です。逆にデメリットも知っておかなければいけませんので、紹介していきたいと思います。

異なる職種への転職とは?

異なる職種というのは、「IT業界から飲食業界」のようにその企業の収益のメインとなるものが異なり、社員の仕事内容も異なることを指す意味を持ちます。

例えば、

  • IT業界ではインターネット広告を1日中パソコンの前で練るという仕事
  • 飲食業では1日中お店でお客様に接客する仕事

というように業種が変われば1日のうちの仕事の中身もガラッと変わり、求められるスキルもがらっと変わることとなります。
転職先の業種と実際にこなす業務内容が自身でやりたいものなのか、熱意を持って取り組むことができるのかということが非常に重要なポイントになってきます。
転職先で必要なスキルについては、転職前に知っておかなければいけませんし、今の自分でこなせるのかという点も考えておきましょう。

異なる職種へ転職することのメリット

異なる職種へ転職すると、これからの仕事を始めるにあたり前向きな気持ちになったり、実際にスキルを身に着けたりしていきますので、自分にとってプラスになることが多いと言えるでしょう。
新しい上司や同僚に出会えることからも、これまでと違った価値観で仕事に取り組むことができますし、尊敬できる上司であればなおさら吸収できることも増えますので、自分の幅が広がることは大きなメリットとなります。

今の状況を変えたい、今の自分を変えたいと考えている人にとっては異なる職種への転職は申し分ないチャンスとも言えます。

異なる職種へ転職する主なメリット 

  • やりたい仕事でモチベーションが上がる
  • 生活のリズムが変わり、物事を前向きに考えることができる
  • ビジネスチャンスが広がり、人脈も増える
  • 新たなスキルが身に付き、仕事への考え方に幅ができる
  • メンターとなる尊敬できる上司や同僚に出会える可能性がある
  • 年収が上がる可能性がある

私の場合は、今まで未経験の分野への転職によって尊敬できる上司と知り合うことができ、仕事を教わったことによって、仕事のやりがいを感じることができました。
この点は転職しなければ勉強できない部分でしたので本当に転職して良かったと感じています。

異なる職種へ転職することのデメリット

異なる職種へ転職すると、メリットだけでなく当然デメリットも多いです。
これまでのスキルで通用しなかったり、勤務体系が異なり生活に変化が出てしまったりと、自身で熱意を持った転職でなければ、難しいことも出てくるでしょう。
転職先で良い仕事仲間に出会えれば問題ないのですが、嫌な上司、嫌な同僚が出てくることは勤務してみないとわかりませんので、心構えをしておく必要はあります。
異なる職種への転職は、多くのメリットがある一方で、デメリットについてもあることを理解しておき、それに耐えられる熱意を持ったうえで転職することが成功のカギです。

異なる職種へ転職する主なデメリット

  • 今までの仕事と異なり、慣れるまでに時間がかかる
  • 転職後には仕事を教わる必要があるので、年下が上司になることがある
  • 休日日数や勤務時間が変わることで生活のリズムが崩れることがある
  • 嫌な上司や部下に出会ってしまう可能性がある
  • 残業が多く、プライベートの時間が減ってしまうことがある
  • 年収が下がる可能性がある

 

転職を決意したときに取るべき行動

転職を成功させるには、ある程度の準備時間が必要です。
今の職場で退職の意思を伝え退職届を出してから、業務を引き継いで退職日まで待つことを考えると、転職を決意してから2か月~3か月は準備期間として必要です。
時間がかかるなぁと思った方もいらっしゃるかと思いますが、この期間は転職を成功させるために必要な時間ですので、しっかりと1つずつやるべきことをして大切に過ごすことが必要となります。

仕事をしながらの転職活動となるとハードになってきますが、休日を削ってでも精力的に動く、または有給休暇を取得できるという方はこれをうまくいかして3か月を目途に行動しましょう。

私が以前勤務していた会社では残業が多くプライベートの時間が少なく、転職活動が困難でしたので、実家へ帰省するという理由で有給休暇をまとめて取得し、情報収集をしていました。

さて、ここでは転職を成功させるために、具体的に何をするべきかという点に触れていきたいと思います。しっかりと転職完了までのプランを考えて1つ1つ進めていきましょう。

転職までのスケジュールを立てる

転職活動は、仕事と違い期限や納期がありません。
そのため、転職したいと考えたときにある程度いつまでに転職を終えたいと考えなければ、先延ばしになってなかなか思い通りに進まない可能性があります。

今の仕事をしながらの転職活動となりますので、今後のスケジュールを決めて、計画に沿った形で行動をしていくことが非常に大切になってきます。


スケジュールにはある程度目安の期間を設けておき、3か月以内、半年以内といった具体的な数字を挙げておくと、今やるべき行動を明確にすることができます。
今までの生活に転職活動というスケジュールが入ってきますので、ある程度休日を削ってでも計画を進めていくような心構えも必要となってきます。

スケジュールが決まると転職に向けて積極的に動けるという行動にもつながりますので、まずは、自分の中で作戦会議をして今後のプランをしっかり組んでいきましょう。

積極的に情報収集をする

転職活動ですべきことは情報収集です。
持っている情報が多ければ多いほど、転職に成功する可能性が上がりますし、条件の良い職場の転職ができます。納得のいく転職ができるように、自身で企業の情報を収集して理解することが転職先で仕事をしていくうえで大切なことです。
異なる職種への転職になると、今までの知識ではカバーできない部分が出てきますので、その業界の情報を下調べして、情報収集してある程度まとめておくことが必要です。

情報収集の仕方は大きく分けて3つの方法に大別され、それぞれ特徴があります。

  1. インターネット上での情報収集:転職先を全国的に収集
  2. 求人情報誌での情報収集:転職先を地元周辺で絞りこんで収集
  3. ハローワークでの情報収集:効率よく情報収集

だいたい1週間ほどで情報更新がされていますので、週に1回は求人情報を見るようにしておくと最新の情報を頭に入れておくことができます。

私の場合は1つ大手転職サイトに登録しておき、あらかじめ入力しておいた条件の求人が出た際にメールが届くように設定しておき、良い求人が出るのを常にチェックできる環境を作っていました。
その業界の平均年収、福利厚生、年間休日、口コミを抑えておくと、転職したときの自分のイメージと誤差が少なくなり、転職後もスムーズに仕事を開始することができます。

転職した後の自分を想像してみる

転職を考えたときに、頭の中で浮かぶのは転職後の良いイメージが真っ先に浮かぶのではないでしょうか?
これは良いことなのですが、転職後に実際のイメージと違い転職がうまくいかなかったと考えられる方も少なくありません。
そのため、イメージの誤差を無くすためにも異なる職種への転職をする前には、転職後の自分の姿を想像してみることです。

勢いで転職してみたものの、今の職場よりやり甲斐がなく、転職に後悔してしまったという方も少なくありません。
転職は人生の中でも大きなイベントです。本当に転職したいのか、何故転職したいのかを改めて考えてみましょう。

もし、転職したいという決断で心が動かないようであっても、自分を見つめ直す時間として無駄ではありませんので、一度転職前に考えてみましょう。
異なる業種で活躍できる自分の姿を想像できるようであれば、転職を成功させるために全力で取り組んでいきましょう。

 

異業種・業界の志望理由・動機の考え方

よく困ることとして「異業種を受ける場合の志望理由をどう言うか」があります。

私は社内SEという職種こそ同じですが、違う業種に応募しまくっていました。ちなみに、同業者は全く受けていません。

本音を隠しつつ無難な志望理由を考える

異業種を希望する理由は、給与水準が高く、景気の波を受けにくい産業に移りたい。ということが本音ですが、当然そんなことを面接で言えるわけもないので色々と考えています。

まあ、定番のところで以下のようなプロセスで回答を導いています

(a)私は社会貢献がしたい。

(b)会社の業務改革を行うことで企業の成長に貢献する。

(c)その成長は結果的に社会・産業への貢献となる。

(d)希望している業界がいかに社会的に意義があるか述べる。

(e)元々その業界を志望していたが新卒では採用がないので今になって応募している

(f)その会社の得意なプロダクトがいかに社会に貢献しているか述べる。

(g)その会社の特徴・戦略の良さをプッシュし、共に成長したいと述べる。

大体このストーリーで喋っています。

合格点には程遠いですが、10件など多くの会社を受ける中で一々考えているとキリがないので、このパターンに当てはめています。

(f)(g)はその会社が出しているIR情報(中期計画)などを見て適当なセリフを拾ってきます。

何だかんだでこれを話せば3分くらいは経過します。恐らくは、自己紹介と経歴をこの前に聞かれ、TOTAL5分くらいの前座になりますから、相手に人となりを伝えるには十分な情報量ではないでしょうか。

当社でやりたいことは、に対する回答は?

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ちなみに、「当社でやりたいことは?」と聞かれた場合もこれを喋ります。

相手もこれで一応は納得してくれることも多く、それ場合はそれ以上の突っ込みはあまりないです。厳しい場合は「それだけか?」と突っ込まれますが、そういった企業は補足をして抵抗します。あまりにきつい場合は、採用を諦めます。

本当に合否を左右するのはこの後に続く、「経験」「出来ること」になるので、あくまで面接の中での初手の話ですね。志望動機を曖昧に喋っても、それが原因で落とされることは少な目だと思います(あくまで経験談ですが)。

それでも、出だしでずっこけると後はお話にならないので、一応はそれっぽい流れで志望動機を言うようには注意しています。

業界・企業の良いところ(社会貢献度)の探し方

志望する業界について元から知っていれば良いのですが、基本的には知らないはずです。

業界本の頭を読めば、大体特徴が書かれているのでそこから数行程度拾ってくる感じで良いでしょう。私は、よく受ける業界が決まっている場合は、本を1冊購入し読むようにしています。今のところは化学、製薬を購入していますが、特徴程度は分かるようになりました。

後は、その企業のホームページにアクセスしますが、上場企業であればIRや中期計画が出ていますので、それを読みます。読む、と言ってもなかなか頭には入らないので、

  1. 企業理念や経営信条が自分の考え方と合っているか
  2. 主力商品とシェアはどれくらいか
  3. その製品は社会でどのように役立っているか
  4. その会社は今後どのように成長したいか

あたりを確認しておき、社会にどのように貢献するかを述べ、そこに自分がやりたいことを絡めていくようにしています。

時間があれば、Googleニュースで最新の情報を探したり、「企業名 + システム」や「企業名 + 業務改革」くらいで検索をかけ、何かコラムが出ていれば読んでおきます。

とは言え、あまりここまで踏み込んで話をすることはないと思いますので、数重視で攻めている人はやらなくても良いと思います。特定の企業に絶対合格したい人はこれでもまだ足りないかも知れませんが、とにかくネットに落ちている情報を拾いまくったり、本を買ってみるのも良いでしょう。

順序立っており理論的かがポイント

私の志望動機は内容は薄いですが、一応は理論的な破綻がないので、とりあえずは及第点だと思っています。

突発過ぎる内容や何となくな回答は良くありません。

「自分が知らない新しい業界に挑戦したい」
「昔から興味があったので働きたくなりました」

というような内容だけをポンと出すと、スカります。上記のような内容が含まれていても良いのですが、できるだけ聞いていて違和感がないように順序付けて説明すれば良いでしょう。

リクルートエージェントなどの転職エージェントを利用しているなら、作った志望理由・動機を見せて添削してもらっても良いでしょう。

 

まとめ

異なる職種への転職について具体的なメリット、デメリットを交えて紹介してきました。
未経験の業界へ飛び込むとなると不安も多いと思いますが、それ以上に楽しみであったり期待の気持ちを持てるのが転職の良さです。
今までしていた仕事とは違うことをしていく以上、メリットと同じぐらいデメリットが存在していますので、悪い部分に耐えられるような熱意を持って転職に取り組む覚悟も必要となっています。
また、異なる職種への転職では情報収集が転職成功へのカギを握っています。今の職場の仕事をしながらでは中々時間が取れないかもしれませんが、毎日少しづつでも情報を積み立てていく努力も必要です。

インターネット、求人情報誌、ハローワークと求人情報を収集する方法は多数ありますので、今までの職場に勤めながら少し大変かもしれませんが、情報収集を積極的にしていきましょう。

私自身も他業種に転職しており、以下の記事で触れていますので併せてご覧頂けますと幸いです。

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