この記事でわかること

  • 面接官が自分をどう評価したのかを知る唯一の方法
  • 転職時の面接でよくある質問
  • その正答例とポイント
転職の面接後、面接官が自分にどのような印象を持ったのか気になりませんか? 面接官が自分をどう評価したのか? それを知る方法は極めてシンプルです。

 

面接官が自分をどう評価したのかを知る唯一の方法

見出しまで用意してしまいましたが、唯一無二の方法。それはただただ企業に訊けばいいだけです。

もうセイジさん! 私もそれしかないと思っていましたけど(笑)
実は応募先企業にフィードバックを求めることは可能です。ただし慎重さが求められます。

数年前の転職活動で、一次面接を通過した際、なぜ合格できたのか知りたく、転職エージェント経由で企業に印象を尋ねてみました。そのときのことを回顧します。

その企業は大手で正直受かる気はしていなかったのですが無事、二次面接へと駒を進めました。応募資格が厳しく面接では冷や汗をかきながら、なんとか質問に答え、乗り切った感がありました。
結果は「通過しましたので二次面接へと進んでください」というもので
応募先(大手企業)→転職エージェント→私
の順に伝わってきただけでした。
転職活動では「なぜ受かったのか」までは基本的にフィードバックされてきません。しかし私はいろいろと知りたい、あれこれやってみたいと思っていました。そこで敢えて空気を読めない人を演じ、転職エージェントの担当キャリアアドバイザーに以下のとおりお願いしてみました。
私「一次面接の印象について先方から、何か言われましたか?」
エージェント「いえ、通過した旨の連絡のみです」
私「今後の参考のため、一次面接の私の印象を伺っていただくことは可能でしょうか?」
エ「…うーん」
私「先方のコメントを踏まえて準備し、二次面接に挑んだほうが、先方の希望に合わせられ、よさそうな気がします」
エ「たしかにそうですね」
私「はい(本当はそれほど思っていませんでした)」
エ「わかりました。さりげなく訊いてみます。あまりにも露骨に訊くと心象を悪くしますから。(先方が)答えていただけるかわかりませんので期待せずにお待ちください」
ということで、ねじ込んでもらいました。まあ期待していなかったのですが思いがけず、翌朝にはメールが来ていました。実際の内容は10行程度でしたが、ポイントだけ押さえると以下のとおりでした。
  • 経験年数は短いが構築、調整業務両方で経験があり、幅広いITスキルを持っている
  • 業務に対する取り組み姿勢に安心感があり、人間性もバランスが良い
  • 回答がやや抽象的になることがあった、もう少し具体的な説明がほしい

2つホメて1つ注意する。まるで小学校の先生みたいな模範回答でした(笑) さすが大手企業の人事部門です^^ 実際に自分のダメなところが客観的にわかりました。もちろん教えていただいたことは次の面接に活かそうと心がけました。
特に面接で具体的に答えられていないという自らも感じていたことを、見透かされたように面接官の方に指摘していただけてよかったです。具体性に欠けていた原因は回答を暗記していないからでした。覚えて答えるのは何か違うと私は嫌っていたのですが、その姿勢を貫いて結局、面接官から好印象を持たれなければ本当に意味がないと思いました。
このように面接官からのフィードバックは心に響き、早速、典型的な下記質問に対し具体的なエピソードがないか振り返り、それぞれ3つほど用意できました。

・自分の力があったからこそうまくいったプロジェクト事例
・最も苦労したプロジェクト事例
・5、10年後どのようになっていたいか
・入社後かかわりたい具体的なプロジェクト内容
・仕事を進めるうえで最も重視すること
・強みと弱み
・失敗した際の工程リカバリ方法
・会社が自分を採用して得られるメリット

私は前職がSEでしたので上記内容になりましたが、ご自身の職歴に合わせ応用いただけますと幸いです。

 

面接の感想は基本的に尋ねないほうが無難

面接官が自分をどう評価したか知る方法をお伝えしておきながら恐縮ですが、基本的には訊かないほうが無難です。人事部・人事採用担当者の方も通常、業務で忙しく、人によっては「余計な仕事を増やしてくれたな」とマイナス評価に転じるおそれがあるからです。またフィードバックしない方針の会社もあるでしょう。

セイジさん、今は公式ホームページのなかで面接のフィードバックをお約束している転職エージェントもありますよね?
はい。そう謳っているところなら登録、転職支援を受けると自動的に面接官の評価を知れると考えますが、自力で転職活動される場合、直接訊くのはオススメしません。

そこで今回できるかぎり、面接官の評価を気にしなくて済むような転職面接想定問答集を用意しました。これよりよくある質問と正答例、そのポイントも併せてお伝えしていきます。

 

転職面接想定問答12問

1.「職務経験(職歴)を教えてください」

面接官が応募者の「自社適性」を見るための質問です。これまでの経験を自社でどう活かせそうか探っています。

  • 担当した仕事
  • 実績
  • ポジション

を盛り込み1~2分ほどで説明できるよう用意します。企業で活かせる自分の強み、数字などを交え具体的かつ簡潔に要点を押さえ答えます。

正答例

私は〇〇株式会社にて販売職として5年間、接客、販売のほか、販売計画立案や顧客情報管理を担当してまいりました。目標達成のため毎日、個人目標を掲げ、顧客のリピーター化に力を入れた結果、売上目標の120%を達成し、社内表彰を受けたことがあります。今後は御社の○○という業務に、販売職で培ってきた接客スキルや目標管理能力を活かしていきたいです。

ポイント

これまでの職務経験をダラダラと全部伝えようとするのはNGです。なぜなら職務経歴書を見ればわかるからです。話が長くなってしまうと面接官の心に刺さりません。印象も弱くなってしまいます。

2.「転職を考えたきっかけは何ですか?」

面接官が「自社で応募者が転職目的を達成することができそうか」を確認するための質問です。ここでは応募企業で実現したいことなどを絡めポジティブな内容を伝えます。ネガティブな内容はご法度です。

正答例

販売職時代、毎日、顧客が何を求めているかを考えるようになりました。そのうち目標達成のためにどうすべきかも考えるようになり、仕事にやりがいができました。そして今、無関心層への販売戦略を担う仕事に挑戦したいと思うようになり今回、御社への転職を志望いたしました。

ポイント

退職理由と混同しそうですが、ここはあくまでも転職を考えたきっかけを答えます。自らの成長や目標達成のため転職が必要と前向きな姿勢を説明すべきで、不満や批判を絡め転職を決意したと語るのはNGです。

3.「退職理由をお聞かせください」

退職理由から面接官は、(特に自社への)適応能力を見極めます。ネガティブな理由でないか? 納得のいく理由か? を判断しています。

正答例

私はこれまで急性期病院にて重症患者様に、迅速で正確な医療を提供できるよう努めてまいりました。患者様が元気になり退院していく姿を見て喜びを感じていましたが、今はもっと一人ひとりに時間をかけて接し寄り添っていきたいと強く思うようになりました。これまで培ってきた知識と経験を活かし時間をかけ、患者様と向き合っていくべく退職を決意いたしました。

ポイント

いくら不本意な退職であったとしても、

・人間関係がよくなかった
・仕事内容に不満があった

などネガティブな理由を伝えないようにします。面接官は「また同じ理由で辞めるかも」と不安になるからです。転職を考えたきっかけと混同しそうですが、前職では実現できなかったことが御社では叶えられると伝えることが大切です。

4.「なぜ未経験業界(職種)を希望するのですか?」

面接官が新しい業界(職種)への意欲、理解度を確認するための質問です。この業界(職種)でしか実現できないことや、挑戦したいことを伝えるといいです。また業界(職種)研究で得た知識や理解したことをサラッと示せればなおいいと考えます。

正答例

今回、業界は異なりますが長年愛用している御社商品の開発部門の募集を知り、また学生時代は〇〇を専攻しており御社での開発、製品化においてその知識を存分に活かせるのではと考え応募に至りました。私は△△株式会社の営業職として長年お客様に商品説明を行ってきましたがそのなかで改善点や、お客様の困りごとに気づき商品開発部門に異動願を出し、実際にその改善、最新版のリリースに関わった経験もあります。

ポイント

まずは未経験ながらもその業界(職種)でなければ実現できないことがあればその旨、これまでの経験をどう活かせるか、どのように企業へ貢献できるか論理を組み立てて、わかりやすく説明します。その際、前職経験のみをアピールしないよう心がけます。

5.「なぜ当社を志望したのですか?」

この質問で面接官は、

  • 入社意欲
  • 自社理解度
  • 自社で活かせる強み

があるか否かを見ます。まず企業研究は必須で、魅力を感じた点、応募の決め手を自分の言葉で伝えます。面接官の立場に立ち企業目線で必要とされるであろう自分の強みは何か? どう活かしてほしいと考えるか? を客観的に考えると志望理由は思いつきやすいのではと考えます。

正答例

現在、御社が実施されている「〇〇プロジェクト」に魅力を感じており、私はその経理面で御社に貢献できると考えております。経理職としてこれまで月次決算や資金管理を担当してきましたが、携わるなかでコストの見直しが必要と感じ会社に解決策を提案、自ら指揮をとり実施した経験があります。結果10%のコスト削減に成功し、以降、コスト削減に役立つ専門知識を深めるべく日々、勉強しています。

ポイント

・知名度があるから
・大手で安心だから
・雇用条件が良かったから

はたしかに魅力ではありますが、具体性に欠けた回答ですからNGです。企業理念、沿革(歴史)、主要事業や近年、力を入れているプロジェクトなどを調べ上げ、自分の経験や知識と絡められる魅力を見つけ出し、伝えられるよう努力します。

6.「応募条件を満たしていませんが、それでもなぜ当社を志望するのですか?」

応募条件を満たしていないからといって諦めるのは早計です。挑戦することに価値があると考え自分が即戦力となりうる理由や強み、若手はポテンシャル(今後成長する可能性)をアピールします。

正答例

応募条件である『IT業界での経験』はありませんが、以前からITに興味があり独学でプログラミングの基礎を、学んできました。業務に反映できる知識はあると自負しています。

御社が今回、求められている『営業職3年以上』という経験はありませんが、4年近く〇〇の販売に携わってきました。その経験を活かせると考えています。常にお客様のニーズを考え、曜日、時間ごとに陳列や声のかけ方を変えるなど工夫しました。売上額はいつも社内で上位、表彰されたこともあります。

ポイント

まず応募条件を把握していて、それでも敢えて応募したことをアピールします。こちらから先に具体的な応募条件を挙げ、それを満たしていない旨、申し添えましょう。でなければ面接官は「応募条件を把握してないのか」と勘繰ります。応募条件と同等もしくはそれを上回る能力があれば、アピールします。

7.「将来的にどのような仕事をしたいですか?」

  • 仕事への意欲
  • 将来の目標
  • キャリアプラン
  • ミスマッチ

の有無を確認する質問です。ただし会社内での仕事で何をしたいかを答えます。内発的動機付け(心からやりたいこと)に加え、企業特色やカラーに合わせた回答ができると好印象です。

正答例

御社は近年、〇〇に力を入れているという新聞記事を見たことがありまして、入社後、将来的に〇〇に関する情報発信や啓発イベントの企画・運営に関わらせていただきたいというのが私の目標であり希望です。

将来は御社の△△プロジェクトの販売部門の中核を担える人材になりたいです。最初は営業・販促活動を通じてお客様のニーズを洗い出し経験値を増やします。同時にマーケティングの勉強も行い知識を増やします。また日々の売上目標を細かく立て計画的に、毎月達成できるよう努めてまいります。

ポイント

現実からあまりにもかけ離れた高い目標、その会社では成しえないことを掲げると、面接官も働いている姿を想像できず、その意図はなくても将来的に辞めるつもりと思われます。また「将来の目標はありません」「がむしゃらに頑張ります」など無計画で、具体性に欠けた回答もNGです。

自分の意欲や希望を伝えられるいい質問ですから、大切に答えたいです。自分の言葉で率直に会社で実現できる身の丈に合ったものを伝えてみるといいでしょう。

8.「あなたのキャリアプランについて教えてください」

よくある間違いが、キャリアプランを答えるべきなのにキャリアビジョンを答えてしまうことです。わかりやすくいえば

キャリアプラン 仕事人としての将来の目標や計画
キャリアビジョン 仕事人としての将来のあるべき姿

となります。そのためこの質問で面接官は、自社で実現(支援)できるものか、応募者は目標設定ができているか、計画的に人生を歩んでいるか、応募者の仕事への取り組み方や姿勢をも探ります。また

①集団主義 マネジメント志向 会社人・管理職を目指している
②仕事主義 プロフェッショナル志向 職人・職業人を目指している

上表で①②どちらのタイプか中間タイプかを確認する意図もあります。

正答例

私は御社が昨年公表した事業計画内で今後の課題としている社会インフラの老朽化について、2023年から開始予定としている改善事業プロジェクトの中核を担える人材になれればと考えています。現在は休日を利用して図書館やネットで日本や世界のインフラ事情について情報収集をしており、独自に新しい建材や環境にやさしい素材のデータベースもエクセルで構築中です。今年中には働きながら空間デザインの勉強も始めていく予定です。

ポイント

転職活動開始時期に改めてキャリアプランを見直しておくと、この手の質問も怖くありません。その会社に転職したあと、企業で働く自分の姿を具体的にイメージしながら目標、計画内容、今まさに取り組んでいることなどを答えられるといいです。

転職とキャリアアップではキャリアプランに役立つ記事やキャリアプランのつくり方をお伝えしている記事も用意していますので、ぜひ参考にされてみてください。

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9.「退職後、長期間のブランクがありますが、その理由は何ですか?」

半年、1年以上と退職後、仕事をしていない時期があると面接官は、この質問を投げかけます。もちろん興味本位や好奇心で聞きたいのではなく(勉強に専念するためなど)納得できる理由か? (親の介護のためなど)特段の事情か? を確認したいだけです。ただ理由によっては不利になることもあり得ます。慎重に考えるべきです。

正答例

半年前、大きなケガをし通院と自宅療養が必要となりました。前職は力仕事だったためドクターストップがかかり退職しました。転職活動もできない状態でしたが現在は、全快しました。主治医に相談したところ今回希望する営業職であれば問題なく働けるとのことでした。

毎年秋に実施される国家試験の準備のためにブランクができました。不合格になるとまた来年も受験となるため、それがイヤで仕事を辞め勉強に専念しました。おかげさまで一発合格でき今回、その資格を活かせる御社求人に応募いたしました。

ポイント

これまで仕事ができなかったけれど今は問題解決し専念できる旨、示すと面接官は安心できます。また多くの企業はその人材を採用する「メリット」や手に入る「スキル」を重視していますので、その期間に得たものがあれば回答に組み込みます。

取得した資格が入社後どう活かせるか、自分を見つめ直す旅に出て素晴らしい出会いがあったなど、面接官は耳を傾けてくれるはずで、そこから話が広がる可能性もあります。

10.「どうして前職は短期間で辞めたのですか?」

この質問で面接官は「前職を自分勝手な理由で辞めたのでは?」という疑惑を払拭したいのです。退職理由は3で先述したとおりネガティブな要素を入れないようにします。

正答例

入社前に説明を受けた内容と、入社後、実際に担当した仕事があまりにもかけ離れていたため、試用期間満了時に合わせ退職いたしました。

ポイント

退職理由を取り繕う必要はなく、正直に話すべきですが、自分勝手と思われかねない理由であれば、その部分は伏せておくほうがいいです。露骨に前職の会社を批判するのもオススメしません。

11.「人間関係を上手く構築できるほうですか?」

この質問は面接官が「人間関係で前職を辞めたのでは?」という疑惑を払拭したいということです。また「人間関係に亀裂が生じても対処できるか」も知りたいのです。人付き合いが苦手、自信がなくても「努力する」と誠意を伝えるように心がければ大丈夫です。

正答例

私は人間関係の大切さは心得ているものの正直、人付き合いは上手なほうではありません。先輩社員から指示があるまで待つなど自分から話しかけられずご迷惑をおかけしたことも多々ありました。しかし30代になりこのままではいけないと考えています。今後は自ら率先してコミュニケーションをとれるよう努力します。

どちらかといえば自信があります。これまでグループワークの大切さ、難しさを学びました。過去にどうしても足並みを揃えようとしない同僚と業務進捗をめぐり、口論したことがあります。しかし私はその同僚を根気強く説得し結果、かなりタイトな納期でしたが協力し合い間に合わせることができました。この経験から私はこれからも、人間関係で何かあれば話し合い、根気強く接していくようにするつもりです。

ポイント

「できます」「できません」というYES/NO回答では、納得してもらえません。これまでの経験を具体的に回答できるようエピソードを準備します。人間関係を構築してどのようなメリットがあったのか? 人間関係トラブルに巻き込まれどのように解決したか? まで説明できると理想的です。

12.「持病があるようですが、当社の業務に耐えられますか?」

持病と付き合いながらお仕事を頑張っている方も少なくないでしょう。持病があると指摘されたからといって「落とされた」と思うのは早計です。どちらかといえば今もしくは入社後の健康状態を心配してくださっている、会社として必要なサポートや配慮ができそうであればその内容を知りたがっている、できるかぎり対応してあげたいと思っているのです。

正答例

今回希望している事務職であれば問題なくフルタイムで働けます。もちろん日常生活を送るうえでもなんら支障は出ていません。月に一度、通院する必要がありますが土曜日も受診できますので、お休みをいただく必要は今のところありません。ただし服薬の関係で食事など規則正しい生活を送る必要がありますので基本、定時で帰らせていただければと思います。

ポイント

「頑張ります」「大丈夫だと思います」といった精神論的回答は面接官の気持ちに応えられていませんのでナンセンスです。繰り返しますが面接官は、

  • 持病があっても業務に耐えられる(問題なく働ける)か?
  • 日常生活に支障はないか?
  • サポートは必要か?
  • どのような配慮をすべきか?

について知りたいわけですから包み隠さず、ありのまま正直に説明できるのがベストです。

 

まとめ

今回お伝えした想定問答と正答例はあくまでも一例であり、これが正解、これが間違いということはありません。大切なのは

  • 正直に
  • 素直に
  • ありのまま

話すことです。しかし社会人であり、即戦力であり、大人ですから、YES/NO回答ではなく具体的かつ経験、エピソードを交えた回答がマストなのです。

かつての私のように、暗記しないで面接に挑まれている方も多いとは思いますが、面接は一度かぎりです。後悔なきようベストを尽くして準備し、面接官の質問に誠実に答えられてください。