転職サイトに登録し、転職活動にモチベーション高く取り組まれていても、いざ面接となると気が重いですね。特に本命企業の面接は緊張します。

大きなイベントの前には必ず準備と練習が必要です。人生の大きなイベントである転職での面接にも当然しっかりとした準備と練習が必要です。

ここでは、よくある面接の回答例紹介ではなく、実施しやすく効果的な準備と練習方法について5つご紹介します。ぜひ実践して志望企業の内定を勝ち取ってください。

1.職務経歴書を面接のシナリオにする

面接で緊張のあまり頭が真っ白になって何を話したか覚えていない、という話を時々聞きます。

面接は人生を左右する転職での大きなイベントですから、緊張することを前提にして対処できる準備をしておけば安心です。その方法はむずかしくなく、事前に提出する職務経歴書を面接のシナリオにすればいいのです。

面接の前半では、職務経歴書の内容確認が中心になりますので、いくつかの定番の質問が予想できます。その定番質問に対する回答を、職務経歴書にコメントとして書いておくのです。経歴のポイント毎にコメントを挿入することで職務経歴書としても読み手にわかりやすくなり、書類審査にも通りやすくなります。そして、そのまま面接のシナリオにすることができるのです。以下にその内容を4つ紹介します。

経歴の節目にコメントを挿入する

例えば、担当者から何年か過ぎてリーダーになった場合でも、経歴の中に「職位:リーダー」とだけ書いても目立ちません。担当者からリーダーに変わった経歴の節目の箇所に「担当者としての作業成果やメンバーのサポートを評価されリーダーに昇格」とコメントとして特記すれば、その時の変化を読み手に明確に理解していただけます。結果「このときはどういう立場でしたか」という質問は減り、もし質問があっても職務経歴書を作成する段階でよみがえった当時の記憶でしっかり回答することができるでしょう。

経歴の変化点にコメントを挿入する

面接官は、経歴の変化点やギャップが気になります。特に、転職の経験や経歴上のブランク期間があると面接官は必ず質問しますので、あらかじめコメントを添えておきましょう。

転職の場合は「より専門性を磨くために転職」「もともと希望していた職種に転職」などとできれば前向きなコメントを入れてください。

経歴のブランクでは「職種転換のための自己学習期間」「家族の介護に専任するため休職」などとコメントを入れます。個別の事情のあるブランクもあると思いますが、なにも書いていないと妙な憶測も生みますので書いておくことを勧めます。

コメントが書いてあれば「この期間はどうしていたのですか」という質問ではなく「この期間は○○をしていたのですね」という確認になり説明する必要が無くなります。「はい、そうです」と答えるだけで済むことになります。

成功事例、失敗事例のコメントを挿入する

「今までで最も成功した仕事は何ですか」

「今までで最も苦労した仕事はどれですか」

などは、経歴での定番質問です。それぞれに該当する経歴にもコメントを入れておきましょう。

「リーダーとして初めての案件であったが、メンバーの協力を得て予定した成果を短期間で上げることができた」というように成功した事例は自分だけの手柄ではないという内容にしましょう。

「想定していない不具合が発生し徹夜作業が続いたが、上司との連携でなんとか対策できた」のようにで、苦労した事例では、結果対応できたという方向のコメントがあれば、良い印象を得ることができます。

今回の転職理由のコメントも入れる

面接では、必ず転職理由を聞かれます。それがわかっているのですから、職務経歴書のうしろに書いておけばいいのです。「個人的な理由でUターンを決心しました。これまでの経歴を活かし、地元に根を下ろして仕事に集中したいと思っております」「より上位の業務を担当できる機会を得たく転職を決意しました。さらに自己研鑽しスキルアップを図ります」というように職務経歴書に書くことは何も違和感はありません。こうすれば転職理由の質問に対しても補足や確認で済ますことができます。

ただ、年収アップや長時間労働の緩和、現職の先行き不安といったリアルな理由は書かないようにしてください。あくまでも職務経歴の延長時での転職理由がある場合に限ります。

応募者が自身の職務経歴書を見ながら面接を受けることに違和感はありません。面接での質疑応答を意識して職務経歴書を作成すればそのまま面接のシナリオになり、それを見ながら安心して面接を受けることができます。

職務経歴書のコメントどおり回答するのは気になるかもしれませんが、面接は一種のセレモニー的な要素もあります。定番的な質問に対しては、その場であれこれ考えることはできるだけ避けましょう。そしてテンポ良く質疑応答を行うことができれば緊張もほぐれ、面接の後半ではざっくばらんに会話のやりとりもできるようになるでしょう。

2.出だしと自己紹介の準備をする

職務経歴書を面接のシナリオになるようにしっかりと準備していても、面接の出だしがスムーズに始まらないと焦ってしまいシナリオを準備したこと自体を忘れてしまうかもしれません。また、初対面では3秒で印象が決まるとも言われます。印象だけで採用の合否は左右されませんが、大切なことです。

面接開始の時は、直立して「日本太郎と申します。本日はよろしくお願いします。」と意識して声を張って挨拶しましょう。しっかりと発声すれば落ち着くことができます。

そのあと自己紹介があります。当然、職務経歴書の冒頭に「経歴の要点」として余裕を持って3分程度に収まるようあらかじめまとめておきます。そしてアドリブなどは考えず、そのままを口頭で話してください。最後は「以上です」ときっちりまとめます。

自己紹介の準備しておらず、職務経歴書を最初から最後まで長々と話す応募者がいますが、その段階でNGにしたくなります。T.P.O.(今がどういう場面でどう振舞えばいいか)を理解しておらず、仕事においてもそうではないかと思ってしまいます。

3.キャリアプランを準備する

「10年後にはどうなっていたいですか」「ご自身のキャリアプランを持っていますか」という定番質問があります。なにも準備していないとなかなかスッとは答えにくい質問です。実は、この回答も職務経歴書の後ろに書いてもいいのです。「今後のキャリアプラン」という項目を設け、じっくり考えた答えを書いてください。

自分の10年後やキャリアプランをじっくり考える機会は、普段あまりないのではと思います。転職の機会にじっくり考えることで今回の転職への向き合い方も整理でき、単に質問の答えを用意するだけでなく、本当に自分が10年後になりたい姿が明確になってくるはずです。そうなれば、この質問にも自信をもって回答できることになります。

4.応募企業への質問の準備をする

面接の最後には、必ず「何か質問はありませんか」という問いかけがあります。応募企業や案件については事前にしっかり下調べしてください。そしてぜひいくつか質問を用意し、面接に持参するノートや手帳に書き留めてください。面接で質問するときには、そのノートや手帳を開いて解決していない疑問が無いか確認し質問してかまいません。面接官は「事前に準備してきたのだな」と好印象を持ちます。

ただ、技術者としての採用面接で福利厚生や休日のことだけを質問されると少し残念な気がします。「専門的なことは丁寧にご説明いただき疑問はありません。働き方について質問させていただいていいでしょうか」と前置きがあれば、好印象に変わります。

面接の中で疑問がすべて解決したのなら「特にありません」ではなく「詳しくご説明いただきましたので、充分理解できました。」と答えましょう。

質疑が終われば面接終了です。「本日はお忙しい中、お時間をとっていただきありがとうございました」としっかりとお礼を述べましょう。

5.模擬面接で練習する

これまでの準備でかなり面接への緊張感は薄れてきたのではないかと思います。しかし、何事も練習するに越したことはありません。

ただ、面接の練習はひとりではできません。良い方法は、その求人案件を担当している人材エージェントに依頼することです。

人材エージェントは、1人採用されると初年度年収見込みの3割~4割を紹介手数料として採用企業から受け取ります。ざっと100万~200万円の収入になりますので真剣に応じてくれますしもちろん無料です。加えて、過去にその企業に紹介経験があれば、その企業特有の合否判定基準の情報を持っているかもしれません。模擬面接の中でそういう情報を得ることができる可能性もあります。

エージェント側も、応募者がそれだけ転職に熱心に向き合っていることがわかると、さらに合格に向けたサポートをしようという意識が高くなりより手厚いサポートを受けることができるでしょう。

現職の仕事が忙しく、こういう時間が取れないという応募者も時にいますが、自分で望んで転職しようとしているわけですから首を傾げたくなります。万難を排して、新しいステージへの準備の時間を優先すべきだと思います。

まとめ

あらゆる職種でコミュニケーション力は要求されます。わかりやく言えば、ストレス無く会話が出来るかどうかのことです。

口数の多い少ないではなく、相手の話している内容の意図をしっかり汲み取り、的を射た返しができるかどうかです。

面接では、職務経歴書の内容確認に加えて、そういう部分を確認されます。短時間の準備や練習で鍛えられるのもではありませんが、準備や練習をしっかりすることで不必要な緊張を減らし、日頃の自分に近いものを出すことができるようになるはずです。

直近の有効求人倍率が約1.6倍とバブル期を越える空前の売り手市場になっている転職市場ですが、希望する企業への転職を成功させるには、充分に時間をかけた準備と練習が必要です。人材紹介会社同士の競争も激しいため、担当エージェントに依頼すれば、いろいろなサポート・アドバイスを受けることもできます。ひとりで悩まず、よい相談相手を見つけ、悔いのない転職活動を行ってください。