
地方公務員(市役所など)や学校教員(教諭)から民間へ転職したい人は意外と多いです。
一見難しそうに見えますが、年齢が若い、若しくは1つでも使えるスキルを持っているとうまく転職できる可能性があります。
私の友人や調査事例を交えて説明したいと思います。
この記事の内容
公務員や教員から民間へ転職したくなる理由は?
私の中学・高校・大学の友人の中には、地方公務員(市役所など)や教員になった人がたくさんいます。
それらを志した理由は人それぞれで、
- 市民に貢献する仕事がしたい
- 教育の現場で指導したい
という高尚なものもあれば、
- 特にやりたいことがない
- 楽そうだし一生安泰
- 休みがたくさん取れる
といったやや保守的なものもあります。
多くの友人は公務員や教員として市民や子どもを支えることに喜びを持って働いていますが、中には、
公務員や教員から民間へ転職したい
という友人もいます。
公務員や教員から民間へ転職したい理由ですが、
- やりがいを感じられない
- 田舎の役所の保守的な雰囲気が嫌
- もっと創造性のある仕事がしたい
といったものが多いです。私の周りではもともと優秀だった人がこう感じる傾向が強く、自分の力を発揮できていない状況にフラストレーションを感じているように見えます。
私のようなリストラを経験した民間人からすれば驚くようなコメントですが、どんなに良さそうな状況にいても、人それぞれで合う合わないはありそうです。
公務員や教員を辞めた人のパターン
私の友人のように公務員を辞めた/辞めたいという人は想像以上に多く、公務員や教員を辞めたい人をサポートするコミュニティやサイトまであります。
私の周りでも実際に公務員を辞めた人が何名かいますが、その事例をご紹介したいと思います。
英語を学習し民間に転職した友人A
友人Aの悩み
友人Aは私の高校時代からの付き合いです。
彼は大学を卒業後に新卒で市役所に入りました。市役所を選んだ理由は「安定」からでしたが、役所に特に何かやりたい仕事があるわけではありませんでした。
彼は区役所の生活保護の窓口業務を担当していました。
簡単に言うと、生活保護を貰いにくる人の応対をする仕事ですが、完全なルーチンワークで達成感が得られず、彼の肌には合わなかったそうです。
友人Aの選択
役所の仕事に飽きた彼は民間に転職しようとしました。
ただ、特にスキルがなかったため、なにか武器を身に着けようと英会話教室に通いました。
2年ほど通いそれなりのTOEICのスコアと会話力を身に着けた彼は、リクナビエージェント経由で民間企業に転職しました。
起業(独立)した友人B
友人Bの悩み
友人Bは私の大学の友人です。かなりできる人で、どこかの大手で活躍するのでは?
と思っていましたが、安定を重視し地方公務員になりました。
…ただ、皆が予想した通り、有能で挑戦するマインドが強かった彼には役所は合わなかったようで、まもなく退職を考えるようになりました。
友人Bの選択
友人Bが選んだ選択は、転職ではなく「起業して独立」でした。
これには正直ドキモを抜かれましたが、IT系の小さな会社を立ち上げて社長になったそうです。
彼曰く「公務員にとっては起業が最もリスクが小さいと思う」だそうで、民間で通じるスキルが役所で得られなかったので、自ら会社を起こしたのだと言いました。
…正直、彼ほどのポテンシャルがあれば普通に転職できたと思うのですが…
これは少し異例なケースですが、こういった事例もあります。
公務員から民間へは30代くらいまでなら普通にできる
私の友人の事例を紹介しましたが、私が見たところ、
公務員から民間へは30代くらいまでなら普通にできると思います。
もちろん、民間企業で専門性の高い仕事をやってきた人と比べられると厳しいですが、20代~30代くらいであれば、ポテンシャルを加味して採用してくれるところはたくさんあります。
さらに言えば、何か1つ武器があると可能性はグンと上がります。
例えば、友人Aの事例で上げた英語力です。私自身も民間で働いて分かりますが、大手企業でも英語ができる人はまだまだ不足しています。
「英語が必要」とかれこれ数十年言われ続けていますが、それでも供給が追い付いていません。
私が今まで見た中ですと、英語を勉強した地方公務員が、京セラミタ(現在の京セラドキュメントソリューションズ)の海外担当やECCの英語教師に転職した事例がありました。
京セラミタやECCはバリバリの大手企業ですが、大手レベルにも転職できる可能性があるのです。いずれも30代での転職だったと記憶しています。
本人の努力もかなりあったと思いますが、実際に事例として勇気づけられる結果です。
転職サイト・エージェントを利用する際の注意点
公務員から民間に転職する際は、どのように活動すれば良いのでしょうか?
基本的には、民間から民間に転職するケースと一緒で、転職サイトや転職エージェントを利用していくことになります。
転職サイトやエージェントによっては、稀に公務員や教員の転職をサポートしていないケースもありますが、希望者が多いこともあってか、最近はサポートしてくれる会社が増えています。
ただ、公務員や教員から民間に転職する際には、以下のような注意すべき点があります。
- 申込時に断られることがある
- 面談時に転職を辞めた方が良いと言われる
- 面接時に適した求人がないと言われる
公務員や教員から民間に転職しようとすると、恐らくこれらのいずれかに直面し、凹まされるかと思います。
ただ、これは民間同士の転職でも普通に起こる事ですので、あまり気にしない方が良いでしょう。
1.申し込時に断られることがある
これは民間から民間の転職でもしょっちゅう起きます。以下の記事にて詳しく書いていますが、転職サイトや転職エージェントは申込時に担当した人の裁量で支援の有無が決定されます。担当者の主観で落とされることも多く、ハイスペックな人でもなぜか支援を断られたりします。
断られた場合は運が悪かったと考えて、さっさと別の転職サイトや転職エージェントに支援を依頼します。
2.面談時に転職を辞めた方が良いと言われる
これは、安定した公務員を辞めることがもったいない。という老婆心からのアドバイスです。
意志が強ければ、相手の言葉に動じずに押し切ればOKです。
3.面接時に適した求人がないと言われる
スキルセットが合う求人がない、ということですが、 これは実際に良く言われます。
こう言われた場合は、できるだけこちらからプッシュを行い求人を探ってもらうと良いでしょう。例えば、
- こういった仕事に興味がある
- こういったことに自信がある
など、とにかく相手が求人を探せるきっかけを与えます(多少大げさに言っても大丈夫です)。
転職エージェントはこちらから押すと、意外と良い求人を探してきてくれます。
とにかく、「私は転職したいんだ!」という強い意思を伝えれば、最初は転職に否定的だった担当者も頑張ってくれるようになります。
個人的な意見ですが、公務員や教員になれた人はそれなりの学力と人間性の土台を持っており、そこらの民間社員より優秀です。
景気の良さやタイミングにも影響はされますが、本気で探せば求人が見つからないことなどありえないと思います。
利用すべき転職サイト・転職エージェントは?
公務員や教員から民間へ転職したい人が選ぶべき転職サイト・転職エージェントですが、基本的には求人を大量に持っている大手を利用すれば良いです。
大手の転職サイト・転職エージェントは、転職を支援した人数が多いので、公務員や教員からの転職事例をたくさん持っており、其れに基づいた具体的なアドバイスと求人斡旋が可能です。
私も民間から民間への転職ですが、実際に大手の転職サイト・転職エージェントから大量の求人を紹介してもらい、希望に合った会社に転職することができました。
私が転職した際の流れやおすすめできる転職サイト・転職エージェントは以下の記事で詳しく説明していますので、よろしければご覧いただけますと幸いです。
公務員や教員を辞めることは大変勇気が要りますが、自分のやりがいや幸せがそこに無いのであれば転職することも一つの手であると感じています。