・五月病を吹き飛ばす方法
・しっくりとこない人間関係の3段階と対処
五月病は、いやいや働かなければきっと乗り越えられます!
今回はとくに仕事をしながら転職活動をされている方、転職入社、新卒入社したばかりの方で「五月病かも…」と悩んでいる方に読んでいただきたい内容です。
7月には連休、8月には夏休みも控えています。次の大きな休みまで、たった2カ月ちょっとですから、カンタンに乗り越えることができるはずです。
そういう私セイジも連休最後の夜にこの記事を書いており、明日から仕事が始まります。お互い頑張りましょう!
実はこの記事、2017年5月のゴールデンウィーク最終夜に、書き記したものでした。
そしてあれから3年が経ち2020年代に突入、時代も平成から令和に引き継がれ、働き方改革など私たちを取り巻く労働環境も変わってきましたので最新情報を交え、記事を更新しました。
年度末を迎える3月、新年度がスタートする4月、花見を終え、ゴールデンウィークもあっという間に終了。この時期になるとどうしても、仕事や転職活動に対し“ブルー”な気持ちになる方が増えます。
ブルーになったら、小休止するのもわるくはありませんよね?
はい。ムリをせず休みましょう! 充電完了したらまた動き出せばいいのです!
2017年のGW最終日、Twitterを見ていると、仕事に行きたくないというつぶやきがいくつか見受けられました。
GW最終日。
明日から仕事行きたくない。— 真珠朗@呼吸中 (@ShowCh0069os) May 7, 2017
そのブルーな気持ち、すごくわかる! 昔、サザエさんが始まるとちょっと憂鬱だった時期もあります。
それはサザエさん症候群ですね。昔この言葉を知ったとき、みんなそうなんだ!と逆に安堵した記憶があります!
とくに社会人になりたての頃は連休最終日、
・また仕事がはじまるのか
・明日から5連勤
・会議に出たくないな
と思う自分が嫌で、
・社会人として失格かも?
・俺は子どもか?
と思ったりしていました。
私もです。「もしかしてダメウーマン?」って思ったことがあります。
そんなことないですよ! そう考えるのはみんな、真面目に真剣に生きているからです!
頑張りすぎて
・仕事辞めたい
・会社行きたくない
と思っていませんか? 5月GWの時期になるとたしかにこのように考えてしまう方は少なくありません。ちょっと深刻ですよね…。
とくに4月以降、入社したばかりの方、転職したばかりの方は、ゴールデンウィークを境に、
このような状態になりやすいといえます。これを俗に「五月病」と指すようですが実際、私は医師でも医療関係者でもありません。
そこで五月病について精神科医の先生が何か記述している文献などがないか調べてみたところ、代官山パークサイドクリニックの院長、岡宮裕先生の解説がしっくりきましたのでご紹介いたします。
五月病とはアパシーシンドロームに近い症状
“五月病とは、学生や社会人が新学期や入社・移動の時期である4月を経て、5月の連休明け頃より無気力、全身倦怠感、食欲不振などを自覚するものです。五月病という病名は一般的に良く使われますが、正式な医学用語ではありません。したがって五月病の医学的定義も存在しませんが、医学用語の中では、米ハーバード大学の精神神経科医R.H.ウォルターズが提唱した意欲減退症候群(apathy syndrome , アパシーシンドローム)の概念が最も近いと思われます。”
無気力、全身倦怠感、食欲不振、心当たりありませんか?
この状態がGW明け、ずっと続くのは本当にしんどいですよね。
そこで今回、「会社行きたくない」「仕事辞めたい」「五月病」を乗り切るための解決策のヒントをご紹介していきます。
なぜ憂鬱?ブルーになる理由を考察
まずはつらいかもしれませんが、会社に行きたくない、仕事を辞めたい理由は何か、冷静に考えてみると、解決へのヒントが得られるかもしれません。
これまでの私の経験や友人・知人などの話をもとに考えてみたのですが、次のようなことが原因となっていないでしょうか?
・やりたくない仕事
・ミスが多い
・要領を得ない
・仕事を覚えられない
・やるべきことが山積み
・仕事に追われている
・しっくりこない人間関係
多くの方が、上記のどれかに当てはまっているのでは?
そうですね。またいくつかの原因が合わさっていることも考えられます。
そこで考えられる原因別に、どうすれば五月病を吹き飛ばせそうか、私の経験などを基に考察してみようと思います。
五月病を吹き飛ばすには?原因別考察
ここでは各原因を4つのカテゴリに分け、それぞれ解決の糸口を探してみることにします。
好きになれない仕事、やりたくない仕事
自分以外の人たちは、好きな仕事、やりたい仕事をしていると思い込まれていませんか?
実はみんな同じ境遇だったりするのですよね…。
以下、2017年のゴールデンウィーク中にランサーズ上で、100人にアンケートをした結果をご紹介していきます。
最初から希望する部署に配属されたことがある方は100人中17人でした。83人が「最初は好きな仕事がやれなかった」ことになります。また74人が「とりあえず配属された部署で仕事を頑張った」そうです。
その結果10人が半年以内に、11人が1年以内に、8人が3年以内に希望する部署に配属されたこともわかりました。また8人が希望する部署よりも、配属された部署の仕事のほうが合っていたと回答しています。
与えられた仕事を頑張る姿を見た先輩や上司は、必ず陰ながら応援してくれるようになります。
楽しく仕事をしているときっと、経営陣の目にも留まるはずです。
結果、希望する部署に配属され、やりたい仕事ができるようになる可能性があります。
これは私の知人の受け売りです。
彼が希望する部署に配属されず、失意のどん底にいたときに、その部署の上司から投げかけられた言葉だったそうです。その上司もまた管理職といえ希望部署に配属されていたわけではなかったそうです。
「今は主役を演じている俳優だって最初から主役ではなく、通行人、犯人役を演じているものだ」と励まされ、そこでしばらく頑張ろうと思ったそうです。
そんな知人は数年頑張ったあとに転職し今は、やりたい仕事に就いています。彼は「失意のどん底を味わった部署で積んだ経験が決め手となり、転職できた」そう言っていました。
ミスが多い、要領を得ない、仕事を覚えられない
ミスを連発したとき、要領を得ないとき、仕事を覚えられない自分にイラついたとき、そう思いがちです。
特に新入社員はまだ配属されたばかりでアウェイ感強めのなか、日々緊張していますから、ミスを連発するのも、業務に忙殺されて仕事を覚えきれないのも当たり前です。
要はまだ職場、人、仕事に慣れていない状態ということですよ。
マイナビのアンケートでは、慣れるまで3カ月~1年はかかるという結果が出ていますね…。
第1位「6ヵ月」66人(28.3%)
第2位「3ヵ月」55人(23.6%)
第3位「1年」34人(14.5%)
第4位「1ヵ月」27人(11.5%)
第5位「5ヵ月」25人(6.4%)
仕事をノーミス、完璧にこなせるようになるまで、やはり3カ月以上はかかると思います。
ブラック企業や、いじめ・嫌がらせのある職場で人間関係がしっくりこないところであれば話は別ですが、最低1年は今の会社で、仕事を頑張っていただきたいのです。
セイジさん、不慣れは時間が解決してくれるのでしょうけど、仕事を覚えられないとお悩みの方はどうすれば…。
安心してください。実はみんな、そうなのです。
これは心理学者エビングハウスが、ヒトは覚えたことを20分後には42%、1時間後には56%、1日経つと74%忘れると説いたものです。
ヒトは忘れていく生き物。だからこそ毎日の予習復習が大事なのですよね?
そうですね。
仕事が覚えられないとお悩みの方のほとんどは、一度教わったきりで復習をまったくしていないのではないでしょうか?
1日経つと7割は忘れるわけですから、忘れないようにするためには毎日、思い出すしかありません。したがって仕事をしっかりと覚える方法は唯一、毎日定刻に、教わってきたことを復習するしかありません。
いきなりですがここで質問です!
好きになれない、やりたくない、ミスが多い、個人的にはつらい仕事…。
なぜ今の仕事と出会うことになったのでしょうか?
会社から「この部署に行け」と配属されたからですよ…。
そうですね。どうしてその部署か理由を訊いたことはありますか?
ないです! ないです! 理由など会社は教えてくれませんよね?
はい。会社もそうやすやすとは明かさないでしょう。
どうしてかしら?
まあ、その理由については考察するしかないでしょう!
会社が自分を今の部署に配属した理由を5つ考察
この世の中ビジネスでもなんでも「やってみなければわからない」ことは、たくさんあります。入社間もないならまずはジョブローテーションで、会社はいろいろな部署に配属し、適性を見ている段階なのかもしれません。
ある日ポンっと、やりたい仕事に異動できたりするかもしれません。
優秀であることに越したことはありませんが、会社は素直で忠実な人材かどうかを重視します。たとえどんな仕事でも社命に反発せず、情熱をもって挫けずに頑張れるかを見ているのではないでしょうか。
若いうちはほとんどの方が、なかなか希望する仕事には就けないと覚えておかれるといいです。
たしかにやりたい仕事はできなかったりしますよね…。
同期入社のなかで自分だけが希望部署に配属されなかった場合は何らかの理由があると考えられますが、会社側が希望部署を聞いておいて、ほとんどの同期が希望する配属先に行けなかった場合「社会は甘くないよ」と暗に示してくれているのかもしれません。
社員をどこの部署に配属するかを決めるのは会社、具体的には経営陣や人事部ではないでしょうか。経営陣や人事部は基本的に会社の利益、プラスになることしか行いません。よって勝算を考え社員を配属しているはずです。
ほぼ間違いないと思うのですが今まさにその部署にいる理由は、戦力とみなされたからです。
「自分は戦力」そう考えたほうが仕事は楽しくなると思いませんか?
まちがいなく「戦力」ですよ^^
会社を最前列で牽引している経営陣や、採用活動で多く就活生、転職志望者を見てきた百戦錬磨の人事部の“勘”を侮ってはいけません。
社員の配属ひとつで会社の運命が大きく変わるとすれば、それこそいいかげんな配属はできません。そういう状況で培われた“眼力”ですから、“人を見る目”はたしかです。
自分は営業向きではない。友人も「お前は絶対、事務が向いている」と言っているし、自分もそう思うと考えている方にかぎって実は、営業部に配属されて、あっさりトップの成績を残すなんてことも。
学生時代の話、おとなしく控え目な人見知りタイプで、工場など作業系のアルバイトばかり探していた知人がいたのですが、ことごとく面接に落とされ続けたあと唯一、合格したのが百貨店の接客販売でした。
買い物に行ったとき偶然、彼女がアルバイトをしている姿を見かけたのですが、笑顔で大きな声で明るく接客をしていて、まるで別人のようでした(笑)
えっ! それって私のことですよね? 見かけたなら声かければいいのに^^
そうしたいところでしたが、接客中で忙しそうだったので遠慮しました。
自分に合う仕事は案外、他人のほうがよく知っているのかもしれません。
やるべきことが山積み、仕事に追われている
やるべきことが溜まり、一向に仕事が進まない方は長時間労働に陥っており、労働生産性が著しく低い。そんな状態ではないでしょうか?
労働生産性が低いのはおそらく
・疲労蓄積
が原因であると考えられます。
最近、睡眠不足、疲れが溜まっていると自覚している方は今夜、すべての予定を明日に回し、早めにベッドに入りましょう。
誰もが経験済みと思いますが睡眠時間が足りないと日中眠たく、気だるくなります。そうなると仕事は捗らなくなり残業をする羽目になります。そこで疲労も蓄積すると思考力が低下し、動作が緩慢になり以後、悪循環に陥ります。
それで「会社に行きたくない」「仕事をしたくない」のかも…。
厚生労働省の資料によると私たちは6~8時間の睡眠を標準としています。日頃6時間以上、寝ていない方は一度、生活様式を振り返り、ムダな時間をカット、時短を心がけ、睡眠時間を確保したほうがいいです。
また遊びたい、外出したいところですが次の休日は疲れを完全にとるために徹底的に体をいたわってみましょう。
ねえセイジさん、今は働き方改革で残業も、長時間労働も減っています。定時で帰れるのはいいとして、仕事を残したまま帰ると明日以降が大変になりますよね?
「会社での時間の使い方」にもメスを入れる必要がありそうです!
午前中、メールチェック、顧客や取引先と電話で話をしていたら、あっという間にランチ。そんな日々を送っていませんか?
それって普通では? どこかマズいところでも?
精神科医の樺沢紫苑氏は自身の著書『神・時間術』(大和書房)で“脳科学的に最高のパフォーマンスを発揮できる時間帯に仕事をすると、効率を2倍以上に高めることが可能“と述べていました。
最高のパフォーマンスを発揮できるのは朝起きてから2~3時間で、午前中に企画書作成、資料をまとめるなど、集中力を要する仕事をすると抜群にいいそうです。
なるほど! 私もやってみようかな^^
しっくりこない人間関係
前出のアンケートには続きがあり「職場で誰と衝突することが多い、多かったか?」についても訊いていました。
先輩…25人
同期…17人
経営者…7人
その他…13人
という結果でした。
仕事自体はきつくも苦痛でもないのに衝突が起こり、ただただ職場の人間関係だけがうまくいかず、しんどいときってありますよね…。
・人間関係に疲れた
・めんどくさい
・うまくいかない
・人付き合いが怖い
そんな人間関係ですが実は、段階別に次の3つに分けることができます。
・特定の人からのハラスメント
・集団いじめ・嫌がらせ(総スカン、孤立状態)
そして多くの場合
対立→ハラスメント→孤立
の順で進行し、ハラスメント、孤立は長期化すればするほど、事態はより深刻化していきます。
人間関係にお悩みなら今、自分がどの段階にあるかチェックしてみてください。あてはまる段階別に対処のヒントをお伝えしていきますので、ご参考いただけますと幸いです。
仕事上の対立はどこでも誰にでも普通に起こりえることです。この段階で心がけるべきは決して、感情的にならないことです。
仕事ではすべてにおいて、論理的に振る舞わなければなりません。相手に納得いただけるような根拠を示し、時間をかけてやんわりと相手の感情を損ねないように根気強く説得しなければならないのです。
相手の意見に反対を表明するときもまた、理由を添え、代案を提示します。
でも相手が感情的な場合もありますよね? どうすれば…。
たしかに先輩、上司でも感情的になりやすい方はいるでしょうね。そのような場合も相手と同じ土俵には絶対、上がらないことですよ。
そこで感情的に応戦してしまうと、こじれてハラスメント(いじめ・嫌がらせ)が始まる可能性があります。
仕事上で感情的に振る舞う人は未熟であり大人ではありませんから、注意が必要です。
『クラッシャー上司 平気で部下を追い詰める人たち』松崎一葉著(PHP新書)には、感情的に振る舞う上司の姿が描かれており、いかに未熟か、その心理などもわかりますので、ネットや書店で探して購入し、読まれるといいです。
対立しても、グッとこらえろということですね?
はい。
感情が表に出やすい方はアンガ―マネジメントについて学ぶ、まずは6秒やり過ごすことを意識するといいです。
仕事上の対立ですが最終的に多数決で決めるルールであれば、自ら提出した、支持した案が論理破綻していなければ賛成多数で採用される可能性もありますし、たとえ対立した意見が通っても経営陣が、筋が通っていないと判断すればNOを突きつけるでしょう。
自分が先輩や上司の立場になったときは、意見や提案を通す機会が増えるはずです。それまでは勉強と思い、ジッと静観しておきましょう。
ハラスメントの段階になり、それが長期化すると会社に行きたくない、仕事を辞めたいと思うようになります。
ただ仕事上の対立とはちがい、2人きりのときは直球で、みんなの前では巧妙に、あらゆる場面でハラスメントは起こりえます。ハラスメントを放置するとどんどん激しくなり、次の段階の孤立へと着実に向かっていきます。
敵対心を燃やし、いじめ・嫌がらせをしてくるような人のために、会社や仕事、安定した生活までもを奪われるのは悔しいですよね!
とにかくハラスメントが起こりはじめたと感じたら、なるべく早い段階で収束を図るべきです。
関連記事で第三者に相談するほかその対処法を4つ、解説しています。こちらも併せてお読みいただければと思います。
同僚などから仲間外れにされるなど孤立したときは、まず自分の精神状態を確認したほうがよさそうです。
長い間、ハラスメントに耐え続けた結果、メンタルヘルスが不調をきたしていたとすれば、一旦、出社や仕事をするのはオススメしません。
喜怒哀楽が適切に出せないような状態なら、家族と話し合ったうえで産業医か精神科医に診てもらって話も聞いてもらい休職などを検討するようにしましょう。
なかには仕事上、1対多の対立となり、いきなり孤立し集団ハラスメントが起こる場合もあります。長期化していなければまだ力があるはずですから、然るべき部署に相談し、正々堂々と戦ってみるのも手です。
然るべき部署に相談しても相手方の口裏合わせを信用する、真剣に取り上げようとしない場合もあります。自分を守ってくれない、そのような会社であれば見切りをつけるのも一手です。
五月病よりもしっくりこない人間関係を先に吹き飛ばさないといけないようですね!
まとめ それでも五月病を吹き飛ばせなかった方へ
これって実業家の斎藤一人さんの言葉ですよね?
はい。受け売りなのですが…。
今の仕事は、自分が必要とされているから、合っているから、呼ばれたのかもしれない
そう解釈できませんか?
いやいや働く=自分を傷つけているのかも
自分を守ってくれない会社=呼ばれていないところなのかも
これら3つの言葉、どれが心地よく感じましたか? 心地よく感じた言葉がおそらく自分へのメッセージです。自分の心の声に素直に従ってみてはいかがでしょう。
自分なりの五月病の吹き飛ばし方を探してみられてくださいね。
陰ながら応援しています!
参考文献
斎藤一人 仕事がうまくいく315のチカラ 斎藤一人著 KKロングセラーズ