不動産業界の動向・年収・大手企業の調査・比較【2017年度】

今回は、2017年の最新版として不動産業界の動向と転職・就職に役立つアドバイスを紹介していきたいと思います。 

2016年版も併せてお読みいただくと、ここ1年での業界の変化も読み取れると思います。 

不動産業界の動向・年収 2016年度大手企業の調査・比較

2016.04.05

不動産業界の基本情報 

不動産会社は、土地や建物といった不動産の売買・賃貸・開発・流通・管理・投資などを行います。 

周辺業界としては以下のようなものがあります。

  • 土地の整備や建物の構築を行う建設業界 
  • 建物の改装、リノベーションを行うリフォーム業界 
  • 引越し業界 

また、不動産はあらゆる権利を明らかにするため、測量をし、法務局で登記を行わなければなりませんので、 

  • 土地家屋測量の専門家である土地家屋調査士 
  • 不動産登記などの専門家である司法書士 

とも、お付き合いがあるといえます。 

 

日経業界地図 2017年版では、不動産業界に属する企業は、 

  • 総合不動産 
  • 不動産流通 
  • アパート賃貸中心 
  • オフィスビル賃貸中心 

の4つの勢力に分けられています。これらに属する具体的な企業名については後述いたします。 

また、総務省が公表している日本標準産業分類では、不動産業を、 

  1. 不動産取引業 
  2. 不動産賃貸業・管理業 

の2つに大きく分けているのですが、 

不動産取引業は、さらに、 

  1. 建物売買業 
  2. 土地売買業 
  3. 不動産代理業・仲介業 

などに。不動産賃貸業・管理業は、 

  1. 不動産賃貸業(貸事務所業、土地賃貸業) 
  2. 貸家業、貸間業 
  3. 駐車場業 
  4. 不動産管理業 

などに分類しており、不動産業界は多岐に渡ることがわかると思います。 

一言で不動産会社といっても、取引、賃貸・管理では、社員として行うべき業務も異なるため、どの会社、どの部署で働くかで蓄積していくスキルや必要なノウハウもまったく違ってきます。 

2008年のリーマン・ショックで、各社、急激な業績悪化に苦しんだものの、2012年に安倍政権が発足して、アベノミクスが始動すると、消費税増税前の駆け込み需要なども手伝って住宅・マンションの売れ行きが回復しました。 

現在は、2020年の東京オリンピック開催に向けた宿泊施設の拡充の部分で、ウィークリーマンションやAirbnbといった民泊事業に乗り出す不動産会社も出はじめています。 

不動産業界の市場規模は、みずほ信託銀行発行の「不動産トピックス2017年6月号の記載によると不動産売買は4兆1082億円1、リスクモンスター株式会社公表している資料によると不動産賃貸・管理業は9兆6201億円※2で合わせて14兆円近くとなっています。 

また不動産業界主要企業10社(後述の社員の状況は、平均年齢41.8 歳、平均勤続年数11.2年、平均年収は890万円となっています。 

 

 

不動産業界 ~今後の展望~ 

昨年、お伝えしていたキーワードは、『世帯数の減少』と『海外での事業展開』でした。

そして、2017年版で新たにお伝えするのは、『不動産テクノロジー』です。昨年から急速に普及しだしたIoTですが、不動産業界も例外ではありません。 

希望者が専用サイトで内覧を予約し、指定日時に現地で携帯端末を操作し物件を解錠して見ることができるスマート内覧のほか、VRを活用した内覧システム、日本マイクロソフトのMRデバイス「HoloLens」を活用した不動産販売用ホログラフィック・マンションビューアーも登場しています。 

不動産とテクノロジーの動向に今後も注目したいところです。 

 

不動産業界の主要企業及び年収一覧(各社有価証券報告書より抜粋) 

各社の年収一覧

  • 三井不動産株式会社 1141万円 
  • 三菱地所株式会社 1190万円 
  • 住友不動産株式会社 643万円 
  • 東急不動産ホールディングス株式会社 1178万円 
  • 野村不動産ホールディングス株式会社 951万円 
  • 大東建託株式会社 892万円 
  • 株式会社レオパレス21 537万円 
  • 東建コーポレーション株式会社 607万円 
  • 森ビル株式会社 904万円 
  • エヌ・ティ・ティ都市開発株式会社(NTT都市開発) 857万円 

不動産業界主要企業10社(上記)の平均年収は890万円でした。詳細は、下図を参照ください。 

 

なお、不動産業界4つの勢力別の企業は、次のとおりです。 

総合不動産系 

総合不動産系企業としては、三井不動産、三菱地所、住友不動産、東急不動産ホールディングス、野村不動産ホールディングス、東京建物(芙蓉グループ)などがあります。 

 

不動産流通系 

三井不動産リアルティ、住友不動産販売、東急リバブルなどがあります。 

 

アパート賃貸中心系 

アパート賃貸中心系は、大東建託、レオパレス21、東建コーポレーションなどがあります。 

 

オフィスビル賃貸中心系 

オフィスビル賃貸中心系は、森ビル、森トラスト、ヒューリック、NTT都市開発などがあります。 

 

不動産業界を代表する企業の基本情報 

【三井不動産】

三井不動産は、オフィスビル、商業施設、ホテル・リゾート、住まい、資産活用、ロジスティクス、ベンチャー共創といった切り口で事業を展開しています。 

同社グループは、総合デベロッパーとして、欧米主要都市のビル事業、ハワイのホテル事業を展開。今後はアジアでの開発事業も推進し活動エリアを世界中に拡げるとしています。 

基本情報

  • 売上高:1兆7044億1600万円 
  • 経常利益:2196億700万円 
  • 社員数:1397名 
  • 平均年齢:41.2歳 
  • 平均勤続年数:12.3年 
  • 平均年収:11,416,000円 

 

 

【三菱地所】 

三菱グループの中核企業である三菱地所は、ビル、住宅、投資マネジメント、ホテル、不動産サービス、設計監理、海外、生活産業不動産という8つの事業セグメントを展開しています。 

三菱地所グループは、国内では、丸の内仲通り、MARK IS みなとみらい、ロジクロス福岡久山、GINZA KABUKIZA、海外では、1271 Avenue of the Americas、Warwick Court (Paternoster Square) 、蘇州複合開発といったプロジェクトを手がけています。 

基本情報

  • 営業収益:1兆1254億500万円 
  • 経常利益:1698億5100万円 
  • 社員数:755名 
  • 平均年齢:40.7歳 
  • 平均勤続年数:17年 
  • 平均年収:11,904,874円 

 

【住友不動産】 

住友不動産は、オフィス、マンション、リフォーム、注文住宅、分譲戸建住宅・土地、商業、ホテル・スポーツ施設、イベントホール・レストランなどに分けて事業を展開しています。 

同社は、武蔵小山駅前通り地区など、とくに首都圏の再開発事業に力を入れています。 

基本情報

  • 営業収益:9251億5100万円 
  • 経常利益:1676億9700万円 
  • 社員数:5560名 
  • 平均年齢:42.56歳 
  • 平均勤続年数:7年 
  • 平均年収:6,436,801円 

 

参考文献 

  • 三井不動産株式会社第105期有価証券報告書 
  • 三菱地所株式会社第113期有価証券報告書 
  • 住友不動産株式会社第84期有価証券報告書 
  • 日経業界地図 2017年版 日本経済新聞出版社 

 

転職・就職へのアドバイス 

昨年もお伝えしていたとおり、人材の出入りが激しい不動産業界は社会人転職組も大手不動産会社から採用される可能性が高い魅力的なフィールドです。 

中堅だけではなく若手も、キャリアアップのために不動産業界に入ろうと決意したのであれば、 

宅地建物取引士(旧 宅地建物取引主任者) の取得は、マストであると考えておいたほうがよさそうです。 

 なぜなら、この資格がなければ、 

  • 重要事項の説明 
  • 重要事項説明書への記名・押印 
  • 契約内容記載書面への記名・押印 

といった不動産取引実務を行うことはできず、せっかく自分がとってきた取引だったとしても、有資格者にいいところだけを持っていかれてしまうことになります。 

自主的に動けることと資格手当などをもらえることを考えても、宅地建物取引士は持っておくべきだと考えます。また、時間に余裕があれば、 

  • 不動産鑑定士 
  • マンション管理士 
  • 管理業務主任者 

などの資格取得も視野に入れていくといいでしょう。 

ちなみにですが、宅建試験は年1回、10月の実施となっており、今年の申込みは7月に終了しています。 

もちろん付け焼刃的な学習では合格できないと考えますので、来年の受験まで1年以上ある今のうちから勉強をスタートされることをオススメします。 

なお、この業界は年収が伸びやすい業界でもあり、転職サイトなどで求人を見ても年収例が高い傾向があります。

不動産業界で取り扱っている土地や建物は、数百万、いえ、数千万円単位の取引物件であり、個人レベルでは一生に一度あるかないかの大きな買い物だといえます。 

顧客と出会い、不動産購入契約を勝ちとるために、数カ月、1年近くかかったりすることも。また、どんなに努力をしても契約に漕ぎ着けなかったりすることもあり得ます。 

そのため、不動産業界に入ると、契約が決まらない焦りやノルマへのプレッシャーと常に闘わなくてはならず、思っていた以上に身体・精神的に鍛えられる可能性があります。 

言われたことをただ淡々とこなすタイプの方よりも、自分の判断で前向きにポジティブに創意工夫し動いていきたいタイプの方には非常に合っている仕事だと考えます。 

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