半導体業界の今後の動向・年収・大手企業の調査・比較【2017年度】

今回は、2017年の最新版として半導体業界の動向と転職・就職に役立つアドバイスを紹介していきたいと思います。

2016年版も併せてお読みいただくと、ここ1年での業界の変化も読み取れると思います。

半導体業界の動向・年収 2016年度大手企業の調査・比較

2016.04.05

半導体業界の基本情報

半導体は、電圧や温度などを変えることで、電気を通す「導体」になったり、電気を通さない「絶縁体」になったりする特異な性質を持つ物質です。半+導体と覚えておくといいでしょう。

半導体は、パソコンのCPU、携帯電話やスマートフォン、そして、フラッシュメモリに内蔵されていることは知っていると思います。

パソコンのCPUでいえば、「インテル、入ってる」のインテル(アメリカ・半導体系企業世界1位)、フラッシュメモリでいえばサムスン電子(韓国・半導体系企業世界2位)が有名です。

そのほか、デジタルカメラ、テレビ、エアコン、炊飯器、洗濯機、冷蔵庫、ここ近年、家庭内でも普及し浸透してきたLED電球など、さまざまなデジタル家電製品に組み込まれています。

半導体業界に属する企業は、

  • 半導体系企業…東芝、ルネサスエレクトロニクスなど
  • 半導体製造装置系企業…東京エレクトロン、ニコンなど

に大きく分けることができます。

 

ここのところは、スマートフォンが半導体業界の市場を引っ張ってきており、この状況はしばらく続くとみられています。

しかしながら、昨年からホットワードとして登場し、私たちの生活にも急速に浸透しだしているIoT(モノのインターネット)が新たな台風の目となり、半導体市場への需要を生み出してきています。

一時期、あらゆる分野で販売が伸び悩み、半導体業界各社の業績が悪化したものの、2014年頃から世界的な景況回復とスマートフォンの急速な普及によって市場が活気を取り戻し、業績は回復傾向にあります。

今後しばらく、大きな変動はないと思われ、着実に売り上げや市場規模などを維持もしくは伸ばしていくことでしょう。

日本の半導体市場は、WSTS(世界半導体市場統計)日本協議会の資料によると約3兆5,068億円(2016年)。

半導体業界の主要企業9社(後述)の社員の状況は、平均年齢42.4歳、平均勤続年数18年、平均年収801万円となっています。

 

半導体業界 ~今後の展望~

昨年、半導体業界の今後の展望のキーワードは『業界再編』だとお伝えしていましたが、昨年の段階では予想だにしていなかったことが、今年起きました。

それは、かつて半導体の世界出荷額で7位という実績を有していた「東芝」の経営再建及び半導体事業の分社化です。

 

残念ながら、東芝は東証2部に降格しました。

“東芝はことし6月、昨年度の業績見通しで資本金などからなる「株主資本」が大幅なマイナスで債務超過に陥ったと発表し、これに伴い東芝の株式は1日付けで東証の1部から2部に降格します。”

引用:NHK NEWS WEB 東芝 きょう東証2部に降格

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170801/k10011082581000.html

また、東芝の半導体事業の分社化の一報が発せられたのは、今年の1月24日でした。

“東芝(6502.T)は27日に取締役会を開き、半導体事業の分社化を決議する。関係筋が24日、明らかにした。原子力事業の巨額減損計上による自己資本のき損を回復させるために、分社化した新会社の一部株式売却の手続きを進める。”

引用:ロイター 東芝、27日に取締役会 半導体事業の分社化決議へ=関係筋

http://jp.reuters.com/article/toshiba-semicon-spinoff-idJPKBN1580Z0

本稿を執筆している現時点(2017年8月2日)では、

  • 経済産業省が所管している産業革新機構がメインとなっている「日米韓連合」
  • 台湾の鴻海精密工業
  • アメリカのウエスタン・デジタル(WD)

と東芝は売却の交渉をしている模様です。

東芝の半導体事業の売却先がどこになるかで、国内の半導体業界は勢力やその地図が塗り替えられる可能性もあります。

ここは、動向を静観したいところです。

 

半導体業界の主要企業及び年収一覧(各社有価証券報告書より抜粋)

各社の年収一覧

  • 日立製作所(電子装置・システム事業) 849万円
  • ルネサスエレクトロニクス 761万円
  • 東京エレクトロン 949万円
  • 富士通(デバイスソリューション事業) 797万円
  • ソニー(半導体事業) 910万円
  • ローム 683万円
  • ニコン(精機事業) 778万円
  • 京セラ(半導体部品関連事業) 689万円
  • 三菱電機(電子デバイス事業) 795万円

半導体業界主要企業9社(上記)の平均年収は801万円でした。詳細は、下図を参照ください。

 

半導体業界を代表する企業の基本情報

日立製作所(電子装置・システム事業)

電化製品でおなじみのHITACHIですが、半導体製造装置・計測装置・検査装置も手がけています。

同社のIoTプラットフォーム「Lumada」(ルマーダ)は、MM総研大賞2017において大賞・スマートソリューション部門IoT分野最優秀賞を受賞しています。

基本情報

  • 売上収益:9兆1622億6400万円(国際財務報告基準)
  • 当期利益:4690億9100万円(国際財務報告基準)
  • 社員数:35631名
  • 平均年齢:41.4歳
  • 平均勤続年数:18.6年
  • 平均年収:8,498,582円

 

 

ルネサスエレクトロニクス

車載中心でマイコン世界首位の半導体専業メーカーのルネサスエレクトロニクス。

東芝の半導体事業売却でも名前が出ていた産業革新機構の傘下でリストラを断行し経営再建を果たしています。

デバイス、キット、プラットフォームという3つの半導体ソリューションを用意し、自動車、産業、ブロードベースド分野を集中領域としています。

基本情報

  • 売上高:4710億3100万円
  • 経常利益:499億8600万円
  • 社員数:3029名
  • 平均年齢:45歳
  • 平均勤続年数:20.5年
  • 平均年収:7,616,345円

 

 

東京エレクトロン

半導体製造装置国内最大手の東京エレクトロンは、半導体製造装置のほかFPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置も事業として手がけています。

2015年にアメリカのアプライドマテリアルズとの経営統合を取りやめています。

基本情報

  • 売上高:7997億1900万円
  • 経常利益:1575億4900万円
  • 社員数:1531名
  • 平均年齢:43.9歳
  • 平均勤続年数:18.1年
  • 平均年収:9,495,877円

 

参考文献

  • 株式会社日立製作所第148期有価証券報告書
  • ルネサスエレクトロニクス株式会社第15期有価証券報告書
  • 東京エレクトロン株式会社第54期有価証券報告書
  • 日経業界地図 2017年版 日本経済新聞出版社

 

転職・就職へのアドバイス

半導体業界への転職・就職を考えている方に向けて、昨年、実際に半導体メーカーの面接官にお話を伺い、

  • エンジニア中心採用メーカーの面接官が重視することや即採用の人材について
  • 世界有数の半導体メーカーの面接官が重視していること

など、求める人材像について、2016年版でお伝えしていますので、参考にされてください。

半導体業界の仕事については、東京エレクトロンのキャリア採用ページを参考にお伝えいたしますと、

  • 機械設計エンジニア
  • ソフトウェア開発エンジニア
  • 電気回路・制御設計エンジニア
  • プロセス開発エンジニア
  • フィールドエンジニア
  • セールスエンジニア(営業)

があるようです。

半導体は、技術革新が激しい業界です。そのため、各社、研究開発にはもっとも力を入れているはずです。

研究開発に没頭できるような仕事、職場を探しているという方なら半導体業界は、もしかすると天職かもしれません。私の大学の先輩も多く勤めているやりがいのある職場ですし、転職エージェントにもそのような言われました。

しかし、昨年もお伝えしているように、エンジニアには、テクニカルスキルだけではなく、高いコミュニケーション能力が求められています。

それは、研究開発において、エンジニアとはいえ、顧客のニーズは何かを把握する必要があったり、顧客の現場などに直接出向くこともあったりするからです。

もちろん、メンテナンスやサポートなどを行うフィールドエンジニアやセールスエンジニアとも先端技術について、仕様決定について、議論したりするシーンが必ず出てきます。

また、東芝の件も含め、半導体業界の今後に注目したいところです。

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