銀行業界の動向・年収・大手企業の調査・比較【2017年度】

今回は、2017年の最新版として銀行業界の動向と転職・就職に役立つアドバイスを紹介していきたいと思います。

2016年版も併せてお読みいただくと、ここ1年での業界の変化も読み取れると思います。

銀行業界の動向・年収 2016年度大手企業の調査・比較

2016.03.30

銀行業界の基本情報

新卒者、転職者、どちらにも非常に人気がある銀行業界。

「学生が就職したい人気企業ランキング」などでは、毎年のように証券会社、保険会社とともに銀行も上位に入っています。

銀行は主に「預金」「貸出」「為替」といった業務を担う金融機関のことです。

預金

顧客は銀行にお金を預けます。

貸出(融資)

顧客から預ったお金を必要な企業などに融資(運用)をし、利息収入を得ます。

為替

いわゆる送金(振込)業務のことです。給与の振り込み、ガスや水道代の引き落としなどが該当します。ここでは、振込手数料や自動引き落とし手数料などで収益を得ています。

昨年もお伝えしているように、銀行の収益の大半は、貸出業務から得た利潤となっています。

これより業界全体のお話になりますが、現在、銀行業界を次の3つのカテゴリに分けることができます。

  • メガバンク
  • 地方銀行
  • ネットバンク

メガバンクについては後述することとして、地方銀行はいわゆる都道府県内を基本営業エリアとしている金融機関で、北海道銀行、静岡銀行、京都銀行、琉球銀行などがあてはまります。

都道府県によってはメガバンクよりも地方銀行のほうが、攻勢が強く、ふくおかフィナンシャルグループやコンコルディア・フィナンシャルグループなど広域の大型再編や連携も進んでいます。

地方銀行のなかには、仙台銀行や東京スター銀行など、相互銀行が前身となっている地方第二銀行というカテゴリも存在します。八千代銀行だけは信用金庫が前身となっています。

 

最後にネットバンクです。パソコンやスマホなどで取引履歴照会ができる、対面店舗を持たない、通帳がなくキャッシュカードが付与されているだけなどが特徴です。

じぶん銀行(三菱UFJフィナンシャル・グループ)、ジャパンネット銀行(三井住友フィナンシャルグループ)、楽天銀行などがあります。

銀行業界の規模ですが、一般社団法人全国銀行協会「全国銀行の平成27年度決算の状況(単体ベース)」によると、以下のようになっています。

  • 業務粗利益 11兆2922億円
  • 資金利益 7兆8090億円
  • 役務取引等利益 2兆3994億円
  • 特定取引利益 3666億円
  • その他業務利益 7172億円
  • 実質業務純益 4兆5920億円
  • 経常利益 4兆7903億円
  • 当期純利益 3兆3888億円

預金は732兆3243億円で貸出金は537兆8330億円、有価証券は240兆4149億円となっています。

※全国銀行

都市銀行5行(みずほ、三菱東京UFJ、三井住友、りそな、埼玉りそな)、地方銀行64行、地方銀行Ⅱ(第二地方銀行協会加盟銀行)41行、信託銀行4行(三菱UFJ信託、みずほ信託、三井住友信託、野村信託)、新生銀行、あおぞら銀行の116行としています。

https://www.zenginkyo.or.jp/fileadmin/res/abstract/stats/year2_01/cont_2015_terminal/stat0529.pdf

また、メガバンク含む10の業界主要フィナンシャルグループ及び銀行(後述)の社員の状況を見てみますと、平均年齢は41.6歳、平均勤続年数は16.8歳、平均年収は942万円となっています。

 

銀行業界 ~今後の展望~

昨年の動向ポイントは、『他行との差別化』と『海外進出』でした。

新たな銀行業界の今後の動向は『フィンテック』がポイントになります。

フィンテック

フィンテックは、金融「ファイナンス」と、技術「テクノロジー」を組み合わせたもので、

“「フィンテック」の登場によって、これまで金融機関がある種独占的に提供し、変化に乏しかった金融商品・サービスを、ICTを活用することによって、利用者の目線から「安く、早く、便利」に変えていこうとする動きが活発化している。”

といいます。

引用:富士通総研 フィンテック(Fintech)とは

http://www.fujitsu.com/jp/group/fri/businesstopics/fintech/definition/

 

指紋認証で決済ができたり、資産運用に人工知能で動くロボアドバイザーを導入したりと銀行業界にとっては手間や人件費の削減につながるものです。

実は、今年4月、法改正で銀行がフィンテック関連企業を設立できるようになりました。

本来は銀行業界にとってプラスとなるべきフィンテックですが、最近は、クラウドファンディングという民間から直接、資金調達を行う流れが出てきました。サイトを通じて調達を行うことから、これもフィンテックのひとつだといえます。

  • 西野亮廣さんの絵本「えんとつ町のプペル」
  • 別府市の「湯~園地計画」

は、まさにこのクラウドファンディングで多額の資金を集め、成功しています。

資金調達においてクラウドファンディングの活用が増えていくと、銀行は回収が見込める優良案件に融資ができず、その収益機会を失っていくことになります。

このフィンテックという新しい潮流とどう向き合い、どう活用していくのかが銀行業界にとって重要となってきます。

後述しますが、メガバンクでは、すでに本格的な取り組みが始まっています。

 

銀行業界の主要企業と年収一覧(各社有価証券報告書より抜粋)

メガバンクの年収一覧

  • 三菱UFJフィナンシャル・グループ 1132万円
  • みずほフィナンシャルグループ 969万円
  • 三井住友フィナンシャルグループ 1272万円

メガバンクは、都市銀行などの再編により誕生した巨大銀行で、信託銀行や証券会社を傘下に入れるなど総合的な金融グループとして日本経済をけん引しています。

 

メガバンク以外の主要銀行などの年収一覧

  • 三井住友トラスト・ホールディングス 1235万円
  • りそなホールディングス 922万円
  • 新生銀行 782万円
  • コンコルディア・フィナンシャルグループ(横浜銀行) 761万円
  • 静岡銀行 766万円
  • ふくおかフィナンシャルグループ 853万円
  • 千葉銀行 736万円

銀行業界主要企業(上記)の平均年収 942万円

 

銀行業界を代表する企業の基本情報

【三菱UFJフィナンシャル・グループ】

三菱UFJフィナンシャル・グループは、三菱東京UFJ銀行を中心とする国内最大の資産規模を誇る金融グループです。

2016年5月には世界金融大手・時価総額ランキングで16位に名を連ねています。アメリカ証券大手の「モルガン・スタンレー」にも出資、戦略的提携を結んでいます。

メガバンク3行のうち、総資産、連結業務純益、最終利益は他に圧倒的な差をつけトップの座についています。

同グループのフィンテックへの取り組みとしては、APIと呼ばれる仕様を公開し、ベンチャー企業など外部との連携を加速させています。

三菱UFJ、ベンチャーに銀行システム開放 フィンテック加速

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO13613930S7A300C1EE8000/

基本情報

  • 売上高:5兆7144億1900万円
  • 経常利益:1兆5394億8600万円
  • 店舗数:支店等 国内766、海外75 (2015年3月末現在、三菱東京UFJ銀行)
  • 社員数:80088名(三菱東京UFJ銀行)
  • 平均年齢:40.9歳
  • 平均勤続年数:16.6年
  • 平均年収:11,321,000円

 

【みずほフィナンシャルグループ】

業界2位の規模、みずほフィナンシャルグループは、みずほ銀行を中心とする金融グループで、旧富士銀行、第一勧業銀行、日本興業銀行が前身です。

同グループは、内外企業から新規事業のアイデアを募りフィンテックを駆使してビジネスへの実用化を支援する合弁会社を米WiL社とともに設立するとしています。

Bloomberg みずほFG:新事業支援会社を設立、付加価値1000億円-フィンテックhttps://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2017-05-25/OQ3A046JIJUP01

基本情報

  • 売上高:3兆2152億7400万円
  • 経常利益:9975億2900万円
  • 店舗数:国内ネットワーク 本支店421 出張所41(2016年12月31日現在、みずほ銀行)
  • 社員数:35382名(みずほ銀行)
  • 平均年齢:40.4歳
  • 平均勤続年数:16.9年
  • 平均年収:9,698,000円

 

【三井住友フィナンシャルグループ】

三井住友フィナンシャルグループは、三井住友銀行を中心とする金融グループです。メガバンク3行のうち、自己資本比率は17.02%でトップとなっています。

同グループは、ネット通販など、スマホでの決済時に指紋や声で本人確認をする仕組みを提供する企業を設立。国内初の銀行系フィンテック企業となる見込みです。

日本経済新聞 銀行のフィンテック企業設立、三井住友が第1号 生体認証提供

http://www.nikkei.com/article/DGKKZO14801170R00C17A4MM8000/

基本情報

  • 売上高:4兆7721億円
  • 経常利益:9852億8400万円
  • 店舗数:国内本支店440 海外支店 18(2017年3月31日現在、三井住友銀行)
  • 社員数:29283名(2017年3月31日現在、三井住友銀行)
  • 平均年齢:39.8歳
  • 平均勤続年数:15.4年
  • 平均年収:12,726,000円

 

参考文献

  • 株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ第11期有価証券報告書
  • 株式会社みずほフィナンシャルグループ第14期有価証券報告書
  • 株式会社三井住友フィナンシャルグループ第14期有価証券報告書
  • 会社四季報2017年2集春号 東洋経済新報社
  • 日経業界地図 2017年版 日本経済新聞出版社

 

転職・就職へのアドバイス

2016年版では銀行業界に就職・転職する際に評価されるスキルについて、

  • 財務分析経験
  • 法人営業経験
  • 経営企画・業務企画経験

の3つに分類し、まとめていますので、そちらも参考にされてください。

 

池井戸潤氏の作品、小説「オレたちバブル入行組」や「銀行総務特命」、同作などが原作となっているテレビドラマ「半沢直樹」「花咲舞が黙ってない」などを参考にすることで、銀行の業務については、なんとなくですが、つかめるのではないかと思います。

また、一部の銀行では公式サイトなどで組織図を公開していますので、IT、リスク管理、人事、営業戦略など、どのような部署があるのかが確認できます。

そのなかから自分が持つスキルを活かせ、貢献できそうな部署や職種を見極めることができるよう、自己分析し得意分野を絞り込んでおきたいものです。

 

金融機関での仕事は主に知的労働です。有能で優秀な方が多く入行を志望しているといえます。そのなかで入行を果たすには転職エージェントやキャリアコンサルタントからの情報や指導・助言を受けることがマストだと考えます。

また、ファイナンシャル・プランナー(FP)やビジネス会計検定の試験に合格を果たせば、履歴書に記載ができることから、書類選考の段階で有利となります。

今のうちから時間をかけて準備し、求人が出るタイミングにおいて万全の体制で挑みたいものです。

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