人材派遣サービス業界の動向・年収・大手企業の調査・比較【2017年度】

今回は、2017年の最新版として人材派遣サービス業界の動向と転職・就職に役立つアドバイスを紹介していきたいと思います。

2016年版も併せてお読みいただくと、ここ1年での業界の変化も読み取れると思います。

人材派遣サービス業界の動向・年収 2016年度大手企業の調査・比較

2016.04.01

人材派遣サービス業界の基本情報

人材派遣サービス業界は、働く人を派遣するサービスであることから、景気が悪化すれば派遣できる取引先が減ったりなくなったりし、景気がよくなれば、派遣できる取引先は増えますので、景気連動型の比較的不安定な業界だともいえます。

人材派遣サービスは、

  • 法律:労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律(労働者派遣法)
  • 管轄:厚生労働省及び都道府県労働局
  • 最低資本金:2000万円以上が必要

といった具合に、法律で規制されている事業であり、財産的基礎、信用、実績などがあり、労働者を派遣することができる会社として資質のある者が申請でき、国からの審査を経て、許可を受けてはじめて業としてこの仕事を行えるようになります。

2009年より資産要件が(1000万円×事業所数から2000万円×事業所数に)変更となり、財産的基礎、信用、実績に乏しかった人材派遣サービス業者は撤退を余儀なくされました。もちろん、なかには戦略的に撤退したところもあります。

そんな大改正を経てきた人材派遣サービス業界ですが、現在は、資産要件厳格化によって、ふるいにかけられてもなお、しっかりと生き残った手堅い企業が支えているといえます。

 

最近では、

  • 企業の業容拡大と訪日外国人に対応するための人材需要が高まる
  • 法改正により派遣社員を無期雇用で採用する動き
  • ビッグデータ分析やAIの活用によるマッチングサービスの開発

といった動向が見られます。

決して好景気とはいえない社会情勢なのですが、人材需要の高まりから人材派遣サービス業界の景況はよく、市場規模は好調なまま推移していくものと考えられます。

労働者派遣法によると、港湾運送・建設・警備への派遣は禁止とされており、事務、製造業務、軽作業への人材派遣や技術者の派遣が現状、認められているところです。

 

そのため、人材派遣サービスは、

  • 人材派遣系
  • 製造派遣系
  • 軽作業派遣系
  • 技術者派遣系

に分類でき、周辺業界には求人広告業、転職エージェントなどの職業紹介事業、業務請負があり、これらをすべて含んで人材サービスといわれることもあります。

人材派遣サービス業界の市場規模は、厚生労働省によると年間売上高5兆6790億円、派遣先は約69万件となっており、大手5社(後述)の社員の状況について見てみますと、平均年齢は39.2歳、平均勤続年数は10.4年、平均年収は826万円となっています。

 

人材派遣サービス業界 ~今後の展望~

昨年お伝えしていた今後のポイントは『業界内の統合・再編』『グローバル化』でしたが、今後の人材派遣サービス業界の動向で新たに注目したいのが『シニア派遣』です。

 

『シニア派遣』

文字どおり、ベテランや年配の世代の方を派遣するという意味となるシニア派遣ですが、

  • セカンドキャリア60(石川県金沢市)
  • シニア経理財務

と、シニア派遣に特化した人材派遣サービス企業も登場し、つい最近では、

  • JR西日本

も参入を表明したことから、これからも増えていくと考えます。

JR西日本、シニア派遣に参入 キャリアと新会社設立

http://www.nikkei.com/article/DGXLZO17100230Q7A530C1LKA000/

 

人材派遣サービス業界の主要企業と年収一覧

各社の年収一覧

 

リクルートホールディングス 872万円

傘下企業

  • スタッフサービス・ホールディングス
  • リクルートスタッフィング

テンプホールディングス(パーソルホールディングス) 703万円

傘下企業

  • パナソニックエクセルスタッフ

パソナグループ 548万円

東京海上ホールディングス 1436万円

傘下企業

  • 東京海上日動キャリアサービス

ヒューマンホールディングス 572万円

人材派遣サービス業界主要企業上記5社の平均年収 826万円

【参考】その他の人材派遣サービス企業

アデコ、ランスタッド、マイナビ、マンパワーグループ、メイテック、テクノプロ・ホールディングス、WDBホールディングス、アルプス技研、フォーラムエンジニアリング、フルキャストホールディングス、日総工産

 

人材派遣サービス業界を代表する企業の基本情報

【リクルートホールディングス】

業界最大手の同社は、海外におけるM&Aを推進しており、世界的求人サイトで知られるアメリカのIndeed社を買収していたことは記憶に新しいところです。

傘下のスタッフサービス・ホールディングスとリクルートスタッフィングが、人材派遣サービスを展開しています。

基本情報

  • 売上高:1兆8399億8700万円
  • 経常利益:1317億1800万円
  • 社員数:22980名
  • 平均年齢:34.8歳
  • 平均勤続年数:6.2年
  • 平均年収:8,725,812円

 

 

【テンプホールディングス(パーソルホールディングス)】

業界第2位の同社は、2017年7月1日より「パーソルホールディングス」へ商号を変更予定。

2013年にanやDODAでおなじみのインテリジェンス、2015年にパナソニックエクセルスタッフを買収しています。

基本情報

  • 売上高:5175億9700万円
  • 経常利益:281億9000万円
  • 社員数:6081名(派遣・BPO)
  • 平均年齢:37.5歳
  • 平均勤続年数:9.4年
  • 平均年収:7,033,266円

 

 

【パソナグループ】

業界第3位の同社は、未就職者の就職や女性の社会進出を支援していることで有名です。

人材サービス、グローバルサービス、教育・研修、地方創生、福利厚生、保育・介護・家事代行の6つの事業領域を確立。淡路島での自然体験型観光にも着手しています。

基本情報

  • 売上高:2637億2800万円
  • 経常利益:38億5500万円
  • 社員数:5067名(エキスパートサービス・インソーシング他)
  • 平均年齢:38.4歳
  • 平均勤続年数:8.4年
  • 平均年収:5,484,000円

 

 

参考文献

  • 株式会社リクルートホールディングス第57期有価証券報告書
  • テンプホールディングス株式会社第8期有価証券報告書
  • 株式会社パソナグループ第9期有価証券報告書
  • 会社四季報2017年2集春号 東洋経済新報社
  • 日経業界地図 2017年版 日本経済新聞出版社

 

転職・就職へのアドバイス

人材派遣サービスの仕事には、事務や営業のほか、派遣社員・スタッフへの対応などがあります。

  • 事務…派遣先への通知書、就業条件明示書などの作成ほか
  • 営業…派遣先の新規開拓、派遣契約、更新など
  • 対応…派遣社員・スタッフの募集、面接、研修、手配、送迎、フォローなど

スキルや経験・適性に応じて、いずれかの業務に専従することもあれば、マルチプレイヤーとしてすべての業務をこなすこともあります。これは会社の方針や規模により異なるでしょう。

共通していえることは、派遣社員・スタッフができるかぎり長く働けるように、派遣先と連携をとりながら、働きやすい職場環境を整備し、提供してあげることです。

また、人材派遣サービスは人が基本となりますので、

  • 人に教えるレベルのビジネスマナー
  • コミュニケーション能力
  • 人材育成能力(リーダーシップ)

が最低限、必要となります。

派遣社員のなかには、1人で派遣先に送り込まれ、職場では外部の人間という立場で見られ孤立してしまう方もいて、主張すべきことを主張しても受け入れられなかったり、正社員と同等の業務と責任を負わされたりすることもあり、プレッシャーやストレスを感じながら働いている方も多いです。

派遣スタッフのなかには、体調がどんなに優れなくても休んだらいけないと思い込み頑張る人も多いです。

 

そのため、

  • 派遣社員との面談のなかでメンタル不全に陥っていないか?
  • 派遣スタッフの送迎中に当日勤務予定の各スタッフの体調は万全なのか?

などを表情や顔色を見てチェックすることや派遣社員やスタッフの言葉に傾聴し信頼関係を築いていく姿勢が日頃から必要となってきます。

家族や周囲の人を練習台にして、そういった習慣を身に着けていきたいものです。

個人的には、業界研究の一環として人間関係や労働法、コーチングをテーマにしたビジネス誌や書籍を見つけては読み込み、インプットしていけるようにするのもオススメです。

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